探偵はBARにいる

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探偵はバーにいる > 探偵はBARにいる
本作の舞台・ススキノの風景

探偵はBARにいる』(たんていはバーにいる)は、日本探偵映画のシリーズ。橋本一監督、大泉洋松田龍平主演。東直己推理小説シリーズ『ススキノ探偵シリーズ』を原作とする。

第1作『探偵はBARにいる』は2011年9月10日に、第2作の『探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点』(たんていはバーにいるツー ススキノだいこうさてん)は2013年5月11日に公開された。いずれもPG12作品。2013年5月現在、第3作の制作が予定されている[1]

北海道札幌市の繁華街「すすきの」のバー「ケラーオオハタ」に入り浸る私立探偵とその助手・高田が、ある事件に巻き込まれながらもその真相を追っていく、ハードボイルドもの。シリーズタイトルにもなった第1作タイトルは、『ススキノ探偵シリーズ』の第1作『探偵はバーにいる』からとられているが、この小説第1作自体は映画化されていない。監督の橋本一を始めとして、脚本の古沢良太、脚本・プロデューサーの須藤泰司、音楽の池頼広と、東映テレビ朝日製作のテレビドラマシリーズ『相棒』の主要なスタッフが参加している。

探偵はBARにいる(第1作)[編集]

探偵はBARにいる
監督 橋本一
脚本 古沢良太
須藤泰司
原作 東直己
『バーにかかってきた電話』
製作 鈴木武幸
神山郁雄
木下直哉
日達長夫
畑中達郎
鈴井亜由美
古玉國彦
村田正敏
萩谷忠男
岩本孝一
山本晋也
大辻茂
古賀太
製作総指揮 平城隆司
出演者 大泉洋
松田龍平
小雪
西田敏行
高嶋政伸
音楽 池頼広
主題歌 カルメン・マキ「時計をとめて」
撮影 田中一成
編集 只野信也
製作会社 「探偵はBARにいる」製作委員会
配給 東映
公開 日本の旗 2011年9月10日
上映時間 125分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 12.2億円[2]
次作 探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点
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第1作は丸の内TOEI1他全国251スクリーンで公開され、2011年9月10、11日の初日2日間で興収1億7,021万6,900円、動員12万8,800人を記録し、映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場1位となった。特に北海道エリアの盛り上がりが大きく、道内の一部劇場では首都圏主要劇場を上回る集客数となった[3]。このヒットを受け、続編の製作がただちに決定している[4]

第24回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞を受賞し[5]第35回日本アカデミー賞では7部門にノミネートした[6]

2013年5月12日には、第2作の公開に合わせてテレビ放送されている[7]

第1作ストーリー[編集]

根城とするススキノのバー「ケラーオオハタ」に電話してきた「コンドウキョウコ」を名乗る女性の依頼で、とある弁護士を揺さぶった「探偵」は、帰り道「どう見てもその筋の方々」に拉致され、雪原に生き埋めにされる。辛くも脱出した「探偵」は、このままでは済まさないと、調査を開始する。依頼は、2年前の札幌の再開発計画絡みの放火殺人事件とその実行犯の変死、1年前の実業家暴行殺人事件に関連すると思われたが、放火されたビルから遺体で発見されたのが「コンドウキョウコ」であったと知り、困惑する。

登場人物[編集]

メインキャラクター
〈俺〉
職業は「探偵」。氏名は明らかにされていない(本作や原作シリーズの作中では、名乗ることも名前を呼ばれることもない)。行きつけのバー「ケラーオオハタ」の名刺を持ち歩き、依頼人からの連絡は店の黒電話で受けている。携帯電話を持たない主義。
高田
探偵の相棒兼運転手。北大農学部の助手空手部の師範代で喧嘩が強く、〈俺〉の空手の師匠でもあり、だができれば一日中寝ていたいというグータラな思考の持ち主。大学構内の一角を占拠して事実上「住んでいる」。愛車はすさまじくボロいビュート
「会社社長撲殺事件」関係者
沙織
高級クラブ「コンチェルト」のオーナーで霧島の元妻。美人でやり手。
霧島敏夫
札幌の経済界を牽引する「霧島グループ」社長。沙織の前夫。ススキノで勢力を拡大していた矢先、帰路で遭遇した女性の拉致未遂事件に巻き込まれ暴行により死亡する。
マキ
霧島の友人。
「皆楽会館放火事件」関係者
近藤京子
一昨年前のススキノ飲食店ビル「皆楽会館」の放火事件の被害者。依頼人の名乗る「コンドウキョウコ」と同姓同名。
近藤百合子
近藤京子の母親。
近藤恵
近藤京子の妹。
スナック元従業員
近藤京子のスナックの元従業員。現在は外国人用の観光ガイド。
田口晃
「則天道場」の元塾生。放火事件の容疑者として疑われていたが、そのさなかに変死体で発見される。死因はシンナー中毒。
田口幸平
田口晃の父。定職についている様子がない割に豪勢な暮らしをしている。
田口康子
田口晃の母。
〈俺〉を拉致した男
札幌で一番下品なヤクザ「花岡組」の関係者らしい。南に接触した直後に〈俺〉を拉致したグループの主犯格の男。舌や耳にピアスをつけている。また、よくげっぷをする。
佐山
ニセ右翼団体「則天道場」副長。同団体は暴力団「花岡組」のファーム(養成所)。
則天道場の塾生
取材を装って「則天道場」を訪れた〈俺〉と高田が起こした騒動に紛れて脱走。警察に保護される。
銀漢興産の関係者
岩淵恭輔
関西裏社会の黒幕である「銀漢興産」会長。
岩淵貢
岩淵恭輔の息子。「銀漢興産」社長。沙織と結婚予定。
弁護士。
ススキノの住人たち
松尾
探偵の飲み友達で、「北海道日報」の新聞記者。妻子持ちだが両刀使い。原作では第1作で〈俺〉と知り合っているが、映画においては本作で初めて知り合う。
源ちゃん
ソープランド「英雄好色」の客引き。
峰子
〈俺〉が通う喫茶「モンデ」の看板娘。妙に露出が激しい。
スポーツバーのマスター
スポーツバーの店員
沙織に頼まれ、〈俺〉に事件から手を引かせようとする。
桐原組組長
札幌の老舗のヤクザ「桐原組」組長。昔は活発だったようだが、現在では毒の抜けた好々爺になっているという。
相田
「桐原組」の若頭。〈俺〉とは腐れ縁。よく白目をむいて首を鳴らす癖があるほか、長時間サウナに入浴する癖がある。
大畑
〈俺〉の行きつけのバー「ケラーオオハタ」のマスター。〈俺〉が席に着くと、何も言わなくとも愛用の胃薬と煙草を出してくれる。
依頼人
コンドウキョウコ
「弁護士の南に、去年の2月5日、カトウはどこにいたかを聞いて欲しい」と〈俺〉に依頼する女。

キャスト[編集]

なお、作者の東直己が、小説を読みかけたままバーで寝ている男として登場している(オーディオコメンタリーより)

スタッフ[編集]

キャッチコピー[編集]

  • 何かあったら電話してくれ。
  • 【調査】は簡単なはずだった…。
  • 極上のエンターテインメントに酔う。

作品の評価[編集]

受賞歴[編集]

探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点[編集]

探偵はBARにいる2
ススキノ大交差点
探偵はBARにいる2の大泉洋の衣装(展示品)
監督 橋本一
脚本 古沢良太
須藤泰司
原作 東直己
『探偵はひとりぼっち』
製作 白倉伸一郎
平城隆司
木下直哉
日達長夫
畠中達郎
鈴井亜由美
香月純一
村田正敏
樋泉実
岩本孝一
山本晋也
大辻茂
笹栗哲朗
早川浩
出演者 大泉洋
松田龍平
尾野真千子
ゴリ
渡部篤郎
音楽 池頼広
主題歌 鈴木慶一ムーンライダーズ
「スカンピン」
撮影 田中一成
編集 只野信也
製作会社 「探偵はBARにいる2」製作委員会
配給 東映
公開 日本の旗 2013年5月11日
上映時間 119分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 8.9億円[8]
前作 探偵はBARにいる
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探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点』は、2013年5月11日公開のシリーズ第2作である。原作は『ススキノ探偵シリーズ』第5作『探偵はひとりぼっち』。

日本では丸の内TOEI1他全国305スクリーンで公開され、前売り券の販売実績は前作対比170.9パーセントとなっており、公開初週の週末国内興行動員ランキング(興行通信社調べ)では初登場2位、土日2日間で動員11万7,032人、興収1億5,466万6,600円を記録した[7]。公開5週目時点のランキングでは8位で、累計動員数66万121人、累計興収8億1,757万4,900円となった[9]。最終興収は8.9億円[8]

第2作ストーリー[編集]

探偵の友達であるマサコが全国のマジック大会で優勝の翌日死体で発見される。探偵が調査をしていくうちに、マサコは野党の大物二世議員である橡脇孝一郎と会っている事が解るも、橡脇を支持する有志や橡脇に恩を売ろうとする花岡組などに探偵は命を狙われるようになる。そんな中、河島弓子もマサコの死因を探るため札幌入りしており、探偵は弓子を依頼者として契約し、追っ手を避けながら事件の真相に近づいていく。

登場人物(第2作)[編集]

マサコちゃん
ゲイバー「トムボーイズ パーティー」のホステス。本名は常田鉄之輔。
趣味で始めたマジックが高じてテレビの全国大会で優勝。ススキノで凱旋パーティーを盛大に開いたその翌日に死体で発見される。
河島弓子
気鋭の美人ヴァイオリニスト。ホストクラブで豪遊するなどの奇行がゴシップ記事の標的となっている。マサコちゃんが熱心に応援していた。
フローラ
「トムボーイズ パーティー」のママ。
ヒロミ
「トムボーイズ パーティー」のホステス。
トオル
「トムボーイズ パーティー」の元ホステス。
モツ、学生
ススキノの客引き達。
ブッチョ
「桐原組」構成員。相田の子分。
野球男
謎のマスク集団を率いて探偵の命を狙う。拷問でバットを振る際に外国人選手を形容するが、例えが古い。
橡脇孝一郎
北海道選出で野党の大物二世議員。反原発運動の急先鋒。両刀使いとの噂がある。
新堂艶子
橡脇の後援会長。亡き先代の元愛人。

キャスト(第2作)[編集]

なお、原作者の東直己が、ベッドで酒を飲む入院患者として登場している

スタッフ(第2作)[編集]

  • 監督 - 橋本一
  • 原作 - 東直己『探偵はひとりぼっち』(ハヤカワ文庫)
  • 脚本 - 古沢良太、須藤泰司
  • 音楽 - 池頼広
  • 主題歌 - 鈴木慶一ムーンライダーズ「スカンピン」
  • 製作 - 白倉伸一郎、平城隆司、木下直哉、日達長夫、畠中達郎、鈴井亜由美、香月純一、村田正敏、樋泉実、岩本孝一、山本晋也、大辻茂、笹栗哲朗、早川浩
  • 企画 - 有川俊、桑田潔
  • プロデューサー - 須藤泰司、栗生一馬、大川武宏、八木征志
  • キャスティングプロデューサー - 福岡康裕
  • 音楽プロデューサー - 津島玄一
  • ラインプロデューサー - 林周治
  • 宣伝プロデューサー - 孤嶋健二郎
  • 撮影 - 田中一成
  • 照明 - 吉角荘介
  • 美術 - 福澤勝広
  • 装飾 - 大庭信正
  • 録音 - 田村智昭
  • 整音 - 室薗剛
  • 編集 - 只野信也
  • アクションコーディネーター - 諸鍛冶裕太
  • スチール - 奈良則孝
  • 助監督 - 倉橋龍介
  • 製作担当 - 曽根晋
  • 北海道ロケ協力代表 - 札幌映像機構
  • 制作プロダクション - 東映東京撮影所
  • 配給 - 東映
  • 製作 - 「探偵はBARにいる2」製作委員会(東映、テレビ朝日、木下工務店、東映ビデオ、アミューズ、CREATIVE OFFICE CUE、東映チャンネル、北海道新聞社、北海道テレビ放送、メ〜テレ、朝日放送、広島ホームテレビ、九州朝日放送、早川書房

キャッチコピー(第2作)[編集]

  • もうちょっとだけ、そこで待っててくれ。
  • 待たせたな、調査再開だ。
  • 四つの運命は、【謎】で出会う。さあ、冒険のはじまりだ。

作品の評価[編集]

受賞歴[編集]

関連商品[編集]

Blu-ray / DVD[編集]

発売元は東映 / 東映ビデオ、販売元はアミューズソフトエンタテインメント

第1作[編集]

2012年2月10日発売。

  • 探偵はBARにいる 通常版(1枚組)
    • 映像特典
      • 特報・劇場予告編
    • 音声特典
      • オーディオコメンタリー「スタッフもBARにいる」(監督:橋本一×脚本・プロデューサー:須藤泰司×編集:只野信也)
  • 探偵はBARにいる 探偵はここにいる! ボーナスパック(3枚組)
    • ディスク1:本編ディスク(通常版と同様)
    • ディスク2:特典DVD1
      • 「『探偵は現場にいる』大泉洋in『探偵はBARにいる』」抱腹絶倒! 撮影現場に完全密着ドキュメント
    • ディスク3:特典DVD2
      • キャスト&スタッフインタビュー
      • 完成披露舞台挨拶
      • 初日舞台挨拶
      • 大ヒット御礼舞台挨拶
      • TVスポット集・プロモーション映像集
      • ポスターギャラリー
    • 初回限定特典
      • 紙マッチ型ポストイット
      • 特製スリーブケース

第2作[編集]

2013年11月1日発売。

  • 探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点 通常版(1枚組)
    • 映像特典
      • 特報・劇場予告編集
  • 探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点 ボーナスパック(3枚組)
    • ディスク1:本編ディスク(通常版と同様)
    • ディスク2:特典DVD1
      • 『あなたも探偵2(つう)になれるメイキング!』『探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点』撮影現場に完全密着!
    • ディスク3:特典DVD2
      • キャスト&スタッフインタビュー
      • イベント映像集
        • 完成披露記者会見
        • 完成披露舞台挨拶
        • 初日舞台挨拶
        • 大ヒット御礼舞台挨拶
      • TVスポット集
      • プロモーション映像集
        • 公開記念スペシャル「探偵はBARにいる2」『探偵2』を探偵する
        • 2分 アクション編 公開前
        • 5秒 キャッチ集
        • 3秒 キャッチ集
      • ポスターギャラリー
    • 初回限定特典
      • 解説書(16P)
      • 特製スリーブケース

書籍[編集]

漫画[編集]

藤井明美により、第1作が集英社YOU』2011年18号および19号[12]、第2作が『YOU』2013年5月号(前編)でコミカライズされている[13]。2013年5月15日に単行本化された。

脚注[編集]

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  1. ^ 磯部正和 (2013年5月26日). “『探偵はBARにいる』第3弾製作決定! 大泉洋は「第4弾も同時に作ろう」と意欲満々!”. シネマトゥデイ. 2013年6月10日閲覧。
  2. ^ 2011年(平成23年)興行収入10億円以上番組 (PDF)”. 一般社団法人 日本映画製作者連盟 (2012年1月). 2013年5月15日閲覧。
  3. ^ 北海道の大スターは伊達じゃない! 北海道で圧倒的な観客を動員し大泉洋主演『探偵はBARにいる』が初登場首位!シネマトゥデイ 2011年9月14日
  4. ^ 『探偵はBARにいる』シリーズ第2作の制作決定! 公開から1週間でのスピード決定に大泉洋も驚き!”. シネマトゥデイ (2011年9月17日). 2011年9月19日閲覧。
  5. ^ a b 松ケンが主演男優賞/映画賞” (日本語). nikkansports.com. 日刊スポーツ新聞社 (2011年12月6日). 2011年12月6日閲覧。
  6. ^ a b 日本アカデミー賞公式サイト第35回日本アカデミー賞優秀賞発表! 2012年3月3日参照。
  7. ^ a b 壬生智裕 (2013年5月14日). “『名探偵コナン』V4!有川浩原作が2作品ベスト5入りの大人気!【映画週末興行成績】”. シネマトゥデイ. 2013年5月15日閲覧。
  8. ^ a b 「2013年 日本映画・外国映画業界総決算」、『キネマ旬報(2月下旬決算特別号)』第1656号、キネマ旬報社2014年、 201頁。
  9. ^ 壬生智裕 (2013年6月11日). “ブルース×ビョンホンがトム・クルーズ抜き去る!『G.I.ジョー』続編が初登場トップ!”. シネマトゥデイ. 2013年11月4日閲覧。
  10. ^ 渡部篤郎「探偵はBARにいる2」に大物政治家役で“出馬”映画.com 2012年12月13日
  11. ^ 第37回日本アカデミー賞優秀作品発表!”. 日本アカデミー賞公式サイト. 2014年3月7日閲覧。
  12. ^ 映画「探偵はBARにいる」を藤井明美がコミカライズマイコミジャーナル 2011年9月1日
  13. ^ 中原アヤ、YOUに初登場!ダメなアラサー女子描くラブコメ”. コミックナタリー (2013年4月15日). 2013年5月3日閲覧。
  14. ^ 探偵はBARにいる||マーガレットコミックス|BOOKNAVI|集英社、2013年5月15日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]