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許されざる者 (1992年の映画)

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許されざる者
Unforgiven
監督 クリント・イーストウッド
脚本 デイヴィッド・ウェッブ・ピープルズ
製作 クリント・イーストウッド
製作総指揮 デヴィッド・ヴァルデス
出演者 クリント・イーストウッド
ジーン・ハックマン
モーガン・フリーマン
リチャード・ハリス
音楽 レニー・ニーハウス
撮影 ジャック・N・グリーン
編集 ジョエル・コックス
配給 ワーナー・ブラザーズ
公開 アメリカ合衆国の旗1992年8月7日
日本の旗1993年4月24日
上映時間 131分
製作国 アメリカ合衆国
言語 英語
興行収入 アメリカ合衆国の旗1億$
米国外:5800万$
全世界:1億5900万$
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許されざる者』(原題:Unforgiven)は、1992年公開のアメリカ映画。製作会社はワーナー・ブラザーズ、監督・主演はクリント・イーストウッド。脚本はデイヴィッド・ウェッブ・ピープルズ。イーストウッドが、師と仰ぐドン・シーゲルセルジオ・レオーネに捧げた「最後の西部劇[1]

第65回アカデミー賞 作品賞受賞作品。『シマロン』、『ダンス・ウィズ・ウルブズ』に続き、アカデミー作品賞を受賞した3作品目の西部劇である。また、2004年に米国連邦議会図書館が新規登録した作品の中の1つである。

作品解説

仮題は『The William Munny Killings』。製作期間は僅か39日で、物語の舞台となった「ビッグ・ウィスキー」という街のセットも32日という短期間で用意された。

イーストウッドはこの映画の脚本を製作の10年以上前から既に買い取っていたが、期間を置いたのは自身が主人公のマニーと同じ年齢になるのを待っていたためである。映画化の権利は元々はフランシス・フォード・コッポラが持っていて土台となる脚本もコッポラとデヴィッド・ピープルズが書いたものである。『マディソン郡の橋』や『ミリオンダラー・ベイビー』など、イーストウッドは現在も出演と製作を頻繁に兼任しているが、当時は「出演と製作の兼任はこれが最後である」と公言していた。

クレジットタイトルには表記されていないが、メインテーマはイーストウッド自身が担当している。

ストーリー

1880年ワイオミング州。小さな牧場を営むウィリアム・ビル・マニーは、かつて列車強盗や殺人で名を馳せた伝説的なアウトローであったが、11年前に妻と出逢ってからは改心し酒も止めていた。二人の子供にも恵まれたが、作物は満足に育たず、3年前に妻にも先立たれてしまった。

そんな或る日、スコフィールド・キッドと名乗る若い賞金稼ぎがマニーを訪れた。キッドによると「泥酔して娼婦の顔を切り刻み、目玉をえぐり出し、乳首を切り取ったカウボーイが、保安官ダゲットの裁量で、馬7頭分の賠償金を支払うという約束だけで自由の身になるという事件が起こった。怒った娼婦たちが、カウボーイを殺した者に1000ドルの賞金を出している」という。キッドは冷酷無比であるという伝説を持つマニーと手を組み賞金を得ようと考えていたのだ。しかしマニーには11年という長いブランクがあった。馬も自由に乗りこなせなくなり、二人の子供もまだ幼い。それでも、不当に殺された娼婦の敵討ちをすれば大金が手に入り、生活が楽になると考えたマニーは悩み抜いた末、再び銃を手に取ることを決意した。マニーはかつての相棒ネッド・ローガンを連れて街へ向かった。

その頃、ダゲットは噂通り暴力的な方法で街を牛耳っていた。

キャスト

役名 俳優 日本語吹き替え
ソフト TV
ウィリアム・ビル・マニー クリント・イーストウッド 山田康雄 瑳川哲朗
リトル・ビル・ダゲット ジーン・ハックマン 石田太郎
ネッド・ローガン モーガン・フリーマン 田中信夫 坂口芳貞
イングリッシュ・ボブ リチャード・ハリス 中村正 小島敏彦
スコフィールド・キッド ジェームズ・ウールヴェット 家中宏 佐久田修
W・W・ブーシャンプ ソウル・ルビネック 牛山茂
ストロベリー・アリス フランシス・フィッシャー 藤波京子 弥永和子
ディライラ・フィッツジェラルド アンナ・トムソン 田中敦子
スキニー・デュボイス アンソニー・ジェームズ 千田光男
ナレーター 佐々木勝彦

スタッフ

受賞/ノミネート

エピソード

光ディスク

製作10周年を迎えた2002年11月8日にDVD『許されざる者 スペシャル・エディション』が発売された(2005年9月2日に再発売)。また、2007年4月20日に第3世代型光ディスクであるHD DVDBlu-ray Discで発売。いずれも特典映像および音声が収録されている。なお、収録内容は全ての記録媒体において等しい。

映像特典

  • 10周年記念ドキュメンタリー
  • メイキング映像
  • イーストウッド・ドキュメンタリー
  • イーストウッド・オン・イーストウッド
  • マーベリック:Duel at the Sundown

音声特典

脚注

  1. ^ 本作は「最後の西部劇」と呼ばれているが、最初に「最後の西部劇」との異名を冠せられたのは、1969年の『ワイルドバンチ』である。

外部リンク