コンニャク

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?コンニャク

コンニャク
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 単子葉植物綱 Liliopsida
: サトイモ目 Arales
: サトイモ科 Araceae
: コンニャク属 Amorphophallus
: コンニャク A. konjac
学名
Amorphophallus konjac K.Koch
シノニム
Amorphophallus rivieriAmorphophallus rivieri var. konjac[1]
和名
コンニャク

コンニャク(蒟蒻、菎蒻、学名Amorphophallus konjac)とはサトイモ科植物、あるいはその球茎から製造される食品のことである。

コンニャクを食用としている地域は日本、中国ミャンマー韓国で農産物として生産され、市場に流通しているのは日本のみである。日本での主産地は群馬県で国内産の9割を占め、第2位は栃木県、第3位は茨城県と続き、全国の約97%は北関東で生産されている。

目次

植物としてのコンニャク

コンニャクイモ(蒟蒻芋)とも言う。サトイモ科の夏緑多年草植物で、学名はAmorphophallus konjac。英名はelephant foot。原産地はインドまたはインドシナ半島(ベトナム付近)とされ、東南アジア大陸部に広く分布している。地下に扁平な円形の芋を持ち、地上には葉だけを出す。茎(実は葉柄)は高さ1mほどに伸び、先端は平らに開いて鳥足状に小葉をつける。小葉は柔らかくてつやがあり、楕円形。

株は次第に大きくなるが、ある程度大きくならないと花はつかない。栽培下では5-6年で開花する。開花するときには葉は出ず、また開花後に株は枯れる。花は全体の高さが2mほどにもなる。いわゆる肉穂花序の付属体は円錐形で高くまっすぐに伸び上がり、仏縁苞は上向きにラッパ状に開き、舷部(伸び出した部分)は背面に反り返る。花全体は黒っぽい紫。

生のコンニャクイモはシュウ酸カルシウムのエグ味が強く、何らかの方法でそれを除かなくては食べられない。

なお、近縁種のヤマコンニャクA. kiusianusまたはA. hirtus var. kiusianus)が四国南部から九州、南西諸島台湾に自生している。

食品としてのコンニャク

加工されたこんにゃく
赤こんにゃく

通常コンニャクと呼ばれる食品は、コンニャクイモに含まれるコンニャクマンナンという多糖糊化アルカリ(通常水酸化カルシウム水溶液が用いられるが、かつてはを水で溶いた汁を使った)を用いて凝固させたもので、独特の食感を示す。一度凝固させたこんにゃくは水溶性を持たず、強い弾力を示す。またカロリーが極めて低く食物繊維が豊富という理由もあって、ダイエット食品(健康食品)としても人気がある。

なお独特の臭みがあり調理に際しては一度煮込んで灰汁抜きをするが、今日では灰汁抜きの必要ないこんにゃくも見られる。

成分

コンニャクは96-97%が水分からなり、水分を除くと主成分はグルコマンナンである。グルコマンナンはグルコースとマンノースが2:3-1:2の比率で重合した多糖類の一種でコンニャクマンナンとも呼ばれ、ヒトの消化管ではほとんど消化されず腸内微生物により一部脂肪酸に変換されて利用される。このため、カロリーが極めて低い食品(100gあたり5-7kcal)の一つとされ、摂取カロリーを制限する必要のある場合の食品素材として多く利用される。また代表的な食物繊維で、血糖値や血中コレステロールを下げる効果や免疫増強活性があると言われている。

製造法

球茎を粉状(実際には単に球茎を粉砕した荒粉とマンナンを精製した精粉に分かれ、コンニャク製造の際は双方を混合して用いる)にしてとともにこねたあと石灰乳石灰(ここでは消石灰のもの)を少量ので懸濁したもの。水酸化カルシウム水溶液)を混ぜて煮沸して固める。純粋なコンニャクは白灰色をしているため、彩りのために細かく砕いたひじきなどの海藻を固める際に入れて黒くしたものがもっとも一般的なコンニャクである。また、糸状に固めたものを糸こんにゃく、糸こんにゃくより細く固めたものをしらたきと呼ぶ。近江八幡では三二酸化鉄を加え、赤色に加工した赤コンニャクもある。シュウ酸カルシウムが含まれるため、加工には細心の注意が必要である(ゴム手袋を使うのが理想的)。

1776年安永5年)、水戸藩那珂郡山方町農民の、後に名字帯刀を許された中島藤右衛門(なかじま とうえもん)(1745年-1825年)が乾燥した球茎が腐らないことにヒントを得て粉状にする事を思いついたとされる[2][3][4]。コンニャクにひじきなどで色をつけるのは、昔は皮ごとすり下ろした芋を使っていた名残である。江戸時代に製粉法が開発されて白いコンニャクを作ることが可能になったがコンニャクらしくないと評判が悪かったため、意図的に色をつけるようになった。

調理法

コンニャクはおもにおでん煮物味噌汁豚汁など汁物や鍋物の具に使われる。また、串を刺して味噌田楽の素材としても用いられる。「糸こんにゃく」や「しらたき」はすき焼きなどに使用される。生のまま薄く切って刺身として食べることもある。

玉コンニャク

玉こんにゃく

玉状のコンニャクを3つくらいずつ割り箸に刺していき、大鍋の中で醤油ベースの汁で煮込んだもの。山形県では、観光地・祭り・学園祭などで必ずといっていいほど売られている。また、東京などにある山形の郷土料理を売り物にする居酒屋でメニューに載せられていることもある。

食べるときはカラシをつけることが多い。

玉こんにゃくを煮るときはするめだしをとり、日本酒を多めに入れると美味しくできる。

略して「玉こん」と呼称する例があるが、これは株式会社平野屋(山形県)の登録商標である(【商標登録番号】 第762418号)。

コンニャクゼリー

詳細はこんにゃくゼリー参照。

粉末のコンニャクに果汁等を混ぜて固めたもの。食物繊維が多いコンニャクの特徴に着目したものであり、ゼラチンを原料としたゼリーに比べて健康、特にダイエットによいと宣伝されている。

食品以外として利用されるコンニャク

耐水性高分子素材

例えば、布や紙等の防水・気密加工には軟質のゴム合成樹脂などが利用される。しかし第二次世界大戦当時の日本では東南アジア方面のゴム資源が得られにくくなっており、合成樹脂の大量生産は技術的にも経済的にも確立されていなかった。耐久性こそゴムに劣るものではあったが、国内調達が可能なことが大きな強みであった。

この際、コンニャクを煮溶かして塗り付けると防水性・気密性を発揮することから防水加工用の素材として盛んに利用された。元々は和傘などで「コンニャク糊」として利用されていたものの応用だが、果ては風船爆弾のような兵器にまで利用された。今日見られる紙製バルーンなどの気密にはコンニャク芋原料の多糖類高分子素材ではないが、環境に配慮して生分解性のある素材が選択されている。

お化け屋敷のコンニャク

お化け屋敷や肝試しに於ける恐怖演出の小道具として、コンニャクが利用されるという事もある。糸などでコンニャクをぶら下げ、通りかかる人の顔や首筋を狙ってそれをぶつける。すると冷やっとしたコンニャク独特の質感で何とも言いがたい気色悪さを与える事になる。

ただ今日では、このような用法は学園祭などのような「素人芸能」的な活動以外ではほぼ見られない。食品であることから、もったいないとして忌避されるためである。代用としては、保冷剤の中身や濡れ布巾なども利用される。

言葉・イメージとしてのコンニャク

コンニャクはぷよぷよして柔らかい、柔軟性と弾力性を兼ね備えたもの、とのイメージがある。ぐにゃぐにゃするものをコンニャクにたとえる例もあり、たとえば野球では梨田昌孝のコンニャク打法、佐藤政夫のコンニャク投法など、「あしたのジョー」のコンニャク戦法などの使われ方もある。

自民党こんにゃく対策議員連盟

こんにゃく農家の保護・育成のために活動。小渕恵三も会長を務めていた。

こんにゃく芋の2005年時点での関税率は約914%[1]2008年時点では1705%に設定されている。

脚注

関連項目

ウィキメディア・コモンズ
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参考文献

  • 武内孝夫 『こんにゃくの中の日本史』 講談社現代新書 講談社 ISBN 4061498339

外部リンク