エア・カナダ
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法人番号 | 3700150005997 | |||
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設立 | 1937年 | |||
ハブ空港 |
トロント・ピアソン国際空港 モントリオール・トルドー国際空港 バンクーバー国際空港 カルガリー国際空港 | |||
焦点空港 |
オタワ・マクドナルド・カルティエ国際空港 エドモントン国際空港 ハリファックス国際空港 | |||
マイレージサービス | アエロプラン | |||
会員ラウンジ | メイプルリーフ・ラウンジ | |||
航空連合 | スターアライアンス | |||
親会社 | ACE Aviation Holdings Inc. | |||
保有機材数 | 410機(89機発注中) | |||
就航地 | 241都市 | |||
本拠地 |
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代表者 |
David Richardson(会長) Calin Rovinescu(社長兼CEO) | |||
外部リンク | エア・カナダ(日本語) |
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種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
![]() ケベック州サンローラン コートヴェルトブルバードウエスト7373 |
設立 | 1937年 |
業種 | 空運業 |
法人番号 | 3700150005997 |
事業内容 |
航空運送事業 旅行事業 |
代表者 | マイケル・ルソー(社長兼最高経営責任者) |
外部リンク | エア・カナダ(日本語) |
特記事項:日本支社 所在地:東京都港区赤坂2丁目2番17号 ニッセイ溜池山王ビル3階 日本支社長:ワイス貴代 |
エア・カナダ(Air Canada TSX:ACE.RV)は、カナダ最大の航空会社で、カナダのフラッグ・キャリア。日本では「カナダ航空(カナダこうくう)」と呼ばれることもある。
概要[編集]
主要ハブ空港はトロント・ピアソン国際空港である。バンクーバー国際空港が太平洋のハブ空港で、モントリオール・トルドー国際空港が他にハブ空港として利用されている。カルガリー国際空港は西部カナダのミニハブ空港である。元はカナダの国営会社だったが、1987年に民営化された。2000年にカナダの大手航空会社、カナディアン航空を吸収合併し、アジア地域へのネットワークが強化された。
国際的な航空会社連合「スターアライアンス」に加盟し、全日本空輸(ANA)とコードシェア便を運航している。
機内誌「enRoute」がある。
歴史[編集]

国営時代のカナディアン・ナショナル鉄道 (CNR) の子会社として設立されたトランス・カナダ航空 (Trans-Canada Airlines, TCA) は、1936年4月に設立された。
当時は太平洋路線と大西洋路線の開設は政府に抑制されていたため、当時の運輸大臣であったクラレンス・ハウの下で新規路線開設を行っていた。
1937年9月1日にロッキード L-10Aを使用してバンクーバーからシアトルまで2人の乗客と郵便を運ぶ初飛行を行った。
当時機材はカナディアン・エアウェイズからロッキード L-10 エレクトラ2機とステアマン・エアクラフトの複葉機1機を購入し、ユナイテッド航空とアメリカン航空の役員にノウハウを学びながら運航を始めた。
1938年、最初の客室乗務員を雇った。1939年、モントリオールからバンクーバーの運航を開始。1940年には従業員数は500人に達した。
1942年、カナディアン航空から合併を提案されるが、当時の首相であったウィリアム・ライアン・マッケンジー・キングはTCAこそがカナダであるべき航空会社だと発言し、これを拒んだ。
1964年、TCAはカナダにおけるナショナル・フラッグ・キャリアへと成長した。その頃、当時の首相であったジャン・クレティエンが自身の資産を用いて、社名を変えるように提案された。そして、トランス・カナダ航空 (Trans-Canada Airlines, TCA)はエア・カナダへと社名を変更した。
1970年、政府はエア・カナダの地位を確実にさせるため、CPエアや地方航空会社に対してさまざまな規制を行った。
1970年代後半、カナディアン・ナショナル鉄道 (CNR)と合わせて、エア・カナダは国営企業から離脱し、民営化された。
エア・カナダのパイロットたちは1998年9月2日に会社の歴史始まって以来初めてストライキを起こした。カナダで2番目に大きな航空会社「カナディアン航空」を買収した2000年以降、世界で12番目に大きな商業航空会社となる。日本には比較的早くから乗り入れていた航空会社だが、首都圏以外にも、かつて80年代から00年代初頭にかけて名古屋空港(中部国際空港開港前)からカナダへ直行便を飛ばしていた事もあり、日本と北米の架け橋として貢献してきた。
2002年度、エア・カナダはカナダの20都市、アメリカ合衆国への35路線とアジア、オーストラリア、カリブ、ヨーロッパ、メキシコ、インド及び南米の47都市へ直接旅客サービスとして定期及びチャーター便の運航を行っている。この航空会社は平均すると毎日740便近く、毎年2300万人の顧客にサービスを行っている。
2003年4月1日、エア・カナダは破産保護の申請をした。エア・カナダは最終的に19カ月後の2004年9月30日に破産保護を明らかにした。ACE航空ホールディングス株式会社 (ACE Aviation Holdings Inc.) がエア・カナダを所有し再建する新しい親会社となった。
2017年2月に新塗装を発表。同国で建国150周年を迎えるためで、現行塗装の水色から1代前とほぼ同じ白と黒をまとう[1]。
保有機材[編集]
運航機材[編集]
2022年3月現在、エア・カナダの機材は以下の通りである。
機材 | 運用機数 | 発注数 | 座席数 | 備考 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
C | PY | Y | Total | ||||
エアバスA220-300 | 24 | 21 | 12 | - | 125 | 137 | |
エアバスA320-200 | 17 | - | 14 | - | 132 | 146 | ボーイング737MAX8に置き換え予定 |
エアバスA321-200 | 15 | - | 16 | - | 174 | 190 | |
エアバスA321XLR | - | 26 | 14 | - | 168 | 182 | 2024年度より投入開始予定[3] |
エアバスA330-300 | 16 | - | 27 | 21 | 244 | 292 | 一部機材はTAPポルトガル航空、シンガポール航空によって運航されていた。 |
32 | 24 | 241 | 292 | ||||
ボーイング737MAX8 | 32 | 8 | 16 | - | 153 | 169 | |
ボーイング777-200LR | 6 | - | 40 | 24 | 236 | 300 | |
ボーイング777-300ER | 19 | - | 40 | 24 | 336 | 400 | |
28 | 398 | 450 | |||||
ボーイング787-8 | 8 | - | 20 | 21 | 214 | 255 | |
ボーイング787-9 | 29 | 3 | 30 | 21 | 247 | 298 | |
エア・カナダ・ジェッツ | |||||||
エアバスA319-100 | 5 | - | 58 | - | - | 58 | |
エア・カナダ・ルージュ | |||||||
エアバスA319-100 | 22 | - | 12 | - | 124 | 136 | |
エアバスA320-200 | 5 | - | 12 | - | 150 | 162 | |
エアバスA321-200 | 14 | - | 16 | - | 184 | 200 | |
- | - | 200 | 200 | ||||
12 | - | 184 | 196 | ||||
エア・カナダ・エクスプレス | |||||||
ボンバルディアCRJ-200 | 15 | ‐ | ‐ | ‐ | 50 | 50 | ジャズ航空による運航 |
ボンバルディアCRJ-900 | 35 | - | 12 | - | 64 | 76 | |
デ・ハビラント・カナダDHC-8-400 | 39 | - | - | - | 74 | 74 | |
エンブラエル175 | 25 | - | 12 | - | 64 | 76 | |
エア・カナダ・カーゴ | |||||||
ボーイング767-300ER/BDSF | 1 | 7 | 貨物機 | 2021年より投入開始 | |||
ボーイング767-300ERF | 2 | 0 | 2022年5月25日受領。中原龍浩航空 - China Central Longhao Airlines発注キャンセル機材 | ||||
合計 | 326 | 62 |
同社が発注したボーイング製航空機の顧客番号(カスタマーコード)は33で、航空機の形か式名は767-333ER、777-233LR、777-333ERなどとなる。ただし、合併前にカナディアン航空で使用していた機材については、カナディアン航空時代のカスタマーコード75が与えられている。
退役済機材[編集]
- エアバスA340‐300
- エアバスA340‐500
- ボーイング727‐200
- ボーイング737-200
- ボーイング747-100,‐200,‐200C
- ボーイング747-400,‐400M
- ボーイング767-200,‐300
- ロッキードL-1011‐1
- マクドネル・ダグラス DC-10
- ダグラス DC-9‐30
- ダグラスDC-8-40,-50,-60,-70
- ダグラス DC-3
- エンブラエル175
- ビーチクラフト1900
機内サービス[編集]
言語[編集]
機内サービスを行う際の言語は、英語とフランス語で行われている。これはカナダの法律で少数派の母語を使用する国民の権利を守るため、フランス語を母語とする乗客が常時5%以上いる定期便では、両方の言語で機内サービスを提供するよう定められているためである。2011年には、乗客がフランス語で機内サービスが受けられなかったとしてエア・カナダを訴え、カナダの裁判所が1万2000ドルの賠償を命じる判決を言い渡した例がある[4]。
就航都市[編集]
日本路線[編集]
(2016年8月 現在)
- 成田国際空港 (NRT) - トロント・ピアソン国際空港 (YYZ)
- ボーイング777-300ERもしくはボーイング787-9で運航中。なお、冬スケジュール期間中は運休し、後述の東京国際空港発着便が代替路線となる[5][6]。
- 成田国際空港 (NRT) - バンクーバー国際空港 (YVR)
- 成田国際空港 (NRT) - カルガリー国際空港 (YYC)
- ボーイング767-300ERで運航。
- 成田国際空港 (NRT) - モントリオール・ピエール・エリオット・トルドー国際空港 (YUL)
- flyteam.jp
- スケジュール上ボーイング787-8[9]、ボーイング787-9、ボーイング777-200LR、ボーイング777-300ERの4機種を季節に応じて運航されているが、運用でA330や767も飛来しているため同社運用ワイドボディ機全て運航の可能性がある。
- 関西国際空港 (KIX) - バンクーバー国際空港 (YVR)
- 2019年6月1日から、季節定期便としてエア・カナダ のボーイング787-8で運航[10]。
- 中部国際空港 (NGO) - バンクーバー国際空港 (YVR)
- 2017年6月1日から、季節定期便としてエア・カナダ ルージュのボーイング767-300ERで運航。しかし、今は運航していない[11]。
かつて中部国際空港開港前の旧名古屋空港(小牧空港)に直行便を飛ばしていた事もある。なお、2011年以降に東京/羽田 - バンクーバー線の新規就航も予定していたが、深夜・早朝枠で運航した場合の需要が見込めないため、現在は就航を無期限で先延ばしにしている状況となっている。一方で、東京/羽田 - バンクーバー線は、同じスターアライアンスメンバーのANAが2014年3月30日から就航開始。
当社のボーイング777・ボーイング767・エアバスA330には、タッチスクリーン・オンデマンド式のエンターテインメントシステム(タレス社)が完備されている。
子会社・関連会社[編集]
エア・カナダ カーゴ[編集]
エア・カナダ カーゴは提携航空会社の路線を含め150都市に路線を持つエア・カナダの貨物運送部門[12]である。
エア・カナダ エクスプレス[編集]
エア・カナダ エクスプレス(Air Canada Express)はジャズ航空、スカイ・リージョナル航空、エア・ジョージアン、セントラルマウンテン航空などの地域航空会社がエア・カナダのために地域路線の運航を行っているブランド名である。
ジャズ航空はこれまで「エア・カナダJazz」名で運航していたが、2011年6月より「エア・カナダ・エクスプレス」名に変更となった[13]。
エア・カナダ ジェッツ[編集]
エア・カナダ Jetz(Air Canada Jetz)はエア・カナダの高級チャーターサービスのブランド名である[14]。 エアバスA319を3機、このサービスの為にエア・カナダ本体の運用を外れ、モノビジネスクラス58席仕様に改装後別途稼働させている[15]。
エア・カナダ ルージュ[編集]
2012年12月18日に設立され、翌2013年7月1日から運航開始した。トロント・ピアソン国際空港を拠点とし、エア・カナダから譲渡されたアジア・ヨーロッパ・カリブ海へのレジャー路線を展開する格安航空会社[16]。機材は、A319とB767により運航され、全機が親会社のエア・カナダから移籍している。
通常のエア・カナダ国際線と違い、エア・カナダ ルージュ路線の機材には個人用テレビやイヤホンジャックが搭載されていない[17]。Adobe Flash Playerのインストールされたパソコンか専用アプリをインストールしたiOSまたはAndroidで動作する携帯電話かタブレットとイヤフォンを持参することで機内エンターテイメントにアクセス出来るが、原則としてルージュ路線の機材には座席電源が搭載されていないため、搭乗前に充電しておく必要がある。また、飛行機の位置情報や音楽は無料だが、動画の視聴は有料である。
エア・カナダ バケーションズ[編集]
エア・カナダ バケーションズはエア・カナダの旅行業務部門である。エア・カナダ及び提携航空会社の路線網を利用したパッケージツアーの企画、販売を行なう。
主な航空事故[編集]
旧・カナダ太平洋航空→旧・カナディアン航空の事故は除く。
- トランスカナダ航空831便墜落事故 : 1963年11月29日
- エア・カナダ621便墜落事故 : 1970年7月5日
- エア・カナダ189便離陸失敗事故 :1978年6月26日
- エア・カナダ797便火災事故 : 1983年6月2日
- エア・カナダ143便エンジン停止事故(ギムリー・グライダー) : 1983年7月23日
- エア・カナダ759便ニアミス事故 : 2017年7月7日
脚注[編集]
- ^ Air Canada Unveils New Livery Inspired by Canada
- ^ “エア・カナダの使用機材”. www.aircanada.com. 2019年10月11日閲覧。
- ^ “エア・カナダ、A321XLR導入 北米・大西洋横断路線に投入へ | FlyTeam ニュース”. FlyTeam(フライチーム). 2022年3月24日閲覧。
- ^ “「機内サービスでフランス語通じなかった」、カナダ人夫妻が勝訴”. AFP (2011年7月18日). 2018年9月1日閲覧。
- ^ 2014-2015年冬期 成田-トロント線運休のお知らせ エア・カナダ
- ^ 2014-2015年度冬期時刻表(日本発着路線) エアカナダ
- ^ バンクーバー線にボーイング787型機が就航します! 2014年10月27日 エア・カナダ日本語HP
- ^ エア・カナダ、羽田空港へのドリームラーナーのサービスをトロントより開始 2013年12月8日 15時00分 レスポンス
- ^ Air Canada Celebrates Launch of its Boeing 787 Dreamliner to Tokyo-Haneda Air Canada Jul 15, 2014
- ^ Air Canada to Launch Seasonal Flights from Vancouver to Osaka, Japan VANCOUVER,, Sept. 15, 2014 /CNW/
- ^ Air Canada Circles the World adding Six New Destinations to its Expanding International Network Air Canada Sep 29, 2016
- ^ “Air Canada Cargo profile”. Accessmylibrary.com (1996年10月1日). 2011年2月21日閲覧。
- ^ Jazz begins flying under Air Canada Express banner Air Canada June 1, 2011
- ^ ACJetz Air Canada
- ^ Air Canada Jetz Fleet Details and History
- ^ AC、レジャー向けに「エア・カナダ・ルージュ」設立-13年7月運航開始 トラベルビジョン 2012年12月23日
- ^ Entertainment - Air Canada rouge Air Canada
関連項目[編集]
- コードシェア便
- マイレージサービス
- ヴィンス・カーター : NBA所属のバスケットボール選手。トロント・ラプターズ在籍時にその高いジャンプ力から「エア・カナダ」の愛称がついた。
外部リンク[編集]
- Air Canada(英語)(フランス語)
- エア・カナダ(日本語)
- Air Canada (@aircanada) - Instagram