スパーキングレディーカップ

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スパーキングレディーカップ
(ホクトベガメモリアル)
開催国 日本の旗 日本
主催者 神奈川県川崎競馬組合
競馬場 川崎競馬場
創設 1997年9月22日
2024年の情報
距離 ダート1600m
格付け JpnIII / 国際LR
賞金 1着賞金3000万円
出走条件 サラブレッド系3歳以上牝馬(指定交流)
出走資格も参照
負担重量 別定(本文に記載
出典 [1]
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スパーキングレディーカップ神奈川県川崎競馬組合川崎競馬場ダート1600メートルで施行する地方競馬重賞ダートグレード競走JpnIII競走である。競走名は川崎競馬場のナイター競走の愛称である「スパーキングナイター」に由来。また、1995年から1997年に掛けてダート重賞路線を席巻し、特に川崎競馬場では4戦4勝(川崎記念2勝、エンプレス杯2勝)と無敵を示し、「砂の女王」と異名を取った名馬ホクトベガを記念してホクトベガメモリアル[1]と銘打たれている。

副賞は農林水産大臣賞、日本中央競馬会理事長賞、日本馬主協会連合会長奨励賞、日本地方競馬馬主振興協会会長賞、地方競馬全国協会理事長賞、よみうりランド賞、管理者賞(2021年)[2]

概要[編集]

1997年にダート2000メートルの南関東地区の4歳(現3歳)牝馬限定重賞(南関東G3)として創設された。翌1998年からはダート競走格付け委員会によりGIIIに格付けされダートグレード競走となり、現在の距離に変更された。また、同年より南関東グレードはG2へと格上げされた。2007年以降は、統一格付けのみの表記となり、JpnIIIに格付けされている。また、2011年よりトゥインクルレディー賞に替わり、GRANDAME-JAPANの古馬シリーズに指定され、その開幕戦となった。

2002年に7月での施行が定着して以降は、3歳牝馬と古馬(4歳以上)牝馬が本格的に初めて対戦する重賞競走に位置付けられている。

条件・賞金等(2021年)[編集]

出走資格
サラブレッド系3歳以上の牝馬。フルゲート14頭で、出走枠は中央競馬所属馬4頭、地方競馬所属馬は10頭(地方他地区所属馬は4頭以下)と定められている。
負担重量
3歳52kg、4歳以上55kg(南半球産3歳馬2kg減)を基本に、更に以下のように負担増となる(ただし2歳時の成績は対象外)[1]
  1. 本年7月2日より過去のGI・JpnI競走1着馬は3kg増、GII・JpnII競走1着馬は2kg増、GIII・JpnIII競走1着馬は1kg増。
  2. 上記重量に加え、G及びJpn競走通算3勝以上の馬は1kg増、更に2勝ごとに1kg増。
  3. 負担重量の上限は3歳が55kg、4歳以上が58kg(南半球産3歳は53kg)。
賞金等
1着2,500万円、2着875万円、3着500万円、4着250万円、5着125万円、着外手当15万円[1]
DG特別着外手当として6-8着に入った地方所属馬の馬主には着外手当とは別に6着75万円、7着50万円、8着25万円が給付される。
優先出走権付与
本競走で優勝した地方所属馬には、レディスプレリュードの優先出走権が付与される[1]

歴史[編集]

  • 1997年
    • 川崎競馬場のダート2000mの南関東地区の4歳(現3歳)の牝馬限定の別定の重賞競走スパーキングレディーカップとして創設。
    • 南関東グレードはG3に格付け。
    • ブンブンラリーとオートメンデスが同着優勝。
  • 1998年
    • 中央・地方全国指定交流競走に指定。
    • ダートグレード競走格付け委員会によりGIII(統一GIII)に格付け。
    • 南関東グレードをG3からG2に格付け変更。
    • 施行距離を現在のダート1600mに変更。
    • 出走条件を「4歳(現3歳)牝馬」から「4歳(現3歳)以上牝馬」に変更。
  • 2001年 - 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走条件が「4歳以上牝馬」から「3歳以上牝馬」に変更。
  • 2006年 - JRAのレマーズガールが当競走で史上初の2度目の優勝。
  • 2007年 - 国際セリ名簿基準委員会(ICSC)の勧告に伴う重賞の格付け表記の変更により統一グレード表記をJpnIIIに変更。なお、南関東グレードは併記しないことになった。
  • 2008年 - 船橋トーセンジョウオーが当競走で史上2頭目の2度目の優勝(同馬は初勝利時と2度目では所属が異なる)。
  • 2009年 - 1着賞金が3,000万円から2,500万円に減額。
  • 2010年
  • 2011年
    • GRANDAME-JAPAN競走の古馬シリーズに指定。第1戦に組み込まれる。
    • JRAのラヴェリータが史上初の3連覇。
    • JRAの松元茂樹が調教師として史上初の3連覇。
  • 2020年 - COVID-19の流行により「無観客競馬」として開催(2021年も同様)。

歴代優勝馬[編集]

回数 施行日 優勝馬 性齢 所属 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
第1回 1997年9月22日 ブンブンラリー 牝3 川崎 2:11.4
(同着)
桑島孝春 新貝一雄 仲田三喜男
オートメンデス 牝3 川崎 岡村裕基 鳥飼春弥 大戸秀次
第2回 1998年9月23日 ホクトロビン 牝4 船橋 1:41.8 佐藤祐樹 岡島一馬 山泉惠宥
第3回 1999年6月15日 ファストフレンド 牝5 JRA 1:40.1 蛯名正義 高市圭二 竹崎大晃
第4回 2000年9月15日 トシザミカ 牝5 JRA 1:40.3 河内洋 音無秀孝 上村叶
第5回 2001年9月17日 プリエミネンス 牝4 JRA 1:39.2 柴田善臣 伊藤圭三 (有)グランド牧場
第6回 2002年7月11日 ジーナフォンテン 牝4 船橋 1:41.6 張田京 山浦武 吉橋計
第7回 2003年7月22日 レマーズガール 牝3 JRA 1:41.0 武豊 湯浅三郎 平井豊光
第8回 2004年7月20日 グラッブユアハート 牝4 JRA 1:41.0 安藤勝己 畠山吉宏 吉田和子
第9回 2005年7月06日 トーセンジョウオー 牝4 JRA 1:40:6 後藤浩輝 国枝栄 島川隆哉
第10回 2006年7月05日 レマーズガール 牝6 JRA 1:41:7 内田博幸 湯浅三郎 平井豊光
第11回 2007年7月04日 メイショウバトラー 牝7 JRA 1:38.7 武豊 高橋成忠 松本好雄
第12回 2008年7月16日 トーセンジョウオー 牝7 船橋 1:39.2 戸崎圭太 川島正行 島川隆哉
第13回 2009年7月15日 ラヴェリータ 牝3 JRA 1:39.7 岩田康誠 松元茂樹 前田幸治
第14回 2010年7月07日 ラヴェリータ 牝4 JRA 1:40.0 岩田康誠 松元茂樹 前田幸治
第15回 2011年7月06日 ラヴェリータ 牝5 JRA 1:39.0 武豊 松元茂樹 前田幸治
第16回 2012年7月04日 スティールパス 牝5 JRA 1:39.3 蛯名正義 松田国英 飯田正剛
第17回 2013年7月03日 メーデイア 牝5 JRA 1:40.8 浜中俊 笹田和秀 (有)社台レースホース
第18回 2014年7月02日 サウンドガガ 牝5 JRA 1:39.4 武豊 佐藤正雄 増田雄一
第19回 2015年7月01日 トロワボヌール 牝5 JRA 1:40.8 戸崎圭太 畠山吉宏 村野康司
第20回 2016年7月06日 ホワイトフーガ 牝4 JRA 1:40.5 蛯名正義 高木登 西森鶴
第21回 2017年7月06日 アンジュデジール 牝3 JRA 1:41.6 横山典弘 昆貢 安原浩司
第22回 2018年7月05日 リエノテソーロ 牝4 JRA 1:40.8 吉田隼人 武井亮 了徳寺健二ホールディングス(株)
第23回 2019年7月04日 ファッショニスタ 牝5 JRA 1:40.6 川田将雅 安田隆行 ゴドルフィン
第24回 2020年7月15日 ファッショニスタ 牝6 JRA 1:40.9 川田将雅 安田隆行 ゴドルフィン
第25回 2021年7月08日 サルサディオーネ 牝7 大井 1:39.0 矢野貴之 堀千亜樹 菅原広隆
第26回 2022年7月06日 ショウナンナデシコ 牝5 JRA 1:41.1 吉田隼人 須貝尚介 国本哲秀
第27回 2023年7月05日 レディバグ 牝5 JRA 1:41.3 酒井学 北出成人 (株)ゴールドアップ・カンパニー

出典:南関東4競馬場公式「スパーキングレディーカップ競走優勝馬」

出典・脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f 令和3年度第4回川崎競馬競走番組” (PDF). 川崎競馬公式Webサイト. 2021年7月6日閲覧。
  2. ^ 川崎競馬出走馬一覧表令和3年度第4回川崎競馬第4日7月8日(木)” (PDF). 名古屋けいばオフィシャルサイト. 2021年7月6日閲覧。

外部リンク[編集]