デトックス

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デトックス (detox) とは、体内に溜まった毒物を排出させることである。

この呼び名は "detoxification"、解毒[1]の短縮形である。つまり、(体内から毒素や老廃物を)取り除くことである。

アルコール依存症薬物依存症の際に身体から薬物を減少させる治療を解毒(detoxification)と呼び、デトックスと言う場合もある。この場合、離脱症状の管理も必要とされる。

「現代社会を暮らしていく上で、体内に人体に悪影響を及ぼす化学物質(主に重金属合成化合物薬物のうち、特に有害なもの)が蓄積され、また自身の体内からも活性酸素などが生成されている」とされている。デトックスとは主に下記の方法で、こういった体内の有毒な物質を排出することを指す。これら有害な物質の多くが脂肪に蓄積されることから、ダイエットと関連付けられることもある。

一方で、英国の国民保健サービス(NHS)は「デトックスという言葉には何の科学的根拠もなく、そのような製品を購入する必要はない」と断言している。[2][3] また、英国の博士号取得者や大学院生300人以上でつくるVoice of Young Scienceが行った調査によると、中毒症状などに対する医療行為以外のデトックス製品の効果は、ほとんど「無意味」なものだったと主張している。[4][5][6]

健康法分野[編集]

食物繊維はダイオキシン類を吸着して排泄させることで、排泄速度を2~4倍に高めダイオキシン類の健康への影響を減少できる可能性があるとされている[7]。健康への影響は、現段階で科学的な立証はされていない。

方法[編集]

問題点[編集]

分別ある食生活や生活環境、軽い運動や休養など健康的に生活していれば、人体は副腎機能の正常化を条件に肝臓腎臓をはじめとした体にとって有害な物質を取り除く機構を備えている。なお、確かに有害な重金属やダイオキシン類は体内に蓄積され、出産を除いて大量に排出される機会はほとんど無いが、それは人体に密接に結びついているためであり、仮にそれらを短期間に大量排出する方法があったとしても、身体には大きな負担を伴う危険性も考えうる。

科学的根拠に乏しい、いわゆる疑似科学を用いたものも存在する。こうした効果を提唱した製品を販売する業者はもとより、同様に根拠の無い効果を提唱するエステティックサロンなども、景品表示法に違反する可能性が高いものもある。

  • 全ての重金属合成化合物などが有害であるとする偏見も多いが、例として取り上げられることのある水銀カドミウムが日常的に摂取され続けることはほとんどなく、また一部の重金属はミネラルを構成する大切な栄養素である。
  • 食品添加物については、実際には動物実験によって得られた毒性値の数百から数千分の1の量が利用されている。これを微小であるとする意見もあれば、食品として摂取するには充分に問題のある量であるとする意見もある。

事例[編集]

  • 足裏から重金属などの毒素を排出する効果を提唱するフットバス製品(イオンデトックス)が存在し、これを使用すると容器内の水の色が変化する。業者の説明ではこれは体内の毒素が水に溶け出したために生じたものとされるが、実際には水中の電極に使用されている金属が電気分解により変化し、水酸化鉄(サビ)が水に溶け出した結果である。[8]
  • イギリスでは、体内の毒素を出すために栄養士の指示のもと毎日約2リットルの水を飲んだ女性がナトリウム欠乏症となり、脳に回復不能な損傷を負ったという事例がある。[9]
  • ベラルーシのグループが「アップルペクチンには放射性セシウムの排出を促進する作用がある[10]」との論文を出しサプリメントを販売していたが、それに対してフランスの放射線防護・原子力安全研究所が信頼性を疑う報告書を出した。[11]また、フランスのグループがラットを用いてセシウム137の排出効果を「プルシアンブルー投与 ・ アップルペクチン投与 ・ 何も与えない」3グループで比較した結果、アップルペクチンの排出効果は、何も与えないグループと同等で効果が無かった。[12][13]

その他[編集]

人工透析も広義のデトックスであるが、医療として行われるものとは通常区別される。 東京女子医大名誉教授 阿岸鉄三氏が医療におけるデトックスとして「究極のデトックス」-血液浄化 を2010年に金原出版より上梓している。

脚注[編集]

  1. ^ 通常医療における「解毒」とは全く異なる。
  2. ^ Behind the Headlines–ニュースの見出しの背景にある科学–Food Watch Japan(2009年11月25日)
  3. ^ 'Detox' tincture Q&ANHS(2009年3月11日)
  4. ^ 「デトックス」製品は無意味?英科学者団体が指摘 AFP通信(2009年1月6日)
  5. ^ Scientists dismiss 'detox myth' BBC News(2009年1月5日)
  6. ^ Debunking detox Sense about Science(2009年1月)
  7. ^ 森田邦正、飛石和大「ダイオキシン類の排泄促進に関する研究」福岡県保健環境研究所年報 第28号 平成12年度(2000) 福岡県保健環境研究所、2001年12月。56頁。
  8. ^ 足裏から毒素”はニセ科学!? 毎日放送 VOICE (2007年3月9日)
  9. ^ ダイエットのため1日2リットルの水飲み脳を損傷 新華通信社 (2008年7月25日)
  10. ^ Reducing the 137Cs-load in the organism of "Chernobyl" children with apple-pectin.2004年
  11. ^ Cesium-137 : pectin's potential remedial role is an open question IRSN 2005年
  12. ^ 「健康食品で解毒」を信じてはいけないFOOCOM.NET(2011年7月9日)
  13. ^ Comparison of Prussian blue and apple-pectin efficacy on 137Cs decorporation in rats.2006年

関連項目[編集]