ローフード
ローフード(英語:raw food)とは、加工されていない生の食材を用いた食品、あるいは食材を極力生で摂取する食生活(ローフーディズム)のことである。リビングフード (英語:living food)とも呼ばれる。全食事の60-100%がローフードであれば、ローフーディズムの実践者であると考えられる。ローフーディズムは植物性食品のみを食べるローヴィーガニズムと混同されることが多いが、ローフードの実践者の中には、生であれば、動物の肉や、その他の動物性食品を食べる者もいる。
食物が持つ、加熱によって失われがちな酵素やビタミン、ミネラルなどを効率よく摂取することを目的とする。 ただし、酵素が破壊されないとされている摂氏48度以下でならば加熱してもかまわない。医学専門家の研究では、ローフード食は健康的だという研究結果もある一方、 身体にさまざまな問題を起こすという研究結果もある。徹底した菜食者はビタミンB12が不足しやすいので注意が必要である。アメリカではベジタリアンのためのガイドラインもある。
ローフーディズムは、1900年代から欧米で提唱されてきた食生活であり、近年では、アメリカ西海岸や、イギリス、ドイツ、オーストラリアなどを中心に人気があり、大都市ではローフード専門のレストランが開店し、芸能人の実践者も多い。
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[編集] 種類と食材
ローヴィーガニズム 最もポピュラーなローフード食生活の形態。果物類、野菜全般、スプラウト、海藻類、発酵食品、ナッツや種子類、豆類、 発芽小麦などの穀物を食べる。ナッツミルク(アーモンドミルクなど)、ナッツバター(ピーナッツバターなど)、ドライフルーツ、味噌、生醤油、梅酢、イースト菌、オリーブ・オイル、海塩、香辛料、ココアパウダー、バニラエッセンス、メープルシロップなどもよく使われる。多くは 有機栽培や天然の食材にこだわり、化学添加物が含まれる食品、加熱殺菌処理された食品を摂らない。 なかには、フルーツのみを食べる者(ローフルータリアン)や、生食材を絞ったジュースだけを飲む者(ローリキッダリアン)もいる。ローヴィーガン食の実践者からは、体重の減少や、活力の増加、肌の状態の向上、全体的な体調の改善などがあったという声が聞かれる。しかし、慎重に食生活を計画しないと、カルシウム、ビタミンD、ビタミンB12、鉄、亜鉛、タンパク質などが不足しがちになる。
ローベジタリアニズム 果物、野菜、スプラウト、ナッツ、種、穀物、豆、乳製品、卵、蜂蜜を食べる。
ローアニマルフード・ダイエット 生で食べることができるものであれば、動物性、植物性を問わずに食べるが、 生の穀物や豆類は消化不良や毒性の問題があるため、たいていは含まれない。放し飼いや、動物にとって自然な飼料(牛肉なら牧草のみ)で育てられた動物の肉、養殖でない魚が好まれる。俳優メル・ギブソンやユマ・サーマンは、ローアニマルフード・ダイエットの実践者として知られる。
[編集] ローフード生活のためのポイント
- スプラウトを活用する。植物の発芽したての状態であるスプラウトは食物酵素を非常に多く含む生食に適した食材なので、ローフードで欠かせない食材である。スプラウトは、酵素以外にもビタミンやミネラル、フィトケミカルも豊富に含んでおり「天然のサプリメント」といわれる。
- 発酵食品を活用する。発酵食品には、微生物由来の食物酵素が多く含まれる。ローフードの代表的な発酵食品は、小麦の発酵ドリンク「リューベラック」やヨーロッパのキャベツの漬け物「ザワークラウト」などがある。
- 生のナッツや種子類は水につける。生のナッツや種子類には酵素の活動を阻止する酵素抑制物質が含まれる。そのため、これらを食べる際には1晩水に浸し、酵素抑制物質を除去する必要がある。[1]
- ローフード食の準備には、ミキサー、フードプロセッサー、ジューサー、デハイドレーター(水分を蒸発させる乾燥機)といった器具がよく使われる。
- スーパーフードと呼ばれる栄養価の高い食材を多く取り入れたり、サプリメントの摂取を推奨する人もいる。スーパーフードには、アサイー、パパイヤ、アボカド、リンゴ、バナナ、ブルーベリー、オレンジ、クロスグリ、スピルリナ、アロエ、ケール、カボチャ、ほうれん草、ブロッコリー、トマト、緑茶、クルミ、エンバクなどがある。クコの実(ゴジベリー)、マカの根や、ヘンププロテインなどがサプリメントとしてよく使われる。
[編集] 問題点
- 生の肉や魚介類には食中毒の危険性がある。生野菜やフルーツも、危険な微生物に汚染されている可能性があり注意が必要である。
- 加熱調理することで、効果や吸収力が増加するビタミンや抗酸化物質もある。
- ローフード実践者を対象に行った調査では、45歳以下の女性のうち30%が、無月経症状をおこしがちであることがわかった。その数字は長期間に及ぶ厳格なローフード実践者ほど顕著であった。[2]
[編集] 註
- ^ 酵素ダイエットとローフード. アンチエイジング事典. 2006年.
- ^ “Consequences of a Long-Term Raw Food Diet on Body Weight and Menstruation: Results of a Questionnaire Survey”. Content.karger.com. 2008年11月7日閲覧。
[編集] 参考文献
- いとうゆき(著)『リビングフードをはじめましょう』リヨン社(ISBN978-4-576-06065-1)
- エドワード・ハウエル(著)、今村光一(訳)『』医者も知らない酵素の力』中央アート出版社、2009年(ISBN978-4-8136-0535-5)