チャンピオンズカップ (中央競馬)

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チャンピオンズカップ
The Japan Cup Dirt 2013 IMG 1924 20131201.JPG
第14回ジャパンカップダート
開催国 日本の旗 日本
主催者 日本中央競馬会
競馬場 中京競馬場
創設 2000年11月25日
2014 年の情報
距離 ダート1800m
格付け GI
賞金 1着賞金 9400万円[1]
賞金総額 1億7940万円[1]
出走条件 サラブレッド系3歳以上(国際)(指定)
負担重量 定量(#競走条件を参照)
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チャンピオンズカップChampions Cup)とは日本中央競馬会(JRA)が中京競馬場で施行する中央競馬重賞競走GI)である。創設から2013年までは「ジャパンカップダート」(Japan Cup Dirt)の名称で、主に東京競馬場(2007年まで)や阪神競馬場(2008年以降)で施行していた。

正賞は名古屋競馬株式会社賞、日本馬主協会連合会会長賞、地方競馬全国協会理事長賞、全国公営競馬主催者協議会会長賞、日本地方競馬馬主振興協会会長賞[2]

概要[編集]

日本では1970年代後半より「世界に通用する強い馬作り」が提唱され、1981年に芝2400mの国際招待競走「ジャパンカップ」が創設された[3]。その後1995年より中央競馬地方競馬の交流が飛躍的に拡大されるようになると、中央と地方の所属を超えたダートの重賞競走が注目されるようになった[4]ほか、ダートグレード競走で活躍した日本馬はアラブ首長国連邦の旗 アラブ首長国連邦アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国のダート競走にも挑戦するようになった[3]。このような状況の中、日本のダート競走においても『ジャパンカップと並ぶダートの国際競走を開催しよう』という気運が高まり、2000年に前身となる日本初のダート国際招待競走「ジャパンカップダート」が東京競馬場のダート2100mで創設された[3][4]

ジャパンカップダートは2007年までジャパンカップの前日(2004年は同日)に施行されていたが、2008年から施行時期を繰り下げ、施行場も阪神競馬場のダート1800mに変更された[3][註 1]

2014年からは施行場を中京競馬場のダート1800mに、名称も「チャンピオンズカップ」に変更[6]。国際招待制も廃止され、馬や関係者の遠征にかかる諸費用をJRAが負担しない国際競走となる[2]。なお、回次は2014年が第15回とされ[2]、ジャパンカップダートから引き継いで通算される。

外国馬の出走枠は8頭まで[3]。2008年からジャパン・オータムインターナショナルにも指定されている[3]。また、指定外国競走の優勝馬や過去1年間の国内ダートGI・JpnI競走優勝馬が上位入着した場合に褒賞金を交付する制度もある(後述)。ただし外国馬の出走数は創設時より少なく、外国馬の出走が1頭もなかった年もあった[4]。創設から2013年までに外国馬が優勝したのは2003年の1度きりで、これ以外はすべて日本馬が優勝している[4]

競走条件[編集]

以下の内容は、2014年現在[2]のもの。

  • サラ系3歳以上(出走可能頭数:16頭[7]
    • JRA所属馬
    • 地方競馬所属馬(JRA選定馬のみ[3]
    • 外国調教馬(最大8頭まで、優先出走)
  • 負担重量:定量(3歳56kg、4歳以上57kg、牝馬2kg減)
  • 出馬投票を行った馬のうち、優先出走権のある馬から優先して割り当て、その他の馬は「通算収得賞金」+「過去1年間の収得賞金」+「過去2年間のGI競走における収得賞金」の総計が多い順に出走できる。

優先出走権を得られる条件[編集]

  • 出馬投票を行っている外国調教馬
  • レーティング上位の5頭
  • 当該年に行われる以下の競走のいずれかで1着となった馬(中央・地方の所属は問わない)[8]
競走名 格付 施行競馬場 施行距離
みやこステークス GIII 日本の旗京都競馬場 ダート1800m
武蔵野ステークス GIII 日本の旗東京競馬場 ダート1600m

賞金・褒賞金制度[編集]

2014年の1着賞金は9400万円で、以下2着3800万円、3着2400万円、4着1400万円、5着940万円[2]

上記のほかに褒賞金として、日本中央競馬会が指定する外国競走(下表参照)の本年度優勝馬が本競走で1着となった場合は5000万円、2着の場合は2000万円、3着の場合は1300万円を交付する[9]

また、過去1年間に行われた国内ダートGI・JpnI競走の優勝馬が本競走で1着となった場合は5000万円、2着の場合は2000万円、3着の場合は1000万円を交付する[10]

これらの褒賞金はいずれも、クラス分けに用いる収得賞金には算入されない。

指定外国競走
距離の「AW」はオールウェザーを表す。施行競馬場・距離は2014年のもの。
開催国・競走名 競馬場 距離
アメリカ合衆国の旗サンタアニタハンデキャップ G1 サンタアニタパーク ダート10f
アラブ首長国連邦の旗ドバイワールドカップ G1 メイダン AW2000m
アメリカ合衆国の旗ケンタッキーダービー G1 チャーチルダウンズ ダート10f
アメリカ合衆国の旗プリークネスステークス G1 ピムリコ ダート9.5f
アメリカ合衆国の旗メトロポリタンハンデキャップ G1 ベルモントパーク ダート8f
アメリカ合衆国の旗ベルモントステークス G1 ベルモントパーク ダート1.5マイル
アメリカ合衆国の旗スティーブンフォスターハンデキャップ G1 チャーチルダウンズ ダート9f
アメリカ合衆国の旗ゴールドカップアットサンタアニタステークス G1 サンタアニタパーク ダート10f
アメリカ合衆国の旗ホイットニーハンデキャップ G1 サラトガ ダート9f
アメリカ合衆国の旗トラヴァーズステークス G1 サラトガ ダート1.25マイル
アメリカ合衆国の旗パシフィッククラシックステークス G1 デルマー AW10f
アメリカ合衆国の旗ウッドワードステークス G1 サラトガ ダート9f
アメリカ合衆国の旗ジョッキークラブゴールドカップ G1 ベルモントパーク ダート10f
アメリカ合衆国の旗ブリーダーズカップ・クラシック G1 サンタアニタパーク ダート10f

コース[編集]

中京競馬場のダートコース、1800mを使用[11]

正面直線の中央やや第3コーナー寄りの位置から発走し、左回りに1周する[11]。勾配のきつい急坂の途中からスタートするため、スタート直後からいきなり上り勾配となっている。ゴール地点の手前から緩く下り、第2コーナーの途中から向正面の中ほどまで上り勾配が続く[11]。そこから第4コーナーを過ぎるまで高低差3.4mを一気に下り、直線に向くと再び急坂となる[11]。急坂を上りきり、200m程度走行したところがゴールとなる[11]

ジャパンカップダート創設時のコース(東京競馬場2100m)は世界のダート競走の主流である2000m[要出典]からみると半端な距離(当時はJRAの競馬場にダート2000mのコースは存在しなかったため)で、スタートから第1コーナーまでが短く競走馬の能力以外の有利不利があった。またダートが主流のアメリカでは赤土のようなスピードの出やすいダートが主流だが、日本のダートはスピードが出にくい。2007年に来日したスチューデントカウンシルは時計のかかる馬場向きと見てブリーダーズカップ・クラシックを回避して、このレースに出走した経緯がある[12]

ただし日本馬のレベルが向上したことに加えアメリカ勢の惨敗が続いているため、アメリカの競馬関係者の中にはジャパンカップダートに出走すること自体が無謀という考えも多くあった[12]。また、根本的な問題として、アメリカの競馬場は全て左回りであることから、右回りの阪神競馬場での開催に疑問の声もあった[註 2]

歴史[編集]

第11回ジャパンカップダート
  • 2000年 - 4歳以上の馬による国際招待競走「ジャパンカップダート」を創設、東京競馬場のダート2100mで施行[3]
  • 2001年
    • 馬齢表記を国際基準へ変更したことに伴い、出走条件を「3歳以上」に変更。
    • 外国調教馬の招待枠が8頭に拡大[3]
  • 2008年
  • 2014年
    • 名称を「チャンピオンズカップ」に変更[3]
    • 施行場を中京競馬場に変更[3]
    • 国際競走へ変更[3]
    • 「JRA60周年記念」の副称をつけて施行[3]

歴代優勝馬[編集]

距離はすべてダートコース。

優勝馬の馬齢は、2000年も現行表記に揃えている。

競走名は第14回まで「ジャパンカップダート」、第15回は「チャンピオンズカップ」。

回数 施行日 競馬場 距離 調教国・優勝馬 性齢 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
第1回 2000年11月25日 東京 2100m 日本の旗ウイングアロー 牡5 2:07.2 岡部幸雄 南井克巳 池田實
第2回 2001年11月24日 東京 2100m 日本の旗クロフネ 牡3 2:05.9 武豊 松田国英 金子真人
第3回 2002年11月23日 中山 1800m 日本の旗イーグルカフェ 牡5 1:52.2 L.デットーリ 小島太 西川清
第4回 2003年11月29日 東京 2100m アメリカ合衆国の旗フリートストリートダンサー 騸5 2:09.2 J.コート D.オニール T.レザーマン
第5回 2004年11月28日 東京 2100m 日本の旗タイムパラドックス 牡6 2:08.7 武豊 松田博資 (有)社台レースホース
第6回 2005年11月26日 東京 2100m 日本の旗カネヒキリ 牡3 2:08.0 武豊 角居勝彦 金子真人ホールディングス(株)
第7回 2006年11月25日 東京 2100m 日本の旗アロンダイト 牡3 2:08.5 後藤浩輝 石坂正 (有)キャロットファーム
第8回 2007年11月24日 東京 2100m 日本の旗ヴァーミリアン 牡5 2:06.7 武豊 石坂正 (有)サンデーレーシング
第9回 2008年12月7日 阪神 1800m 日本の旗カネヒキリ 牡6 1:49.2 C.ルメール 角居勝彦 金子真人ホールディングス(株)
第10回 2009年12月6日 阪神 1800m 日本の旗エスポワールシチー 牡4 1:49.9 佐藤哲三 安達昭夫 (株)友駿ホースクラブ
第11回 2010年12月5日 阪神 1800m 日本の旗トランセンド 牡4 1:48.9 藤田伸二 安田隆行 前田幸治
第12回 2011年12月4日 阪神 1800m 日本の旗トランセンド 牡5 1:50.6 藤田伸二 安田隆行 前田幸治
第13回 2012年12月2日 阪神 1800m 日本の旗ニホンピロアワーズ 牡5 1:48.8 酒井学 大橋勇樹 小林百太郎
第14回 2013年12月1日 阪神 1800m 日本の旗ベルシャザール 牡5 1:50.4 C.ルメール 松田国英 (有)社台レースホース
第15回 2014年12月7日 中京 1800m 日本の旗ホッコータルマエ 牡5 1:51.0 幸英明 西浦勝一 矢部道晃

記録[編集]

  • レースレコード - 1:51.0(第15回優勝馬 ホッコータルマエ)[14]
    • 参考記録 - 1:48.8(第13回優勝馬 ニホンピロアワーズ)[14]※阪神 ダート1800m

注釈・出典[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ サンケイスポーツの記事によると、阪神競馬場にはダート2000mの距離設定もあるが1800mにした理由として「ダート2000mの場合はスタート地点が芝コース上になることを理由としている模様」とされている[5]
  2. ^ 例えば武豊中京競馬場開催が発表される以前の2012年に「そういう(左回りの中京競馬場で開催という)選択肢も考えてほしい」と自身のサイトで記述している[13]

出典[編集]

  1. ^ a b 2014年(1 - 12月)ダート交流重賞競走一覧 - 地方競馬全国協会、2014年8月19日閲覧
  2. ^ a b c d e 平成26年第4回中京競馬番組 (PDF) - 日本中央競馬会、2014年8月6日閲覧
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 今週の注目レース(第15回チャンピオンズカップ:プレイバック) - 日本中央競馬会、2014年11月25日閲覧
  4. ^ a b c d チャンピオンズC特集(レースガイド) - netkeiba.com、2014年12月6日閲覧
  5. ^ 08年JRA重賞日程発表…JCダートは阪神競馬場”. SANSPO.COM (2007年11月20日). 2007年12月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年5月8日閲覧。
  6. ^ 2014年度競馬番組等について”. 日本中央競馬会 (2013年11月20日). 2014年4月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年5月8日閲覧。
  7. ^ 2014年競馬番組一般事項(III 出走可能頭数) (PDF) - 日本中央競馬会、2014年8月6日閲覧
  8. ^ 2014年競馬番組一般事項(Ⅴ 出馬投票) (PDF) - 日本中央競馬会、2014年8月6日閲覧
  9. ^ 別表 交付対象競走、指定外国競走、交付対象馬及び褒賞金の額 (PDF) - 日本中央競馬会、2014年8月6日閲覧
  10. ^ チャンピオンズカップ競走における褒賞金 (PDF) - 日本中央競馬会、2014年8月6日閲覧
  11. ^ a b c d e 中京競馬場(コース紹介) - 日本中央競馬会、2014年8月6日閲覧
  12. ^ a b 週刊Gallop 2007年11月25日号。
  13. ^ 日記・コラム - 武豊公式サイト 2014年6月12日閲覧
  14. ^ a b 中央競馬レコードタイム GIレース - 日本中央競馬会、2014年12月9日閲覧

各回競走結果の出典[編集]

netkeiba.comより(最終閲覧日:2014年12月10日)

ほかに日本で行われるダートの国際GI競走[編集]

外部リンク[編集]