カンジダ

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出芽酵母
Candida albicans.jpg
カンジダ・アルビカンス。偽菌糸が左に見える
分類
: 菌界 Fungi
: 子嚢菌門 Ascomycota
: 半子嚢菌綱 Hemiascomycetes
: サッカロミケス目 Saccharomycetales
: サッカロミケス科 Saccharomycetaceae
: カンジダ Candida Berkh., 1923
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カンジダ(カンディダ、Candida)とは、酵母の姿の菌類の属名である。無色の不完全酵母に対してこの名が与えられる。一部はかつてトルロプシス属Torulopsis)と呼ばれていた。

酵母は単細胞性の菌類の総称であり、分類上の群ではない。いわゆる出芽酵母など、多くのものが子嚢菌類に属するが、担子菌系の酵母も発見されている。これらの判断はその酵母の有性生殖の姿(テレオモルフ)を観察しなければわからない。しかし、それが発見されないものもある。そのような場合、菌類の分類においてはそれをアナモルフ菌(不完全菌)と位置づけ、それに学名を与えることが認められている。そこで、酵母の場合もそれにならい、不完全酵母という。かつてはこれに分類単位としての位置を与え、不完全菌門不完全酵母綱と呼んだが、現在はこのような扱いは行わない。不完全菌の位置はあくまで仮のものであり、正しい分類上の位置がどこかにあるはずだからである。

その中で、カンジダはもっとも普通な不完全酵母を含むものである。出芽によって増殖する酵母であり、条件によっては菌糸に近い姿(偽菌糸)をとるものもある。多くの種があるが、特に有名なのはカンジダ・アルビカンスC. albicans)である。これは、時にヒトのカンジダ症を引き起こす病原体として知られている。元来はヒトの体表や消化管、それに女性の膣粘膜に普通に生息するもので、多くの場合は特に何の影響も与えないのだが、体調が悪いときなどに病変を起こす日和見感染の原因となるものである。

C. etchellsiiやC. versatilisは味噌の発酵に関与している。また、C. stellataなどはワインの醸造に関与している。 C.albicansの鑑別試験として、仔牛血清に被検菌を接種し、37℃で2~3時間培養した後に顕微鏡下で発芽管を観察する発芽管試験がある。

関連疾患[編集]