手紙 (東野圭吾)

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手紙
著者 東野圭吾
発行日 2003年3月1日
発行元 毎日新聞社
ジャンル 小説
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 四六判
ページ数 357
公式サイト books.bunshun.jp
コード ISBN 978-4-620-10667-0
ISBN 978-4-16-711011-6文庫判
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手紙』(てがみ)は、東野圭吾小説。犯罪加害者の親族の視点に立って、その心情の動向を丹念に追った作品である。

2001年7月1日から2002年10月27日まで「毎日新聞」日曜版に連載され、2003年3月1日に毎日新聞社から単行本が刊行された。第129回直木賞候補作である。

2006年11月の映画化に合わせて、10月10日に文春文庫版が刊行された。文庫版は1か月で100万部以上を売り上げ、同社最速のミリオンセラーとなった。発行部数は、2018年8月時点で240万部に達している[1]

2008年舞台化、2016年2017年にミュージカルが上演された。

2018年にテレビドラマ化される予定。

あらすじ[編集]

弟と2人暮らしの武島剛志は、弟の大学進学のための金欲しさに空き巣に入り思いがけず強盗殺人まで犯してしまう。高校生の武島直貴は、突然独りぼっちになり途方に暮れる。とにかく謝罪しようと直貴は被害者の家を訪れるが、遺族の姿を見かけただけで逃げ出してしまう。高校の卒業式の2日前の直貴の元に、獄中の兄から初めての手紙が届く。それから月に一度、手紙が届くようになる。

獄中の兄の平穏な日々とは裏腹に、進学、就職、音楽、恋愛、結婚と、直貴がもう少しで幸せをつかもうとするたびに、彼の前には「強盗殺人犯の弟」というレッテルが立ちはだかる。

それでも、理解してくれる由実子と結婚して一時期、幸せが訪れる。しかし、娘の実紀が仲間はずれにされ、正々堂々と生きて行く意味を考えてしまう。そして剛志との縁を切るために、獄中の兄に宛てて手紙を出すのだった。

登場人物[編集]

武島直貴
高校3年生の時に兄の剛志が犯罪を犯し、独りで生きて行こうとする。
武島剛志
金を盗むだけのつもりが、殺人まで犯してしまう。独りになった弟を案じて、獄中から月に一度だけの手紙を書いている。
白石由実子
関西弁で直貴に一方的にアプローチをかけてくる。
中条朝美
直貴の恋人。東都女子大生。
中条
中条朝美の父。大手医療機器メーカー役員。
嘉島孝文
中条朝美の従兄で婚約者。
梅村
直貴の高校の担任教諭。
倉田
直貴がリサイクル会社勤務時に、同じ部屋に住む季節労働者。直貴が大学の通信教育を受けるきっかけを作る。
福本
直貴の高校卒業直後に就職した、リサイクル会社の社長。
寺尾祐輔
直貴の大学通信講座の同級生。直貴を自分のアマチュアバンドのボーカルに誘う。
立野
直貴のリサイクル会社の時の同僚。
平野
直貴の大学卒業後の就職先、新星電機の社長。
町谷
新星電機社員。直貴の1年先輩で同じ社宅に越してくる。
緒方
被害者。独り暮らしの資産家の老女。
緒方忠夫
被害者遺族。被害者の長男。

映画[編集]

手紙
監督 生野慈朗
脚本 安倍照雄
清水友佳子
出演者 山田孝之
玉山鉄二
沢尻エリカ
吹石一恵
尾上寛之
吹越満
杉浦直樹
音楽 佐藤直紀
撮影 藤石修
編集 川島章正
配給 ギャガ
公開 日本の旗 2006年11月3日
上映時間 121分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 12.0億円[2]
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2006年11月3日丸の内ルーブル他全国松竹東急系で公開された。

主人公・武島直貴は、原作ではバンドを結成するが、映画では漫才コンビを結成する。

キャスト[編集]

武島直貴 - 山田孝之
兄と2人暮らし。のちに人生の転機を迎えるたびに兄の犯罪が付きまとう。愛する家族を守るために、兄に離別の手紙を書く。
武島剛志 - 玉山鉄二
直貴の兄。直貴を大学に行かせるための金欲しさから強盗殺人を犯してしまう。直貴を思う気持ちから刑務所から手紙を書き続けるが、ある出来事を境に、直貴から離別の手紙を送られる。
白石由実子 - 沢尻エリカ
基本的に原作通り関西弁でしゃべる。
直貴に一方的にアプローチし、後に精神的支えとなる。彼女もまたある事情を抱えていた。
中条朝美 - 吹石一恵
直貴の恋人。犯罪者のために、顔に一生消えない傷を負ってしまう。
中条 - 風間杜夫
GSコーポレーション専務。朝美の父。
嘉島孝文 - 山下徹大
朝美の婚約者。
寺尾祐輔 - 尾上寛之
直貴の同級生であり友人で、お笑いコンビ「テラタケ」を結成する。誤解から直貴を殴ってしまうが、後に直貴の真意を知って和解する。
緒方 - 高田敏江
被害者。緒方忠夫の母。
緒方忠夫 - 吹越満
剛志の犯罪被害者の息子。
平野 - 杉浦直樹
直貴の勤務先であるケーズデンキの会長。
ケーズデンキ店長 - 小林すすむ
直貴に倉庫への異動を言い渡す。
倉田 - 田中要次
直貴の仕事場の先輩。過去に千葉刑務所に服役。
バーのマスター - 松澤一之
直貴のバイト先
神山裕子:石井苗子
お笑いコンビ「テラタケ」の所属事務所社長。
刑務所の慰問歌手 - 若山かずさ
アパートの管理人 - 螢雪次朗
食堂のおばちゃん - 松浦佐知子
食堂のおばちゃん - 山田スミ子
食堂のおばちゃん - 鷲尾真知子
レポーター - 寺田千穂
原実那
沢本ゆきみ
深沢菜央
司容熱子
宇和川士朗
関根由佳梨
大橋智和
佐伯直之
安田暁
有川マコト
影山英俊
猪口卓治
岩佐まり
マシンガンズ
西堀亮
滝沢秀一
360°モンキーズ
山内崇
杉浦双亮
ダーリンハニー
長嶋智彦
吉川正洋

スタッフ[編集]

舞台[編集]

2008年4月に舞台劇『手紙』として上演。菱田信也脚色・演出で演劇化された。

キャストは武島直貴役に相葉弘樹、武島剛志役に進藤学、白石由実子役は富田麻帆

ミュージカル[編集]

2016年1月に、ミュージカル『手紙』として、新国立劇場小劇場、新神戸オリエンタル劇場、枚方市民会館大ホールにて上演。脚本・作詞は高橋知伽江、演出は藤田俊太郎、作曲・音楽監督・作詞は深沢桂子が担当[3]

2017年1月には、ミュージカル『手紙』として再演された。新国立劇場 小劇場、新神戸オリエンタル劇場で上演[4]。再演とは言わず、新たに「2017年度版」として上演された。2017年版は弟役がダブルキャストになり新曲が登場、ラストシーンも変更された[5]

キャスト(2016年)[編集]

キャスト(2017年)[編集]

テレビドラマ[編集]

手紙
ジャンル テレビドラマ
放送期間 2018年冬放送予定
放送国 日本の旗 日本
制作局 テレビ東京
監督 深川栄洋
原作 東野圭吾 「手紙」
脚本 池田奈津子
プロデューサー 田辺勇人 (テレビ東京)
高石明彦 (The icon)
古林都子 (The icon)
出演者 亀梨和也 (KAT-TUN)
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2018年冬にテレビ東京系でスペシャルドラマとして放送される予定である[7]。主演は亀梨和也。ドラマ化にあたり原作者の東野圭吾は、「『手紙』は私自身が答えを探しながら書き継いでいった作品です。亀梨さんも演技を通じて何らかの答えを発見されるのではと思います」とコメントした[7]

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

  • 原作 - 東野圭吾 「手紙」
  • 脚本 - 池田奈津子
  • 監督 - 深川栄洋
  • 音楽 - 福廣秀一朗
  • チーフプロデューサー - 中川順平
  • プロデューサー - 田辺勇人(テレビ東京)、高石明彦(The icon)、古林都子(The icon)
  • 制作協力 - The icon
  • 製作著作 - テレビ東京

脚注[編集]

外部リンク[編集]