性器カンジダ症

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性器カンジダ症(せいきカンジダしょう、英:genital candidiasis)とは、カンジダという真菌性器に感染して生じる感染症。特に女性に起きるケースが多く[1]、その場合カンジダ膣炎または、膣カンジダ症(ちつカンジダしょう、Vaginal thrush、または、Vaginal candidiasis)と呼ばれる。

概要[編集]

カンジダは不完全菌に属する酵母の代表的なものであり、もともと性器周辺やその他の体表に存在している菌、いわゆる常在菌で、健康な人体は免疫により過度の増殖を防いでいるが、体調の悪化などで免疫力が落ちると繁殖して日和見感染を起こすことがある。

性器カンジダ症は、男性器女性器の構造の違いにより、体外に露出していて通気性が良くあまり菌が増殖する環境にない男性器では起こりにくい(ただし包茎の人はやや発生率が上がる)。一方、女性には非常にポピュラーな症状で、性交未経験者でもしばしば自発し、痒み等性器の異常を感じて婦人科を受診する人のうち多くの割合を占める。

カンジダ症は、ビタミン欠乏症による免疫力の低下が主因で引き起こされる、悪玉菌増加による日和見感染である。カンジダ菌そのものは、元来はヒトの体表や消化管、それに女性の膣粘膜に普通に生息するもので、多くの場合は特に何の影響も与えない。また味噌やワインの発酵などにも関与している。

主な治療法は、ビタミン剤と乳酸菌整腸薬の内服と抗真菌薬の外用が効果的である。

症状[編集]

原因[編集]

性器カンジダ症は、以下のような原因で発生する。適切な治療を行えば短期間で治癒するが、発生原因となる生活習慣を持っている人は再発を繰り返しやすい傾向もあり、慢性化する場合がある。

  • 体調不良、過労、ストレス
    体力・免疫力が落ち、菌に対する抵抗性が低下すると、常在菌が異常増殖する。
  • 月経前(黄体期)、妊娠中、ピルの服用
    女性の膣内は普段乳酸桿菌の作用による酸性の粘液で保護され、必要以上の常在菌の増殖を抑えているが、ホルモンバランスの変化により膣粘液の自浄能力が低下すると、常在菌が異常増殖する場合がある。
  • 抗生物質の服用
    抗生物質によって普段性器を守っている善玉菌など他の細菌が死滅すると、体内の菌叢バランスが崩れ、真菌であるカンジダが異常増殖する場合がある。
  • 通気性の悪い下着・衣類の着用による陰部の蒸れ
    適度に温かく湿気の多い環境は、菌にとって格好の繁殖場所となる。
  • 性行為によるパートナーからの感染
    性交パートナーの性器にカンジダが増殖していると、性行為を通じて感染する場合がある。ただし前述のとおり、女性から男性へ感染する可能性はかなり低い。

治療[編集]

  • 膣坐薬の挿入
    1週間程度効果が持続するタイプと、毎日挿入するタイプとがある。
  • 抗真菌薬軟膏の塗布
  • 膣洗浄
    発症時に膣内で増殖した菌を洗い流して症状を鎮めるのには有効であるが、日常から過剰に膣内を洗浄していると、善玉菌まで洗い流してしまい、逆に感染症発生の原因になる可能性がある。
  • 再発を防止するためにも、生活習慣を見直しカンジダが増殖した根本原因を取り除いて、日和見感染を起こさない身体環境に整えることが重要である[2]
  • ビタミン剤などの経口錠(飲み薬)による治療とともに、軟膏やクリーム(クロトリマゾールなど)を1日2~3回患部に塗る。
  • 栄養状態を改善し、バランスのとれた食生活を心がけることが重要である。

内服抗真菌薬の種類[編集]

トリアゾール系

外用抗真菌薬の種類[編集]

民間療法薬の種類[編集]

膣カンジダ再発治療薬[編集]
  • フレディCC(ロート製薬)
  • メディトリート(大正製薬)

脚注[編集]

  1. ^ 清水宏『あたらしい皮膚科学』中山書店、2005年、p474 (PDF)ISBN 4-521-01851-3
  2. ^ カンジダの予防法-根本的な改善 内閣府特定非営利活動法人 国際保健協会

関連項目[編集]

外部リンク[編集]