日産・キックス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Jump to navigation Jump to search

キックス (XIX、KYXX、KIX、KICKS) は、日産自動車が生産・販売しているクロスオーバーSUV。初代モデルはノッチバックセダンピックアップトラックコンセプトカー、2代目はハッチバック型のコンセプトカー、3代目は三菱自動車工業パジェロミニOEM、4代目は自社製造のコンパクトなクロスオーバーSUVとして海外において販売されている。

概要[編集]

パジェロミニより都会的な演出がなされており、ボディカラーやシートカラーもよりシックな設定となっている。しかしその一方で初期のテレビCM[1]は自然の風景の中で撮影されている。

ちなみに3代目キックスはパジェロミニから枝分かれした都会派SUVという観点から(会社や車格は異なるが)パジェロイオの後継とも言える[2]

また4代目のエクステリアには、近年の日産のデザインアイデンティティである「Vモーション」を核に、V字型グリルやブーメラン型ヘッドライト、フローティングルーフなどを積極的に採り入れることで、力強さとスポーティーさを高次元で両立させている。またプリメーラの型式P(P10、P11、P12)を受け継いでおり、プリメーラの流れを組んでいるとも言える(ただし車格は全く異なる)。

歴史[編集]

初代 (1995年)[編集]

日産・キックス(初代)
販売期間 1995年10月
乗車定員 5名
ボディタイプ 4ドア マルチパーパスセダン
エンジン SR20DE型 1998cc
駆動方式 フルタイム4WD
最高出力 150ps/6400rpm
最大トルク 19.0kgm/4800rpm
変速機 OD付き4速AT
サスペンション 前:独立懸架ストラット式
後:独立懸架パラレルリンクストラット式
全長 4,650mm
全幅 1,695mm
全高 1,500mm
ホイールベース 2,580mm
-自動車のスペック表-
1995年10月27日 - 11月5日

第31回東京モーターショーに出展されたコンセプトカー。使い慣れた道具のようにガンガン使えるクルマというコンセプト打ち出しており、特徴は、広く使い勝手を重視したビッグトランク。2mくらいの長尺ものも運べるとされている[3]

2代目 (1998年)[編集]

日産・キックス(2代目)
販売期間 1998年9月
デザイン Carsten Aengenheyster(日産デザインヨーロッパ ミュンヘンスタジオ、NDE)
ボディタイプ 5ドア ハッチバック
エンジン 4気筒 コモンレール式直噴ターボディーゼル
最高出力 80HP
最大トルク 18mkg
全長 3,650mm
全幅 1,680mm
全高 1,480mm
ホイールベース 2,550mm
-自動車のスペック表-
1998年9月下旬

パリ国際モーターショーに出展されたコンセプトカー。アルファベット表記は「KYXX」。本モデルは作成に約10ヶ月を要した。このパワーユニットは3.0L/100km(78mpg)の燃費を可能にすることを目的として開発された。また、「Nissan's M-fire Combustion System」と呼ばれるモジュール式燃焼システムを採用している。さらにこのエンジンは2005年に欧州にて導入されるCED4に完全に準拠している。またシャシーはマーチをベースとしており、当時29歳のCarsten Aengenheysterがデザインを担当した。

初代(通算3代目) PA0(H59A)型 (2008年-2012年)[編集]

通算世代はキックス(初代)より:

三菱・パジェロミニ > 日産・キックス
日産・キックス(初代)
PA0(H59A)型
RX
Nissan-Kix.jpg
RS
NISSAN KIX RS.jpg
車内
Nissan-Kixinterior.jpg
販売期間 2008年10月2012年8月
デザイン 加藤顕央(商品企画本部商品企画室セグメントチーフプロダクトスペシャリスト)
乗車定員 4名
ボディタイプ 3ドア SUV
エンジン 4A30型 直4 SOHC 16バルブ インタークーラーターボ 659cc
駆動方式 イージーセレクト4WD
最高出力 64ps/6,000rpm
最大トルク 9.0kg・m/4,000rpm
変速機 フルレンジ電子制御4速AT / 5速MT
サスペンション 前:独立懸架ストラット式
後:5リングコイルスプリング式
全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,635mm
ホイールベース 2,280mm
車両重量 970-980kg
製造事業者 三菱自動車工業
姉妹車/OEM 三菱・パジェロミニ(2代目)
※OEM供給元
-自動車のスペック表-
2008年2月27日

日産は同年秋頃に三菱自動車から軽自動車「パジェロミニ」のOEM車両の供給を受けることを発表。

2008年9月30日

車名を「キックス (KIX) 」と発表[4]

2008年10月30日

三菱自動車よりH58型パジェロミニ後期型のOEM供給を受けて販売開始。テレビCMは野沢雅子がナレーターを務め、ウクライナキエフで撮影された。キャッチコピーは「すべての道を走りつくせ! 日産ミニ四駆 KIXデビュー!」。CMオリジナル曲は「NISSAN MINI 4WD」。

日産ではモコ(2002年4月発売)、クリッパーバン/クリッパートラック(2003年10月発売)、オッティ(2005年6月発売)、ピノ(2007年1月発売)、クリッパーリオ(2007年6月発売)に次ぐ、7車種目の軽自動車となり、キックスの発売により、「日産の軽」ラインアップが軽ボンネットバンタイプを除きほぼ一通りそろうことになった。

グレード構成はベーシックな「RS(パジェロミニの「ZR」相当)」と上級グレードの「RX(パジェロミニの「VR」相当)」の2グレードで、いずれも5速MT車と4速AT車がラインアップされている。2代目・前期型エクストレイルを彷彿とさせる専用フロントグリルが与えられている。また、ボディカラーはチタニウムグレーメタリック(キックス専用色、当初はミディアムグレーメタリック)、デニムブルーパール、ラズベリーレッドパール(当初はレッド)、クールシルバーメタリック、ブラックパール、ホワイトパール3コートパール(キックス専用色)の6色展開。

パジェロミニとの違いは、外観ではフロントフェイスやスペアタイヤハーフタイプハードカバー等。メカニズム面ではFR車(「XR」系)や最上級グレード (「EXCEED」)、「VR」にカーナビを標準装備にした「NAVI EDITION VR」相当のラインナップの有無。ボディカラーでは2トーンカラーや3ウェイ2トーンカラーの有無が挙げられる。

位置付けとしては、ムラーノ(2002年11月発売)、デュアリス(2007年3月発売)、エクストレイル(2000年11月発売)などの弟。

2010年8月18日

パジェロミニの一部改良を受け、仕様変更。低燃費運転をサポートするECOインジゲーターを新たに追加。また、ボディカラーを見直し、ミディアムグレーメタリックとレッドを廃止し、替わってチタニウムグレーメタリックとラズベリーレッドパール(特別外板色)を追加した[5]

2012年7月

パジェロミニの生産終了に伴い、キックスも在庫のみの販売となった。

2012年8月

販売終了。ホームページの掲載も終了した。


2代目(通算4代目) P15型 (2016年-)[編集]

日産・キックス(2代目)
P15型
フロント
Nissan Kicks 01 China 2018-03-20.jpg
リア
Nissan Kicks 03 China 2018-03-20.jpg
製造国 ブラジルの旗 ブラジル
メキシコの旗 メキシコ
中華人民共和国の旗 中国
マレーシアの旗 マレーシア
販売期間 2016年8月 -
デザイン 日産グローバルデザインセンター(NGDC)
日産デザインアメリカ(NDA
日産デザインアメリカリオ(NDA-R)
ボディタイプ 5ドアクロスオーバーSUV
エンジン HR16DE型 1598cc 直4(ブラジル仕様)
HR15DE型 1498cc 直4(中国仕様)
駆動方式 FF
最高出力 84 kW (114 hp) / 5,600rpm(ブラジル仕様)
91 kW (124 hp) / 6,300rpm(中国仕様)
最大トルク 152 N・m / 4,000rpm(ブラジル仕様)
147 N・m / 4,400rpm(中国仕様)
変速機 ジヤトコ製エクストロニックCVT / 5速MT
全長 4,295mm
全幅 1,760mm
全高 1,590mm
ホイールベース 2,610mm
車両重量 1,109-1,136kg(ブラジル仕様)
1,122-1,164kg(中国仕様)
プラットフォーム Vプラットフォーム
-自動車のスペック表-
2012年10月

サンパウロモーターショー2012にて、コンセプトモデル「エクストレム(EXTREM)」を発表。

2014年10月28日

サンパウロモーターショー2014にてエクストレムをより市販向けに近づけた「キックス・コンセプト(KICKS CONCEPT)」を発表[6]

2015年2月13日 - 2月18日

ブラジル・リオデジャネイロのサンバ・カーニバルにおいて、コンパクトSUVスタイルの新コンセプトモデル 「キックス・サンバ・コンセプト(Kicks Samba Concept )」を披露[7]

2016年4月14日

エンジン制御用コントロールユニット(ECU)およびラジエーターファンモーターに不具合があるとして三菱自動車は国土交通省にリコール(回収・無償修理)を届け出た。対象となるのは、三菱自動車の3車種と、先代PA0型キックス、クリッパークリッパーリオの計6車種で、2002年8月8日から2013年12月27日に製造された12万4419台[8]

2016年5月2日

リオデジャネイロにて市販仕様の「キックス」を発表[9]

2016年5月3日

リオデジャネイロオリンピック/リオデジャネイロパラリンピックの聖火リレーにて初披露されたと同時に、同オリンピックのオフィシャルカーとして採用されることも発表、なお販売予定を2016年8月と発表。

2016年8月5月

ブラジルのリオデジャネイロで、コンパクトな新型クロスオーバーの『キックス』を発売(ただしアルファベット表記は「KICKS」)。16年度後半には他の南米諸国でも販売する。将来は世界80か国以上に投入する計画である。なお車格については、ジュークエクストレイルの中間である。競合車種については国産車だとホンダ・ヴェゼル、スズキ・SX4 S-クロス、欧州車だとダチア・ダスタープジョー・2008フィアット・500X、アメリカ車だとジープ・レネゲードフォード・エコスポーツシボレー・トラックス、アジア系だとヒュンダイ・クレタキア・ソウルがある。

2017年4月19日

上海国際モーターショーにて中国初公開[10]

2017年5月

中国市場での販売を開始。

2017年11月29日

ロサンゼルスオートショー2017にて米国市場に導入することを発表。ポジションについては日産・ジュークの後継。2018年モデルのグレード体制は3種類で、「S」、「SV」、「SR」となっている。カラーについては5種類の2トーンを含む7通りを用意[11]。アメリカ国内での発売は2018年春と告知されている。

2017年12月1日 - 12月10日

ロサンゼルスオートショー2017開催。

2018年5月

カナダでの販売開始。

2018年6月

アメリカでの販売が開始される。それと同時にジュークは北米市場から去った。価格は廉価モデル(S)で17,990ドル、最上級モデル(SR)でも20,290ドル(2018年6月現在)と、アメリカ市場における日産製SUVのエントリーモデルという位置付けを担っている[12]

車名の由来[編集]

初代の「XIX」は、「自分」を意味する「I」と「未知数、倍化」を意味する「X」をからめた造語。「乗る人自身の夢や楽しみが無限に広がるクルマ」となるような願いが込められている。

1998年に開催されたパリモーターショーに出展されたコンセプトカーのアルファベット表記はKYXX

3代目の「KIX」とは、興奮や熱中を意味する「KICKS」(4代目はこれが車名となる)と未知数を意味する「X」を組み合わせた造語で、乗る人すべてに軽快な走りとともに、刺激的な走りを提供したいという思いが込められている。

その他[編集]

  • 2018年現在、4代目キックスは米国道路安全保険協会(IIHS)または米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)のテストを受けていない。
  • 世界戦略車(グローバルカー)として世界各国での販売を順次開始してるが、欧州に進出する可能性は非情に低いとされている(2018年6月現在)。

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ タミヤ協力の下「日産ミニ四駆」を名乗ったこのCMは、「自然の中を走っているKIXのミニ四駆(なお2017年現在、パジェロミニ/キックスの市販ミニ四駆が存在せず、販売の予定も無いという)が路面の窪みの死角に入った次の瞬間、まるでそれが実車に化けたかのように突然実車のKIXが登場する」という内容である。
  2. ^ パジェロイオもパジェロミニを始祖とする系譜をもち、特に後期型パジェロイオはSUVらしさを象徴する2トーンを廃止していることから
  3. ^ 生活自由型 マルチパーパスセダン XIX(キックス)
  4. ^ 日産自動車、新型軽乗用車の名称を「キックス」に決定
  5. ^ キックス 一部改良、ECOインジケーターを装備 - Response.jp、2010年8月18日
  6. ^ 【サンパウロモーターショー14】日産、キックス・コンセプト 初公開…小型クロスオーバーResponse.2014年10月29日(2016年5月5日 閲覧)
  7. ^ 日産、"サンバ"に基づいたカーニバルな「キックス サンバ コンセプト」を披露2015年02月28日
  8. ^ 【リコール】三菱 パジェロミニ ほか6車種12万台、エンジンECUなどに不具合2016年4月14日
  9. ^ 日産、ブラジルで8月発売の キックス を初公開 - Response.jp、2016年5月5日
  10. ^ 日産、中国で「キックス」、「ナバラ」、「Vmotion 2.0」を上海モーターショー2017で公開日産自動車ニュースルーム 2017年4月19日(2017年7月1日 閲覧)
  11. ^ 日産 キックス 米国導入…グローバル小型クロスオーバー - Response.jp、2017年11月30日
  12. ^ THE BRAND NEW 2018 NISSAN KICKS™ 2018年6月21日

関連項目[編集]

外部リンク[編集]