好転反応

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好転反応(こうてんはんのう)とは、もともとは東洋医学(按摩や鍼)で使われる用語で、治療の過程で一時的に起こる激しい身体反応のこと。

東洋医学における好転反応[編集]

東洋医学、とくにあん摩では揉み返し(もみかえし)鍼灸では瞑眩と呼ばれる。治療過程において頻繁に起きることなので、事前に説明がされることが多い。

慢性的に疲労していた筋肉がほぐれ、溜まっていた老廃物血液中に流れること等が要因として考えられる。だるさや眠気ほてり等を感じるケースが多い。眠気が生じると不眠症が治ったと勘違いしてしまうことがある。他、発熱下痢発疹などに現れることもある。また、老廃物が尿として排出されるため、その色が濃くなったりする。その他にも、主訴となる症状が一過的にぶり返したかのように見える場合もある。

瞑眩は、東洋医学の瞑眩(「めんけん」または「めんげん」)という漢方用語が元になった言葉と考えられている。この瞑眩という言葉は中国古典『四書五経』のうちの『書経』にもみられる。

漢方薬の厳密な定義に従うと、「瞑眩が発生するのは多くて1000人に1人程度」であり、症状が現れた後、長くても1~2日で収まる。漢方では患者の体質()を判断してから調剤を行うが、この判断を誤った場合に瞑眩がおきる。これを起こすことは漢方医として未熟で恥ずかしいことである。この場合、証を見立てなおしてから、再度調剤を行う。

なお、東洋医学同様に身体を物理的に刺激するリフレクソロジーにおいても好転反応は起こりうる[要出典]

健康食品などのセールストークなどに流用された「好転反応」[編集]

また近年では、上記の伝統医学のまっとうな用語が、いわゆる健康食品や健康器具や化粧品のセールスの場にて不適切に流用され、副作用や不適応をごまかすためのセールストークとして用いられることがある。

身体の反応が実際には好転反応でなくて副作用や有害反応の場合だと、治療の時期を徒に遅らせてしまう場合があり、問題視されることもある。この場合は偽医療にあたる。

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  1. この反応は体の中の毒素が一気に排出されるから発生するもので、一時的なものです。
  2. この反応が出たということは、治療効果がある事の証明です。ここでやめてしまっては、苦労の甲斐がありません。

悪質なセールストークから身を守るには、利害のない経験者から体験談をよく聞くことだが、現実にはなかなか困難である。ひとつの方法として、一度に高額な商品の購入をすすめるような業者から購入するようなことは避けるほうがよい、とする書籍もある。

薬事法との関連[編集]

「いわゆる健康食品」(医薬品ではないもの)について好転反応に関する説明を行うことは薬事法違反となる。「一時的に悪くなるが、その後良くなる」という表現は効能効果を謳うことに該当する。適切な医療を受ける機会を失わせる可能性がある。

外部リンク[編集]