トムス

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株式会社トムス
TOM'S Co., Ltd.
種類 株式会社
市場情報 非上場
本社所在地 日本の旗 日本
158-0082
東京都世田谷区等々力6丁目13番10号
設立 1974年2月20日
業種 輸送用機器
法人番号 6010901008564
事業内容 自動車用部品、用品の企画、開発、販売 ほか
代表者 代表取締役社長 谷本勲
資本金 5,000万円
主要株主 株式会社モブキャストホールディングス 100%
関係する人物 舘信秀(会長兼ファウンダー)
外部リンク http://www.tomsracing.co.jp/
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株式会社トムス: TOM'S Co., Ltd.)は、主にトヨタ車向けのアフターパーツなどの開発・販売を手がける日本の企業。モータースポーツではトヨタのセミワークスチームとしての参戦の他、エンジンコンストラクター・チューナーとしても活動している。本社は東京都世田谷区。トムスを源流に持つチューニングショップ「トムススピリット」についても当記事で扱う。

概要[編集]

設立は1974年オイルショックによりトヨタがワークスチームを解散したのに伴い、そのワークスドライバーだった舘信秀と、トヨタ系ディーラーのスポーツコーナー責任者だった大岩湛矣(おおいわ きよし)が共同で立ち上げた。「TOM'S」の名の由来は、舘(Tachi)、大岩(Oiwa)とモータースポーツ(Motor Sports)の頭文字を組み合わせたものである。

設立以来トヨタのレース活動に深く関わっており、一時はトヨタのワークス活動を委託されていた上に、現在でもトヨタ系の有力チームとして国内外の各カテゴリーで活躍していることや、トヨタ系のディーラーでも販売されるチューンドパーツメーカーとして有名であるため、社名を「トヨタ・モータースポーツ」の略と間違われることもあるが、トヨタ自動車本体およびグループ会社の資本が一切入っていない独立資本の企業である。

2017年12月20日に、ゲームコンテンツ会社のモブキャスト(現モブキャストホールディングス)がトムスの全株式を2018年2月28日付で取得し、同社の連結子会社とすることを発表した[1][2][3]。なお、数年間は舘会長以下の体制を変更せずに運営するとされている。

レース活動[編集]

TOM'S
国籍 日本の旗 日本
本拠地 静岡県御殿場市
創設者 舘信秀、大岩湛矣
チーム代表 舘信秀
関係者 関谷正徳 ほか
活動期間 1974年 - 現在
カテゴリ スーパーフォーミュラ全日本F3選手権FIA-F4マカオGP
SUPER GTスーパー耐久
(過去=JTCCJGTC全日本F3000FNWSPCSWCル・マンJSPC
チームズ
タイトル
FN 1(2011
全日本F3 6
2003,2005,2006,2007,2008,2009,2010(C))
JGTC 2(1997,1999
SUPER GT 3(2006,2008,2009
SUPER FORMULA 1 (2014)
ドライバーズ
タイトル
FN 2(2011,2012
全日本F3 9(1991,1993,1994,1995,1998,1999,2003,2005,
2006,2007,2008,2009,2010(C))
JTCC 1(1994
JGTC 1(1997)
SUPER GT 2(2006,2009)
SUPER FORMULA 1 (2014)
公式サイト TOM'S
2018年のスーパーフォーミュラ
エントリー名 VANTELIN TEAM TOM'S
レーサー 36. 日本の旗 中嶋一貴
37. イギリスの旗 ジェームス・ロシター
マシン VANTELIN KOWA TOM'S SF14トヨタ
タイヤ 横浜ゴム
2018年の全日本F3選手権
エントリー名 カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S
レーサー 36. 日本の旗 坪井翔
37. 日本の旗 宮田莉朋
マシン カローラ中京 Kuo TOM'S F317
タイヤ 横浜ゴム
2018年のSUPER GT (GT500)
エントリー名 LEXUS TEAM TOM'S
レーサー 1. 日本の旗 平川亮
ニュージーランドの旗 ニック・キャシディ
36. 日本の旗 中嶋一貴
イギリスの旗 ジェームス・ロシター
日本の旗 関口雄飛
マシン 1. KeePer TOM'S LC500
36. au TOM'S LC500
タイヤ ブリヂストン
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プロトタイプレーシングカー[編集]

全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権[編集]

全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権には1983年のシリーズ開幕戦、鈴鹿500kmから参戦。以降1992年のシリーズ最終戦MINE500kmまで全戦参加する。1983年開幕時は、1982年のWEC-JAPAN用に開発したトムス童夢・セリカCを改良したトムス82Cを使用し、シーズン途中からトムス83Cに変更した。

以降84C、85C、86C87C、88C、88C-V89C-V90C-V91C-V、92C-V、TS010を投入し、10年間で8勝をあげた。1992年にはCクラスでチャンピオンを獲得している。1987年からは「TOYOTA TEAM TOM'S」(TTT)としてトヨタのワークス活動も担う。これに伴い87C以降はマシン名も「トムス」から「トヨタ」になった。

ル・マン24時間レース[編集]

ル・マン24時間レースへの初参戦は1980年で、マシンはIMSA-GTX仕様のA40セリカ・ターボ。この時は予選落ちに終わる。

1985年からはグループCで参戦を続ける。85年はトムス・85C/トヨタで12位完走。1987年からは「TOYOTA TEAM TOM'S」(TTT)としてトヨタのワークスとして参戦。1990年にはトヨタ90C-Vで6位入賞。1991年には参戦を休止したが、1992年にはTS010で復帰、2位に入賞し関谷正徳が日本人として初めてル・マンの表彰台に立った。翌1993年もTS010で挑むがまたしてもプジョーに敗れ4位。以降トムスはル・マンに参戦していない。

世界スポーツプロトタイプカー選手権[編集]

世界スポーツプロトタイプカー選手権 (WSPC) には1989年から「TOYOTA TEAM TOM'S」(TTT)としてトヨタ88C、89C-Vでフル参戦。第2戦ディジョンでは88Cが4位に入賞している。翌1990年には全戦2カーで挑むが、開幕戦の鈴鹿の4位が最高位。

スポーツカー世界選手権 (SWC) と改称した翌1991年は参戦を休止したが、最終戦オートポリスに翌年の参戦を条件に特例で開発したばかりのTS010でスポット参戦し6位となった。1992年にTS010でシリーズ復帰。開幕戦モンツァでは小河等が優勝を飾るもその後はプジョーに勝てず、チャンピオンの座は獲得できなかった。SWCはこのシーズンをもって終了した。

フォーミュラカー[編集]

ミドルフォーミュラ[編集]

全日本F3選手権においては、参戦当初より現在に至るまでトップコンテンダーの一角を形成しており、何人ものチャンピオンを輩出している。かつては後述のトムスGBで設計・製作したオリジナルシャシーで参戦していたが、現在はダラーラ製シャシーを使用している。F3用エンジンチューナーとしても活動しており、最大のライバルであった無限の撤退後は、全日本F3に参戦しているチームのほとんどがトムス・トヨタ製のエンジンを搭載している。また、Nクラスにおいては2017年までトムス・トヨタ製エンジンの使用が義務付けられている。

若手外国人ドライバーの発掘や、フォーミュラトヨタ・レーシングスクール (FTRS) やトヨタ・ヤングドライバーズ・プログラム (TDP) と連携しての日本人若手ドライバーの育成に積極的であり、外国人ではジャック・ヴィルヌーヴトム・クリステンセントム・コロネルエイドリアン・スーティルマーカス・エリクソン、日本人では高木虎之介中嶋一貴大嶋和也といったドライバーたちが巣立っていった。

マカオグランプリにも積極的に参戦しており、1992年(リカルド・リデル)、1998年(ピーター・ダンブレック)、1999年(ダレン・マニング)、2007年(オリバー・ジャービス)、2008年(国本京佑)と、マカオグランプリのF3レースで通算5勝を挙げている。マカオグランプリのF3レースには他にも日本のレーシングチームが多数参戦するが、F3レースで優勝経験がある日本のレーシングチームはトムスだけである。

また2015年から始まったFIA-F4は、トムスが完全内製した2リッター4気筒NA「TZR42」のワンメイクである[4]。またトムススピリットがトヨタのセミワークスチームとして参戦し、坪井翔宮田莉朋がチャンピオンとなっている[5]

全日本F3000選手権〜スーパーフォーミュラ[編集]

全日本F3000選手権には1993年のみ参戦。ドライバーに関谷正徳を起用し、第10戦は野田英樹が関谷に代わってスポット参戦。第11戦(最終戦)は関谷と野田の2台体制となる。

  • 1993年
    • TOM'S REYNARD 93D(#36 関谷正徳/野田英樹) - Reynard 93D・Ford Cosworth DFV
    • TENORAS TOM'S 93D(#30 野田英樹) - Reynard 93D・Ford Cosworth DFV
2010年JAFグランプリ・レース1のアンドレ・ロッテラー(前)と大嶋和也の1-2フィニッシュ
2017年第5戦のアンドレ・ロッテラー

フォーミュラ・ニッポンには2006年より参戦。2006年に2勝、2007年に1勝、2008年に1勝(第6戦の第2レース)、2009年に1勝、2010年に2勝を挙げた。そして2011年にはロッテラーが5勝、中嶋一貴が1勝、さらにロッテラーが欠場した第2戦(中嶋が優勝)を除く全レースで二人が表彰台に上がるという圧倒的な強さで初のチームタイトルを獲得、ドライバーズランキングもロッテラーと中嶋で1位、2位を占めるという圧勝であった。

翌2012年は中嶋がシリーズチャンピオンを獲得、チームランキングはダンデライアンに敗れ2位に終わった。2013年はチームタイトルを2年ぶり奪還、チーム創立40周年となる2014年は中嶋が再びドライバーズタイトルを獲得し、チームタイトルも2年連続で獲得、2015年はドライバーズタイトルこそ逃したが中嶋が2位、ロッテラーが3位となりチームタイトル3連覇、名実共に黄金時代を迎えた。しかしその後はINGINGCERUMOの後塵を拝している。 2017年を最後に12年に渡ってチームを支えてきたロッテラーが引退を表明。2018年からは中嶋とジェームス・ロシターのコンビで戦う。

  • 2006年
  • 2007年
    • DHG TOM'S RACING(#36 アンドレ・ロッテラー/#37 荒聖治) - FN06・TOYOTA RV8J
  • 2008年
    • PETRONAS TEAM TOM'S(#36 アンドレ・ロッテラー/#37 荒聖治) - FN06・TOYOTA RV8J
  • 2009年
  • 2010年
    • PETRONAS TEAM TOM'S(#36 アンドレ・ロッテラー/#37 大嶋和也) - FN09・TOYOTA RV8K
  • 2011年(チームタイトル獲得)
    • PETRONAS TEAM TOM'S(#36 アンドレ・ロッテラー・井口卓人(第2戦のみ)/#37 中嶋一貴) - FN09・TOYOTA RV8K
  • 2012年
    • PETRONAS TEAM TOM'S(#1 アンドレ・ロッテラー/#2 中嶋一貴) - FN09・TOYOTA RV8K
  • 2013年
    • PETRONAS TEAM TOM'S(#1 中嶋一貴/#2 アンドレ・ロッテラー) - SF13・TOYOTA RV8K
  • 2014年
    • PETRONAS TEAM TOM'S(#36 アンドレ・ロッテラー/#37 中嶋一貴) - SF14TOYOTA RI4A
  • 2015年
    • PETRONAS TEAM TOM'S(#1 中嶋一貴/#2 アンドレ・ロッテラー) - SF14・TOYOTA RI4A
  • 2016年
    • VANTELIN TEAM TOM'S(#36 アンドレ・ロッテラー/#37 中嶋一貴) - SF14・TOYOTA RI4A
  • 2017年
    • VANTELIN TEAM TOM'S(#36 アンドレ・ロッテラー/#37 中嶋一貴) - SF14・TOYOTA RI4A

ツーリングカー[編集]

全日本GT選手権・SUPER GT[編集]

全日本GT選手権には1995年より参戦。1997年にシリーズチャンピオンを獲得後、2005年にSUPER GTとなってからも参戦を継続。2006年、2008年、2009年、2017年とチームチャンピオンに輝くなど、現在レクサス勢で最もタイトルを獲得しているチームである。マシンのベースとなる車種は2005年まではトヨタ・スープラ、2006年から2013年はレクサス・SC430、2014年から2016年はレクサス・RC F、2017年からはレクサス・LC500を用いている。エントラント名は2000年以前はスポンサー名を含むものだったが、2001年から「TOYOTA TEAM TOM'S」に統一した。同年に関谷正徳が監督に就任している。2008年からはスポンサー名を含むエントラント名に戻った。2017年現在、GT500クラスで唯一2台体制を敷くチームである。

カストロールトムススープラ(1997年 36号車)
OPEN INTERFACE TOM'S SC430(2006年)
  • 2006年
    ※2006年は1台のみのエントリーなのは、トヨタがSCの供給を全部で4台に絞った為だが後述の通りこの年以降2012年まで1台体制となっている。鈴鹿1000kmでは、エイドリアン・スーティルも参戦。
  • 2007年
    • 1号車 宝山 TOM'S SC430 脇阪寿一/アンドレ・ロッテラー(BS)
    ※鈴鹿1000kmではオリバー・ジャービスが起用されている。
  • 2008年
    • 36号車 PETRONAS TOM'S SC430 脇阪寿一/アンドレ・ロッテラー(BS)
    ※鈴鹿1000kmではカルロ・ヴァン・ダムが起用されている。
  • 2009年
    • 36号車 PETRONAS TOM'S SC430 脇阪寿一/アンドレ・ロッテラー(BS)
  • 2010年
    • 1号車 PETRONAS TOM'S SC430 脇阪寿一/アンドレ・ロッテラー(BS)
  • 2011年
    • 36号車 PETRONAS TOM'S SC430 アンドレ・ロッテラー/中嶋一貴(BS)
KeePer TOM'S RC F(2014年 37号車)

※括弧内は使用タイヤメーカー。BS=ブリヂストン、DL=ダンロップ、MI=ミシュラン

スーパー耐久[編集]

トムススピリットが1995年からグループNクラスに参戦し、2004年にタイトルを獲得している[6]。その後6年の空白期間を経て、2012年途中からトヨタ・86でST-4クラスに参戦する「GAZOO Racing SPIRIT」のオペレーションを担当。2015年の第三戦から「TOYOTA Team TOM'S SPIRIT」に改称[7]、2017年にタイトルを獲得している。

トムスGB[編集]

ヨーロッパにおけるトムスの活動拠点として、1987年にイギリスのノーフォーク州ヒンガムに設立した現地法人。世界スポーツプロトタイプカー選手権 (WSPC) にフル参戦するTTTの前線基地となったほか、コンストラクターとして独自にF3マシンを開発・販売した。

1992年にはファクトリーを拡張し、鮒子田寛が社長に就任。密かにF1参戦計画を推進し、マシン設計者としてジョン・バーナードを迎え入れたが、トヨタからF1へのエンジン供給を引き出せなかった。バーナード離脱後はフランク・コパックが後任となり、フォードのカスタマーエンジンでのF1参戦を目指したが、資金調達が難航して頓挫した。

トムスGBは1998年にアウディに売却され、「レーシング・テクノロジー・ノーフォーク」 (RTN) と改名。アウディ・R8アウディ・R10 TDIベントレー・スピード8といったマシンを製作し、ル・マンにおける成功を支えた。2010年から2012年まではロータス・レーシング(ケータハムF1チーム)の拠点となった。

チューニングパーツメーカーとしての活動[編集]

事業内容にもあるように、基本的にトヨタ車専門のパーツメーカーである(かつてDoエンジニアリングとの共同で、マツダ・RX-7(FD3S)用アドヴォクスを発売した例外はある)。

ディーラー販売もされるため、法規に則って公道での使用を中心とした手堅いメニューが多く、ナンバー取得が不可能になるような違法、もしくは過度なチューニングは取り揃えていない。商品では、高価格車高調「コイルダンパーユニット アドヴォクス」において乗り心地の犠牲を伴わずに運動性能を向上させるコンセプトが高評価を受けた。

このアドヴォクスの機能向上のためフロアプレースバーを製作販売し、また「アドヴォクスと組み合わせるとドライバーにとって違和感のある動きをする」という理由でARSキャンセラーを製作するなど、足回り関係の商品には重点を置いている。

また、解析が難しいと言われたトヨタ・アリスト(JZS161 アリストV300)のチューンドECUである「T.E.C.II」を製作、販売するなど、その技術力と開発力にはメーカー系の強みがある。

自動車製造[編集]

1995年には、トヨタ4AG・AE101エンジンをバスタブ状のカーボン モノコックにミッドシップ搭載し、ガルウイングのドアを持った小型スポーツカー「トムス エンジェルT01」を製造したが、量産とはならなかった。

その後はトヨタ及びレクサスの各モデルを元にしたチューニングカーの製造に専念し、2007年10月にはレクサス・GSをベースとする1台限定のチューニングカー「LEXUS GS50」をYahoo! オークションに出品[1]した。

脚注[編集]

  1. ^ 株式会社トムスの株式取得(子会社化)に関する基本合意締結のお知らせ,株式会社モブキャスト,2017年12月20日
  2. ^ モブキャストがトムスを子会社に---基本合意締結,レスポンス,2017年12月21日
  3. ^ モブキャスト、トヨタ車モータースポーツのトムスを子会社化へ,ITmedia,2017年12月20日
  4. ^ FIA-F4 2015年 レース車両解説
  5. ^ TOM’S SPIRIT 新カラーリングで FIA-F4の3連覇に挑む
  6. ^ ST4クラス・トムススピリット、13年ぶりV 2017/09/04
  7. ^ TOYOTA GAZOO RACING スーパー耐久 チーム TOYOTA Team TOM'S SPIRIT

外部リンク[編集]