2015年のスーパーフォーミュラ

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2015年のスーパーフォーミュラ
前年: 2014 翌年: 2016

2015年のスーパーフォーミュラは、2015年4月18日19日鈴鹿サーキットで開幕し、同年11月7日8日に鈴鹿サーキットで閉幕した全7戦のシリーズ。

前年からの主な変更点[編集]

レース日程[編集]

前年に2戦開催された富士スピードウェイが1戦になり、代わって岡山国際サーキットで開催。なお、岡山での国内トップフォーミュラレースは2008年以来となる[1]

当初発表された日程では、開幕戦がFIA 世界耐久選手権の開幕戦、第6戦がF1日本グランプリとバッティングしていたため日程が変更された[2]

レギュレーション[編集]

前年より採用された燃料リストリクターによる燃料流量制限に変更があり、鈴鹿サーキットおよび富士スピードウェイでは通常時の流量が前年比5kg/h減の95kg/hとなった(その他のサーキットでは前年と同じ90kg/h)。オーバーテイクボタン使用時の増加量が5kg/h増の10kg/hとなった[3]

また1回のレースウィークで使用できるニュータイヤのセット数が、前年の4セットから3セットに減少になった。ただこの影響で、練習走行でニュータイヤを使用することが事実上困難になったため、ドライバーからは不満の声も多い[3]

エントラント[編集]

前年まで参戦していたル・ボーセモータースポーツが、スーパー耐久への移行を理由にシリーズから撤退[4]

KONDO Racingは、ジェームス・ロシターに加えフォーミュラ・ルノー3.5などに参戦していたウィリアム・ブラーを起用。2008年以来となる2台体制で参戦[5]

TEAM 無限は、前年と同様2台体制でのエントリーを予定し、15号車にファビオ・ライマーの起用を発表していたが、開幕前の3月6日に契約を解除[6]。代役はたてず1台体制での参戦となった。

トムスは、WECの第2戦で負傷した中嶋一貴に代わり、第2戦に大嶋和也を起用[7]

その他[編集]

国内トップフォーミュラにおいて4回のタイトルを獲得した本山哲がシリーズのアンバサダーに就任した[8]。 スウェーデンのバンドであるダーティ・ループスがテーマソングを担当することになった。[9]

2015年5月に富士スピードウェイで行われたメーカーテストでは、タイヤ供給元であるブリヂストン以外に横浜ゴムのタイヤがテストされた。ただしタイヤのサイドウォールには一切ロゴがなく、横浜ゴムのエンジニアもユニフォームを着用しないなど対外的には同社の名前を出さない異例のかたちがとられた[10]
9月25日にブリヂストンが公式サイトでタイヤサプライヤー契約を2015年で終了することを発表[11]10月29日に第44回東京モーターショーにおいて、横浜ゴムが2016年からワンメイクタイヤ供給を行うことを正式に発表[12]。同社の国内トップフォーミュラへのタイヤ供給は1996年以来となる。

エントリーリスト[編集]

Car-No. ドライバー チーム カーネーム エンジン
1 日本の旗 中嶋一貴(Rd.1,3-7)
日本の旗 大嶋和也(Rd.2)
PETRONAS TEAM TOM'S PETRONAS TOM'S SF14 TOYOTA RI4A
2 ドイツの旗 アンドレ・ロッテラー PETRONAS TOM'S SF14
3 イギリスの旗 ジェームズ・ロシター KONDO RACING FUJI×D'station KONDO SF14 TOYOTA RI4A
4 イギリスの旗 ウィリアム・ブラー FUJI×D'station KONDO SF14
7 日本の旗 平川亮 KYGNUS SUNOCO Team LeMans ACHIEVEMENT Team KYGNUS SUNOCO SF14 TOYOTA RI4A
8 日本の旗 小林可夢偉 Team KYGNUS SUNOCO SF14
10 日本の旗 塚越広大 REAL RACING REAL SF14 HONDA HR-414E
11 日本の旗 伊沢拓也 REAL SF14
16 日本の旗 山本尚貴 TEAM 無限 TEAM 無限 SF14 HONDA HR-414E
18 日本の旗 中山雄一 KCMG KCMG Elyse SF14 TOYOTA RI4A
19 ブラジルの旗 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ LENOVO TEAM IMPUL LENOVO TEAM IMPUL SF14 TOYOTA RI4A
20 イタリアの旗 アンドレア・カルダレッリ LENOVO TEAM IMPUL SF14
34 日本の旗 小暮卓史 DRAGO CORSE DRAGO CORSE SF14 HONDA HR-414E
38 日本の旗 石浦宏明 P.MU/CERUMOINGING P.MU/CERUMO·INGING SF14 TOYOTA RI4A
39 日本の旗 国本雄資 P.MU/CERUMO·INGING SF14
40 日本の旗 野尻智紀 DOCOMO TEAM DANDELION RACING DOCOMO DANDELION M40S SF14 HONDA HR-414E
41 インドの旗 ナレイン・カーティケヤン DOCOMO DANDELION M41Y SF14
64 日本の旗 中嶋大祐 NAKAJIMA RACING NAKAJIMA RACING SF14 HONDA HR-414E
65 ベルギーの旗 ベルトラン・バゲット NAKAJIMA RACING SF14

※全チームともシャシーはSF14タイヤブリヂストン

スケジュール及び勝者[編集]

開催日 開催サーキット 距離・形式 優勝者 ポールポジション ファステストラップ 備考
Rd1 4月18〜19日 鈴鹿サーキット 250km ドイツの旗 アンドレ・ロッテラー 日本の旗 山本尚貴 日本の旗 野尻智紀
Rd2 5月23〜24日 岡山国際サーキット 250km 日本の旗 石浦宏明 日本の旗 石浦宏明 日本の旗 石浦宏明
Rd3 7月18〜19日 富士スピードウェイ 250km ブラジルの旗 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ イタリアの旗 アンドレア・カルダレッリ ブラジルの旗 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
Rd4 8月22〜23日 ツインリンクもてぎ 250km 日本の旗 石浦宏明 日本の旗 石浦宏明 日本の旗 中嶋一貴
Rd5 9月12〜13日 オートポリス 250km 日本の旗 中嶋一貴 日本の旗 石浦宏明 ブラジルの旗 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
Rd6 10月17〜18日 スポーツランドSUGO 250km ドイツの旗 アンドレ・ロッテラー ドイツの旗 アンドレ・ロッテラー 日本の旗 野尻智紀
Rd7 11月7〜8日 鈴鹿サーキット 2レース 120km ドイツの旗 アンドレ・ロッテラー ドイツの旗 アンドレ・ロッテラー ドイツの旗 アンドレ・ロッテラー
160km 日本の旗 山本尚貴 日本の旗 山本尚貴 インドの旗 ナレイン・カーティケヤン

シリーズポイントランキング[編集]

ポイントシステム
ラウンド 1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 PP
1-6 10 8 6 5 4 3 2 1 1
7 8 4 3 2.5 2 1.5 1 0.5 1

ドライバー部門[編集]

順位 ドライバー Rd1 Rd2 Rd3 Rd4 Rd5 Rd6 Rd7 ポイント
1 日本の旗 石浦宏明 5 1 3 1 2 5 2 4 51.5
2 日本の旗 中嶋一貴 2 2 2 1 4 4 2 45.5
3 ドイツの旗 アンドレ・ロッテラー 1 4 5 4 11 1 1 Ret 40
4 ブラジルの旗 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ 4 5 1 3 5 7 Ret 3 34
5 日本の旗 山本尚貴 15 4 12 8 7 2 14 1 26
6 日本の旗 小林可夢偉 9 2 10 17 3 6 3 9 20
7 日本の旗 野尻智紀 8 3 8 6 10 3 5 Ret 19
8 日本の旗 平川亮 12 9 6 7 4 8 10 5 13
9 日本の旗 国本雄資 17 Ret 4 18 8 17 7 8 7.5
10 日本の旗 中嶋大祐 6 12 Ret 5 9 12 Ret 10 7
11 インドの旗 ナレイン・カーティケヤン 3 10 Ret 9 14 13 12 14 6
12 イギリスの旗 ジェームズ・ロシター 16 Ret 7 12 6 14 Ret Ret 5
13 日本の旗 伊沢拓也 7 7 11 10 12 Ret 8 15 4.5
14 イタリアの旗 アンドレア・カルダレッリ 11 6 9 11 15 16 Ret 12 4
15 日本の旗 小暮卓史 Ret Ret 16 14 13 11 6 7 2.5
16 日本の旗 中山雄一 13 Ret 15 16 19 10 Ret 6 1.5
日本の旗 塚越広大 DNS 14 13 Ret 17 9 9 11 0
ベルギーの旗 ベルトラン・バゲット 10 11 Ret 15 16 18 11 Ret 0
イギリスの旗 ウィリアム・ブラー 14 13 14 13 18 15 13 13 0
日本の旗 大嶋和也 15 0
順位 ドライバー Rd1 Rd2 Rd3 Rd4 Rd5 Rd6 Rd7 ポイント
結果
金色 優勝
銀色 2位
銅色 3位
ポイント圏内完走
青灰色 ポイント圏外完走
周回数不足 (NC)
リタイヤ (Ret)
予選不通過 (DNQ)
予備予選不通過 (DNPQ)
失格 (DSQ)
スタートせず (DNS)
エントリーせず (WD)
レースキャンセル (C)
空欄 欠場
出場停止処分 (EX)

太字 - ポールポジション
斜体 - ファステストラップ

ルーキー・オブ・ザ・イヤー[編集]

順位 ドライバー Rd1 Rd2 Rd3 Rd4 Rd5 Rd6 Rd7 ポイント
1 日本の旗 小林可夢偉 9 2 10 17 3 6 3 9 20
ベルギーの旗 ベルトラン・バゲット 10 11 Ret 15 16 18 11 Ret 0
イギリスの旗 ウィリアム・ブラー 14 13 14 13 18 15 13 13 0
順位 ドライバー Rd1 Rd2 Rd3 Rd4 Rd5 Rd6 Rd7 ポイント

チーム部門[編集]

順位 チーム No. Rd1 Rd2 Rd3 Rd4 Rd5 Rd6 Rd7 ポイント
1 PETRONAS TEAM TOM'S 1 2 15 2 2 1 4 4 2 80.5
2 1 8 5 4 11 1 1 Ret
2 P.MU/CERUMO・INGING 38 5 1 3 1 2 5 2 4 56
39 17 Ret 4 18 8 17 7 8
3 LENOVO TEAM IMPUL 19 4 5 1 3 5 7 Ret 3 37
20 11 6 9 11 15 16 Ret 12
4 KYGNUS SUNOCO Team LeMans 7 12 9 6 7 4 8 10 5 33
8 9 2 10 17 3 6 3 9
5 Docomo Team Dandelion Racing 40 8 3 8 6 10 3 5 Ret 25
41 3 10 Ret 9 14 13 12 14
6 TEAM 無限 16 15 4 12 8 7 2 14 1 21
7 Nakajima Racing 64 6 12 Ret 5 9 12 Ret 10 7
65 10 11 Ret 15 16 18 11 Ret
8 KONDO RACING 3 16 Ret 7 12 6 14 Ret Ret 5
4 14 13 14 13 18 15 13 13
9 HP \REAL RACING\ 10 DNS 14 13 Ret 17 9 9 11 4.5
11 7 7 11 10 12 Ret 8 15
10 DRAGO CORSE 34 Ret Ret 16 14 13 11 6 7 2.5
11 KCMG 18 13 Ret 15 16 19 10 Ret 6 1.5
順位 チーム No. Rd1 Rd2 Rd3 Rd4 Rd5 Rd6 Rd7 ポイント
結果
金色 優勝
銀色 2位
銅色 3位
ポイント圏内完走
青灰色 ポイント圏外完走
周回数不足 (NC)
リタイヤ (Ret)
予選不通過 (DNQ)
予備予選不通過 (DNPQ)
失格 (DSQ)
スタートせず (DNS)
エントリーせず (WD)
レースキャンセル (C)
空欄 欠場
出場停止処分 (EX)

太字 - ポールポジション
斜体 - ファステストラップ

脚注[編集]