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デジタルカメラ

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デジタルカメラ (digital camera) とは、撮像素子で撮影した画像デジタルデータとして記録するカメラである。世界で初めてコダックが開発した。

一般に「デジタルカメラ」といえば静止画を撮影する「デジタルスチルカメラ」を指し、動画を撮影する「デジタルビデオカメラ」は含めない。現在では静止画撮影が可能なデジタルビデオカメラや、動画撮影が可能なデジタルスチルカメラが一般的になっており、双方の性能の向上もあってその境界線が徐々になくなりつつあるが、デジタルカメラはその中でも静止画の撮影に重点を置いたモデルを指す言葉となっている。

通常「デジカメ」と略称されるが、「デジカメ」は、日本国内では三洋電機や、他業種各社の登録商標である(2010年4月現在)[1]三洋は「『デジカメ』単体での使用は不問だが、『XXのデジカメ』(XXはメーカー名)のような記述は認めない」、と表明している[要出典]。 本項で特にことわらない限りは、一眼レフカメラはデジタル一眼レフカメラを、コンパクトカメラはデジタルコンパクトカメラを指すものとする。

分類

実態としてはおおむね下記の通りである。分類が困難な機種もある。

  • コンパクト・デジタルカメラ - レンズ交換が不可能で、撮像素子が2/3インチ以下のもの[2]
    • ネオ一眼 - 明るい20倍程度の高倍率ズームレンズを持った、比較的大きなもの
    • 高級コンパクトカメラ - 比較的大きな撮像素子(1/1.8以上)を持ち、マニュアル操作に重点を置いたもの
    • (上記以外の)コンパクトデジタルカメラ - 小型化に重点を置いた一般向けの機種。市場の多くをこのタイプが占める
  • ミラーレス一眼カメラ - 一眼レフカメラのデジタル化の中で派生した形式で、レンズ交換が可能でありながら光学式ファインダーが省かれ、電子式ファインダーのみを持つ。
  • デジタル一眼レフカメラ - レンズ交換が可能で、ペンタプリズムなどによる光学式ファインダーを持つ従来の一眼レフカメラをデジタル化した形式。35mmフィルムと同程度の大きな撮像素子を持つものは「フルサイズ」と呼ばれる。
  • 中判デジタルカメラ - 35mmフィルムより大きな撮像素子を持つレンズ交換の可能な一眼レフ形式で、デジタルバックの形で提供されるものもある。従来は本体だけで100万円以上する高価なものであったが、2010年現在、80万円前後の一般向けのものも相次いで製品化されるようになった。

構造

デジタルカメラの構造概略
2種類のデジタルカメラの光学系
A:コンパクト・デジタルカメラ
B:一眼レフ・デジタルカメラ
1.レンズ 2.撮像素子 3.液晶表示部 4.ファインダー 5.ミラー 6.シャッター 7.ペンタプリズム

全体構造

デジタルカメラの全体的な構成は、大きく分けて光学系と電子系、そしてそれらを保持する筐体に分類できる[3]。 光学系はレンズと絞り機構であり、一眼レフでは光学式ファインダー用のレフレックスミラーとプリズムがこれらに加わる。機械式のシャッター機構を備えるものもある。電子系は受光素子とメモリーを含む画像演算回路、記録装置、液晶表示器、ストロボ、操作スイッチ、電池などである[4]

光学系

撮像

基本的な光学系は銀塩カメラとそれほど差はなく、光学設計においては、同じ画角で同じF値のレンズを作る際に、撮像素子が小さいほど短い焦点距離のレンズ、つまり小さいレンズで済む[5]。ほとんどのデジタルカメラの撮像素子は、35mmフィルムに比べて小さいため、レンズは35mmフィルム式のカメラのものよりも小さくて済む。デジタルカメラの中でもコンパクトデジカメの撮像素子は特に小さいため、高倍率のズームレンズが小型の本体に搭載できる[6][7][8]。 コンパクトデジカメの多くが沈胴式のレンズを備えることで、携帯性を高めている。 1眼レフ機種ではレンズ交換に対応するために、カメラ本体と交換レンズとの接続に関して規格があり、これは「レンズマウント規格」と呼ばれる。カメラの本体側には「レンズマウント」と呼ばれる交換レンズの接合基部が設けられ、光路となる大きな開口部とその周囲の円環状の金属部分から構成されるのが一般的である。レンズマウントには交換レンズ内の絞り機構やズーム機構などを駆動・制御するための配線用接点が設けられており、レンズマウント規格では物理形状だけでなくこういった電気信号類も規定している。

銀塩カメラのシャッター機構は機械式のみであったが、デジタルカメラでは機械式と電子式(電子シャッター)の2種類がある。一般に一眼タイプでは機械式、コンパクトデジカメでは電子式が採用される傾向がある[9]

ファインダー

ほとんど全てのデジタルカメラには本体の背面に液晶ディスプレイによる画像表示器が備えられており、これが撮影時の画像情報を得るファインダーとしても用いられることが多い。また、従来型の小穴を覗き込む透過形式のファインダーを装いながら、内部には電子式の表示面が備わっている電子ビューファインダーが搭載されているものもある。一眼レフカメラではペンタプリズムなどを用いた光学式のレフレックスファインダーが搭載されており、背面の液晶ディスプレイと合わせてそれぞれの役割の違いがメーカー各社ごとの特徴となっている。低価格な機種の中には、透過式の光学ファインダーを用いてコストを省くものもある。

撮像素子

光学信号である画像を電気に変換する撮像素子(光学センサ)は、CCDイメージセンサCMOSイメージセンサが用いられる。この点が光化学反応を用いる銀塩フィルム式のフィルムカメラと大きく異なる点である。撮像素子の受光面の大きさは、通常のフィルムカメラで用いられる35mm判フィルムの1コマよりも小さいものが大多数である[10]。半導体素子そのものである撮像素子は、その大きさが部品価格の主要な決定要素であるため、比較的廉価なコンパクトデジカメでは1/3インチから2/3インチが、上位価格帯を占める一眼レフタイプではより大きなAPS-Cサイズが用いられる傾向がある。また、一部の高級機種や業務用機種には35mmフルサイズ中判など、銀塩フィルムと同等サイズの撮像素子を搭載する製品もある。

撮像素子は長年CCDが主流で画質に劣るとされたCMOSは一部の安価な機種に搭載されるのみであったが、その後、CMOSイメージセンサの性能が向上して多くの問題も対処が進められたため、CMOSの特徴である低消費電力性や低価格なこともあり、一眼レフを中心にCMOS搭載機種が増えてきている[11][出典 1]。CMOSは低消費電力であり、また、CMOSによるデジタル回路を同じシリコン基板上に構築しやすいので高機能な駆動回路をセンサ側に作り込むのに向いており、例えばA/D変換回路を作り込むものまで現われているいる。[12]

一般に撮像素子が大きいほど色再現性、感度ノイズダイナミックレンジなどあらゆる点で有利である。とくに同じ時代に設計された撮像素子同士の比較ではサイズによる画質の差は歴然としており、測定値にもはっきりと表れる。また、同じ画角・同じF値における被写界深度が浅くなるため、対象物だけにピントを合わせて背景から浮き上がらせる「ボケ」の効果が得られやすい。反面、撮像素子が大きいとボディが大型化し、高価になる。また画素数が多いほど描写は精細になり、大きなサイズでのDPE依頼やフォト出力のプリントでも細かい画像が得られるが、撮像素子のサイズが同一にて画素数を増やすと、1画素あたりの面積が小さくなり、情報量が低下するため、ダイナミックレンジが狭くなる、電気的なノイズ・歪みが多くなることからむしろ画質を損なう場合もあるので、撮像素子や処理回路でノイズなどを極力抑える配慮も必要になるため、画素数を増やすには限界もある。 [13] コンパクトなボディに大きな撮像素子を搭載した機種も存在する[14][15][出典 2][16] 2010年現在用いられている撮像素子の多くが、1つの画素で多様な色の識別は行えず、画素を構成するそれぞれのフォトダイオードの上に CMY(RGB)[17][出典 2] の内のいずれか1色のフィルターを配置することでそれぞれの色を検出するようにしている[18]。このため、多様な色が検出できる最小単位には少なくとも3画素分が必要となる。続く画像処理部ではそれぞれの画素には本来存在しなかった他の2色分の色情報を周囲の色から作り出すという処理が行われる場合があり[19]、時には「偽色」と呼ばれる誤った色情報を生み出したり不自然なノイズを生じる原因となっている。このようなノイズや画素数の実質的な減少を避けて、可能な限り画素数を増やしたいプロ仕様の上級機種では、入射光を3個ほどのプリズムによって CMY(RGB) という波長帯別に分離してから、それぞれの光を1枚ごとの撮像素子で電気に変換する仕組みを備えるものもある。[20][出典 3]

電子式ファインダーと操作部

フィルムカメラのファインダーには幾つか異なる方式があるものの、全て光学式であった。デジタルカメラの場合も同様の構造が可能であるが、ほとんど全てのデジタルカメラは、撮像素子で得た画像データを本体背面などにカラー液晶で表示することでファインダーとしている。この電子式ファインダーはプリズムやミラー、光路を必要とする光学式に比べて設計上の自由度が高く、単に撮影画像を表示するだけでなく、電子機器であるデジタルカメラ本体の操作画面としてや、様々な画像編集機能といった付加的な特徴を与えるのにも利用されるようになっている[21]

背面液晶式カメラの多くが液晶表示部が背面に固定されているが、これを可動としたのがいわゆるバリアングル液晶であり、撮影者の視点や姿勢にあまり制約されることなく、ローアングル(低い位置からの撮影)やハイアングル(高い位置からの撮影)などの撮影が容易になった。

フィルムカメラでもデジタルカメラでも同様であるが、実際に撮影させる画像とファインダーで見える画像とが必ず同じ範囲であるとは限らず、実記録画像が100%とした時のファインダー画像の大きさを%で示す「ファインダー視野率」という指標がある。デジタルカメラでは、比較的100%のものが多い[出典 3][22][出典 2][23]

シャッターボタンを含む操作用のスイッチ類が人間工学に配慮されており、一部の機種では電子式ファインダーである液晶画面にタッチパネルを組み込むことで、ファインダーの画面が操作面となるものもある。

画像処理部

撮像素子からのアナログ信号はアンプによって増幅され、高速アナログ/デジタル変換器によってデジタル信号に変換された後、DRAMのような半導体記憶素子に一時記憶として蓄えられる。画像処理専用に作られたASICが、この一時記憶領域から必要なサイズの画素を読み出しては演算処理を行い、一時記憶へ書き戻す。この画像処理用のICは、年ごとに増すイメージセンサの画素数の増加とそれに伴い求められる処理性能の上昇に合わせて、次々と演算処理速度の高いICが開発されている[24][出典 3] [25]

記録部

画像を記録するには、一般にフラッシュメモリが使用される。ICチップによる内蔵固定式やメモリカードを差し込む内蔵交換式などの記録媒体がある。

記録媒体
撮影された画像データの記録・保存には、主にフラッシュメモリを内蔵したメモリーカードが使われる。かつては民生用としてコンパクトフラッシュスマートメディアが、業務用としてPCカードタイプのハードディスクやマイクロドライブが利用されていたが、2010年現在ではいずれもSDメモリーカードが主流となっている。
記録情報の内容については、カメラ映像機器工業会 (CIPA) によってファイル名などに関する規則であるカメラファイルシステム規格 (DCF) が規定されている。メモリーカードのルートディレクトリ上に作成される「DCIM」(Digital Camera IMagesの略)ディレクトリ、その下のサブディレクトリの命名法などがメーカー間で統一されているため、1枚のメモリーカードを異なるメーカーのデジタルカメラで使いまわしてもデータが混ざったり混乱が生じないようになっている。また、他のカメラで撮影した画像を表示させることができる機種もある[26]
フラッシュメモリーは不要な画像をいつでも消去できるうえ、大容量低価格化によって数千枚から数万枚もの画像を保持できるようになった[27][28]

外部接続線

画像をやり取りするために外部との接続端子を持つ機種では、一般的にUSBの端子を備えるものが多い。メモリーカードをパソコンやプリンターに差し込んで接続したり、DPE店へ預けたりする方法でも画像情報を利用することが可能であるが、パソコンのすべてが適切なメモリーカード用スロットと備えているわけではなく、多くの機種ではUSBのようなパソコンでの汎用的なインターフェースを備えることで、カメラ側にメモリーカードを装着したままパソコンなどで読み書きできるようにしていることが多い。 また、USBを経由することで、戸外で多くの撮影を行う場合でも、ノートパソコンなどよりも小型軽量のUSB対応外部記憶装置へ画像情報を大量に保存するような利用法が可能になる。USB経由でプリンターへの出力も可能になる。

ストロボ部

ほとんどの機種では夜間撮影などのためにストロボ発光機能を備えている。必要な電圧までコンデンサに充電することで電気エネルギーを蓄えて、シャッターボタンによる操作でストロボを発光させる。ただし、コンパクトデジカメのストロボは3-5m程度の距離しか有効な光量を作れない[出典 4]。また、多くの機種では筐体上部などにアクセサリーシューが付いており、オプションで外部ストロボが取り付けやすくなっている。

電源

携帯電子機器であるデジタルカメラの電源はほとんどが、内蔵される充電式バッテリーで賄われている。ほとんどすべての機能が電子回路によって実現されているデジタルカメラでは、フィルムカメラよりも消費電力が格段に大きく、比較的多くの枚数を記録できることもあって、大容量で大きく重いバッテリーを内蔵していることが一般的である。シャッターを切ったりフラッシュメモリに書き込んだりフラッシュライトを点灯する時だけは特に大電流が必要であるため、このパルス放電に対応したバッテリーとしてニッケル水素電池が多くの機種で採用されており、そのニッケル水素電池が外出先で消費し切ったような場合でも、入手性の高いアルカリ乾電池が使用可能になっているものが多い。より多くの電気エネルギーが貯えられているリチウムイオン電池も採用が増えているが、従来のアルカリ乾電池とは電圧が異なるので多少利便性が劣る。[出典 1][29][30]。メーカーはカメラ本体だけでなく、消耗品、周辺機器も含めたトータルで利益が出ればよい。特に電池はメーカー、機種ごとに異なっていることが多いので、予備の電池が必要な場合、新しいカメラを購入したときは必然的に電池も購入する必要があり、予備電池の価格は比較的高めにつけられている場合が多い。そのため、純正品以外にも多くの互換電池が出回っている。代表的なメーカーに台湾のロワなどがある。カメラメーカーの中には、互換電池が作れないようにプロテクトを施しているメーカーもある。

筐体

不安定な手持ちでの操作や衝撃・塵埃の多い環境で用いられることが多いカメラの本体を構成する筐体(ボディ)には、内部の脆弱な光学部品や電子部品を支え保護するために堅牢性や気密性を維持することが求められ、同時に軽量であることが求められる。筐体は、アルミ合金等の金属製の骨格に、多数のエンジニアリングプラスチックなどの合成樹脂によるフタやグリップ、緩衝材が取り付けられているのが一般的である。

動作

デジタルカメラの内部処理の流れ
撮影時(白番号)1.シャッターボタンを押す 2.受光素子からのADコンバータへ画像信号が送られる 3.ADコンバータから画像処理プロセッサへ画像データが送られる 4.画像処理プロセッサが画像処理を行うあいだ、溢れたデータや処理済データを内蔵メモリへ送る 5.画像処理が終われば内蔵メモリから処理済データを取り出す 6.画像処理プロセッサからメモリカードへ画像データを記録する
撮影前(黄番号)1.シャッターボタンを半押しにするか、撮影モードにする 2.受光素子からのADコンバータへ画像信号が送られる 3.ADコンバータから画像処理プロセッサへ画像データが送られる 4.画像処理プロセッサから液晶ドライバICへ画像データが送られる 5.液晶ドライバICが液晶表示板を駆動して画像を表示する

基本的な静止画撮影の動作を以下に順を追って示す。

合焦

静止画撮像では、カメラが電子的に捉えた画像のコントラスト情報を元に自動的にカメラ側でピントを合わせるオートフォーカス (AF) 機能を使って撮影することがアマチュアを中心に一般的であり、その場合、撮影時にシャッターボタンを半押しにすることでAF機能を働かせるモードが中心になるが、撮影可能状態にすればオートフォーカスが常に働いていて、いつでもシャッターが切れるモードも選択できるものがあり、前者では電池の消費が抑えられ、後者ではシャッターチャンスを逃がす可能性が低くなる。ただし、AF機能は動きの早い被写体や陰影差の少ない対象には向かず、AFロックといった撮影者の工夫やマニュアル・フォーカスなどが求められる。高級機ではコントラスト情報以外でもピント合わせが可能であったり、マニュアル・フォーカス機能の操作性なども考慮されているものがある[出典 2][出典 1][31]

撮像

露光時間は機械式や電子式のシャッターで制御するが、上手に露光時間を選ばないと被写体の明暗度合いによっては撮像素子が明部と暗部のいずれかが露光過剰や露光不足によって「白とび」や「黒つぶれ」を起こす。銀塩カメラでもできるだけこのようなことを防ぐために、受光する枠内に測光素子を多数配置して最も明るいところと最も暗いところを検知することで「白とび」「黒つぶれ」を最大限回避するようにしているが、コンパクトデジタルカメラでは電子的な撮像素子そのものが測光素子を兼ねて、露光を自動調整するものが多く、「白とび」「黒つぶれ」の発生をできるだけ避けるようになっている[32]。ただし撮像素子は読み出しに多少の時間が掛かるので、瞬間的に明るさの変化する撮影対象では正確な露光が期待できない。そういったこともあり、ほとんどのデジタル一眼レフ機では、撮像素子とは別に測光専用のセンサーで露出を決めているものが多い[33][出典 2][出典 1]

フィルムカメラの上位機種でも備えるものがあるが、オートブラケティング(Automatic Exposure Bracketing, AEB)撮影によって、露出を変えながら立て続けに2-4枚ほどの撮影を行うことも行われる[出典 3]。また、オートブラケティングと同様に露出の異なる複数枚の撮影をすばやく行い、内部演算処理によって1枚のダイナミックレンジの広い画像を得る、ハイダイナミックレンジ(HDR)処理をカメラ単体で行う機種も登場している。

画像処理

撮像素子から出力されたアナログデータはA/D変換された後、映像エンジン[34]画像エンジンなどとも呼ばれる画像処理専用のICによって、暗電流補正、補間演算、色空間変換、ガンマ補正収差の補正、ノイズリダクション画像圧縮などの様々な画像処理が行なわれ、外部利用に適した画像形式に変換される。 たとえ同じ撮像素子を使っていても、カメラのメーカーが異なっていれば画質の傾向も違ってくる。画像処理のアルゴリズムが出力される画質を左右することが多いため、メーカーでは画像処理において様々な工夫を行っている[35]。かつてはこの処理に時間が掛かるのがデジタルカメラの問題点の1つであったが、今ではデジタル演算能力の向上によってほぼ克服されている。

記録処理

映像エンジンで画像処理が施されたり、またはRAWデータのままの静止画情報は、記録媒体に書き込まれて保存される。フラッシュメモリー素子は年々高速化しているが、画像データサイズの拡大もあって、一般に記録動作には時間が掛かる。

記録形式

撮影された画像情報の記録には、一般的にJPEGや、JPEGの拡張規格であるExif形式が使用されている。また、一眼レフや一部の高級コンパクト機では、Exifに加えてRAW形式での記録も可能である。

Exif
Exifフォーマットは、JPEGファイルにカメラ映像機器工業会 (CIPA) によって規定された「ヘッダー」を追加したものである[36]。このヘッダーには、撮影時の機種、レンズ名、焦点距離、絞り、シャッタースピード、ISO感度、露出モード、撮影日時といったメタデータが含まれている。ほとんどのデジタルカメラおよびカメラ付き携帯電話はExifを使用しており、家庭用プリンターもExifデータを認識してそのまま印刷できるものが多い。ExifはRGB各色8bitの階調しか持たないうえに非可逆圧縮を行うため、元の画像情報の一部は失われる。また、一度失われた情報を再現するのは不可能である。ほとんどのデジタルカメラでは、Exifの圧縮率を選択できるようになっている。圧縮率を下げれば画質は向上するが、ファイルサイズが大きくなり、メディアに記録できる枚数は少なくなる。
RAW
RAWフォーマットは、撮像素子からのデジタルデータに最小限の処理だけで記録するものであり、一眼レフなどの高級機で可能である。階調や圧縮による画質の劣化が事実上ないため、プロやハイアマチュアのカメラマンに好んで用いられる。RAWは一般にファイルサイズが非常に大きくなるため、連写速度が落ちたり、しばらく操作を受付なくなることもある。RAWフォーマットはメーカーや、場合によっては機種ごとに異なっており、互換性はほとんどない。また、そのままではパソコン上で表示することができず、メーカーなどが提供する専用の読み込み・再生用のパソコン用ソフトウェアを使って表示したり、読み込み後にExifやJPEGなどの汎用形式に変換してから表示することになる。この変換処理を「現像」といい[出典 3]、それに用いられるソフトウェアを「現像ソフト」などと呼ぶ。

上記の他にも、TIFF、DPOFなどがある。

付加機能

登場した当初は銀塩カメラより大きく劣る性能だったデジタルカメラも、主に電子技術の急速な発達によって解像度や感度なども銀塩式のフィルムカメラに十分に対抗して一部は凌駕するほどまで技術開発が進むと、銀塩カメラを広範囲に置き換えるようになっている。そして、さらなる技術開発の努力は、単に静止画を撮影する基本機能の充実だけでなく、デジタル式にしかできない付加的な機能を付け加える方向へと向かっている[37]

デジタル式ズーム

多くのデジタルカメラが元からズームレンズを備えたり交換により使用可能であるが、それらの光学式ズームと同時使用可能なデジタル式ズーム機能を持つ機種も一般的である。デジタル式ズームでは受光面の中央部の画素のみを撮影に使用するため、ズーム倍率に応じて使用可能な最高画素数は減少する。例えば、1200万画素機で2倍ズームにすると、その場合の画素数は縦横共に半分になるので内部的には最大300万画素となる。仮に1200万画素機で2倍ズームとした場合の記録フォーマットが4096×3072(1200万画分)であれば、不足する900万画素分の情報が300万画素の補間処理によって生成される。

手ぶれ補正

アマチュアではカメラの撮影につきものの手ぶれであるが、光学的や物理的にブレを検知してそれを打ち消すようにレンズ系の光軸や受光面を動かす「手ぶれ補正機能」を備える機種が珍しくない[38]

動画撮影

コンパクトデジタルカメラの多くが動画の撮影機能を備えており、一眼タイプにおいても一般的になりつつある。連続撮影時間は、記録解像度と記録方式、記録メディアとバッテリーの容量、製品用途の位置付け、などにより概ね10分から1時間程度までに制限される。デジタルカメラの撮像素子の画素数は一般的な動画を撮影するデジタルビデオカメラのそれよりも多いため、動画の撮影時には画素情報を間引いたりして情報量を少なくする[出典 2]

動画フォーマットについては機種ごとにさまざまである。以前はAVIQuickTimeによる動画録画とWAVE(モノラル)による音声録音が主流であったが、 MPEG-4 AVC/H.264ドルビーデジタル AC-3(ステレオ)、MPEG-2 TSを用いたAVCHDによるハイビジョン動画およびステレオ録音が可能な機種も増えており、デジタルビデオカメラとの境界線があいまいになってきている。

衛星測位

カメラ本体内にGPS受信機を内蔵し、撮影地点の位置情報を画像データと共に記録することで撮影後に位置を確認できるようにした機種が販売されている。地図データまで内蔵するものでは、撮影時や撮影後にGPS機能と地図連携させてを現在地や移動経路を表示させてナビゲーションに利用することも可能になる。

顔認識

  • 平成17年2月16日、ニコンが世界で初めて顔認識自動焦点合わせ機能を搭載したデジタルカメラ「COOLPIX 7900」「COOLPIX 7600」「COOLPIX 5900」を発表する[39]。発売日は「COOLPIX 7900」と「COOLPIX 5900」が平成17年3月18日、「COOLPIX 7600」が平成17年4月8日。
  • これ以降他社のデジタルカメラにも同様の機能が搭載される様になり、平成19年10月には搭載率は8割にも登っている[40]
  • 平成19年9月4日、ソニーが笑顔認識機能を登載したデジタルカメラ「サイバーショット DSC-T200」「サイバーショット DSC-T70」を発表する[41]。発売日は平成19年9月21日。
  • 平成22年2月3日、リコーが猫の顔認識機能を登載したデジタルカメラ「CX3」を発表する[42]。発売日は平成22年2月19日。本製品以降、ペットの顔認識機能を登載したデジタルカメラの発売が続く[43]
  • 平成22年2月2日、富士フイルムが世界で初めて犬と猫の顔認識に対応したデジタルカメラ「FinePix Z700EXR」を発表する[44]。発売日は平成22年2月20日。

その他

記録メディアとデータの破損

記録メディア内のデータをパソコンへ読み込ませた際、画像ファイルが壊れていたり、記録自体されていなかったりするトラブルがまれに発生する。このような事態を防ぐためには、『データ記録中にカードを抜く』『データ記録中に電池を抜く』といった誤操作をしないこと、『データ記録中のデジタルカメラ本体への衝撃』を避ける、『メモリカードスロット用クリーナーカード等を用いて定期的に手入れをする』などのいくつかの注意が必要になる。

また、誤操作で画像データを削除してしまった場合でも、データ復旧用アプリケーションを用いるか、専門業者のデータ復旧サービスを利用することで一部または全てのデータを取り戻せることがある。その際、復旧作業が終わるまではその記録メディアに一切の書き込みをしないことが重要である。書き込みをしてしまうと復旧の可能性が極端に低下する。

他のデバイスとの連携

PCへの画像データの転送については、記録したメモリーカードによる方法の他、多くの機種ではUSB接続による方法もサポートしている。この場合、付属ソフトウェアやWindowsなどのOSの機能を用いてデジタルカメラから画像データを転送するもの(PTPなど)と、カメラを外部記憶装置(マスストレージ)のように見せて自由に画像ファイルの出し入れが可能なものがある。USB普及以前は、シリアルインターフェイスSCSIを使用する物もあった。またUSBがまだ十分な転送速度を持っていない頃には、プロ向けの機種の中にはIEEE 1394を採用する物もあった。さらに近年は無線LANを使用する物も登場しているが、メーカーによりまちまちの実装である。

2003年頃からは、デジタルカメラ本体と対応プリンターをUSBケーブルで直接接続して印刷できる「PictBridge」などの規格も制定された。

画素数

デジタルカメラに内蔵されている撮像素子について語る場合、有効画素数と総画素数の違いに留意する必要がある。総画素数は撮像素子が本来持っている画素の総数であるが、デジタルカメラに内蔵する場合にレンズや絞りといった光学系の制約によって撮像素子の受光部全体に入射光を厳密・均等に当てることは難しく、カメラに装着された状態で光が当たる画素の総数が有効画素数と呼ばれて、総画素数より数%程小さくなる[出典 3]

撮像素子の大きさ

CCDやCMOSの撮像素子の大きさは、テレビ画面を表すのと同様に「型」が使われることが多いが、撮像素子の受光面の対角線の長さをインチで測ったよりも幾分大きな値になる。これは昔の真空管式の撮像管の時代に、撮像面の大きさではなく管の直径を表示していた名残りである[出典 3]。また、面積だけでなく縦横比も撮像素子によって異なる場合があり、同一メーカーであっても機種によって違いがあるものがある。

シャープネス

コンパクトデジタルカメラの多くが、内部での画像処理で輪郭強調処理を行い、実体よりもシャープに見える出力画像を作り出している。こういったカメラの使用者の多くが、「シャープネス」の効いた出力のほうがピントの合った画像だと歓迎するためであるが、プロが使用する上級機では出力画像はシャープネスを効かせず、もしもそういった加工が必要ならば、カメラ上ではなくパソコンなどの画像処理ソフトによって精密に調整するように任せている。画像は輪郭強調とソフトフィルターを幾度も掛けるたびに劣化するので、手間を惜しまないならばカメラの外で処理するのが良い[出典 2]

メーカー

フィルムカメラに較べると電子機器的な要素を多く含むため、旧来のカメラメーカーに加えて、ソニーパナソニック三洋電機カシオ計算機などの家電・電子機器メーカーも参加して激しいシェア争いを繰り広げている。

競争の激化に伴い、2005年京セラが日本国内のデジタルカメラ事業から撤退。2006年にはコニカミノルタがカメラ事業全般から撤退し、一眼レフカメラ部門をソニーに譲渡した。また、イーストマン・コダックも消費者向けデジタルカメラの生産から撤退し、デジタルカメラ製造部門をフレクストロニクス・インターナショナルに売却している(開発・設計・販売は継続)。

2009年のデジタルカメラの出荷台数は、日本向けが約974万8000万台(前年比12%減)[45]、日本向け以外が1億590万台とされている[46](カメラ映像機器工業会調べ)。2009年の国内販売シェアは、コンパクトデジタルカメラについてはキヤノン19.6%、カシオ18.6%、パナソニック14.6%、ソニー 10.9%、オリンパス10.1%、フジ9.2%、ニコン7.5%、一眼タイプについてはキヤノン39.1%、ニコン31.3%、パナソニック8.7%となっている[47]

2010年には、ソニーが急伸して、デジタルカメラ全体の数量で2位につけている。[48]

家電メーカーの場合、光学系の設計ノウハウが乏しいため、ほかのレンズメーカーからレンズなど光学系部品の供給を受ける場合が少なくない[49]。さらに、光学機器メーカーに比べて劣る業界知名度を補うため、「ライカ」や「カール・ツァイス」といった有名ブランドを冠したレンズを採用することもある[50]。しかしながらメーカーによってはOEMとしてレンズの供給を受けるのではなく、同ブランド名を冠するレンズを自社内やレンズメーカーでライセンス生産している場合もある。

逆に光学機器メーカーが、画像エンジンなどの開発の手間を省くため、家電メーカーにOEM委託をしていることも多い。OEM委託先としては三洋電機や台湾のメーカーなどがある。したがって、上に書いたメーカー別販売シェアと、実際の製造メーカー(OEM製造も含む)におけるシェアとは大きく異なる。

デジタル一眼レフカメラは、コニカミノルタの一眼レフカメラ部門を引き継いだソニーや、オリンパスと協業しフォーサーズ・システムへ参入したパナソニック、ペンタックスとの提携でサムスン電子なども参入したが、技術的な困難さと、交換レンズを始めとするオプション類も販売する必要があるため、現在では技術の蓄積がある光学機器メーカーのみが残り、家電メーカーの主力製品はミラーレス一眼へと移行した。

また上記のメーカー以外にもセイコーエプソンR-D1など)や、ライカなどがレンジファインダー式デジタルカメラの製造を行っている。

販売動向

トイデジカメ

機能や画質を割り切ることで低価格を実現する「トイデジカメ」と呼ばれる分野が存在する。玩具の流通ルートで売られていることが多い。

同ジャンルの初期に流通したトイデジカメの例としてタカラSTICK SHOTニチメンのChe-ez!などがあり、デジタルカメラが高価だった頃、小型軽量で1万円以下で買える手軽さが受けてガジェット好きのユーザーに広まった。

初期の大半の製品が10万画素から35万画素ほどのCMOSを搭載し、1MB程度の少ない記録メモリーを増設できない形で搭載、パソコンと通信することはできてもカメラ外観から直接記録した画像を確認できるようなデバイスは存在しない。画質はおしなべて低く、色の再現性が悪い。一方、これらの中にはWebカメラとして実用に耐えるものもあり、そのためにトイデジカメを購入するパソコンユーザーもいた。

近年はデジタルカメラ自体の低価格化が顕著化している上、トイデジカメの高機能化が進み、必ずしも従来のトイデジカメのような目的は達成していない。このような状況から、現在では「トイデジカメ」という概念そのものが変わり、「楽しく撮る」「ガジェット/アクセサリーとして楽しむ」等の方向に向かっている。また、諸般の事情を無視して単に低画質な製品を「トイ」扱いしている場合もある。

現在では日本の一流メーカーのデジカメが実売で8000円を切るまでに低価格化しているうえ、トイデジカメの高機能化が進み、それらを区別する意味もなくなってきている。このような状況から、現在では「トイデジカメ」という概念が「安い」から「アクセサリーとして楽しむ」などの方向に変わっている。例としてボールペンや腕時計にカモフラージュした製品、フィルム時代の高級カメラをミニチュア化した製品などが一定の人気を保っている。

2010年春現在で販売が継続しているトイデジカメは、その定義を「小型軽量低価格で、手軽ではあるが低性能」とする場合、当てはまるのはVista Questシリーズと、同シリーズのうち1005ベースとなる「NICO DIGI」(ニコデジ)程度である。

機能や価格帯は考えず遊びの要素が強い製品として、プラスティックむき出しの質感や忠実とは言えないクセのある撮影画像など、同ジャンルの基本を強く意識し、楽しく撮ることを目標とした「DIGITAL HARINEZUMI」(デジタルハリネズミ)シリーズ、簡易防水機能付きとしては安価な部類で、わざと撮影画像のカラーバランスを崩した撮影ができる「GIZMON Rainbowfish」(ギズモン レインボーフィッシュ)、ローライの本格的二眼レフカメラ、ローライレフレックスの外観を忠実に模して小型化した「ローライレフレックスミニデジ」(Rolleiflex MiniDigi )シリーズなどがある。

一般的デジタルカメラ

日本国内におけるデジタルカメラ1台あたりの平均販売価格はコンデジが約2万200円、一眼タイプが約8万5,400円である(2009年12月度、BCN調べ)。

売れ筋のキーワードは2003年頃までは画素数など、2004年には動画撮影性能や多彩なシーンモードなど、2005年には大型液晶・高感度・手ブレ補正などであった。2006年は一眼レフに「ライブビュー」が搭載されるようになり、急激な低価格化と相まって一眼レフの一般への浸透が進んだ。2007年には顔認識が登場し、人の顔が綺麗に撮れる、笑顔になるとシャッターが切れる機能などが流行した。2008年は暗所撮影や防水機能など「場所を問わず綺麗に撮れる」性能や、より広い角度を写せる「広角ズーム」が売りとなった。

2009年は明暗差の激しいシーンでも白飛びや黒つぶれが発生しにくい「ダイナミックレンジ拡張機能」、そして一度ロックした被写体にピントや露出を合わせ続ける「自動追尾機能」などが登場した。また、リコーGRデジタルIIIやキヤノンパワーショットG11など、あえて操作を自動化せず画質と高級感を優先させた高級コンパクトカメラが独自の地位を築いた。家庭にハイビジョンテレビが普及したこともあり、ハイビジョン画質の動画機能が装備されたカメラが普及し始めた。また、2008年末にフォーサーズ陣営から登場したミラーレス一眼が2009年5月以降急激に売り上げを伸ばしている。2010年にはAPS-Cサイズのミラーレス一眼が登場し、将来的には一眼市場の主流になる可能性も指摘されている。

過去のデジタルカメラ市場はほとんど日本企業のブランドで占められており、日本国外勢はコダックや一部のスタジオ用中判機種に限られていた。最近2003年~2004年にはおよそ80%であったが、日本メーカーが積極的に行っている生産設備の中国移管からくる技術移転や韓国メーカーの高級機参入に加え、アメリカやドイツの歴史あるブランド名を復活させた製品も出始め、今後も日本が高いシェアを維持できるかどうかは予断を許さない。

出力/印刷

店舗での出力

2000年頃から大手カメラ店のDPEコーナーなどでデジタルデータから印画紙に焼き付けるサービスが行われている。これは、デジタル処理のミニラボシステムを利用したもので、フィルムスキャナによる入力の代わりにデジタルカメラなどで得られたデジタルデータ(Exifなど)を印画紙に焼き付るものであり、従来の写真と同程度の画質や耐久性が期待できる。

また、店頭にキオスク端末型のプリント機を設置し、画面の案内に従ってセルフサービスで出力できるサービスも行われている。このタイプは昇華型熱転写プリンターを使用しており、画質面で若干見劣りする可能性がある。

そのほか、コンビニなどで、デジタルコピー機の機能を利用したセルフサービスで写真印刷を行なう機械も設置されている。そのような機械では、単に印画紙への出力だけではなく、シール印刷機能のような付加価値を持たせている物もある。しかし、これらも昇華型やインクジェット方式で印刷するため、印画紙での出力に比べて画質や耐久性に劣り、長期間の保管には向かないとされる。

また、CD-Rを持っていないユーザーのために、画像データをCD-Rに焼くサービスもある。

インターネット上の印刷サービス

出力したい画像ファイルをインターネット上の指定サイトにアップロードし、出来上がったプリントを店頭や郵送で受け取るサービスがある。一般に印画紙に出力されるので、ミニラボ機を使ったものと同等の品質が期待できる。また、写真集のような形に簡易製本して渡すサービスもある。

家庭での印刷

個人で撮影した画像を自宅のプリンターで印刷することが一般的になっている。2003年頃からは、PictBridge(カメラ機器工業会)、USB DIRECT-PRINT(セイコーエプソン)、DIRECT PRINT(キヤノン)、BUBBLE JET DIRECT (キヤノン)などの名称で、デジタルカメラとプリンターを直接接続する通信規格が登場している。これらに対応したカメラとプリンターを直接接続することで、パソコンを介さずに印刷することが可能である。 デジタルカメラで撮影した写真の印刷を行うデジカメ専用のプリンターも登場している[51]

テレビでの鑑賞

ハイビジョンテレビとの接続用としてカメラ本体にHDMI端子が装備されたり、テレビやレコーダー側にSDカードスロットを備えた製品も増え、リビングの大型テレビで鑑賞する使い方も提案されている。

写真の公開・共有

カメラ本体の機能ではないが、無料で利用できるオンラインアルバム(FlickrPicasaなど)や動画共有サービスYouTubeなど)が増えており、それらを通じて仲間と写真を共有したり、不特定多数に向けて写真を公開することが一般的になりつつある。無線LANを内蔵することでそれらのサイトに直接データを送信できるデジカメも登場している。

歴史

1975年12月、イーストマン・コダックの開発担当者Steve Sassonが世界初のデジタルカメラを発明する。画像サイズは100×100の10000ピクセルで、撮影した映像をテレビに映すこともできた[52]

静止画をデジタルで記録するいわゆる「デジタルカメラ」の前に、アナログ記録を行う「電子スチルビデオカメラ」という製品群が存在した。これは、ソニーが1981年に試作し後に製品化した「マビカ」を代表とするアナログFM記録する電子カメラで、初の販売製品としてはキヤノンのRC-701(1986年発売)があり、この時に2インチのビデオフロッピーディスクを記録媒体として記録する共通規格SV規格が正式に決められた。このSV規格方式を中心に、1990年代初頭に至るまでいくつかのメーカーから発売されたアナログ電子式記録カメラを、現在と同じ「デジタルカメラ」ではなく「電子スチルカメラ」と呼ぶのは、両製品の混同を避けるためである。

画像をデジタル方式で記録する初めての一般向けカメラは1988年に富士写真フイルムから発表された「FUJIX DS-1P」であり、当時のノートパソコンでも使っていたSRAM-ICカードに画像を記録していた。しかしこれは発売されることはなく、実際に店頭に現れた世界初のデジタルカメラはDycam社が1990年に発売した「Dycam Model 1」となる。電源がなくても記録保持ができるフラッシュメモリを初採用したのは1993年富士写真フイルムから発売された「FUJIX DS-200F」である。1994年発表1995年3月発売のカシオ計算機初のデジタルカメラ「QV-10」では、外部記録装置なしで96枚撮影ができ、当時のWindows95ブームで一般家庭に普及し始めたパソコンに別売キットを使って画像を取り込む事ができる上、本体定価6万5,000円を実現して好評となり、これを境にデジタルカメラの存在と利便性が一般に認知された。

カシオQV-10

この製品はカシオが以前に電子スチルビデオカメラVS-101(1987年6月)を発売したものの、同じ頃競合製品として同価格帯(10万円程度)で8ミリビデオカメラが登場したため売れ残り、これに苦慮し再開発を行った結果とも言える。QV-10の成功を皮切りに多くの電機企業が一般消費者向けデジタルカメラの開発・製造に乗り出し始めた。QV-10発売の2か月後にリコーから発売されたDC-1には動画記録機能があり、その記録方法としてJPEGの連続画像(後にMotion JPEGと呼ばれる方式)を初採用、これがカメラが動画機能を持つ初めての例となった。

この頃の製品はまだ画質も電池寿命もそれほど良くなく、存在が認知されたとは言え購入層もその使われ方も限定的で、性能もしばらくフィルムカメラを追い越すことはないと思われていたが、1997年末頃から始まった高画素数化競争や小型化競争など、市場拡大を伴った熾烈な競争により性能は大幅に上昇、価格も下がり利便性も受けて、2005年頃にはフィルムカメラとデジタルカメラの販売台数が完全に逆転、フィルムカメラからデジタルカメラへの置き換えはほぼ確実なものになった。

2000年頃から国内の光学機器メーカーだけでなく、電気機器メーカーが一般向けデジタルカメラ事業に続々参入し、さらには台湾中国韓国等のメーカーが加わってきた。さらにはカメラ付携帯電話の高機能化も加わって、店頭では激しい販売合戦が展開されている。

報道関係やプロカメラマンの間でもデジタルカメラは急速に普及している。初期には高画質でも大型で可搬性のないものであったり、専用のレンズ群が必要で価格も数百万円になるなど、一部の大手報道機関などが少数保持しているだけの特別なカメラであったが、1999年ニコンが既存の同社一眼レフ用レンズを使えるデジタルカメラ「D1」を定価65万円で発売後、各社完成度も高い低価格デジタル一眼レフを相次いで投入、以後、速報性が重視される場面を中心に広まり、2000年のシドニーオリンピックなどを契機として報道各社を中心にデジタルカメラの導入は急激に進んだ。撮影データをネットワーク経由にて一瞬で遠隔地に送る事が出来、フィルム現像にかかる費用がなくコスト的にも優れたデジタル一眼レフは、現在ではフィルムカメラを駆逐し報道カメラの中心的な存在となり、現在では高性能化とデータ編集の容易さが支持されて、質感や仕上がりなどを重視する商用写真や美術写真にまで活用範囲が広まっている。

  • 1988年
    • 富士写真フイルム(現:富士フイルム)、世界初のデジタルカメラ「FUJIX(フジックス) DS-1P」を発表。重量400g、PC用2MB-SRAMカードに最大10枚記録(記録保持用にボタン電池が必要)
  • 1990年
    • 3月 - ニコン、精細静止画カラーカメラHQ-1500CI/1500CFを発売。報道用機材の延長にある製品で、電子スチルカメラの仲間
    • 10月 - Dycam、一般市場に出たデジタルカメラとしては世界初となる「Dycam Model 1」を発売。同機はLogitech社から「Fotoman」の名でも発売される。定価995ドル。モノクロ9万画素で32枚記録
  • 1992年
    • 4月 - キヤノン、同社最後のSV規格電子スチルカメラの高級機「RC-570」を発売。以後デジタルカメラ開発に力を注ぐ
  • 1993年
    • 富士写真フイルム(当時)、最大16MBフラッシュメモリ(記録保持に電源を必要としないメモリ)が使えるデジタルカメラ、「FUJIX DS-200F」を発売。39万画素で、定価本体22万円、別売充電池キット20000円。16MBフラッシュメモリ定価6万5000円。
  • 1994年
    • 2月 - アップル、同社コンピューターブランド「Macintosh」シリーズの周辺機器として「QuickTake 100」を発売。内蔵1MBのフラッシュメモリに記録する方式、35万画素。
  • 1995年
    • 3月 - カシオ計算機、 「QV-10」を発売。本体定価6万5,000円。25万画素
    • 6月 - リコー、「DC-1」を首都圏で先行発売(翌7月に全国発売)。41万画素CCD採用、PCMCIA type 1規格のフラッシュメモリカードに記録。後にMotion JPEGと呼ばれることになる連続JPEG画像記録方式を採用し、再生アダプタ経由でNTSC画像をテレビに写せた。
    • 7月 - キヤノン、同社プロフェッショナル向けフィルム一眼レフカメラ「EOS-1N」をベースとしたキヤノンEFレンズマウントレンズが使える初の一眼レフデジタルカメラ「EOS DCS 3」を発売。開発はコダック・プロフェッショナルで、同社から供給を受けて販売された。本体のみ定価198万円。総画素数130万画素。(参考:EOS-1N ボディのみ定価21万5,000円)
    • 9月 - ニコン、プロフェッショナル向けデジタル一眼レフカメラE2/E2sを発売。E2は130万画素、定価110万円。E2sの定価は140万円。富士写真フイルム株式会社(当時)と共同開発された物で、FUJIX(フジックス)DS-505/515としても発売
    • 10月 - ミノルタ(現コニカミノルタホールディングス)、同社フィルム一眼レフ「α-si」シリーズをベースとした3CCDセンサー搭載一眼レフデジタルカメラ「RD-175」を発売。同社初のα(ミノルタA)マウントデジタル一眼レフカメラで、175万画素相当、本体定価68万円。
    • 12月 - キヤノン、同社フィルムカメラ「EOS-1N」をベースとしたEFマウント採用のデジタル一眼レフカメラ「EOS DCS 1」を発売。開発はコダック・プロフェッショナルで、同社から供給を受けて販売された。当時としては異例の有効600万画素CCDを搭載し、3080×2036ドットの12Bit×3色のフルカラー画像の記録にフラッシュメモリでは間に合わず、記録媒体にPCMCIA Type 3のATA-HDDを使っていた。本体のみ360万円。同社、ノートパソコンの拡張スロット(IBM PC110-DOS/V7.0)に差し込んで使用する小型デジタルカメラ「CE300」を発売。27万画素、定価3万9,800円。データはパソコンの記録媒体に直接取り込む
    • - この年付近から、CCDを使った派生製品である、高性能なフィルムスキャナがいくつかのメーカーから発売される
  • 1996年
    • 3月 - セイコーエプソン、同社初のデジタルカメラ「カラリオPhoto CP-100」発売。35万画素、定価6万9,800円
    • 5月 - キヤノン、同社初のコンパクト機「PowerShot(パワーショット)600」を発表(7月発売)。57万画素、12万8,000円
    • 5月 - ソニー、同社初となるデジタルカメラ「サイバーショットDSC-F1」発売。35万画素。
    • この年、フィルムカメラの新規格「アドバンスドフォトシステム(APS)」を発表、各社から製品が発売。
  • 1997年5月 - ミノルタ、初のコンパクトデジタルカメラ「DiMAGE V」を発売。 35万画素、定価7万9,800円。
    • - ソニー、電子スチルカメラ「マビカ」の後継機であるデジタルスチルカメラ「マビカ MVC-FD5」を発売。デジタルカメラとしては唯一、記録媒体として3.5インチフロッピーディスクを使用。
    • - ペンタックス、初のデジタルカメラ「EI-C90」を発売
    • - ニコン、クールピクス100/同300を発売開始。
    • - オリンパス光学工業(現オリンパス株式会社)、一眼レフカメラと同等のファインダーを持つ3倍ズーム機、CAMEDIA C-1400を発売
    • - この年辺りから高画素化が本格化し、情報誌等で「メガピクセル機」という言葉が使われ始める
  • 1998年
    • ドイツのライカが Camera AG、初のデジタルカメラ「digilux」を発売。 富士写真フイルム発売の「FinePix 700」がベース
    • オリンパスCAMEDIA C-1400 がカメラグランプリの記者クラブ特別賞に選ばれる。デジタルカメラが同賞を受賞したのはこれが初めて
    • 3月 - オリンパス光学工業、コンパクト機として初の100万画素越えをした「CAMEDIA C-840L」を発売。総画素数131万画素。キヤノン、同社デジタル一眼レフカメラ「EOS DCS3」の後継機種となる「EOS D2000」を発売。有効200万画素、定価198万円
  • 1999年
    • 9月 - ニコン、APS-C型CCDセンサー(同社ではDXフォーマットと呼ぶ)を同社初採用のデジタル一眼レフカメラD1を発売。価格65万円。
    • 世界初のデジタルカメラ内蔵携帯電話「VP-210」がDDIポケット(現ウィルコム)より発売される。目的はテレビ電話
    • 10月 - ミノルタ、同社APSフィルム一眼レフシリーズ「Vectis(ベクティス)S-1」のレンズ群を共用できる、同社初のAPS-C規格レンズ交換式デジタルカメラ「DiMAGERD3000」を発売。本体のみ定価36万円。アダプタ経由でα(ミノルタA)マウントを使用可能
    • 富士写真フイルム、画素が六角形の「スーパーCCDハニカム」を発表
    • 11月 - 玩具メーカーであるトミー(現:タカラトミー)、トイデジタルカメラの先駆けとなる「ミーシャ」で業界初参入。25万画素、定価7,800円。低価格な製品共々話題となる。
    • 11月 - キヤノン、1995年発売のEOS DCS1の後継機として、最上級デジタル一眼レフ「D6000」を発売。有効600万画素。EFレンズが使える。定価は360万円。
  • 2000年
    •  シグマ、受像素子で独自技術を持つフォビオン(Foveon Inc. )と業務提携。
    •  松下電器産業(現:パナソニック)、ライカとデジタルAV機器用レンズに関する技術協力契約を締結。
    • 現在のデジタルカメラ内蔵携帯電話ルーツになる「J-SH04」がJ-PHONE(現:ソフトバンクモバイル)より発売される。
    • 5月 - キヤノン、「IXYデジタル」を発売。APSフィルム使用カメラ「IXY320」(1999年3月発売)とほぼ同等サイズの小型化を達成。有効211万画素、74800円。
    • 8月 - NHJ、定価8800円の低価格デジタルカメラ「Che-ez!(チーズ)」を発売。同時期にガス機器会社の高木産業が定価5980円のPURPOSE(パーパス)ブランドの低価格デジタルカメラ「PDC-10」を発売。その他低価格トイデジタルカメラが次々と発表、発売される
    • オリンパス光学工業、CAMEDIA C-2100ウルトラズームでキヤノン製のレンズシフト式手ぶれ補正機構を搭載。フィルム機で一部搭載されていた技術の、デジタルカメラでの初採用。
    • [10月] - キヤノン、初の一般向けデジタル一眼レフ「EOS D30」を発売。有効325万画素。35万8千円(アクセサリーキット含む)
  • 2001年
    • 11月 - 松下電器産業がドイツのライカとデジタルカメラ分野においても提携。LUMIX」ブランド1号機「DMC-F7」を発売し、以後デジカメ分野へ本格参入。ドイツの名門ライカブランドのライセンス生産レンズを採用。
    •  ライカ、松下電器産業とのライセンス提携に基づき、パナソニックLUMIX DMC-LC5をベースとし提携後初のデジタルカメラ「DIGILUX1」を発売。
    • 12月 - キヤノン、同社初のAPS-H受像素子を持つ一眼レフカメラ「キヤノン EOS-1D」(415万画素)を発売。定価75万円。
  • 2002年
    • 5月 - 京セラ、629万画素CCDを搭載した世界初の35mmフルサイズデジタル一眼レフカメラ「コンタックスNデジタル」を発売。
    • ミノルタが世界初の屈曲光学系3倍インナーズームを搭載したDiMAGE Xを発売。当時3倍ズーム採用機で世界最小最軽量。定価7万2000円。
    •  キヤノンEOS-1Dがデジタルカメラとして初めてカメラグランプリを受賞。以降、カメラグランプリの受賞はデジタル一眼レフカメラが続く。
    • 9月 - オリンパス光学工業とイーストマン・コダック、デジタル一眼レフカメラ専用の共通規格フォーサーズシステムを提唱。
    • シグマ、世界初採用となるFoveonX3受像素子を採用したAPS-C規格一眼レフカメラ「SD9」を発売。
    • コダック、35mmフルサイズの1300万画素CMOSを搭載した「DCS Pro 14n」を米国で発売。
    • 12月 - キヤノン、同社初の35mmフルサイズ受像素子を持つ一眼レフカメラ「キヤノン EOS-1Ds」を発売。
  • 2003年
    • 2月 - 京セラ、コンタックスブランド初のコンパクトデジタルカメラ「コンタックスTVSデジタル」を発売。
    • 6月 - ライカ、同社ブランドのフィルム一眼レフカメラライカR8のカメラバックに取り付けられるデジタルバック「デジタルモジュールR」を発表。
    • 9月 - ペンタックス、同社初のAPS-C規格デジタル一眼レフカメラ「ペンタックス*istD」発売。Kマウント採用で純正M42マウントアダプタ対応。キヤノン株式会社、同社初のエントリークラスデジタル一眼レフカメラ「キヤノン EOS Kiss デジタル」発売。自社開発630万画素APS-CサイズCMOSセンサー搭載。実売価格が12万円前後(標準ズームレンズ付は14万円前後)と低価格化を実現し、デジタル一眼レフカメラの普及を促進。
    • 10月 - ミノルタがAnti-Shake方式として、イメージセンサシフト式手ぶれ補正を開発。「DiMAGE A1(500万画素)」に初めて搭載。オリンパス株式会社、同社製品としてもフォーサーズ機としても初となるデジタル一眼レフカメラ「E-1」を発売
  • 2004年
    • 京セラ、自社のデジカメ事業の縮小をし、デジタルカメラ製品全てをコンタックスブランドに統合と発表
    • 8月 - セイコーエプソン、コシナが発売するフィルムカメラのフォクトレンダー・ベッサシリーズをベースとする世界初のレンジファインダー式デジタルカメラ「R-D1」を発売。
    • 11月 - コニカミノルタフォトイメージングより、イメージセンサシフト式手ぶれ補正機構を世界初採用した「α7 Digital」を発売。レンズシフト式と違い、過去発売されたαレンズのほぼ全てで手ぶれ補正が使える。「カメラグランプリ2004」受賞
  • 2005年
    • 松下電器産業がオリンパスの提唱するフォーサーズ規格でカメラ業界に参入すると発表。松下電器産業と提携関係にあるLeica Camera AGも賛同
    • ペンタックス、韓国サムスン電子グループのサムスンテックウィンと、一眼レフデジカメの開発で提携することを発表
    • 4月 - 京セラ、デジタルカメラを含めたカメラ事業(京セラ、コンタックスブランドとも)からの撤退発表
    • 8月 - デジカメ「Che-ez!」シリーズ発売元のNHJ、自己破産申し立て。コニカミノルタフォトイメージングより、同社開発として最後の一眼レフカメラであるエントリークラス製品「α Sweet Digital」発売。このクラスとして、ボディ内手ぶれ補正付は初。
    • 9月 - リコー、単焦点レンズを採用した高級コンパクトカメラ、「GRデジタル」を発売。京セラ株式会社、カメラ製品の出荷を完了。ドイツのライカが同社ブランドフィルム一眼レフカメラライカR8/R9のカメラバックに取り付けられるデジタルバック「デジタルモジュールR」を日本国内発売
    • 11月頃 -「コニカミノルタ、デジタルカメラ事業でソニーと提携」とスクープされるが、数日後に両者から否定される
  • 2006年
    • ペンタックス、同社初ボディ内手振れ補正機能搭載のデジタル一眼レフカメラ「K10D/K100D」発売
    • ニコン、デジタルカメラに生産資源を集中し、フィルムカメラのラインナップを2機種まで大幅削減
    • イーストマン・コダック、アマチュア向けデジタルカメラの自社生産から撤退
    • 3月 - コニカミノルタホールディングス、デジタルカメラを含む一般向けカメラ・写真フィルム・写真関連事業全般から撤退
    • 5月 - カシオ計算機、コンパクトデジタルカメラでは世界初となる1010万画素CCDを搭載した「EXILIM ZOOM EX-Z1000」を発売。実売5万円程度
    • 9月 - コニカミノルタホールディングス、自社生産カメラの、自社によるアフターサービスを終了、東京湯島サービスセンター完全閉鎖。一部在庫する付属品類の販売を除きソニーへ委託
    • 10月 - 韓国のサムスン電子(SUMSUNG)、携帯電話としては世界初の1000万画素受像素子を搭載した携帯電話「SCH-B600」を韓国内で発売。光学3倍、デジタル5倍ズーム、オートフォーカスやフラッシュ機能を備える
    • 12月 - ペンタックスHOYAと吸収合併について発表
    • ドイツのライカ、APS-Hサイズ受像素子を採用した同社初のレンジファインダー式デジタルカメラ「ライカM8」を発売
  • 2007年
    •  Leica Camera AG、デジタルバック「デジタルモジュールR」の販売終了
    • 6月 - ソニー、同社初の一眼レフカメラ「α100」を発売。コニカミノルタより受け継いだレンズラインナップ、アクセサリも発表
    • 10月 - 松下電器産業から同社初、フォーサーズ規格の一眼レフ「DMC-L10」を発売
    • 12月 - ニコン、デジタル一眼レフカメラニコンD3を発売。ISO6400相当でもノイズが少ない暗部撮影性能を誇る
  • 2008年
    • 3月 - ペンタックス、ブランドを残し眼鏡レンズ等を開発生産するHOYA株式会社に完全統合。
    • シグマ、コンパクト機初となるAPS-Cサイズ、同様にFoveonX3素子を採用したデジタルカメラ「DP1」を発売
    • 6月 - ソニー、裏面照射技術を採用した、暗部撮影感度に優れた裏面照射型CMOSセンサーを発表
    • 8月 - 松下電器産業とオリンパスが、フォーサーズ規格をさらに小型化した「マイクロフォーサーズ規格」を共同発表
    • 9月 - ソニー、同社として初の35mmフルサイズ機であり、同時にイメージセンサーシフト方式ボディ内蔵手ぶれ補正をフルサイズ規格機に世界初採用した一眼レフデジタルカメラ「α900」を発売。エグゼモード株式会社、往年の名ブランド「ヤシカ」を保有する香港JNC Datum Tech Internationalと提携してデジタルカメラ「ヤシカEZ F824」を同年10月中旬に発売と発表
    • 10月 - 松下電器産業(現:パナソニック)、初のマイクロフォーサーズ規格となるカメラ「DMC-G1」を発売
    • 11月 - シグマ、カリフォルニア州サンノゼに本拠を置くフォビオン(Foveon Inc.) を完全子会社化
    • この年になり、デジタルカメラの撮影データを小型の液晶画面にスライドショー表示する「デジタルフォトフレーム」の市場規模が拡大。1月から12月までの1年間で約10倍以上の販売台数を記録
  • 2009年
    • 7月 - オリンパス、同社初となるマイクロフォーサーズ機「E-P1」を発売
    • 8月 - ソニー、裏面照射型CMOSセンサー「Exmor R」を世界初採用したデジタルカメラ「DSC-WX1」「DSC-TX1」を発売
    • Leica Camera AG、同社初の35mmフルサイズ受像素子を採用したレンジファインダー式デジタルカメラ「M9」を発売。レンジファインダー機としても初
    • 9月 - ペンタックス、カメラとしては世界初の、100タイプのカラーバリエーションモデルを展開する「ペンタックスK-x」を発売
    • 11月 - ペンタックス、同社製品「ペンタックスK-x」のカラーバリエーションの多さを顕著に表した記念モデル「コレジャナイロボ」モデル限定発売。ウェブページのみ受付で限定数100台が10分で完売。
  • 2010年
    • 1月 - ペンタックス、犬、ネコの顔も認識するカメラ「Optio I-10」発売
    • 3月 - ペンタックス、PENTAXブランドで初の中判(120フィルム6×4.5cm判相当)デジタルカメラ、「ペンタックス645D」(4000万画素)発表
    • 4月 - コニカミノルタホールディングス、自社生産していたカメラのアフターサービスを株式会社ケンコーへ移管。ソニーでの受付を終了
  • 2011年
    • 7月 - HOYA、イメージング・システム事業(デジタルカメラ・双眼鏡等の光機部門)を分離、ペンタックスイメージング株式会社を設立。
    • 8月 - ペンタックス、レンズ交換式デジタルカメラで世界最小最軽量となるミラーレス一眼カメラ「PENTAX Q」発売。
    • 10月 - リコー、HOYAよりペンタックスイメージング株式会社を買収し、完全子会社としてペンタックスリコーイメージング株式会社を設立。
    • 10月 - ニコン、ミラーレス一眼カメラ「Nikon 1」を発売。

脚注

  1. ^ 特許庁電子図書館「商標出願・登録情報」より、登録2122636号。
  2. ^ しばしば「コンデジ」と略される。例外的に撮像素子がAPS-Cサイズのものがシグマから発売されている
  3. ^ デジタルカメラの構成は、従来の銀塩カメラ(フィルムカメラ)と同等の部分とそれ以外の部分に大別できる。銀塩カメラは筐体であるカメラボディと、光を集め焦点を結ぶために必要なレンズ、光量を決定する絞り、決められた時間に限ってフィルムに光を当てるシャッター、撮影対象を確認するためのファインダーが必要である。デジタルカメラにおいてもレンズとボディは必要であり、これらは銀塩カメラと大きく変わることはない。
  4. ^ ピントや絞りといった光学系の制御はモータなどを通じて電子系が行うので、レンズ群で構成される部品の中に電線が入り込んでいるのが一般的である。
  5. ^ 撮像素子の受光面が小さいとレンズの焦点距離が短くなるので、デジタルカメラの多くの機種では従来の銀塩式カメラに比べると背景をぼかしにくくなっている。
  6. ^ ただし、コンパクトデジカメは(一部の高級機を除いて)望遠側を重視した設計となっており、広角側は35mm程度(35mm判換算)である。
  7. ^ デジタルカメラのレンズでは、イメージセンサとレンズとの間で発生する光の反射が問題となる。そのため、レンズ設計ではこの点を考慮して設計する必要がある。
  8. ^ 3D写真撮影用のデジタルカメラもすでに販売されており、1眼レフカメラの新製品では交換レンズ・ファミリーの中に3D写真用に左右2つのレンズを備えたものも製品発表が行われている。
  9. ^ 機械式シャッターは物理的に受光素子を隠すために、電子式シャッターとCCD受光素子の組合せで起きるスミアやブルーミングの問題が起こらないが、従来の機械式では問題とならなかったシャッター動作時のミラーによる物理的な衝撃に起因するカメラ自身の内部的な「ぶれ」が受光素子の解像度向上に伴って顕在化し、最悪では数ピクセル単位でぶれる事態の発生によって機械式の問題が大きく認識された。
  10. ^ ライカのS2のように、標準の35mm判フィルム1コマ大である24mm×36mmよりも大きな30×45mmのCCD受光面を持つものも存在する。
  11. ^ 一般にCCDはメタル配線層が1層で済むので構造が単純になる。CMOSはメタル配線層が3層程度必要になるので少し複雑になる。CCDはスミアやブルーミングといった問題を起こすことがあり、メーカーはこれらへの対策が求められる。CCDは画素ごとに蓄積した電荷を行と列の単位で順番に取り出して画素アレーの外のアンプで増幅するが、CMOSは各画素ごとに増幅回路を持っているので画素ごとのバラツキが大きくなりノイズとなる。CCDとCMOSのいずれでも画素ごとに暗電流によるノイズが生じるが、CCDでは光を照射しない状態で全画素を読み出し暗電流ショットノイズを記憶しておいてから、実際の撮影時の読み出しデータからこの暗電流分を引くことでほとんどの画素ごとに固有の固有パターンのノイズを除去できる。これは二重相関サンプリングという手法である。CMOSではCCDと異なり画素内の電荷のすべては移動できず、前回分の電荷が残留するために二重相関サンプリングでもあまり上手くノイズは除去できない。このCMOSの電荷の残留性という問題を解決するために、CCDと同様にすべての電荷を画素から引き出す回路構成とした製品も存在する。CCDは蓄積の同時性と呼ばれる性質によって、全画素の撮影データはほぼ同時に読み出し動作に移るために同一の瞬間を記録することができるが、CMOSは、特に高速度撮影では全画素の撮影データは画素ごとに順番に電荷の蓄積と読み出し動作を行う構造であるため、撮影データは読み出し動作の待ち時間だけ画素ごとに異なる瞬間を記録している。これによりCMOSで動く物体を撮影すると歪んだり曲がって撮影されることがある。このようなCMOS固有の蓄積の同時性の問題解決は電子的な改善よりも、単純に機械式のシャッターをCMOSの撮像素子上に付けることで対応するのが主流である
  12. ^ 2010年9月現在では民生用カメラ用イメージセンサの世界最高の解像度は、約1億2,000万画素のCMOSセンサーである。 Web上のNews
  13. ^ APS-Cサイズの一眼レフに35mm用のレンズを取り付けると望遠寄りに写る。逆に、35mmフルサイズの一眼レフにAPS-C専用のレンズを取り付けることはできない。これはいわゆるケラレが発生するためである。
  14. ^ コンパクトなボディに大きな撮像素子を搭載した機種の例として、フォーサーズ陣営のミラーレス一眼や、シグマのDPシリーズ、リコーGXRなどがそれにあたり、画質を重視しつつも携帯性を求める一部消費者の支持を集めている。
  15. ^ 撮像素子の表面には受光素子ごとに微小なレンズが形成されており、入射光をできるだけ受光素子の開口部へ導くようにしている。このマイクロレンズは撮像素子の垂直方向からの光を効果的に集光するように設計されており、焦点距離に対して大きな撮像素子を用いると、受光面の周辺部では光が斜めに入射するために集光効率がそこだけ落ちて、暗くなる「ケラレ」が生じることになる。
  16. ^ 受光素子の半導体基板上にあるフォトダイオードは、受光面から最も奥に位置しており、特にCMOSでは縦横に走る配線層によって作られる井戸の底にフォトダイオードが位置するために、垂直方向以外からの入射光は感度が極端に悪化することになる。これによって生じる「ケラレ」を避けるために裏面照射技術が開発されている。
  17. ^ "RGB"と表記される、Red, Green, Blueの三原色の組合せを採用する撮像素子よりも、この三原色とは補色関係にある3つの色、Cyan, Magenta, Yellowによる"CMY"の組合せを用いるものが多い。最終的にはRGB形式に変換するが、補色を用いることで感度が2倍になる。これは例えば"Blue"の出力だけを考えれば、"RGB"の入力では"B"だけが最大100%でそのまま出力に用いられるが、"CMY"の入力で"B"の出力を求めるには"C"のCyanと"M"のMagentaが合算できるので最大200%となり、感度が2倍になるためである。また、"RGB"の三原色に変換する指標として用いるために、"CMY"の組合せに"G"のGreenを加えて"CMYG"という4色のフィルターを採用する機種もある。
  18. ^ 新たな撮像素子の中にはモノクロだけの測光やカラーフィルターによる CMY(RGB) の内の1色だけを測光するのではなく、受光素子アレイを3層に重積することで CMY(RGB) の3色すべてを測光できるものがある。
  19. ^ 画素ごとでは CMY(RGB) の内の1色分のセンサーしか持たない撮像素子からの画像情報を元に、残る2色分の色情報を周囲のセンサーの色情報から作り出すのは「ベイヤー方式」と呼ばれる。ベイヤー方式では画素ごとの対象範囲を広げるために、解像度は犠牲になるが撮像素子の表面にローパスフィルターが付けられるのが一般的である。
  20. ^ 一般に半導体を用いた撮像素子はイメージセンサとして優れた特性を有するが、画素が微細化することでダイナミックレンジは銀塩式フィルムの感光剤に劣る傾向がある。ラティチュードも銀塩式の感光剤よりも狭い。
  21. ^ 高機能な電子式ファインダーの例として1997年2月に発売されたミノルタDimage Vが上げられる。これは、レンズ部分がカメラ本体から着脱可能で、互いにケーブルで繋ぐというものである。また、カメラ本体とレンズ部分が関節のようにつながり、互いに回転する「スイバル」機構を搭載したニコンCOOLPIX 900シリーズなども発売された。これらは一部のユーザーには好評であったが、いずれも従来のカメラと大きく姿を異にし、扱いづらかったためか次第に姿を消した。
  22. ^ レンズ交換式のカメラは戸外などでレンズを交換する場合などに埃が光学系内に入り込むことがあるが、フィルムカメラではフィルム面やその周囲に付着する他に、光路を遮る場合でも可動式のミラーには比較的付着しにくくファインダーへとつながるフォーカシング・スクリーンに付着することが多い。フォーカシング・スクリーンへのゴミや埃の付着はファインダーに黒い陰を作るが撮影される映像には支障は生じない。それに対してデジタルカメラで埃が光学系内に入り込むと、フィルム面に相当するCMOSやCCDのような微細な電子式の撮像面に付着することがあり、ミラーを持たない機種ではファインダーと撮影画像のいずれにも影響することになる。また、一般に電子式撮像素子は受光面の画素が銀塩式フィルムの画素よりも小さいために、ゴミやホコリの影響も大きくなり、電子式撮像素子自身が発熱するために付着物が焼き付いて簡単には取れないようになることもある。
  23. ^ 撮像素子などは不用意に触れると故障の原因となるため、クリーニングはメーカーへ送り返して行うものがある。撮像素子やその保護膜を高速振動させてゴミを振るい落とす機構などを備える機種もある。
  24. ^ 画像処理用ASICの演算速度が不十分なまま、高解像度での複雑な圧縮処理などを行おうとすると、最初の1枚目に続いて2枚目や3枚目が撮影可能になるまで使用者が数秒単位で待たされる事態が起きる。これでは利便性を大きく損ねるので、処理時間の短縮はメーカーにとって最重要課題の1つであり、演算用ICの性能向上に務めている。
  25. ^ 画像処理用の半導体メモリー素子が安価となり大容量・高集積化されるのに従って、1枚分の画像処理に必要な記憶容量以上に内蔵しておくことで、従来なら連続撮影に数秒間のインターバルが必要だったのを瞬時に行え設定すれば連続撮影も可能とする機種が一般的になってきた。このようなもののうち上位機種では、複数の撮影画像を元にカメラ本体だけでパノラマ合成やHDR合成を行うものもある。
  26. ^ 最近の家庭用プリンターには、メモリーカードスロットを装備しているものがあり、メモリーカードを挿入するだけでディレクトリ構造やExifデータを認識し、パソコンを介さずに印刷することが可能になっている。
  27. ^ フラッシュメモリーにより大容量低価格になるに従い、撮影形態もフィルムカメラ時代から大きく変化してきている。一般人でも「大量に撮影してその中から写りの良いものを選び出す」ことでプロ並みの写真を撮れるチャンスが出てきた反面、「一写入魂」のような真剣な撮影意識が薄れ、カメラの持つ趣味性が低下したとの指摘もある。
  28. ^ かつてはメモリーカードが低速であったため書き込みに時間がかかり、高画素化でデータ量が膨らむにつれてさらに顕著になっていったが、その後はSDHCカードのように記録メディアの高速化や、本体でも一時記憶用メモリーの容量を増やすなどして対応している。大容量の一時記憶用メモリーの搭載は、演算処理済みの画像情報を最終的に記録保存するための記録媒体へ書き出すまでの順番待ちに使用されるが、これとは別に撮像素子からAD変換されただけの生情報を演算処理する前に一時的に蓄える用途に用いることで、銀塩カメラでは不可能な高速撮影を可能にしている機種も多くなっている。
  29. ^ ニッカド電池とニッケル水素電池にはメモリー効果があるので使用には注意が求められる。
  30. ^ 1990年代、フィルムカメラに対してデジタルカメラの持つ最大の弱点は、消費電力が大きく電池の電力消耗が激しいことであった。特にバックライトを持つ液晶ディスプレイは消費電力が大きく、ディスプレイをオフにすることで電池寿命を伸ばす、といった工夫がメーカーおよびユーザーによってされていた。初期のデジタルカメラはこの理由により、コンパクトデジカメでも光学ファインダを備えていた。その後、デジタルカメラ内部の電子回路の低電圧動作による低消費電力化、アルカリ電池の性能向上、リチウム一次電池の普及、さらには高電圧を安定供給できるリチウムイオン二次電池の積極的な採用によって、2006年頃には電池寿命はほぼ問題にならなくなった。2010年現在、コスト高であり小型化の制約にもなっていた光学ファインダーは大半のコンパクトカメラで省略されている。デジタルカメラの電池寿命は撮影可能枚数としてカタログなどに表記されるが、メーカー間で条件を統一するため、CIPAによって実使用状況をシミュレートした測定シーケンスが策定されている。
  31. ^ 連続撮影機能を備える上級機種の多くが合焦状態を維持するように出来ているが、一眼レフでもレフレックスミラーがシャッター動作に合わせて可動する機種の多くがその間はピント合わせのセンサーが機能しないので合焦の追従性が大きく劣ることになる。
  32. ^ デジタルカメラで撮像素子が光センサーとなって細部まで測光する方式は「デジタルESP測光」と呼ばれる。
  33. ^ デジタル一眼レフ機の測光センサーのために、シャッター遮光幕の前幕を黒ではなく灰色にしておいて、その一瞬の反射光を測光する方法や、レフレックスミラーから少しだけ光を透過させて別の鏡で露光センサーに導いて測光する方法などが採られている。
  34. ^ 「映像エンジン」は、日本国内ではキャノン株式会社が登録商標を保有している。
  35. ^ 2010年現在、コンパクトデジカメのほとんどは1/2.5インチ程度の非常に小さな撮像素子を使っているため、これによる画質の低下を補うために各社とも画像エンジンの改良に力を入れている。このため、内部処理のチップに名前をつけてブランド化しているメーカーも少なくない。
  36. ^ "Exif"が1枚1枚の写真の記録形式を定めたものであるのにたいして、このExifを束ねて扱えるようにディレクトリ構造を定めた業界標準規格が"DCF"である。
  37. ^ 水中カメラとして用いるための専用カメラケースを用意するほかにも、生活防水程度から完全防水までの耐水性を備えるカメラも増えている。
  38. ^ デジタル一眼レフカメラで「手ぶれ補正機能」を備える機種では、カメラ本体に内蔵するものと交換レンズ側に持つものとに分かれる。
  39. ^ Nikon | ニュース | 報道資料: 生体認証技術を用いた、世界初の「顔認識AF」機能をコンパクトデジタルカメラに搭載 株式会社ニコン(社長:嶋村 輝郎)は、Identix 社(本社:米国ミネソタ州)が開発した生体認証技術を用いた顔認識技術「FaceIt」を採用し、コンパクトデジタルカメラにおいて撮影画面内の人物の顔を検知してピントを合わせる世界初の「顔認識AF(オートフォーカス)」機能を開発しました。
  40. ^ コンデジすでに8割で「顔認識」、各社とも機能横並びで大混戦時代に突入 ニコンが「COOLPIX 5900」を発売してから、わずか約2年8か月で、市場で販売されているコンパクトデジカメの約8割が顔認識機能つきになったわけだ。
  41. ^ 笑顔を検出し、自動で撮影する、「スマイルシャッター」新搭載 “サイバーショット”Tシリーズ2機種発売
  42. ^ デジタルカメラ「CX3」を新発売 / ニュースリリース | リコー また、猫の顔を検出し、優先的にピントを合わせます。
  43. ^ 春モデル3機種の「ペット検出機能」を試す - デジカメWatch
  44. ^ 世界初の新機能が満載!画面を2つに分けて表示・操作できる「2画面サクサク再生」で、画像検索がさらにカンタン!犬と猫の顔を自動で見つける「ペット自動検出」機能で、ペット撮影にも最適!高機能スリムデジタルカメラ 「FinePix Z700EXR」 新発売 : ニュースリリース | 富士フイルム さらに、「FinePix Z700EXR」は、犬と猫の顔を自動で素早く検出し、ピントを最適化する世界初の「ペット自動検出」機能を搭載しています。
  45. ^ 日本経済新聞 2010年3月7日付 朝刊
  46. ^ DigitalCameraReview.com 2010年2月1日
  47. ^ 2010年1月14日 BCN調べ
  48. ^ マイコミジャーナル 2010/10/15
  49. ^ 実例ではキヤノンやペンタックスのレンズを組み込んだカシオ製品などの例がある
  50. ^ パナソニック、ソニーなど
  51. ^ デジカメ専用のプリンターでは、メモリーカードを差し込むと液晶画面に撮影した画像が表示され、印刷したい画像を選んで印刷ボタンを押すことでL版程度の写真が出力されるものである。さらに、富士フイルムの「Pivi」やポラロイド「PoGo」など、外出先でもプリントできる電池駆動式の超小型プリンターもある。
  52. ^ PluggedIn - We Had No Idea
    30年以上前に登場した世界初のデジタルカメラ - GIGAZINE

出典

  1. ^ a b c d 神崎洋治、西井美鷹著、『体系的に学び直すデジタルカメラのしくみ』、日経BPソフトプレス、2004年5月24日初版発行、ISBN 4891004185
  2. ^ a b c d e f g 千葉憲明著、『カメラの常識のウソ・マコト』、講談社、2004年6月20日第1刷発行、ISBN 4062574462
  3. ^ a b c d e f g 津軽海渡、木村誠聡著、『図解雑学 デジタルカメラ』、ナツメ社、2002年12月18日発行、ISBN 4816334092
  4. ^ 森枝卓士著、『デジカメ時代の写真術』、NHK出版、2003年7月10日第1刷発行、ISBN 4140880740

関連項目

ファイル規格

イメージセンサー

記録媒体

外部リンク