胃洗浄

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胃洗浄(いせんじょう)とは、人体に有害な物質を誤食・誤飲したとき、生理的食塩水などの洗浄液と胃チューブ(患者が意識を失っている時は誤嚥性肺炎を起こす可能性があるため、気管内チューブを挿管し、カフを膨らませてから胃洗浄を行う)、活性炭などの吸着剤や解毒剤、チューブの挿管を容易にする潤滑剤を用いて、に残る未吸収物質を除去する目的で行われる。また、内視鏡検査手術の前にも行われることがある。

胃洗浄の有効性を左右する要素は、大きく分けて

  1. 摂取してから胃洗浄を行うまでの時間
  2. 摂取した量
  3. 摂取した物質の吸収速度などの臨床条件

の3つである。

特に重要なのが「摂取してから胃洗浄を行うまでの時間」であって、一般に1時間以内が目安である。しかし1時間以内と言うのは絶対的ではなく、農薬の粘膜に長く付着していることが多いので、摂取後4時間以上経過していても、胃洗浄が有効なことがある。

また、胃の内部で塊になりやすい物質は胃の中に長時間停滞しやすいために時間が経っても胃洗浄が有効である。および抗コリン作用を持つ薬やサリチル酸を含む薬(アスピリンなど)や三環系抗うつ薬は、の蠕動を抑制するために腸に送られるのが妨げられるため、同じく時間が経過しても胃洗浄が有効である。この場合、飲んでから10時間程度経過していても、胃洗浄により相当量を回収出来た例もある。

適応[編集]

次の3条件を満たす場合に適応になる。

  • 経口摂取
  • 大量服毒または高毒性物質摂取の疑い
  • 胃内に十分量が残存

禁忌[編集]

上記のような人に胃洗浄を行おうとチューブを挿入した場合、食道が傷付いているために食道内壁から出血したり(上3つ)、意識が朦朧としていたり意識がない場合は嘔吐したものが気管に詰まって窒息する危険性がある。

ちなみに強酸性や強アルカリ性の物質を摂取した場合は、を飲ませて希釈させたり、牛乳などタンパク質のものを飲ませて酸やアルカリを無効化させるのが応急処置として有効である。

合併症[編集]

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]