デニール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
デニール(denier)
記号 D
非SI単位(規約量)
線密度、繊度、糸の太さ
定義 9000 m 当たり 1 g である糸の太さ
テンプレートを表示

デニール(denier, 記号:D)は、繊度、つまり繊維の太さの単位である。

その定義は、計量法上は、「キログラム毎メートルの九百万分の一」である[1]。これは、g/m の9000分の1に当たるので、9000メートルの糸の質量をグラムで表したものがデニール値となる。例えば、9000メートル150グラムの場合は 150 デニールである。これに対して9000メートル75グラムの場合は 75デニールとなり、150デニールより細い糸である。

「太さ」は長さの次元であるので、メートルを用いて表記するのが標準的である。しかし、糸は非常に細くかつ柔かいので、計測が困難である。そこで、一定の長さの質量によって太さを表すということが行われる。すなわち、糸の材質を決めれば密度(=質量/(長さ×断面積))は一定であるので、長さを一定にすれば断面積の違いだけが残るということである。

繊度の単位は、計量法では、法律的にその使用を規制すべきほど確立された単位ではないとされているため、取引又は証明への使用及び計量器に対する規制の対象外である[2]

などの生糸やレーヨンナイロンなど合成繊維の太さを表すのに用いられる。単位の名称は、フランス語の貨幣denier(ドゥニエ)に由来する。そもそもは、東洋の絹がローマのデナリウス銀貨の重さで取引されていたことに由来する[3]

デニールの単位記号は、「D」である[4]

テクス[編集]

テクス(tex)
記号 tex
非SI単位(規約量)
線密度、繊度、糸の太さ
定義 1000 m 当たり 1 g である糸の太さ
テンプレートを表示

計量単位規則は、繊度の単位として、「テクス」を定めている(計量法上の計量単位名称は、「テクス」であるが、一般には「テックス」の語も用いられる[5])。その定義は、「キログラム毎メートルの百万分の一」である[6]。つまり、テクスはデニールの1/9倍である。

JIS L0101-1978(テックス方式)では、「1000メートル当たり1グラムの糸の太さ」としてテックスを定めている[7]。また、0.1111倍をデニールからの換算式としているが、デニールからの換算では比較的数字の近いデシテクスを使用することが多い(例 50デニール → 56デシテクス)。

テクスの単位記号は、「tex」である[8]。これは、textile(英語で織物、布の意味)に由来する。補助単位として他にキロテクス(ktex)、デシテクス(dtex)、ミリテクス(mtex)が定められている。

出典など[編集]

  1. ^ 計量単位規則 別表第一
  2. ^ [1] デニールを糸の太さ(繊度)の計量単位として、取引又は証明に使用できるか。
  3. ^ はかりのエピソード
  4. ^ 計量単位規則 別表第5
  5. ^ 繊度の単位は、上述のように、法律的にその使用を規制すべきほど確立された単位ではないとされているため、取引又は証明への使用及び計量器に対する規制の対象外である。したがって、「テックス」の語を用いても、計量法第8条第1項に違反するものではない。
  6. ^ 計量単位規則 別表第一
  7. ^ JIS L0101-1978(テックス方式) 2.テックスは,1 キロメートル当たりのグラム数をもって表す。
  8. ^ 計量単位規則 別表第5

関連項目[編集]

  • 連量 - 同様の制定規格である紙の厚みの単位。