高橋史朗
高橋 史朗(たかはし しろう、1950年 - )は、日本の教育学者。明星大学教授・大学院教育学専攻主任。前埼玉県教育委員会委員長。
本来の専攻は占領下の日本教育史だったが、その後感性教育、臨床教育学、ホリスティック教育学、親学を推進している。トレードマークは鼻の下と口元と頬に轟々とのばした髭。
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[編集] 経歴
兵庫県龍野市(現・たつの市)出身。兵庫県立龍野高等学校卒業。早稲田大学大学院文学研究科教育学専攻修士課程修了後、スタンフォード大学で米国の教育政策を研究。福岡県では、教員志望者のための塾の顧問活動もしている。
[編集] 主張
戦後教育の研究から、日本教職員組合が中心となった学校教育に憂慮を抱くようになり、日教組が否定的に捉えていた戦前や祖父母世代の教育や文化を積極的に見直している。また、行き過ぎた子どもの自由主義、ジェンダーフリーや夫婦別姓に疑問を示している。また、学校における現在の性教育が行き過ぎていて「性器教育に走っている」としている。ただし男女共同参画社会や男女平等は賛成で、心と体のバランスをとった性教育、男女の特性を生かした社会の活性化が重要としている。
子供たちに瑞々しい感性を蘇らせる「感性教育」が教育関係者(特に現場教師)の関心を集め、臨教審の専門委員にも抜擢された。現在は、家庭の教育力が低下・崩壊の危機に瀕していることに警鐘を鳴らし、まず親が子育ての方法を学ぶという「親学」を強く提唱している。
ゆとり教育による基礎学力低下や、教師の指導力低下、親や家庭の教育力低下など、現在の教育・保育の現場における問題を指摘し、神奈川県などで実際に不登校対策の責任者として活動した。
基本的な論調は、伝統文化や哲学に加え、最新医療の科学的知見(脳科学など)や文部科学省による各種研究成果に基づいており、比較的保守的ながら広範な支持を得ている。また、モンスターペアレントに悩む教員や保育士にとっても、親の教育という「親学」の考え方に賛同する者は多い[要出典]。
[編集] 埼玉県教育委員として
2004年12月に上田清司埼玉県知事に招聘され、埼玉県教育委員会の委員に任命された。高橋がかつて「新しい歴史教科書をつくる会」の役員で、扶桑社版教科書監修者でもあった[1]ため(この時点では既に辞任、監修も外れていた)、“教育委員という教科書採択に関わる立場として特定の教科書の関係者が加わることは不適切である”(地方教育行政法違反の疑い)として日教組、出版労働者(共産党系)、一部の教育学者や歴史学者[誰?]、日本共産党・社会民主党、さらに高橋哲哉らが結成したグループなどが抗議運動を行った。高橋は着任後、2005年8月に行われた教科書採択においては、当該科目の採択において退席するという配慮を行ったが、結局扶桑社版は採択されなかった。
2007年10月25日、埼玉県教育委員長に選出された(任期は2007年10月26日より1年間)。2008年10月に再任されたが、委員の任期切れに伴い同年12月26日付で退任した[2][1]。
[編集] 学歴
- 早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。教育学修士号取得。
[編集] 職歴
[編集] 役職
- やすくに活世塾初代塾長
- 一般財団法人親学推進協会理事長
- NPO法人師範塾理事長・埼玉師範塾理事長
- 埼玉県青少年健全育成審議会会長
- 「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議 家族・地域の再生分科会委員(政府委嘱)
- 感性・脳科学研究会会長
- 親学会副会長
- 日本仏教教育学会理事
- 日本健康行動科学会理事
- 東京都男女平等参画審議会委員
- PHP総合研究所・PHP親学研究会主査
- 新しい歴史教科書をつくる会副会長(1999年7月 - 2004年11月10日)。
- 埼玉県教育委員会委員長職務代理者(2004年12月27日 - 2008年12月26日)。
- 仙台市男女共同参画推進審議会委員(2007年7月12日 - 2009年7月11日=再任なし)。
[編集] 著書
- 『臨教審と教育基本法-臨教審のゆくえと日教組の混迷』(杉原誠四郎,高橋史朗共著. 至文堂, 1986年6月)
- 『「総点検」戦後教育の実像-荒廃と歪みの構図を探る』(PHP研究所, 1986年11月)ISBN 4569218741
- 『占領下の教育改革と検閲-まぼろしの歴史教科書』(高橋史朗,ハリー・レイ共著. 日本教育新聞社出版局, 1987年1月)ISBN 4930821681
- 『教科書検定』(中央公論社, 1988年2月)ISBN 4121008677
- 『天皇と戦後教育』(ヒューマン・ドキュメント社, 1989年2月)ISBN 4795232598
- 『悩める子供たちをどう救うか-いじめ、登校拒否、非行から立ち直った感性教育の現場から』(PHP研究所, 1991年5月)ISBN 4569530605
- 『魂を揺り動かす教育-全国の教育現場を行脚して』(日本教育新聞社出版局, 1991年6月)ISBN 4890550607
- 『間違いだらけの急進的性教育-エイズ・性をどう教えるか』(黎明書房, 1994年2月)ISBN 465401554X
- 『検証・戦後教育-日本人も知らなかった戦後50年の原点』(広池学園出版部, 1995年8月)ISBN 4892053821
- 『新学力観を活かす学校教育相談』(学事出版, 1996年2月)ISBN 4761904682
- 『感性を活かすホリスティック教育-いじめ・不登校を克服し、子どもの「いのち」を救う』(広池学園出版部, 1996年6月)ISBN 4892053953
- 『魂を揺り動かす教育-多賀大社文化振興基金講演集 第2輯』(多賀大社文化振興基金, 1996年8月)
- 『平和教育のパラダイム転換』(明治図書出版, 1997年3月)ISBN 4181663035
- 『歴史教育はこれでよいのか』(東洋経済新報社, 1997年4月)ISBN 4492221530
- 『癒しの教育相談理論-ホリスティックな臨床教育学』(癒しの教育相談 第1巻, 明治図書出版, 1997年8月)ISBN 4180177161
- 『学級経営に活かす教育相談』(癒しの教育相談 第4巻, 明治図書出版, 1997年8月)ISBN 418018026X
- 『歴史の喪失-日本人は自らの歴史教育を取り戻せるのか』(総合法令出版, 1997年8月)ISBN 4893465597
- 『ホリスティックな学校づくり-感性を育む』(癒しの教育相談 第2巻, 明治図書出版, 1997年10月)ISBN 4180178109
- 『ホリスティックな教育相談-保護者への援助』(癒しの教育相談 第3巻, 明治図書出版, 1997年10月)ISBN 4180179296
- 『臨床教育学と感性教育』(玉川大学出版部, 1998年4月)ISBN 4472112418
- 『親が変われば子は変わる!-感性・心の教育フォーラム』(濤川栄太,高橋史朗共著. 扶桑社, 1998年7月)ISBN 4594025277
- 『心を育てる学校教育相談』(「新学力観を活かす学校教育相談」の改訂, 学事出版, 1998年12月)ISBN 4-7619-0601-4
- 『感性教育による人間変革』(明治図書出版, 1999年9月)(講座=感性・心の教育 ; 第1巻)ISBN 4180281171
- 『感性教育による授業変革』(明治図書出版, 1999年9月)(講座=感性・心の教育 ; 第2巻)ISBN 4180282119
- 『感性教育による学級変革』(明治図書出版, 1999年9月)(講座=感性・心の教育 ; 第3巻)ISBN 4180283158
- 『感性教育による教師変革』(明治図書出版, 1999年9月)(講座=感性・心の教育 ; 第4巻)ISBN 4180284197
- 『感性教育による学校変革』(明治図書出版, 1999年9月)(講座=感性・心の教育 ; 第5巻)ISBN 4180285134
- 『「学級崩壊」10の克服法。-親と教師はこう立ち向かえ!』(ぶんか社, 1999年10月)ISBN 4821106876
- 『私たちの美しい日の丸・君が代-現場教師がやさしい解説とエピソードで綴る』(石井公一郎監修, 高橋史朗編. 明成社, 2000年5月)ISBN 4944219024
- 『新しい教科書誕生!!』(高橋史朗編. PHP研究所, 2000年9月)ISBN 4569612555
- 『ふっと気づいてふっと感じて』(高橋史朗監修, 全国教育関係神職協議会企画編集. 展転社, 2000年10月)ISBN 488656187X
- 『新しい日本の教育像』(高橋史朗他共著. 富士社会教育センター, 2001年8月)ISBN 4938296608
- 『こころの瞳で』(高橋史朗監修, 全国教育関係神職協議会企画編集. おうふう, 2001年9月)ISBN 4273032031
- 『日本文化と感性教育-歴史教科書問題の本質』(モラロジー研究所, 2001年11月)ISBN 4896390555
- 『私たちの美しい日の丸・君が代-子供たちに伝える国旗・国歌物語』(石井公一郎監修, 高橋史朗編. 改訂版. 明成社, 2003年5月)ISBN 4944219202
- 『「命の大切さ」を実感する心の教育-この体験が生徒を変えた』(高橋史朗監修. 学事出版, 2004年3月)ISBN 4761910275
- 『学校教育を変えよう』(石川水穂,高橋史朗,若月秀夫共著. 自由国民社, 2004年4月)ISBN 4426121116
- 『親学のすすめ-胎児・乳幼児期の心の教育』(親学会[他], 高橋史朗監修. モラロジー研究所, 2004年8月)ISBN 489639092X
- 『ホーリズムと進化』(J.C.スマッツ, 石川光男,片岡洋二,高橋史朗訳. 玉川大学出版部, 2005年7月)ISBN 4472403161
- 『子どもがいきいきするホリスティックな学校教育相談』(「心を育てる学校教育相談」の増訂, 学事出版, 2006年1月)ISBN 4-7619-1166-2
- 『親学のすすめ. 続』(親学会[他], 高橋史朗監修. モラロジー研究所, 2006年9月)ISBN 4896391276
- 『卒業式・入学式-学校現場での国旗・国歌の指導は当然-国際的礼儀学ぶ権利踏み躙る「東京地裁判決」』(石井昌浩,百地章,高橋史朗,鈴木由充共著. 明成社, 2007年3月)ISBN 978-4944219544
- 『親が育てば子供は育つ [第三の教育論シリーズ1] 』(MOKU出版, 2007年4月)ISBN 978-4900682696
- 『これで子供は本当に育つのか [第三の教育論シリーズ2] 』(MOKU出版, 2007年4月)ISBN 978-4900682702
- 『君たちが、日本のためにできること 大学生に伝えたい祖国との絆 』(明成社, 2011年3月)ISBN 978-4-944219-99-5
[編集] 脚注
- ^ a b “高橋氏が埼玉県教委委員長退任へ 「つくる会」元副会長”. 共同通信社 (47NEWS). (2008年12月9日) 2010年5月28日閲覧。
- ^ “「不当なレッテル張り残念」 退任する高橋史朗教育委員長”. 産経新聞. (2008年12月18日) 2010年5月28日閲覧。
[編集] 外部リンク
- 教師諸君!必要なのは貴方たちの覚悟だ
- 上田埼玉県知事による高橋史朗氏の教育委員任命を阻止するネットワーク
- ゆとり教育と学力低下をめぐる論争について
- 東京都の男女平等参画政策の後退を憂慮する!(教育と自治・埼玉ネットワーク annex)
- 「国家に心を奪われないために」(高橋哲哉の講演。高橋史朗に関して発言あり)