竹田恒泰

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竹田 恒泰
(たけだ つねやす)
人物情報
全名 竹田 恒泰
(たけだ つねやす)
生誕 1975年(48 - 49歳)[1]
日本の旗 日本 東京都
学問
時代 21世紀
活動地域 日本の旗 日本
研究分野 法学
憲法学
学位 学士(法学)
特筆すべき概念 万世一系の維持
女系天皇への反対
主要な作品 「著書」の節を参照
影響を受けた人物 寛仁親王
小林節
影響を与えた人物 吉木誉絵
主な受賞歴 山本七平賞『語られなかった皇族たちの真実』
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竹田 恒泰(たけだ つねやす、1975年(昭和50年)[1] - )は、日本作家タレント皇學館大学現代日本社会学部非常勤講師。専門は憲法学史学[要出典]学位学士(法学)慶應義塾大学1998年)。2013年度まで慶應義塾大学の非常勤講師(憲法学)であった[2]

旧皇族竹田家(旧竹田宮家)に生まれる。北朝第三代崇光天皇の25世子孫であり、明治天皇の玄孫にあたる。竹田恒和

略歴

1975年生まれ。「氏名と生年月日を共に知られると呪いを掛けられるから」と公式では生月日を非公開ということにしている[1]竹田宮恒徳王の第三子である日本オリンピック委員会会長竹田恒和長男祖父の恒徳王が竹田宮恒久王明治天皇の第六皇女である常宮昌子内親王の間に生まれていることから、恒泰は明治天皇の玄孫にあたる[要出典]

慶應義塾高等学校 (英語会に所属) を経て、慶應義塾大学法学部法律学科卒業。学部時代の専攻は環境学[3]

大学時代に世界各地を旅行し、「イエメンでは銃撃戦に巻き込まれながら脱出。中国雲南省で乗ったバスが正面衝突を起こして五人死亡、その事故現場を撮影したら無許可現場撮影ということで公安に身柄を拘束、4時間後に釈放。同じく中国雲南省で軍の演習場だと知らずに野原を散歩していたら軍による集中砲火を受け、命ながら脱出、その後スパイ容疑で人民解放軍に逮捕、手錠と腰ヒモを付けられて厳しい尋問を受けるが、6時間後に冤罪で釈放。バンコックではマフィアに監禁され、スイスでは川の激流にのみ込まれるなどなど」したと主張している[4]

2006年(平成18年)に著書『語られなかった皇族たちの真実』で山本七平賞を受賞した。皇位継承問題における「女系天皇容認論」に反対を表明した。その後も、皇室や日本史関連の書籍を執筆しており、新聞テレビ雑誌等に登場している[要出典]

2007年(平成19年)から2014年(平成26年)3月まで慶應義塾大学大学院において非常勤講師として勤務した。大学院では通年の講座「憲法特殊講義(天皇と憲法)」を小林節と共同で担当。のちに、単独で「憲法特殊講義I(公政)」、「憲法特殊講義II(公政)」を半期ずつ担当[5][6]して、天皇が日本国の象徴であることを記した日本国憲法第1条を一年間かけて教えた。なお、非常勤講師就任の経緯について、小林は「憲法学について勉強させるために講師にした」と語っている。8年目の契約更改はされず2013年(平成25年度)末をもって退職した。慶應義塾大学はこの件に関するコメントを出しておらず、契約更改がなされなかった理由は不明である。のちに小林は、慶應義塾大学講師の肩書を芸能活動の看板として悪用されたこと、肩書きで私利を図る事について注意しても無視されたこと、私生活でのトラブルの報道で慶應大学講師の肩書が使われると慶應の名が汚されることの3点を挙げ、竹田を講師に招いてこのような状況の原因を作ったことを恥じていると述べた[7]。2015年(平成27年度)より皇學館大学現代日本学部の非常勤講師(春学期は現代人権論・秋学期は日本国家論)[8]

2008年(平成20年)12月に論文「天皇は本当に主権者から象徴に転落したのか?」でアパグループ主宰の第2回「真の近現代史観」懸賞論文“最優秀藤誠志賞”を受賞した[9]

主宰する「竹田研究会」は、北海道宮城県東京都新潟県富山県石川県愛知県京都府大阪市奈良県兵庫県岡山県広島県山口県鳥取県島根県愛媛県福岡県で定期的に行われて、憲法国史日本神話などを教えている[要出典]。この研究会には2011年5月時点で3000人が[10]会員登録している。

2010年代に入ってから、『そこまで言って委員会NP』(旧番組名:『たかじんのそこまで言って委員会』)を始め、テレビ番組などのメディアにも登場している。ほとんどが作家としての出演だが、旧皇族の竹田家生まれ、明治天皇の玄孫として女性宮家創設に反対をするべくテレビに出演したこともある[要出典]。近代皇族の研究家である小田部雄次は、2010年に底本が発行された自著において、近年の竹田は芸能界になじみ醜聞が増えたと記している[11]2012年(平成24年)10月29日開設の竹田恒泰チャンネルでは、週に一度(特番を除く)新聞を読むニコ生配信を行っている。後には同チャンネル放送の中国、韓国報道に焦点を置いた本『面白いけど笑えない中国の話』や『笑えるほどたちが悪い韓国の話』などが発売された。

2015年(平成27年)4月19日、一般女性との結婚を発表した[12]

政治的主張

選択的夫婦別姓制度への反対

選択的夫婦別姓制度導入に反対。「夫の姓を名乗りたくないという人がいるが、そもそもそんな男と結婚するな!」と述べる[13]

嫡出子相続差別撤廃への反対

最高裁判所大法廷が、2013年9月4日に婚外子を相続において差別する民法の規定が違憲であるとの判断を下し[14]、それに従って民法が近く改正されることに関して、「平等っていうのは、あくまでも原則。合理的な理由があれば原則はなくしていい」と述べ、反対を表明している[15]

脱原発

高校生の時の英語ディベートを契機に[16]、長年保守の立場から脱原発を主張している。既に2011年(平成23年)の福島第一原子力発電所事故以前から、脱原発を求める記事を新聞に発表してきたが、事故後は脱原発の立場の発言をTwitterで投稿し、2011年(平成23年)には、脱原発を主張する著書を出版するなど[17]、その姿勢を一層鮮明にしている。とりわけ「原発を推進する人たちは、戦争が起きた場合に原発こそが最初に攻撃目標になることを知っているだろうか」「もし原発がミサイル攻撃を受けたら、通常兵器であっても核兵器を使用されたのと同じだけのダメージを受ける。すなわち、原発を保持することは、自国向けの核兵器を配備しているのと同じことである」と述べるなど[18]、国土に原発を置くことに対する国防・安全保障上のリスクをたびたび指摘している。またその一方で過激な反原発運動や山本太郎参議院議員の行動や雁屋哲の『美味しんぼ』騒動に対しては「脱原発派を貶める行為」と批判的な見解を取っている。

特定秘密保護法

どんな路線で政策を進めるにせよ、情報は国民が正しく判断するために欠かせないものという考えから、いつまでも秘密指定を続けられることと、秘密指定の妥当性を調べる第三者機関の実効性がはっきりしないことを理由に、「特定秘密の保護に関する法律」案に対しては慎重姿勢を取った。また法案成立後はその点を修正するための改正が必要であるとしている[19]

憲法

憲法9条については、政府解釈によるなし崩し的な拡大解釈を止めるために見直し、自衛隊の活動原則を明記すべきと唱えている。一方で憲法1条象徴天皇)や憲法13条幸福追求権)については大切なこととも唱えている。また、愛国心や道徳観念を憲法に盛り込むことには疑問を呈している。護憲については、憲法護持と声を上げているだけでは、考える力を削ぐと批判している。憲法は、国民ひとり一人が幸せになるための道具であり、常に批判的な目で見ることが大切としている[20]

被爆者

被爆者の語り部に生徒が死に損ないと言った事件に関して、ツイッターで「被爆者と自称して1時間1万円で生徒に被爆体験を語るふりをし、実際は反日思想を植えつける話をしていた模様。平和教育はもうやめたほうがよい。」と書き込んだ[21]

発言

在日特権を許さない市民の会について

2013年10月20日放送の『たかじんのそこまで言って委員会』にて、「在特会が活動したおかげで在日の特権の問題が明らかになった」「例えば、通名というのがあって、日本人の名前に変えることによって、犯罪歴や金融関係の経歴を全部消すことができ、また新たな犯罪ができる」と発言。大阪のNPO「コリアNGOセンター」から放送局である読売テレビへ「通称名の使用や変更で犯罪歴や経歴の抹消はできず、事実に反する」「在日コリアンが犯罪集団で危険な存在であるというゆがんだ偏見を助長する」との抗議申し入れがなされ、放送倫理・番組向上機構へ審理申し立てがなされた[22][23]。これに対して竹田は自身のネット番組にて、「在日特権についての事実を述べただけであり、在日外国人差別や在特会の擁護はしていない」「在日外国人の名前の変更については横浜市に確認済みである」「在日特権の悪用については批判的だが、在特会の表現の仕方には賛同しないし参加もしたくない」「むしろ私ほど在日を擁護している保守派はいない。自分の著書の中で『在日は日本の宝である』と述べており、コリアNGOセンターは私を敵に回すことは間違っている」などと述べ、番組内での発言については謝罪も訂正もしないとした[24]

上記の番組内での発言に対して池田信夫が「この自称皇族は頭がおかしいですよ。マスコミが相手にするのはやめるべき」とTwitter上で発言。竹田も「理由なく『頭おかしい』とは、およそまともな学者の作法ではないです」「私がいつ皇族を自称したのか、その根拠を示してほしいです」などと反論し、応酬となった。なお、皇族をいつ自称した事があるかについての公開質問状に対する池田からの返事はない[25]

ソチオリンピック日本代表選手へ向けて

2014年2月8日にツイッターでソチオリンピックで「メダルを取る可能性がある日本選手」へ宛てて、ツイートを行った。「品がない上に、メダルを屈辱することになるになるのでメダルを噛む行為をしない」「国歌が流れる際には聴くのではなく歌え、日本には国歌斉唱時に胸に手を当てる文化はないので直立不動で歌うこと」。さらに負けた際のコメントとして「思い出になったとか、楽しかったなどはあり得ない」としている。選手の発言くらい自由でいいのでは、との反論に「日本は国費を使って選手を送り出してます。選手個人の思い出づくりのために選手を出しているわけではありません」と返信した[26]

2月28日放送の『ノンストップ!』では、上記発言の真意について語った。しかし、カンニング竹山千秋西川史子など他の出演者から批判を受け、賛同は得られず、物別れに終わった[27][28]

学歴

血縁

兄弟はがいる。

家系

崇光天皇の25世子孫であり、また明治天皇の玄孫にあたる。系譜は伏見宮#系図を参照のこと。

皇籍離脱後

竹田宮恒徳王
(竹田宮第2代)
(皇籍離脱)
→竹田恒徳
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
恒正王
(皇籍離脱)
竹田恒正
素子女王
(皇籍離脱)
→竹田素子
紀子女王
(皇籍離脱)
→竹田紀子
恒治王
(皇籍離脱)
竹田恒治
 
 
 
竹田恆和
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
恒貴浩子
 
 
 
{{{竹田恒昭}}}恒智恒泰
 
恒俊
 

著書

単著

恒泰の父である恆和は、父の恒徳王が皇籍離脱した後に生まれているため、生涯で一度も皇族であったことはない。また、1920年5月19日に内規として裁定された「皇族の降下に関する施行準則」では「長子孫の系統四世を除く全ての王が華族に降下する」ことに定められている。竹田宮の場合、北白川宮能久親王が1世、竹田宮恒久王が2世、離脱した竹田宮恒徳王が3世、同じく離脱した竹田宮恒正王が4世であり、この世代以降は全て皇族ではなく華族となる[29]。なお恆和は華族を襲爵することはない(華族は原則として長子が継承する)ため、この家系は旧華族でもない。旧皇族という自称は詐称である[30]

共著

ムック

監修

  • まんがで読む 古事記 (学研まんが日本の古典)』 (学研教育出版、2013年8月)ISBN 978-4052036897

連載

過去

論文

  • 国立情報学研究所収録論文(竹田恒泰) - 国立情報学研究所
    • 2014年2月11日現在、査読付の学術論文は登録されていない。ただし、『日本国史学』(第1号、日本国史学会、2012年10月; 学会事務局住所は竹田研究会本部事務局に同じ)に査読付の学術論文「アメノオシホミミを生んだ神はどの神か」が掲載されている[31]

テレビ出演

脚注

  1. ^ a b c 竹田恒泰. “皇室のきょうかしょ vol.200 200回記念!作者の「竹田恒泰」とは何者か??”. 少年タケシ. フジテレビジョン. 2013年8月16日閲覧。
  2. ^ 竹田恒泰『日本人はいつ日本が好きになったのか』(PHP研究所2013年) 背表紙著者プロフィール参照。また、本人のTwitterにおけるプロフィールなども参照。
  3. ^ 竹の間―プロフィール
  4. ^ 竹の間―プロフィール
  5. ^ 「大学院法学研究科修士課程時間割」 (PDF) 慶應義塾大学 [リンク切れ]
  6. ^ 「小林節教授最終講義のご案内」「慶應塾生新聞」ちなみに小林は全講義を終了し既に退職している。
  7. ^ 二股疑惑 竹田恒泰「皇族の末裔だから側室OK」発言の過去 | 特集 - 週刊文春WEB [リンク切れ]
  8. ^ 竹田恒泰の楚々たる毎日 Powered by Ameba
  9. ^ アパグループ第2回「真の近現代史観」懸賞論文募集 [リンク切れ]
  10. ^ 『産経新聞』2011年5月18日朝刊(広島版)20面「トピック最前線、爆笑必至の古事記セミナー」
  11. ^ 小田部雄次 『天皇と宮家 消えた十一宮家と孤立する天皇家新人物文庫 [お-12-1] ISBN 978-4046010148、330p
  12. ^ “竹田恒泰氏、一般女性と結婚「明るい家庭を」 ブログで報告”. ORICON STYLE (オリコン). (2015年4月19日). http://www.oricon.co.jp/news/2051786/full/ 2015年10月18日閲覧。 
  13. ^ 「竹田恒泰氏 夫婦別姓賛成派について断言『不幸せに見える』」、Livedoor News、2015年12月17日
  14. ^ 「婚外子相続差別は違憲 最高裁大法廷」日本経済新聞、2013年9月4日
  15. ^ 「『ちゃんとした子どもを作って国力増強!』と連呼する婚外子差別のメンタリティ」 ハフィントンポスト2013年11月15日
  16. ^ 『これが結論! 日本人と原発』小学館101新書、2012年、39-40頁。
  17. ^ 『原発はなぜ日本にふさわしくないのか』 小学館、2011年、『これが結論! 日本人と原発』小学館101新書、2012年。
  18. ^ 『これが結論! 日本人と原発』、96頁。
  19. ^ (どうする?秘密法)左右超えて開示大切 竹田恒泰さん 朝日新聞2013年12月30日 [リンク切れ]
  20. ^ “集団的自衛権を考える 作家・竹田恒泰氏:「われら」の憲法”. 中日新聞. (2014年5月5日). http://www.chunichi.co.jp/article/feature/our_kenpo/list/CK2014050502000193.html 2014年5月5日閲覧。 
  21. ^ 2014年6月13日中日新聞朝刊21面 特報 被爆者語り部に「死に損ない」「反日は攻撃」まん延
  22. ^ 読売テレビ:在日コリアン発言で抗議 NPO法人 毎日新聞2013年10月22日
  23. ^ 在特会めぐる番組内容に抗議文 NPO「偏見を助長」 [リンク切れ]
  24. ^ [2013年10月24日放送「竹田恒泰チャンネル」 ニコニコ生放送] [出典無効]
  25. ^ 「頭おかしい自称皇族」「もっとまともかと…」竹田恒泰氏VS池田信夫氏、「在日特権」で激突 J-CASTニュース2013年11月24日
  26. ^ 「負けたのにヘラヘラと『楽しかった』はあり得ない」 竹田恒泰氏の五輪選手への「注文」が賛否両論 J-CASTニュース、2014年2月9日
  27. ^ “カンニング竹山、生放送で竹田恒泰氏にブチ切れ 五輪発言で“対立””. ORICON STYLE (オリコン). (2014年2月28日). http://www.oricon.co.jp/news/2034568/full/ 2014年6月11日閲覧。 
  28. ^ “「メダル噛むな」の竹田恒泰、生放送でボコボコ 西川史子、カンニング竹山、千秋らが口々に…”. J-CASTニュース (ジェイ・キャスト). (2014年2月28日). http://www.j-cast.com/2014/02/28198001.html?p=all 2014年6月11日閲覧。 
  29. ^ 小田部雄次 『皇族 天皇家の近現代史中公新書 2011 ISBN 978-4121020116、96-98p
  30. ^ 浅見雅男/岩井克己 『皇室一五〇年史』ちくま新書 1161 ISBN 978-4480068675、19-20p
  31. ^ 日本国史学会・日本国史学

参照文献

  • 竹田恒泰著『旧皇族が語る天皇の日本史』(PHP研究所、2008年) ISBN 4569697119

関連項目

外部リンク