Corel Paint Shop Pro
| 開発元 | コーレル |
|---|---|
| 最新版 | X4(14)/2011年10月14日 |
| 対応OS | Microsoft Windows |
| 種別 | フォトレタッチツール/ペイントツール ラスター画像 /ベクトル画像 |
| ライセンス | プロプライエタリ |
| 公式サイト | PaintshopPro公式ページ |
Paint Shop Pro(ペイントショッププロ)はコーレル社が販売するMicrosoft Windows用グラフィックソフトウェアである。
目次 |
[編集] 概要
Paint Shop Proは、レイヤー機能やフィルタなどをはじめとして、コンピュータグラフィックスに要求される様々な機能を搭載した多機能なWindows用グラフィックソフトであり、尚かつ1万円台という低価格で提供されている。
安価に入手でき、ラスター画像・ベクトル画像の両形式のサポートするなど多機能である一方、操作性はシンプルかつカスタマイズ性に富み、使用者のスキルによって非常に高度な使い方ができるため、ドット絵から本格的なイラストレーションの作成、フォトレタッチまで行えるという事で人気を博している。 特に初期バージョン(〜バージョン7)の軽量さ、起動の早さは秀逸で、対応画像フォーマットの多さと相まってビューワーとしても使用するユーザーもいたほどである。
近年のバージョンでは、対応ファイル形式が50種以上("古い"GIFにも)対応、履歴パレット(1000件まで表示可能な作業工程一覧、スクリプトの作成・適用も可能)、HDR(ハイダイナミックレンジ)合成機能やそれまでほとんど対応されていなかった印刷向け機能など、より高価格帯のプロフェッショナル向けソフトに匹敵するような機能を搭載するなど高/多機能化されている反面、初期バージョンに比べて軽快さが失われている。
なおソフト名を「Paint Shop」と記される事例もあるが、Proまで含めた「Paint Shop Pro」が正式名である。
[編集] 歴史
| 発売日 | バージョン | 主な追加機能 |
|---|---|---|
| 1 | NIFTY-Serve(現@nifty)やPC-VAN(現Biglobe)等のパソコン通信のシェアウェア・ライブラリから入手できたが、当時は国内でのサポートが無いことや、海外に送金する必要があることがネックとなり、レジストせず最小限の機能だけで使用しているユーザが多かった。 | |
| 2 | 当時メッツが発売していたベクター系の低価格グラフィックツールG.CREWなどの同梱ソフトとして英語版を入手可能だった。この頃はフォトレタッチやトリミング作業に機能が絞られていた。また、当時としては対応ファイル形式が多く、ファイル形式の一括変換機能を持っていたソフトということで、本格的な画像作成やフォトレタッチなどは他社ソフト、簡単なトリミング作業やビューワーに Paint Shop Pro という使い分けをするユーザーもいた。 | |
| 95 | 3 | 待望のペイント機能を追加、日本語版も単独パッケージとしてメッツより発売された。 |
| 97 | 4 | |
| 99/04/23 | 5 | レイヤー機能の追加が行われた。 |
| 99/11/26 | 6 | ベクターグラフィックスへの対応が行われた。これらのバージョンアップにより軽快さは少々損なわれたものの、より総合的な画像作成・レタッチツールへと進化。当時の同カテゴリにあったソフトと比べ、軽快かつシンプルな操作性と、低価格ながら必要十分な機能を備えた完成度の高いソフトウェアであったといえる。 |
| 01/12/1 | 7 | フォトレタッチ機能の強化が行われ、写真の編集時に便利な自動補正ツールなどを多く搭載した。Ver.6で搭載されたベクターグラフィック機能に対しドローイングツールの強化が行われ、ベクターグラフィックへのグラデーションやテクスチャの適用などができるようになった。また、P&AからPaint Shop Pro 7J 10周年記念パック デラックス版というPaint Shop Proに加えて、様々な素材や、フィルタソフト、HowTo本、画像管理ソフト等をまとめたパッケージが限定5000本で発売された。(定価は本体が14,800円に対し記念パックは15,800円だった) |
| 03/6/27 | 8 | より高度な機能を搭載する為に大幅にコードが書き換えられ、操作性などが大幅に変化したり、動作が重くなってしまった。特に魅力の一つであった起動時のスピードは完全に失われた。レイヤー構造なども保存できる標準の保存形式が*.pspから*.pspimageに変更された。 |
| 04/10/29 | 9 | 機能の追加と共にコードが洗練され、8より動作時の重さを感じなくなった。RAWデータへの対応、履歴パレットの実装、縦書きの文字の対応が図られた。特徴として、取扱説明書がとても厚かった。 |
| 05/10/14 | 10 | Corelによる買収後初のver。ラーニングセンターやブラウザ、メイクオーバーツール、スマート修正など、大きな機能追加が行われた。また、Photo Album 6 standardがバンドルされたが、Animation Shopが省かれた。その後Animation Shopは同梱されていない。 |
| 06/10/13 | 11 | Windows Vistaへの対応と新機能、変更点などにより、X(10)よりも動作が重いと証言するユーザーが多い。また、名前に"PHOTO"が加わり、「Corel Paint Shop Pro PHOTO 」となった(X1~X3のみ)。変更点はトーンカーブ・レベルの機能向上 オーガナイザーの搭載(ブラウザ機能の後継。エンジンはSnapfire)カラーチェンジャーなどがあげられる。発売当初、オーガナイザーが行うサムネイルの自動生成によりCPUの使用率が常に100%となり、肝心のグラフィック機能が使用に耐えないほど処理が重くなるケースが発生していた。この問題は11.2アップデートで改善された。 |
| 07/10/12 | 12 | エクスプレスラボの搭載。(フォルダ内写真のシームレスな加工作業の実現)。(HDR(ハイダイナミックレンジ))合成※2、グラファイトワークスペーステーマ※3、レイヤースタイル、トリミングの操作性向上、RAW対応の強化、オーガナイザの強化などが施されている。 |
| 08/10/17 | 12 Ultimate | 12の上位版として、12と平行して販売されていた。RAWカメラ対応数の大幅強化(76種類→265種類)や、BackgroundRemover(Photoshop用プラグインとしても発売されている画像切り抜きプラグイン)、PHOTORECOVERY LE(ファイル復元ソフト)、2GBのUSBメモリ、画像・動画管理ソフトMediaOne Plusが付属されている。 |
| 10/04/16 | X3 | PhotoImpactに搭載されていたオブジェクト抽出等が移植された。Photoshop CS4の新機能に似たスマートカーバーを搭載。「選択したオブジェクトを維持したまま縦横比率を変える」「不要なオブジェクトを消去する」などがより簡単になっている。カメラRawラボにて展開、保存を行うと同拡張子にて保存が可能。オーガナイザーがモードとして確立し、一括処理の操作性が向上した。 |
| 10/11/19 | X3 Ultimate | AKVIS社の3種類のプラグイン、KTPフィルター、Painter Essentials4、WinZip14.5Proとのセット品 |
| 11/10/14 | X4 | PhotoImpactに搭載されていたスマートリムーブが移植された。また、フィルライト明確化(トーンの暗い部分だけ明るくする)、選択フォーカス(チルトソフトレンズで撮影したような効果、ミニチュア風写真が作れる)、ビネット効果が新搭載。カメラRawラボ、調整レイヤー、HDR(ハイダイナミックレンジ)合成などが機能向上し、16bitのまま編集できるツールも20以上に拡大された。全体的なUIの変更もみられ、13で3モード化されたものが、より切り替えやすくなり、オーガナイザーが編集モードでも表示されるようになった。 |
| 11/10/14 | X4 Ultimate | 前バージョンにあったAKVISプラグインなどは省かれ、代わりにNik® Color Efex Pro™ 3.0が付属 |
※新OS(Windows Vista、7)への対応では、ここ数年にないユーザのハード面・ソフト面での大幅な環境変化があり、実際に新OSが普及するころにはそれらも安定し、重い・軽い議論はまた変わってくることであるが、ここで記述しているのはソフト発売時での評価である。
※2 露出の高い画像と低い画像を合成する技術。 ※3 インターフェイスを黒調にする機能。それ以前の白調に戻す事も可能。
グラフィックスイートとして必要十分な機能をそろえながら、軽快さを保っていたバージョン6,7は未だに非常に評価が高く、再発売やver.6~7からの派生的バージョンアップ(バグフィックスや最新OSやマルチコアCPU対応等がされたもの)を求める声もあるが、旧計算方式だとマルチコアは無理との意見も出ている。 また、販売会社が変わり(個人情報保護法等の理由により)旧販売代理店であったP&Aからユーザー登録が移行されていないらしく、その声がコーレルに届いているかは定かではない。(そのため、バージョンアップなどであれば再度ユーザー登録をし直さなければいけない事態が生じている。)
Ver.8以降、バージョンアップの周期が短くなりほぼ毎年に行われるようになる。 バージョンアップの周期が短くなった影響か、バグが複数Ver.にわたり放置される事態も起こっていた。(インストーラのレジストリ設定の不備によってエクスプローラからのファイルオープンができないという、単純で致命的なバグが数バージョンに渡り放置されていた。)
新しいOSや一眼レフカメラの環境などに対応していくには新バージョンを手に入れなければならない必要性や、サポート期間の縛り(「現行バージョン」と「一つ前のバージョン」)等もあり、Ver.7 以前とVer.8 以降を両方インストールし、用途によって使い分けている者もいる。
[編集] 廉価版
PaintShopは過去に3回、現行製品よりも古いVer.を廉価版として販売したことがある。それらをアップグレード版と一緒に買うと、通常版を買うよりも安く、最新Ver.が手に入るという奇妙な逆転現象が起きていた。 また、2009年10月にはPaintshopPHOTO Expressという廉価版をダウンロードのみで発売している。
- 2001年頃、Paint Shop Pro Lite という製品がコンビニエンスストアで販売されていた(現在は販売終了)。これは、Ver.5 相当の製品で、当時最新版であったVer.7 の廉価版の位置付けである。
- 2004年12月10日、メディアカイトから2,980円という非常に衝撃的な価格の「新撰2980 Paint Shop Pro 7J」が発売されていた(現在は販売終了)。これは、Ver.7 に音楽管理ソフトとピクチャーチューブなどの素材を加えた特別パッケージで、当時最新版であったVer.9の廉価版という位置付けである。
- 2006年7月21日、ソースネクストよりPaint Shop Pro 9 の本体のみを改題した「Paint Shop Pro パーソナル」が1,980円という価格で発売された(現在は販売終了)。これは当時最新版 Corel Paint Shop Pro Photo XIの廉価版という位置付けである。
- 2009年10月9日、MediaOneに酷似したインターフェイスの「PaintshopPhoto Express2010」を発売した。画像や動画の整理とバックアップが基本で、傾き補正ツール、トリミングツール、自動修正、ピクチャーチューブ、メークオーバーツールなどが搭載されている。Windows Touchに対応しており、整理時の拡大縮小、傾き補正時の傾きなどで体験できる。店頭ではDigital Studioの一部として入手することが出来る。
[編集] Corelによる新体制
2004年10月、開発、販売をしていたJasc Software をコーレル株式会社(本社:カナダ、オタワ)が買収・合併を行った。それに伴い、日本では、2005年6月30日、それまで日本語版の販売をしていたP&Aとコーレル社の代理店契約が満了した。
開発販売の主導権がCorelに移ったため、Corelが所有しているPainterでの形式サポートや、Painterの廉価版である Painter Essentials シリーズとの同梱パッケージが発売されている。 (なおPainterも元々米フラクタルデザイン (Fractal Design) 社が開発販売したソフトウエアだが、バージョン6の頃にCorelに買収されている。詳しくはPainterの項を参照。)
それまでのPaint Shop Proはシェアウェアから発展していったこともあり、初心者ユーザーやCGのみを専門としているユーザーよりも、PCのハイエンドユーザーやプログラマといった、ある程度PCに詳しいユーザが画像を取り扱う際に使いやすい、という非常にニッチなニーズに応える製品であった。(動作原理がわかっていると使い方が直感的に分かりやすい、プログラマよりのインターフェイスであった)
Corel買収後のバージョンX(10)からは、初心者向けの機能が主に追加されるようになる。もちろん、トーンカーブなどの基本的部分も強化されてきているので、初心者だけでなくハイエンドユーザーも納得できる機能アップをしてきてはいる。
[編集] システムの変化
Corelによる買収後はPhotoshopを強く意識した開発を行っているようである。(機能については"歴史"を参照) また、開発元であるJasc Software の当時プロダクトマーケティング部にいたマイケル・グリーンハルはVer.9の頃のインプレスでのインタビューにてPhotoshopとの違いについて語っている。http://dc.watch.impress.co.jp/cda/other/2004/09/27/127.html
また、コーレルは元々画像編集ソフトを所有しており、各ソフトとの機能の違いなどを決定的にするために機能が追加されていない可能性がある。
また一眼レフカメラの普及に伴い、RAWデータへの対応がVer.9より行われている。
- Ver.10 RAWデータ形式の対応数強化として Pixmantec RawShooter Essentials(以下RSE)が付属。
- Ver.XI adobeにRSE が買収されたため、10に比べ対応数が減少。
- Ver.X2 アップデータを含め計約75機種のカメラへ対応。10の対応数を越える。
- Ver.X2Ul 250種類超の対応を実現。
- Ver.X3 362種類に対応。オーガナイザーでの表示の高速化。カメラRawラボを使用しての一括現像がより楽に。
[編集] Corel社製他製品との比較
- Corel PHOTO-PAINT
- コーレル社のラインナップの中でPaint Shopよりも高い価格帯に位置する画像編集ソフト。(CorelDRAWに同梱)CMYK対応、カラーマネージメント対応など高機能化が図られている。「CorelDRAWに配置する画像を加工するためのソフト」という側面が強く、管理機能などは付いていない。また、CorelDRAW Essentialsに同梱されているPhot-Paint Essentials はオマケ的な要素であり、RAWデータなどを扱うことが出来ない。
[編集] リリース履歴(日本語版)
| 発売年 | バージョン | 商品名 |
|---|---|---|
| 1995年 |
3
|
Paint Shop Pro 3 |
| 1997年 |
4
|
Paint Shop Pro 4 |
| 1998年 |
5
|
Paint Shop Pro 5 |
| 1999年 |
6
|
Paint Shop Pro 6 |
| 2001年 |
7
|
Paint Shop Pro 7 |
| 2002年 |
8
|
Paint Shop Pro 8 |
| 2004年 |
9
|
Paint Shop Pro 9 |
| 2005年 |
10
|
Corel Paint Shop Pro X |
| 2006年 |
11
|
Corel Paint Shop Pro Photo XI |
| 2007年 |
12
|
Corel Paint Shop Pro Photo X2 |
| 2008年 |
12 Ultimate
|
Corel Paint Shop Pro Photo X2 Ultimate |
| 2010年 |
13
|
Corel Paint Shop Photo Pro X3 |
| 2010年 |
13 Ultimate
|
Corel Paint Shop Photo Pro X3 Ultimate |
| 2011年 |
14 Pro
|
Corel Paint Shop Pro X4 Pro |
| 2011年 |
14 Ultimate
|
Corel Paint Shop Pro X4 Ultimate |
[編集] 外部リンク
資料元
- http://plusd.itmedia.co.jp/pcupdate/articles/0410/07/news057.html
- http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0507/panda.htm
- http://ascii.jp/elem/000/000/305/305500/
- http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990304/panda.htm
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