ワイパー
ワイパー (Wiper) とは、
ワイパー (Wiper) とは、自動車や鉄道車両、船舶や航空機等の乗り物のガラス外側表面に付着した雨滴・雪を払拭することで、視界を確保する装置。液体を吹き付けて砂埃を除去することもできる。
法令用語は窓ふき器。アメリカでは、Windshield wiper。イギリスでは、Windscreen wiper という。
自動車のワイパー
世界で初めて自動車にワイパーを装備したのはプジョーとされる。
ワイパーは安全上重要な装置で、ほとんどの自動車に標準装備される。ゴム(ラバー)装着のワイパーブレードを取り付けたワイパーアームを左右に振ってフロントウインドー・リアウインドー・ヘッドライトに付着した水滴などを払拭し、ドライバーの視界を確保する。この機構はワイパーが発明されてからほとんど変わっていない。また、多くの車種ではウインドウウォッシャーが装備されており、ワイパーと共に使うことで、付着した軽い汚れなどを落とすことができる。
払拭面に直接接触するのはワイパーブレードに取り付けられたゴムである。また、完全に水を拭き取るのではない。定期的な動作によりガラス面に付着した水滴を取りながらガラス表面に薄く均一な水の膜を作ることで、視界を確保する[1]。
ワイパーの種類
リアワイパー
リアワイパーはステーションワゴンやミニバン、軽自動車を除く2ボックスのハッチバック車のほとんどに装備されているが、セダンやクーペにはあまり見られない。2ボックス車はセダン等のトランク部分がなく、リアタイヤから巻き上げる水滴がリアウインドウに多く付着する事による[2]。
ヘッドライトワイパー
ヘッドランプの水滴を取るためのワイパー。過去にはメルセデス・ベンツやボルボ、日産・サファリなども採用していたが、現在はほとんどは廃止され、代わって高圧ヘッドランプウォッシャーが装備される。
国際連合の欧州経済委員会(UNECE)による自動車基準調和世界フォーラム(World Forum for Harmonization of Vehicle Regulations:欧州諸国を中心に、日本、韓国、オーストラリアなども加盟)では、2000ルーメン以上の光束を持つヘッドランプに対して洗浄装置の装備を義務付けている。
その他
- ワイパー以外に、ドアミラーに付着した水滴を超音波で除去する装置もある。スバルの乗用車など、冬季に凍結したワイパーを溶かす為のデアイサー(熱線)が付く車種もある。
- 船舶や寒冷地における鉄道車両では、ガラス円盤を回転させその遠心力で雨滴や雪を吹き飛ばす「旋回窓」が使用されることもある。
関連項目
ロバート・カーンズ - 間欠式ワイパーの発明者として知られ、アメリカ合衆国で複数の大手自動車メーカーを相手に特許を巡って長く争った。「奇跡体験!アンビリバボー」で取り上げられた時は、フォードとの訴訟のみがクローズアップされた。