ハイダイナミックレンジ合成

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HDR合成。中間4段は露出違いの合成素材で、右側はそのヒストグラム。上下の1段は、露出違いの同じ場所のクローズアップ。
HDR合成。上記素材の合成完成品。

ハイダイナミックレンジ合成HDRとは、写真技法の一種。

風景のダイナミックレンジ(最も明るい部分と最も暗い部分の明暗の比)は広く、しばしば100デシベルを軽く越える。ダイナミックレンジに着目した特殊な撮影素子では100デシベルを超えるレンジを持つものもあるが、フィルムCCDなどの一般的な記録手段のダイナミックレンジは狭く、せいぜい50~70デシベル程度しかない。そのため、現実の風景などの持つ広いダイナミックレンジをそのまま記録することはできない。

ハイダイナミックレンジ合成は、一般的な記録手段を用いてその問題点を解決し風景が持つ広いダイナミックレンジを記録するために開発された画像合成手法である。

なお、「ハイダイナミックレンジ」という文字列が共通するが、「ハイダイナミックレンジイメージ」とはほとんど関係がない概念であることに注意。

[編集] 具体的な手法

通常の撮影の場合は、主たる被写体に露出をあわせて撮影を行う。そのため、主たる被写体から大きくはずれる明るさを持つ被写体は適正に撮影されず、暗部は黒くつぶれ、明部は白く飛んでしまう。

ハイダイナミックレンジ技法では、露出を変えつつ複数の画像を撮影し、それぞれの写真の適正露出の部分を抜き出して合成を行う。例示のものでは、一番上の写真では人工照明部が適正に撮影されており、一番下の写真では暗部が適正に撮影されている。それぞれの適正露出の部分を合成することによって、フィルムやCCDなどの記録手段のダイナミックレンジを大きく越えて、一枚の画像に風景のダイナミックレンジをおさめることができるようになる。

[編集] 特徴

通常の写真では表現のできない広いダイナミックレンジをヴィジュアルイメージとして定着することができ、通常の写真と比較すると肉眼に近い画像とすることができる。反面、通常の写真ではあり得ないルックとなるため、見る人に違和感を抱かせてしまう場合もある。極端にハイダイナミックレンジ技法を使った場合には、写真ではなくスーパーリアリズム系のイラスト・ミニチュア撮影などに見える画像となることがある。

実写画像だけではなく、コンピュータグラフィックスなどでも、同様のルックを狙った作画がなされる場合がある。
また、商業広告用写真や商業映画では、「暗いところには照明をあて、明るい窓などにはデフューズフィルタをかけるなどして、明暗を圧縮する」という手法が普通に使われており、考え方としてはハイダイナミックレンジ合成に近く、見栄えもまた類似してくる場合がある。