恐怖のメロディ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
恐怖のメロディ
Play Misty for Me
監督 クリント・イーストウッド
脚本 ジョー・ヘイムズ
ディーン・リーズナー
原案 ジョー・ヘイムズ
製作 ロバート・デイリー
出演者 クリント・イーストウッド
音楽 ディー・バートン
撮影 ブルース・サーティース
編集 カール・パインジター
製作会社 ユニバーサル・ピクチャーズ
マルパソ・プロダクション英語版
配給 アメリカ合衆国の旗 ユニバーサル・ピクチャーズ
日本の旗 CIC
公開 アメリカ合衆国の旗 1971年11月3日
日本の旗 1972年4月22日
上映時間 108分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $725,000[1]
興行収入 アメリカ合衆国の旗カナダの旗 $10,600,000[2]
テンプレートを表示

恐怖のメロディ』(きょうふのメロディ、Play Misty for Me「『ミスティ』をかけて」)は、1971年アメリカ合衆国サイコスリラー映画クリント・イーストウッドの監督によるサスペンス映画である。また、この作品に使われている「ミスティ」(Misty)は、ジャズピアニストエロール・ガーナーによって1954年に作曲されたバラードである。

概要[編集]

クリント・イーストウッドが初監督した作品。製作はロバート・デイリー、ジョー・ヘイムズの原作をディーン・リーズナーとヘイムズ自身が脚色した。撮影はブルース・サーティース、音楽はディー・バートン、編集はカール・ピンジトアが各々担当。出演はクリント・イーストウッド、ジェシカ・ウォルター、ドナ・ミルズなど。なお、『真昼の死闘』『ダーティ・ハリー』などでイーストウッドとコンビを組んできたドン・シーゲルが、バーテンダーの役で出演している。

主人公に異常なまでに執着するストーカーの恐怖を描くスリラー。当時ストーカーという言葉自体なかったが、このタイプのスリラー映画としては非常に先進的な映画である。

あらすじ[編集]

デイブはKRMLラジオのスターDJだった。恋人トビーが突然、デイブの前から姿を消す。デイブの放送が始まると、決まった時間に若い女が「ミスティ」をリクエストする。デイブがバーに行くと美人がいた。バーテンのマーフィーとゲームを始めると女が乗り出してくる。女のアパートに行くと、イブリンといい、「ミスティ」をリクエストしていた女で「一晩限りの愛でいい」という。しかし、勝手に彼の部屋に押しかけるようになる。数日後、デイブは町に戻ってきたトビーと再会し、お互いの愛を確認する。だがイブリンは激しくデイブに迫り、マーフィーや相棒のアル・モンテアルでは防ぎきれなくなったため、別れ話を持ちかけるが、彼女の異常さは頂点に達する。トビーと海岸で遊んだ日の夜、アパートにイブリンが飛び込んできて、浴室で自ら手首を切る。一晩彼女を泊めることにしたが、翌朝、イブリンの姿はなかった。デイブがトビーにすべて打ち明けて帰宅すると、お手伝いのバーディが瀕死の重傷を負っていて、傍らには放心状態のイブリンがいた。

彼女は病院へ送られれ、しばらく平穏な日が続き、トビーとジャズ祭に行った。トビーは今一緒に住んでいるマドリンが引っ越し、交替でアナベルという娘が来ることになったという。ある夜、本番中にイブリンから電話で、病気が治り、ハワイに行くことに決まったから、その前に「ミスティ」をかけてくれという。次の日、デイブは昨夜イブリンが口ずさんだ詩エドガー・アラン・ポーアナベル・リー[3]を思い出した。トビーの新しい同居人はアナベルといっていたではないか?トビーにかけると、受話器から流れる声は間違いなくイブリンだ。放送局を飛びだし、トビーの家に駆け込んだデイブが目撃したものは、トビーの保護を依頼していたマッカラム刑事がハサミでひ一檄で即死。トビーの恐怖に満ちた悲鳴が聞こえ、デイブは闇の中へ突っ込んでいくと、ロープで縛られたトビーがいた。その瞬間、背後からナイフを手にしたイブリンが躍りかかる。女の力とは思えないすさまじいイブリンの攻撃だったが、乱闘の末、彼女はベランダから断崖下の海へ落ちていった。

スタッフ[編集]

キャスト[編集]

デイブ・ガーランド - クリント・イーストウッド
本作の主人公で、KRMLラジオで人気のDJ。レコードの合い間に詩を読んだり、ちょっとした哲学を聞かせながら、電話によるリクエストを受けている。
イブリン・ドレイバー - ジェシカ・ウォルター
スマートな美女。毎回デイブの番組に「ミスティ」をリクエストしていたが、デイブの前に現れる。普段は知的で垢抜けた印象を与えるが、怒ると凄まじい一面を見せる。
トビー - ドナ・ミルズ
デイブの恋人。奔放でおおらかな性格。突然、デイブの前から姿を消していたが、数日後に再会。両親から相続した家の家賃が払えず、ルームメイトを募集している。イブリンから攻撃を受ける。
マッカラム巡査部長 - ジョン・ラーチ
イブリンを逮捕するが、釈放後、デイブにトビーの保護を依頼される。
マッジ - アイリーン・ハーヴェイ
サン・フランシスコ放送会社の女社長。新しい仕事をデイブ達に持ち込んだ。
アル・モンテ - ジェームズ・マクイーチン
KRMLラジオのDJで、デイブの相棒。
バーディー - クラリス・テイラー
デイブの家の掃除婦。おしゃべりな黒人。
バーテンダー - ドン・シーゲル
事務所がわりに使っている店のバーテンダー。

日本語吹替[編集]

役名 俳優 日本語吹替
デイブ クリント・イーストウッド 山田康雄
イブリン ジェシカ・ウォルター 新橋耐子
トビー ドナ・ミルズ 上田みゆき
マッカラム ジョン・ラーチ 神田隆
アル ジェームズ・マクイーチン 筈見純
バーテンダー ドン・シーゲル 金井大
  • 日本語吹替は過去に地上波放送された際に制作されたもの。2014年10月22日発売の『クリント・イーストウッド ブルーレイ・コレクション』に収録。
その他の声の出演:沼波輝枝中島喜美栄宮内幸平佐久間あい平林尚三

解説[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Play Misty for Me (1971) - Box office / business” (英語). IMDb. 2013年2月24日閲覧。
  2. ^ Play Misty for Me - Box Office Data, DVD Sales, Movie News, Cast Information” (英語). The Numbers. 2013年2月24日閲覧。
  3. ^ 亡き妻を偲んで海辺の墓場をさまよう幽霊みたいな夫の愛が感じられる詩で、13歳で結婚し、24歳で死んだ幼妻ヴァージニアの面影が感じられる詩である。
  4. ^ 映画 危険な情事”. allcinema. 2013年2月24日閲覧。

外部リンク[編集]