たこ焼き

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たこ焼き
Takoyaki by yomi955.jpg

たこ焼き(たこ焼、蛸焼、たこやき)は、小麦粉の生地の中にタコの小片を入れ直径3cm~5cmほどの球形に焼き上げた大阪発祥とされる料理で、おやつ間食として食べられB級グルメとされる事が多い粉物料理である。

目次

[編集] 概要

屋台で調理中のたこ焼き

水またはだし汁で溶いた小麦粉を多数の半球状の窪みのある板(製品によっては板・アルミ板)に流し込み、タコなどの具材を窪みにひとつひとつ入れて加熱していき、生地を窪みの中でひとつひとつ裏返して球形に焼き上げる。このうち裏返す作業については自動化されているたこ焼き機もある。半自動型と呼ばれる機種による場合には鉄板に反転用の取っ手が付いており、窪みの中で裏返すことはせず、片面式の機種では窪みのある鉄板で焼き上げ対となっている平らな鉄板の上に裏返して調理され(形状は釣鐘状となる)、また、両面式の機種では窪みのある鉄板で半分ずつ焼き上げて対となる窪みのある鉄板の上に裏返して合せることで調理される(形状は球状となる)。

屋台に並ぶ専門店用たこ焼きソース

近年は小麦粉に隠し味的な調味料ベーキングパウダーなど、場合によっては細かい乾燥紅しょうがなどの具がブレンドされた「たこ焼き粉(たこ焼きミックス)」という専用の粉も発売されている。

タコ焼きに用いられるタコは細かくカットしたもので専用の冷凍品も販売されている。市販品は通常5グラム前後であるが、より大きいものもある。

タコの切り身が大きな
たこ焼きの中身(東京)

京都など、刻みキャベツを入れるなどのものもある。日本国外に進出したたこ焼き店も見られるが、地中海沿岸地域(南欧)やメキシコ以外ではタコを食べる習慣がないため、現地で受け入れられるような食材を代わりに入れるか、あるいは具を入れないで焼き上げたものが売られている場合がある。

たこ焼きのソースとしては家庭ではお好み焼きソースで代用することが多いが、「たこ焼きソース」として専用のソースも発売されている。最近では冷凍食品も発売されるようになった。またタコ以外にチーズなどを具にしたものも登場している。現在、チーズボールという名で大阪では販売されており、お好み焼き風に何でも好きな物を入れて家庭で食べるボール焼きパーティなどが流行りはじめている。実際に韓国やシンガポールの店では出汁を入れないで主にスィート類を入れて販売している店がある。

たこ焼きを盛り付けるか入れる使い捨て容器は、平底の容器が一般的で「舟皿」(舟)と呼ばれる。容器の材質には薄く削いだ製(経木製)の「経木舟皿」や発泡スチロール製の「発泡舟皿」、そのほか薄いプラスチックの容器や紙製の容器などがある。持ち帰りでは「舟」を包装紙で包むか、「舟」をさらに薄いプラスチックの容器に入れる。なお、楊枝は大抵2本付属しており、2本で一人分である。理由は回転することを防ぐためとも言われる。[1]

一般的に爪楊枝またはを用いて食べるが、3個ほどに刺したものが供されるところもあり、スーパーマーケットでも販売されている。専門店のたこ焼きは、表面の皮状の部分が薄くやや堅い状態に焼け、内部がもんじゃ焼きのようにとろみのあるものが人気がある。


大阪にはたこ焼き店が多い。たこ焼きと同時にお好み焼きを扱う店舗も多く、初詣祭り等では屋台も多く現れる。店内飲食のテーブル席を設けた店舗も多くあるが、ほとんどの店舗は持ち帰りができ、持ち帰り専門の店舗も少なくない。また最近では大型商業施設テナントとして、たこ焼き専門の店も多く進出し、入り口付近に店を構え、買い物ついでの客を集めている。この他、昭和時代から子供が多く集まる駄菓子店などでも焼かれている事があるが、そのような店は減少傾向にある。「大阪ではたこ焼き用鉄板は嫁入り道具の一つ」と誇張したことが言われる程、大阪出身の家庭でのたこ焼き用の鉄板道具の所持率、を問わずたこ焼きの作り方を知っている人が多い事からみても、たこ焼きの人気は高いものである[要出典]。この為、たこ焼きには欠かせない小さく角形に刻んだ紅生姜などは、近畿圏では昭和の中頃から詰めにして多くの店で販売されていた。大阪では外側のクリスピーな食感は好まれず、表面の皮状の部分も柔らかく、成形した形を保てる限度の焼き加減が好まれる。また、スープうどんなどに入れて販売する事もある。

なお、調理済のたこ焼きを袋詰めした冷凍食品も存在する。

[編集] 歴史

大阪市西成区玉出の会津屋本店
会津屋の「元祖たこやき」
大阪にあるたこ家道頓堀くくるの看板

たこ焼きの創始者は、会津屋の初代・遠藤留吉である。1933年(昭和8年)、遠藤はラジオ焼きを改良し、従来のこんにゃくの代わりに醤油味の牛肉を入れて肉焼きとして販売。1935年(昭和10年)、タコと鶏卵を入れる明石焼に影響を受け、牛肉ではなくタコ・鶏卵を入れるようになり、たこ焼きと名付けた。[1][2]

会津屋のたこ焼きは粉に味がついているため何もかけずに食べるが、会津屋以外にたこ焼きが広まっていくなか、味に変化をつけたいと考える人々が現れ、当時高級だったソースマヨネーズがかけられるようになった。

第二次世界大戦前の大阪では、2個で1銭程度の価格で売られていた。戦後、たこ焼きを販売する者が増え、また週刊誌が大阪らしいものとして紹介したことで普及が加速し、1955年には大阪市内でたこ焼き店が5000軒はあるという説が出るほど一般化した。その頃は10円で4個から6個という価格であった。[3]。当時はタコをかなり細かく刻んで入れていたため、「たこ燒きの たこらしいのが 齒にあたり」(梅柿)という川柳も残されている。

1960年代中頃には、関東地方でも屋台での販売が見られるようになる。 東京・銀座では生地にエビのすり身を入れたたこ焼きの屋台が独特の風味で人気を博した。

1990年代中盤から、京たこをはじめとするチェーン店のたこ焼き店が、渋谷センター街などの都内に数多く進出した。また、近畿地方以外にも展開するたこ焼きチェーン店が増加し、築地銀だこのように全国展開するチェーンも現れている。

[編集] たこ焼きの食べ方

多くの場合はソースを付けて食べる。通常は青海苔削り節を上から散らす。好みによってはマヨネーズをかける。

名古屋地方では、ソースの代わりに醤油を使用する事が多い。

たこ焼き自体に味付する形式のたこ焼きも存在している。塩味を付けた澄まし汁のようなだし汁(主としてかつおだし)に浸した状態で供される。神戸市西部から姫路市あたりにみられ、明石焼きに強く影響を受けたものである。たこ焼きにソースが付けられていない場合は、なにも調味料をつけないで食べる。好みによっては、食べる際にソース、醤油、ポン酢食塩で味付けして食べることもある。

[編集] 関連の粉物料理

明石焼き(玉子焼)
卵の比率が多いたこ焼きと同様の食品をまな板状の木皿に並べて、澄まし汁状の出汁に浸しながら食べるもの。薬味にはみつばが用いられることが多い。兵庫県南部から大阪市にかけての地域に多くみられる。明石市では「明石焼き」と言わず、「玉子焼」と呼ぶ。
ボール焼き
一般的に変わり種と言われているたこ焼き。たこの代わりにピザのトッピングやお好み焼きの具、あるいはクレープや今川焼きやパンに挟む具を使う。例えば、チーズ、肉類、エビ、イカ、カレー、またスイーツ系にはジャムやチョコレート、小豆、マシュマロ、フルーツを入れる。トッピングにもサルサソース、塩、醤油、クリームなど具にあった物を使う。

[編集] たこ焼き用の器具

[編集] 業務用

  • ガス式たこ焼き機
  • 電気式たこ焼き機
一定の時間が来ると鉄板が細かく振動したこ焼きが回転する自動回転式の製品もある。

本体は鋳物製が多いが製のものもある。銅製は熱伝導が良いため、より手早く焼き上げないと焦げ付きなどを生じる。 形状は写真のような角型や丸型がある。古いタイプの丸形のたこ焼き器は、火力に練炭火鉢を使用するため、大きさもこの大きさに合わせた物となっている。

たこ焼きを裏返すための串は、ピック、千枚通し、錐などと呼ばれ、手元が熱いため長めの専用のものがある。店によっては、たこ焼き器が傷つかないように竹製の菜箸(ただし1本)を使うことも多い。油引き用の刷毛は凹みにちょうど入る形状をしている。

[編集] 家庭用

  • たこ焼き鍋
直接家庭用コンロにかける専用の調理器具。
  • 電気式たこ焼き器
業務用同様自動回転機能付の製品もある。
  • ガス式たこ焼き器
カセットボンベを用いるたこ焼き器。まんべんなく加熱できるように、バーナーも特に工夫されている。
直接家庭用コンロにかける専用の調理器具
使用例と具材
電熱式たこ焼き器の例


[編集] 日本国外におけるたこ焼き

[編集] 韓国

日本語のまま「タコヤキ」と呼ばれている。2003年に遊戯施設のロッテワールド内で販売が始まり、「たこ焼きのうた」と共に人気を博し、韓国語カバーが出た。この曲のヒットと共にたこ焼きの人気が上がり、ソウル市内各地に屋台が広がった。

[編集] 台湾

1990年代に「日の船」というチェーン店ができ、そこでは「章魚小丸子」の名で売られている。他に「章魚燒」などの名前でも売られている。ソースが自家製の場合、甘めの味が多く、日の船においてはソースのほか練乳による味付けもなされる。

[編集] 香港

1990年代に台湾の「日の船」チェーン店の「章魚小丸子」が香港島でも営業を開始している。 2004年12月15日、「築地銀だこ UNY香港店」がオープン。

[編集] 中国大陸 

日本式居酒屋のメニューにはあったが、2001年にやはり台湾の日の船「章魚小丸子」が中国大陸現地法人を設立し、各大都市でのチェーン展開を進めている。

2010年上海市で開催された上海万国博覧会では日本産業館白ハト食品工業が出店して50万食以上を販売、同年12月24日には上海市内にたこ家道頓堀くくる中国語 酷酷璐)の中国1号店を出店した。

[編集] インドネシア

ジョグジャカルタスルタン家の第1王女がPR活動で来日を重ねるうちに、たこ焼きの味と手軽さにほれ込み、2006年、ジョクジャカルタに第1号店を誘致。

[編集] 関連項目

[編集] 脚注

  1. ^ 「暮らしと物価大阪百話」編集委員会著『暮らしと物価大阪百話』P130、財団法人大阪都市協会、1992年
  2. ^ 日本コナモン協会会長 熊谷真菜著『「粉もん」庶民の食文化』第1章、朝日新聞社(朝日新書)、2007年
  3. ^ 牧村史陽編『大阪方言事典』pp400-401、杉本書店、1955年、大阪
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