マット・ケイン

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マット・ケイン
Matt Cain
サンフランシスコ・ジャイアンツ #18
Matt Cain.jpg
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 アラバマ州ドーサン
生年月日 1984年10月1日(30歳)
身長
体重
6' 3" =約190.5 cm
230 lb =約104.3 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2002年 ドラフト1巡目(全体25位)でサンフランシスコ・ジャイアンツから指名
初出場 2005年8月29日 コロラド・ロッキーズ
年俸 $20,833,333(2014年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

マシュー・トマス・ケインMatthew Thomas Cain, 1984年10月1日 - )は、アメリカ合衆国アラバマ州ドーサン出身のプロ野球選手投手)。MLBサンフランシスコ・ジャイアンツ所属。ニックネームは「The Horse」。

経歴[編集]

2002年MLBドラフト1巡目(全体25位)でサンフランシスコ・ジャイアンツから指名され、8月29日に契約。

2004年はA+級・AA級合計で13勝5敗・防御率2.67・161奪三振を記録[2]し、球団のマイナーリーグ最優秀選手に選出される[3]。シーズン終了後ベースボール・アメリカ誌のプロスペクトランキングにおいてチーム内で1位の評価を受けた[4]

2005年はAAA級パシフィックコースト・リーグでリーグ最多の176奪三振を記録。8月29日コロラド・ロッキーズ戦で20歳10ヶ月の若さでメジャーデビュー。9月9日シカゴ・カブス戦で2安打1失点で完投勝利を挙げ、球団の最年少記録を更新[5]。2勝1敗・防御率2.33、先発した7試合の内6試合で2失点以下と好投した[5]

2006年は開幕から先発ローテーション入り。最初の7試合で1勝5敗・防御率7.04と打ち込まれるが、5月21日オークランド・アスレチックス戦で1安打に抑えてメジャー初完封勝利[6]6月19日ロサンゼルス・エンゼルス戦では初回に1点を失うものの8回2死までノーヒットに抑える[7]など高い素質の片鱗を見せた。最終的にチームトップの13勝(12敗)・防御率4.15・179奪三振、リーグ3位の被打率.222を記録するが、制球に難があり好不調の波が大きかった[8]ルーキー・オブ・ザ・イヤーの投票では5位に入った[9]

2007年4月9日サンディエゴ・パドレス戦で6回までノーヒットに抑え、7回を1安打1失点ながら敗戦投手[10]となるなど打線の援護に恵まれず、7月末まで3勝12敗[11]。8月に4勝を挙げるものの、9月15日のパドレス戦で6回を1安打1失点ながら再び敗戦投手[12]。ランサポート(登板時の平均援護点)が3.20とリーグワースト[13]で、自身初の200イニング・防御率3.65ながらリーグワースト2位の16敗(7勝)を喫した。

2008年はリーグ最多の34試合に先発し防御率3.76・186奪三振を記録するが、ランサポートが前年より更に低下して2年連続リーグワーストの3.12[14]で8勝14敗に終わる。打線の援護に恵まれないことに対し「僕が投げる時だけわざと打たないわけではない」と発言している[15]

2009年は開幕から好調で5月7日から7連勝を記録[16]するなど前半戦で10勝を挙げ、オールスターゲームに初選出される。7月までに12勝を挙げるが、以降は2勝6敗・防御率4.29と調子を落とす[16]。それでも14勝8敗・防御率2.89、リーグ最多の4完投を記録した。ランサポートは4.25で前年より1点以上上昇した。

2010年5月28日アリゾナ・ダイヤモンドバックス戦で、マーク・レイノルズに打たれた二塁打と死球のみで1安打無四球完封勝利[17]。13勝11敗・防御率3.14を記録し、チームの10年ぶりの地区優勝に貢献。自身初のポストシーズンとなったアトランタ・ブレーブスとのディヴィジョンシリーズでは第2戦に先発し、7回途中1失点(自責点0)の好投も勝敗付かず。フィラデルフィア・フィリーズとのリーグチャンピオンシップシリーズの第3戦に先発して7回無失点で勝利投手[18]となり、チームは8年ぶりのリーグ優勝。テキサス・レンジャーズとのワールドシリーズでは第2戦に先発、8回途中無失点の好投で勝利投手[18]となり、チームは4勝1敗で1954年以来56年ぶり、サンフランシスコ移転後初となるワールドチャンピオンとなった。ポストシーズンでは計21回.1イニングで自責点0だった[19]サイ・ヤング賞の投票では12位に入る。

2011年は被本塁打わずか9で、同年投手三冠クレイトン・カーショウを上回るリーグ最多の26試合でクオリティ・スタートを記録[20]しながら、再び援護に恵まれないことが多く12勝に留まる。サイ・ヤング賞の投票では8位。

2012年4月2日に、右投手としてはケビン・ブラウンの7年1億500万ドルを上回り、当時史上最高額となる5年1億1250万ドル(6年目はオプション)で契約延長[21]4月13日ピッツバーグ・パイレーツ戦で1安打無四球11奪三振の「準完全試合」を記録。唯一の安打は6回2死から投手のジェイムズ・マクドナルドに打たれたものだった[22]6月13日ヒューストン・アストロズ戦では自己最多の14奪三振の力投で、史上22人目の完全試合を達成。5月12日から8連勝を記録[16]し、オールスターゲームでは先発投手を務めた。いずれも自己最高の16勝(5敗)・防御率2.79・193奪三振・WHIP1.04を記録し、チームは2年ぶりの地区優勝。シンシナティ・レッズとのディヴィジョンシリーズでは第1戦に先発するが、5回3失点で敗戦投手。最終第5戦では6回途中3失点で勝利投手[18]となり、2連敗から3連勝でシリーズを突破。セントルイス・カージナルスとのリーグチャンピオンシップシリーズでは第3戦に先発し、7回途中3失点で敗戦投手。その後1勝3敗と追い込まれるがタイに戻し、最終第7戦では6回途中無失点の好投で勝利投手[18]となり、チームは2年ぶりのリーグ優勝を果たす。デトロイト・タイガースとのワールドシリーズでは3連勝で王手をかけて迎えた第4戦に先発し、7回3失点で勝敗は付かなかった[18]がチームは勝利し、2年ぶりのワールドチャンピオンとなった。サイ・ヤング賞の投票では6位。

2013年は自身初の開幕投手を務め、6回無失点の好投も勝敗は付かなかった[23]。8月23日に右肘の故障で15日間の故障者リスト入りし、9月7日に復帰した。この年は30試合に登板したが、5年ぶりに二桁勝利を逃し、8勝10敗、防御率4.00だった。

2014年は開幕ロースター入りし、開幕後は5試合に登板したが、0勝3敗、防御率4.35と結果を残せず、4月29日にはサンドイッチを作る際に右手の指を切り、5月4日に15日間の故障者リスト入りした[24]。5月10日に故障者リストから外れた[25]。復帰後3度目の登板となった5月21日のコロラド・ロッキーズ戦で、3回を無安打無失点に抑えたが、右ハムストリングを痛め途中降板。5月31日に15日間の故障者リスト入りした[26]

プレイスタイル[編集]

かつてはメジャーでもそう多くはいない「速球だけで三振を取れる投手」で、球速が最速98mph(約157.7km/h)にも達した。近年は89~95mph(約143.2~152.9km/h)程度に抑えている。加えて、カーブスライダーチェンジアップ三振を取る[27]

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
2005 SF 7 7 1 0 0 2 1 0 0 .667 181 46.1 24 4 19 1 0 30 1 0 12 12 2.33 0.93
2006 32 31 1 1 0 13 12 0 0 .520 818 190.2 157 18 87 1 6 179 9 2 93 88 4.15 1.28
2007 32 32 1 0 0 7 16 0 0 .304 832 200.0 173 14 79 3 5 163 12 0 84 81 3.65 1.26
2008 34 34 1 1 1 8 14 0 0 .364 933 217.2 206 19 91 9 7 186 7 2 95 91 3.76 1.36
2009 33 33 4 0 3 14 8 0 0 .636 886 217.2 184 22 73 6 3 171 9 0 73 70 2.89 1.18
2010 33 33 4 2 0 13 11 0 0 .542 896 223.1 181 22 61 4 4 177 8 0 84 78 3.14 1.08
2011 33 33 1 0 0 12 11 0 0 .522 907 221.2 177 9 63 5 9 179 4 0 82 71 2.88 1.08
2012 32 32 2 2 2 16 5 0 0 .762 876 219.1 177 21 51 1 9 193 8 0 73 68 2.79 1.04
2013 30 30 0 0 0 8 10 0 0 .444 760 184.1 158 23 55 3 5 158 1 0 85 82 4.00 1.16
通算:9年 266 265 15 6 6 93 88 0 0 .514 7089 1721.0 1437 152 579 33 48 1436 59 4 681 641 3.35 1.17
  • 2013年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

獲得タイトル・表彰・記録[編集]

背番号[編集]

  • 43 (2005年)
  • 18 (2006年 - )

脚注[編集]

  1. ^ Matt Cain Contract, Salaries, and Transactions” (英語). Spotrac.com. 2013年12月14日閲覧。
  2. ^ Matt Cain Minor League Statistics & History” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年6月20日閲覧。
  3. ^ Matt Cain Awards” (英語). The Baseball Cube. 2009年6月10日閲覧。
  4. ^ Manuel, John (2005年2月16日). “2005 Top 10 Prospects: San Francisco Giants” (英語). BaseballAmerica.com. 2009年6月10日閲覧。
  5. ^ a b Matt Cain 2005 Career Highlights” (英語). 2008年6月17日閲覧。
  6. ^ 2006 Pitching Gamelogs” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年6月20日閲覧。
  7. ^ Jun 19, 2006, Angels at Giants Box Score and Play by Play” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年6月20日閲覧。
  8. ^ 友成那智、村上雅則 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2007』 廣済堂出版、2007年、421頁。ISBN 978-4-331-51213-5
  9. ^ NL Rookie of the Year Voting” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年6月20日閲覧。
  10. ^ Jun Apr 9, 2007, Giants at Padres Play by Play and Box Score” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年6月20日閲覧。
  11. ^ 2007 Pitching Gamelogs” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年6月20日閲覧。
  12. ^ http://www.baseball-reference.com/boxes/SDN/SDN200709150.shtml” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年6月20日閲覧。
  13. ^ Starting Pitching” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年6月20日閲覧。
  14. ^ Matt Cain 2008 Career Highlights” (英語). The Official Site of The San Francisco Giants. 2009年6月10日閲覧。
  15. ^ 三尾圭 「2008 通信簿 FILE:496 マット・ケイン」 『月刊スラッガー』2008年12月号、日本スポーツ企画出版社、2008年、雑誌15509-12、81頁。
  16. ^ a b c 2009 Pitching Gamelogs” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年6月23日閲覧。
  17. ^ May 28, 2010, Diamondbacks at Giants Box Score and Play by Play” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年6月23日閲覧。
  18. ^ a b c d e Postseason Pitching Gamelogs” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年6月23日閲覧。
  19. ^ Cain solidifies place among postseason elite SFGiants.com
  20. ^ Starting Pitching” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年6月23日閲覧。
  21. ^ Giants To Extend Matt Cain MLB Trade Rumors
  22. ^ Apr 13, 2012, Pirates at Giants Box Score and Play by Play” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年6月23日閲覧。
  23. ^ 2013 Pitching Gamelogs” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年6月24日閲覧。
  24. ^ Chris Haft (2014年5月4日). “Cain placed on 15-day disabled list”. MLB.com. 2014年5月5日閲覧。
  25. ^ Chris Haft (2014年5月10日). “Giants option Kontos to make room for Cain”. MLB.com. 2014年5月11日閲覧。
  26. ^ Chris Haft (2014年5月30日). “Giants play it safe, scratch Cain's next start”. MLB.com. 2014年6月1日閲覧。
  27. ^ Brooks Baseball · Home of the PitchFX Tool - Player Card: Matt Cain

外部リンク[編集]