キヌア

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キヌア
Chenopodium quinoa0.jpg
キヌア
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: ナデシコ目 Caryophyllales
: アカザ科 Chenopodiaceae
: アカザ属 Chenopodium
: キヌア C. quinoa
学名
Chenopodium quinoa Willd.
和名
キヌア
英名
quinoa

キヌアQuínua、学名:Chenopodium quinoaキノア (Quinoa) は、南米アンデス地方原産の穀物

目次

植生・生産 [編集]

アカザ科・アカザ属の植物で、アカザホウレンソウとは同属である。1年草で、草丈は2 m以上にもなるが、近年では1 m前後までしかならない短幹な品種もある。穂は品種により、赤、黄、紫、白など様々な色を呈し、直径2-3 mmの種子を一つの房に250-500個程度つける。この種子を脱穀し食用とする。脱穀した種子は白く扁平な円形をしている。冷涼少雨な気候でもよく育ち、逆に水はけの悪い土地では種子の収量は大きく減る。

チチカカ湖周辺地域が原産地で、現在でもボリビアペルーで多く生産されている。標高2,500 mから4,000 mにかけての高原地帯で栽培されている。年間生産量は、ペルーで150トン、ボリビアで約3万8000トン、エクアドルで4万トンを超える程度。日本での生産はほとんど無い。

アンデス地方ではインカ帝国時代か、それ以前から栽培されていた。一説には5,000年前から栽培されていたとも言われる。古くから「穀物の母」と称され、重要な穀物であった。

いわゆる痩せた土地でも栽培ができるため、モンゴルなどの気候条件が厳しくもっぱら遊牧が行われてきた地域などでも栽培が試みられている。[1]

栄養 [編集]

脱穀乾燥したキヌア

キヌアは栄養価が非常に高く、またアミノ酸のバランスが優れていることより、近年ヨーロッパや日本などで健康食品として注目されてきている。

1990年代にはアメリカ航空宇宙局が理想的な宇宙食の素材の一つとして評価し、「21世紀の主要食」と述べている。

タンパク質の含有率が他の穀物と較べて多く、その構成は牛乳と似ている。グルテンを含まないため、小麦アレルギーのような対グリアジンアレルギーを持つ人でも摂取できる。

アミノ酸リシンメチオニンイソロイシンなどの必須アミノ酸を多く含み、その量は白米に匹敵するかそれよりも多い。

粘性の高いデンプンを含むため、小麦粉にキヌア粉を混ぜて使うとコシの強い生地を作る事ができる。

脂質のほとんどがリノレン酸オレイン酸といった不飽和脂肪酸で、特にリノレン酸はコレステロールの産出を抑制するなど、健康増進に役立つ。なお、キヌアの脂質量は乾燥品で8%程度とあまり高くはない。

コレステロール値を下げる効果がある一方、赤血球を破壊する性質(溶血性)があるサポニンを多く含む。このため、調理には十分な水洗いと加熱を行なったほうがよい。

料理 [編集]

ボリビアやペルーでは、スープに入れてよく煮たものを食べる事が多い。煮たキヌアは軽いプチプチとした食感があり、わずかにくせがある。他の食材の味をあまり変えないので、様々な味のスープに合わせる事ができる。現代ペルー料理では、キノット(キヌアのリゾット)にもする。果物と煮て甘い飲み物にすることもある。

また、小麦粉とあわせてクッキーパウンドケーキパンの生地にして焼いて食べる事もある。

醗酵させる事により、ビールに似た飲料やチチャのようなアルコール飲料を作ることもある。

日本では、白米に混ぜて炊いて食べるのがブームになったことがあった。キヌアを混ぜて炊いた米は若干粘り気が強く、またいわゆる「薬臭い」香りがする事がある。この独特の臭気を誤魔化すため、炊き込み御飯にするなどの工夫が行われることもあった。

キヌアを用いて味噌醤油を製造しているメーカーもある。

呼び名 [編集]

各国語での呼び名は以下の通り。

  • ドイツ語: Quinua, Reisspinat(米ホウレンソウ), peruanischer, Reismelde(米ハマアカザ), Reis-Gerwacks
  • アイマラ語: Supha, jopa jupha, juira, ära, qallapi, vocali
  • チブチャ語: Suba, pasca
  • スペイン語: Quinua, quínoa, quinqua, kinoa, triguillo(小さな小麦), trigo inca(インカ小麦), malla, arroz del Perú(ペルー米)
  • フランス語: Ansérine, quinoa, petit riz du Pérou(ペルーの小さな米), quinoa.
  • オランダ語: Melle, melganzevoet.
  • 英語: Quinoa, quinua, kinoa, sweet quinoa, Peruvian rice(ペルー米), Inca rice(インカ米)
  • イタリア語: Quinua, chinua
  • マプチェ語: Quinua
  • ポルトガル語: Arroz miúdo do Perú(ペルーの小さな米), espinafre do Perú(ペルーのホウレンソウ), quinoa
  • ケチュア語: Ayara, kitaqañiwa, kuchikinwa, qañiwa, qañawa

国際キヌア年 [編集]

2013年は、国際連合が定めた国際キヌア年。2月20日には、ボリビアのエボ・モラレス大統領らが国連総会で記念演説を行った[1]

出典 [編集]

  1. ^ “「世界キヌア年」、ボリビア大統領が多国籍企業批判”. AFPBB News (フランス通信社). (2013年2月21日). http://www.afpbb.com/article/economy/2929921/10321810 2013年2月21日閲覧。 

外部リンク [編集]

キヌア完全まとめ