ローラ・B06/51
2007年 ミハエル・クルム選手の車両 | |
カテゴリー | フォーミュラ・ニッポン |
---|---|
コンストラクター | ローラ |
先代 | ローラ・B351 |
後継 | スウィフト・017.n (FN09) |
主要諸元 | |
シャシー | C-FRP・モノコック |
全長 | 4,667.5 mm |
全幅 | 1,879 mm |
トレッド | 前:1,503 mm / 後:1,389 mm |
ホイールベース | 3,000 mm |
エンジン | ホンダ・HF386E又はトヨタ・RV8J 3,000cc V型8気筒 NA MR |
トランスミッション |
ローラLT2A 6速 シーケンシャル +ザイテック製パドルシフト(2008年-) |
燃料 | 市販無鉛ハイオクガソリン |
タイヤ | ブリヂストン |
主要成績 |
ローラ B06/51 (Lola B06/51) は、ローラが開発したフォーミュラカー。フォーミュラ・ニッポンに2006年から2008年まで使用された。
なお、フォーミュラ・ニッポンの主催者である日本レースプロモーション (JRP) における呼称は「FN06」である。
開発の方針
[編集]ウイングカー(グランド・エフェクト・カー)化によるグランドエフェクト増大が大きなポイントである。これまでのシャシーは、ダウンフォース抑制のためフラットボトム規定に基づいて作られていたが、「FN06」は、サイドポッド下面後端形状とディフューザー周辺にベンチュリを構成できるようにしたウイングカーである。この結果、ダウンフォースは約10%増大。
さらに2007年は、バージボードとサイドポッド側面下部にスカートを追加し、リアウィングの3rdエレメントを廃止。ドラッグを低減しながらダウンフォースを安定して発生し、操縦性は一段と向上した。 よって、ドライバーが思い切ったバトルを繰り広げられるようになっている。
ただ一方で、ダウンフォースが増加した上、当時のフォーミュラ・ニッポンではパワーステアリングの使用が認められていなかったため、「ステアリングが重過ぎる」と訴えるドライバーが増加。このためドライバーの負担軽減を目的に、当初2009年からの採用が予定されていたパドルシフト(セミオートマチックトランスミッション)を1年前倒しして2008年から導入することとなった。
シャシーの改良については、走行性能に直接関係する部分は禁止されており、リヤビューミラー、ラジエターインテーク、ブレーキ冷却ダクトなどごく一部に限られている。そのためチーム間の性能格差は基本的に存在せず、各選手、チームはセッティングの工夫とドライバーの腕のみでライバルと戦わざるを得ない。その結果、レースでは接戦が多くなる。
スペック
[編集]シャーシ
[編集]- 全長:4,667.5 mm
- 全幅:1,879 mm
- ホイルベース:3,000 mm
- 前トレッド:1,503 mm
- 後トレッド:1,389 mm
- クラッチ:AP 4プレート(カーボンorメタル:チームで異なる)
- ブレーキキャリパー:ブレンボ 4ポット
- ブレーキディスク・パッド:カーボンメタル・スチール(ベンチレーテッドタイプ)
- ホイール:チームで異なる(BBS,RAYS)
- タイヤ:ブリヂストン
- 燃料タンク:135L ATL[要曖昧さ回避]製
- ギヤボックス:ローラLT2A(6速シーケンシャル、2008年からザイテック製のパドルシフトが組み合された)
エンジン
[編集]- 供給メーカー:ホンダ(HF386E)、トヨタ(RV8J)
- 気筒数・角度:V型8気筒・90度
- 排気量:3,000cc
- 最高回転数:10,300rpm(レギュレーションによる)
- 最大馬力:約550PS
- 重量:127kg
- スパークプラグ:チームで異なる
- 燃料:無鉛ハイオクガソリン(サーキットで異なる)
- 潤滑油:チームで異なる
各サーキットでのベストラップ
[編集]サーキット | ラップタイム(ドライバー) | |
---|---|---|
ホンダエンジン | トヨタエンジン | |
富士スピードウェイ | 1'24.568 (伊沢拓也/2008年第1戦) |
1'24.290 (松田次生/2008年第1戦) |
鈴鹿サーキット | 1'40.510 (小暮卓史/2007年第7戦) |
1'40.929 (本山哲/2007年第7戦) |
ツインリンクもてぎ | 1'33.259 (小暮卓史/2007年第8戦) |
1'33.167 (松田次生/2008年第3戦) |
岡山国際サーキット | 1'16.218 (小暮卓史/2008年第4戦) |
1'15.831 (松田次生/2008年第4戦) |
スポーツランドSUGO | 1'07.156 (小暮卓史/2008年第8戦) |
1'06.918 (松田次生/2008年第8戦) |
オートポリス | 1'33.424 (小暮卓史/2006年第5戦) |
1'33.760 (ロニー・クインタレッリ/2006年第5戦) |