超時空要塞マクロスII -LOVERS AGAIN-
超時空要塞マクロスII -LOVERS AGAIN- | |
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ジャンル | SF・ロボットアニメ |
OVA | |
監督 | 八谷賢一 |
シリーズ構成 | 富田祐弘 |
キャラクターデザイン | 美樹本晴彦 |
メカニックデザイン | 藤田一己、阿久津潤一、奥田淳、 大畑晃一、福地仁 |
音楽 | 鷺巣詩郎 |
アニメーション制作 | AIC、オニロ |
製作 | バンダイ、ビックウエスト、 ヒーロー・コミュニケーションズ、 毎日放送、小学館 |
発表期間 | 1992年5月21日 - 11月21日 |
話数 | 全6話 |
小説 | |
著者 | 富田祐弘 |
出版社 | 小学館 |
レーベル | スーパークエスト文庫 |
刊行期間 | 1992年6月 - 1994年6月 |
巻数 | 全5巻 |
漫画 | |
原作・原案など | 富田祐弘 |
作画 | 岡崎つぐお |
出版社 | 小学館 |
レーベル | 少年サンデーコミックススペシャル |
発売日 | 1993年3月 |
巻数 | 全1巻 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | アニメ |
ポータル | アニメ |
『超時空要塞マクロスII -LOVERS AGAIN-』(ちょうじくうようさいマクロスツー ラバーズアゲイン)は、1992年に発売されたOVA。アニメ「マクロスシリーズ」のパート2として発表された。
概要
作品
本作は『超時空要塞マクロス』誕生10周年記念作品として企画された。初代スタッフからはキャラクターデザインの美樹本晴彦、脚本の富田祐弘が参加したが、原作者のスタジオぬえは関与せず、AICが中心となって制作された。監督の八谷賢一は制作開始前のインタビューで、「いわゆる続編という前作と密接な関係を持った作品は、前作のオリジナルスタッフが作るべきものだという認識があります」「意識の持ち方として、続編を作るのではなく、いわば外伝的なものを作ろうというのは最初からありました。マクロスの世界設定の一部を土台として、その上にまったく新しい話を展開するということです」と語っている[1]。また、マクロスシリーズでは平成時代に入ってから最初に制作された作品でもある。
構成としては可変戦闘機、恋愛ドラマ、歌など前作のフォーマットを踏襲しつつ[2]、主人公が民間人でヒロインが軍人、歌を戦意高揚の兵器として用いるなど、ひと捻りした演出が盛り込まれている。また、地球へ強行着陸したゼントラーディ戦艦の残骸の中に作られた都市など、リアリティよりインパクトを重視した映像も盛り込まれている。
制作当初、メカニックデザインは藤田一己が担当していたが、主役メカのVF-2SS バルキリーIIなどの初期に関わった[3]だけで降板して大半は大畑晃一らが担当したため、藤田はノンクレジットとなっている。VF-2SSをはじめとするそれらを、オープニングアニメーションやEpisode 5で派手に動かした大張正己の作画も見所となった[4]が、彼の起用は本作の発表の少し前から放送が開始されたテレビアニメ『宇宙の騎士テッカマンブレード』のオープニングアニメーションを見たスタッフによるものであり、その関係からEpisode 5には同作の登場人物がモブキャラクターとしてカメオ出演している[5]。
初代スタッフの板野一郎は「『マクロスII』というのがなかったら、僕は『MACROSS PLUS』はやらなかったと思いますよ。『マクロスII』が、僕達の思ってた『マクロス』と繋がっていなかったもので」と述べている[6]。ただし、セールスは満足な結果を残しており、大畑によれば「予想を上回るビデオの売上げにスポンサーの方からは『マクロスIII』の話さえ出た」という[7]。初代スタッフの河森正治が「『マクロス』の続編は作らない」と発言していたため、本作が制作されなければマクロスシリーズが途絶えていた可能性もあることから、本作はそのターニングポイントとなっている[2]。また、三角関係などの三大要素が明確になったことや、初代とは異なる世界を描くことができることを示した記念碑的な作品という見方もある[8]。
世界設定
前作である『超時空要塞マクロス』『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』の約80年後の西暦2090年代における太陽系という設定で、「マクロスシリーズ」としては第2弾ながら、シリーズで最も未来の出来事が描かれている[9]。タイトルとなっているSDF-1 マクロスは登場するが、前作の登場人物は登場しない。前作の直接的な続編ではなく、世界設定を引き継いだ新たな物語となっている。
『B-CLUB』1992年6月号では、前作から80年間のおもな出来事とバルキリーの開発系統が掲載された。本作と近い時期には『超時空要塞マクロスII』、『超時空要塞マクロス2036』、『超時空要塞マクロス 永遠のラブソング』と、本作とリンクする要素を含むゲーム作品も相次いで発売された。
しかし、スタジオぬえが復帰して製作された『マクロスプラス』『マクロス7』の設定は『II』版とは一致せず、年表も『7』時点の2046年で終わっていた。このため、『II』はパラレルワールドと位置付けて紹介される例が出てきた[10]。『7』では『II』のアイドル歌手ウェンディー・ライダーが唄う劇中歌「バルキリーで誘って」がアイドルグループ「ジャミングバーズ」の持ち歌として披露されたり、BGM・挿入歌が「劇中曲」として使用された。2008年に放送されたラジオ番組『RADIO MACROSS』第5回放送では、『II』は「アナザーストーリーとして楽しむと良い」と紹介された。
10年以上もパラレルワールドとして紹介されていた本作だが、『F』終了後の2009年には複数の媒体で『ゼロ』『超時空要塞マクロス』『プラス』『7』『F』『II』まで統一された年表が発表されるようになる[11]。また、前述の『超時空ゼミナール!!』でも、『F』の未来の出来事として紹介されている。
2014年にBlu-Rayボックスとして販売される際、公式サイトでは「なぜ「マクロスII」は「黒歴史」と呼ばれたのか?」、という題名の元、それに対する補足をアピールと交えた上で掲載している[12]。監督もそれと同時期にマクロスIIに関する出来事をTwitterで発言している[いつ?]。
ストーリー
地球人とゼントラーディ軍ボドル基幹艦隊との決戦後、和解した地球人とゼントラーディ人は共存の道を歩み始めた。それからも地球は幾度と無く異星人の脅威にさらされたが、そのたびに可変戦闘機と歌の力で切り抜けてきた。そして、80年の月日が流れた。
2090年代[13]。太陽系の木星軌道上へ、異星人とおぼしき未確認艦隊がデフォールドしてくる。地球統合軍は敵をはぐれゼントラーディ艦隊と認識し、歌によるカルチャーショックを与えるべく「オペレーションミンメイ(「ミンメイディフェンス」)で迎え撃つ。それは序盤こそ効果を発揮したが、途中から敵艦隊からも歌が発せられたため、形勢は逆転していく。まもなく、激しさを増した敵の攻撃によってミンメイディフェンスを崩された統合軍は敗北してしまった。
その戦場を取材中だったTVレポーターの神崎ヒビキは、統合軍の攻撃で轟沈寸前となっていた敵艦内から歌巫女のイシュタルを救出し、地球へ連れて帰る。また、ヒビキは戦場の記録映像も持ち帰ったが、統合軍の検閲によって統合軍が勝利したかのように報道されてしまう。その後、イシュタルは地球の郊外にそびえ立つマクロスのことを伝説に残る「アルスの船」ではないかと考えるが、敵の戦艦に捕らわれたヒビキは新たな敵「マルドゥーク軍」が戦いの歌でゼントラーディ兵を服従させてきた異星人だったことを知る。ヒビキが統合軍の女性パイロットのシルビー・ジーナとともに奔走する一方、地球の文化に触れたイシュタルは戦いを止めるべく、戦場へ愛の歌を捧げるのだった。
登場人物
主人公・ヒロイン
- 神崎 ヒビキ(かんざき ヒビキ)
- 声 - 高山勉
- テレビ局SNN(スクランブル・ニュース・ネットワーク)所属の芸能レポーター。功名心からスキャンダルばかり狙っていたが、対マルドゥーク戦の取材に関わることになる。イシュタルやシルビーとの出会い、真実を隠蔽する地球統合軍への反発から、報道者としての使命に目覚める。バルキリーの操縦ライセンスを持っており、非武装のSNNバルキリーに乗る。小説版では17歳とされている[14]。
- イシュタル
- 声 - 笠原弘子
- マルドゥーク軍の歌巫女(イミュレーター)の1人。歌でゼントラーディ兵を戦闘に駆り立てる役を務めていたが、ヒビキにより地球に導かれ、初体験の「文化」に衝撃を受ける。やがて歌の素晴らしさを知り、平和の使者として立ち上がる。ヒビキから貰ったピアス型の翻訳機で地球の言葉を解する。
- シルビー・ジーナ
- 声 - 冬馬由美
- 白地に赤いラインのバルキリーIIを駆る統合軍のエースパイロットで階級は中尉。年齢は17歳。金髪にそばかすが特徴の勝気な女性でメルトランディの祖母の血を引く天才的技量を持つが、日常的な女性らしさも秘めている。エクセグラン総司令との密会現場をスクープされて以来、ヒビキと反目していたが、戦いを通じて心を通わせ合う。小説版では17歳とされている[15]。
地球統合軍
- ネックス・ギルバート
- 声 - 島田敏
- シルビーの同僚で、太陽系バルキリー操縦選手権の総合優勝者。統合軍大尉。ナルシストだが、シルビーには普通の男性らしい好意を寄せる。搭乗機は白地に青いラインのバルキリーII、大気圏内用のイカロス、最新鋭機メタルサイレーン。
- エイミー・ロック
- 声 - 国府田マリ子
- ショートヘアの女性。右頬のピンクのハートマークがトレードマーク。シルビー率いるバルキリー隊「フェアリー・リーダー」隊員で階級は少尉。性格は子供っぽい。ヘルメットの色はピンク。
- 九條 沙織(くじょうさおり)
- 声 - 原亜弥
- 赤いロングヘアの女性。シルビー率いる「フェアリー・リーダー」隊員で階級は少尉。普段は大人しい。ヘルメットの色は緑。
- ナスターシャ・トート
- 声 - 引田有美
- シルビー率いる「フェアリー・リーダー」隊員で階級は少尉。しっかり者の性格。ヘルメットの色は紫。
- エクセグラン・ジリ
- 声 - 坂口芳貞
- 地球統合軍総司令。統合軍内の腐敗を憂う高潔な軍人で、シルビーの良き理解者。
- バルゼー
- 声 - 渡部猛
- 旗艦グロリアの艦長。第12艦隊を率いマクロスキャノンでマルドゥーク軍を迎撃するが、特攻で戦死する。
マルドゥーク軍
- フェフ
- 声 - 古谷徹
- マルドゥークの勇猛な司令官。イシュタルに任務以上の想いを抱き、地球から奪還せんとする。戦闘では真紅のギガメッシュに搭乗する。
- エリンシェ
- 声 - 麻志奈純子
- イミュレーターのリーダー的女性。前衛艦隊旗艦サーライドに乗艦。地球に惹かれるイシュタルを説得できず、イングスに消去される。
- イングス
- 声 - 置鮎龍太郎
- マルドゥークのイングス艦隊司令官。征服のためには手段を選ばぬ冷酷な独裁者。
- ヴォルフ
- 声 - 飯塚昭三
- マルドゥークの前衛艦隊司令官。旗艦サーライドが異民族の歌に汚染されたため、イングスに乗艦もろとも削除される。
- メセナ
- 声 - 千葉一伸
- イングスの副官的な存在。
民間人
- ウェンディー・ライダー
- 声 - 佐藤幸世
- 地球文化を象徴するアイドル歌手。統合軍のプロパガンダ活動の一翼を担い、月面フェスティバルで『バルキリーで誘って』と『今は友達』を歌う。
- デニス・ローン
- 声 - 大友龍三郎
- かつて名を馳せた戦場カメラマン。ヒビキに報道の有り方を教えるが、イシュタル救出の際に爆発に巻き込まれて命を落とす。
- マッシュ
- 声 - 草尾毅
- ヒビキの友人で、エステティックサロンのオーナー。バイセクシャルだが、面倒見の良さで信頼されている。
- 松井ディレクター
- 声 - キートン山田
- SNNのディレクター。口髭にサングラスがトレードマーク。陽気な性格でヒビキとも仲が良い。
- ビッグモロー
- 声 - 有本欽隆
- SNNで番組制作を統括するプロデューサー。大柄で眼鏡をかけている。ヒビキや松井の上司にあたる。OVA版ではプロデューサーという役職しか出ないが、小説版ではビッグモローという名前が出る。
主要メカニック
地球側機動兵器
- VF-2SS バルキリーII
- 往年の名機、VF-1 バルキリーの発展形である統合軍の主力可変戦闘機。2072年に登場したVF-2の改良モデルとして、2081年より部隊配備された。VF-1と同様に巨人族との格闘戦を想定していることもあり、機体は二周りほど大きい。宇宙空間専用機で、通常装備として対艦攻撃用レールガン1門を搭載したスーパーアームドパック (SAP) を装着する他、支援用の自動攻撃兵器スクワイアーも装備する。
- VF-2JA イカロス
- 大気圏内専用に開発された可変戦闘機。CCV技術導入により、空中機動の特化が図られている。バルキリーIIとは開発元が違うために変形システムが異なり、機体も一回り大きい。色はスカイブルー。
- VA-1SS メタルサイレーン
- ロールアウトされたばかりの最新鋭可変戦闘機。月面フェスティバルで赤いレプリカ機(プラズマスピア非搭載、タンデム)がデモ飛行を行った後、マルドゥークとの決戦でネックス機が実戦投入された。バルキリーIIやイカロス以上の優れた火力と推力を持つ他、バトロイドでの格闘能力もより強化されており、ファイター時の機首部を分離させ手持ちの近接武装プラズマスピアとして使用する。更にバトロイド経由での第4の形態として、高速近接戦闘ならびに強攻突破用のガンドロイドモードを持つ。この形態では頭部を背部から展開されるヘッドカバーを装着し保護、脚部を少し変形させスラスターを展開。背部の2つのビーム砲が使用可能になる。劇中では光をまとった突進を繰り出し、危機が迫る艦へと急行した。
- VF-XX ゼントラーディアン・バルキリー
- VF-2の前身として、2060年代に開発された可変戦闘機。ゼントラーディ系バトルスーツの関節や動力伝達系技術を導入した異形のフォルムを持つ。Episode 5で1カットのみ登場する。
- VC-079 SNNバルキリー
- 2079年にタチカホフ社が発売した民間用の複座型可変機。報道機としても利用されており、大気圏脱出用ブースターを装着すれば宇宙空間への急行も可能である(SNNテレビ社有機は本社ビル内のカタパルトから発進する)。両翼には大型カメラが搭載されている。非戦闘用のため、変形はファイターとガウォーク形態の2形態のみだが、高い機動性を誇る。
- ガウォーク・ロイド
- 低空での運用やガウォーク形態での運用を前提に、変形機構を廃したバルキリーの亜種。デストロイドとガウォークの中間的な存在として設計された低コスト機。Episode 5で1カットのみ登場する。
- 次世代型デストロイド
- トマホークII、ディフェンダーEX、ファランクス改、ジャイアントモンスターなど。デストロイドを参照。
地球統合軍艦艇
- グロリア
- バルゼー率いる統合宇宙軍第12艦隊の旗艦。
- ヘラクレス
- 統合宇宙軍艦隊の旗艦。火星軌道上で行われたマルドゥーク軍との緒戦に投入される。
- 統合軍標準戦艦
- 2090年代の統合軍の主力戦艦。色はグレー。統合軍とゼントラーディの技術を融合させて建造された。
- マクロスキャノン
- ノプティ・バガニス級のゼントラーディ大型戦艦を4隻連結した形の、統合軍の超大型決戦兵器。マクロス艦と同様に砲撃体型へトランスフォーメーションを行う。作中では6番艦まで存在する。
- SDF-1 マクロス
- マクロスシティ郊外のカルチャーパーク内で強攻型のままモニュメントとして保存されていた、第一次星間大戦時の戦艦。ブービートラップは未だ健在で、時々主砲が自動的に発射されている。その際は周辺住民へ、「マクロス警報」が発せられる。主砲は艦首部のみでなく、両腕部のアームドや両脚の増設ユニットからも発射可能になっている。マルドゥーク母艦の攻撃により消滅し、分離脱出したメインブリッジも着陸の際に大破している。
- イシュタルは最初、マクロスのことをマルドゥークの伝説に記された「アルスの舟」と呼ぶ。VHS全巻購入特典CD『イシュタルからの伝言』に収録されたミニドラマでは、マクロスが実はアルスの舟ではなかったことが明かされている。
マルドゥーク軍機動兵器
- ギガメッシュ
- マルドゥーク軍の主力バトルスーツ。背部には近接格闘用のウイングカッターを背部に備え、腕部にはミサイルポッドを備える。胸部にコクピットがある。一般兵士用の機体の色は青。
- ギガメッシュ(フェフ機)
- ギガメッシュのフェフ専用タイプ。色は赤。背部のウイングカッターがより大きくなっている。また、指は伸縮可能なクローになっている。頭部の形状も異なり、バイザーのようなフェイスカバーを持つ。
- ゼントラーディ用ワンマン戦闘ポッド
- ゼントラーディ兵用の量産兵器。丸みを持ったボディでビーム砲やミサイルを備える。リガードの発展型で機動性を追及したタイプと見られている。
- ゼントラーディ指揮官用戦闘ポッド
- ゼントラーディ指揮官兵士用の戦闘ポッド。色は紫で、形状は鋭角的になっており、性能も強化されている。レーザー砲とミサイルポッドを装備している。
- ゼントラーディ用パワードスーツ
- ヌージャデル・ガーの系列機と見られるパワードスーツ。緑色のボディで胸部にインパクト・キャノンを、背部にはプラズマキャノンを備える。
- メルトランディ用パワードスーツ
- マルドゥーク軍に従えられたメルトランディが使用しているパワードスーツ。背部のミサイルコンテナにクァドラン・ローとの共通点が見られる。色は紫。ビームランサーを携行する。
- マルドゥーク軍可変戦闘メカ
- マルドゥーク軍のゼントラーディ兵が使用しているクリーム色の可変メカで、戦闘機形態から人型形態に変形可能。配備数は少ない。右腕部にはビームキャノンとビームグレネードを、脚部付け根にはミサイルポッドを備える。
マルドゥーク軍艦艇
- サーライド
- マルドゥーク軍前衛艦隊の旗艦。4000m級のサイズ。艦内に「アルス・ノヴァの聖域」と呼ばれる施設が存在する。艦首部は2つに分かれ、主砲を発射できる。
- 大型戦艦
- マルドゥーク軍の大型戦艦。2500m級のサイズ。
- 中型戦艦
- マルドゥーク軍の戦艦。2000m級のサイズ。
- 斥候艦
- 500mクラスの小型艦。フェフの乗艦はパープルで他の艦とは色が異なる。
- グラーベ
- 艦艇に7門のビーム砲塔を備える小型艦。マルドゥーク母艦に搭載されており、イングスに従わないものへ制裁を与える。
- マルドゥーク母艦
- マルドゥーク軍の指揮官イングスの乗る母艦。全高は約150kmと文字通り山のような超巨体を誇る。前面には巨大な赤い目のようなエネルギー照射装置を備える。防御も非常に堅固。
用語
- マルドゥーク
- 自らの文明を神聖化する種族。「下等な文化」に汚染されることを嫌い、接触する異文明を容赦なく滅ぼす。ただし、かつて自らへ文化をもたらしたのは地球(アルスの星)からの来訪者であったと伝えられている[16]。戦場では洗脳したゼントラーディやメルトランディの兵士を歌巫女の発する「戦の歌」で操る他、「滅びの歌」で洗脳した兵士を死ぬまで戦い続けるバーサーカーへと変貌させる。
- ミンメイディフェンス
- ミンメイアタックを応用した戦略防衛システム。宇宙防衛ライン上の中継衛星(サウンドステーション)から歌やホログラフ映像を大量に流し、文化に免疫を持たない異星人が動揺した隙に迎撃する。
スタッフ
- 企画 - 大西良昌、村上克司、末吉博彦、瀧井英侍
- プロデュース - 高梨実、草野啓二、井口真一、谷紳一郎、神田浩武、井上博明、栫裕
- アシスタント・プロデューサー - 寺田将人、園山靖輔
- 宣伝プロデューサー - 田口智幸(ビックウエスト)、沢登昌樹(ムービック)
- 監督 - 八谷賢一
- シリーズ構成 - 富田祐弘
- キャラクターデザイン - 美樹本晴彦
- キャラクターデザイン協力 - 石田敦子
- コスチュームデザイン協力 - 石田敦子、筱雅律
- メカニックデザイン監修 - 大畑晃一
- メカニックデザイン - 藤田一己、阿久津潤一、奥田淳、大畑晃一、福地仁
- メカニックコンセプトデザイン協力 - スタジオぬえ
- コンセプトデザイン - 渡部隆
- オープニングアニメーション
- 美術監督 - 中原英統
- 色彩設定 - 金丸ゆう子、上谷秀夫
- 特殊効果 - 福田貴博、櫻井亮司、桜井亮二、榊原豊彦、千場豊(マリックス)
- コンピューター・グラフィックス - 吉沢亮吉
- リスワーク - マキ・プロ
- 撮影監督 - 小西一廣
- 音響監督 - 本田保則
- 音響効果 - 今野康之(スワラプロ)
- 音響制作 - 嶋恵子(アーツプロ)
- 音楽 - 鷺巣詩郎
- 音楽プロデューサー - 佐々木史朗
- 音楽制作 - ビクター音楽産業株式会社
- 録音スタジオ - タバック
- 現像 - 東京現像所、イマジカ
- 制作 - AIC、オニロ
- 製作、著作 - 株式会社バンダイ、株式会社ビックウエスト、株式会社ヒーロー・コミュニケーションズ、株式会社毎日放送、株式会社小学館
以下はTV放送バージョンで変更された分。
主題歌
- エンディングテーマ
- 挿入歌
-
- 「恋のバナナムーン」
- 作詞 - 横山武 / 作曲 - 原一博 / 編曲 - 鷺巣詩郎 / 歌 - 佐藤有香
- 「バルキリーで誘って」
- 作詞 - 白峰美津子 / 作曲・編曲 - 鷺巣詩郎 / 歌 - 佐藤幸世
- 「今は友達」
- 作詞 - 谷亜ヒロコ / 作曲 - 間瀬憲治 / 編曲 - 鷺巣詩郎 / 歌 - 佐藤幸世
- 「あなたを感じている -ミア・センテス・レン-」
- 作詞 - 真名杏樹 / 作曲・編曲 - 鷺巣詩郎 / 歌 - 笠原弘子
- 「もういちど Love you」
- 作詞 - 松宮恭子 / 作曲 - 柿原朱美 / 編曲 - 鷺巣詩郎 / 歌 - 笠原弘子
- 「ト・ア・ウィ アラブル・レン -もういちど Love you-」
- マルドゥーク語訳 - 八谷賢一 / 歌 - イシュタル(笠原弘子)
- 「もういちど Love you」のマルドゥーク語バージョン。全巻購入者特典CD『イシュタルからの伝言』に収録。
各話リスト
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | キャラクター作画監督 | メカ作画監督 | TV初回放送日 |
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第1話 | コンタクト | 富田祐弘 | 八谷賢一 | 青木武 | 田中正弘、荒木英樹 筱雅律 美樹本晴彦(協力) |
中山岳洋 西井正典(協力) |
1993年7月26日 |
第2話 | イシュタル | 中村学 | つるやまおさむ | 西山明樹彦 | 滝川和男 | 1993年8月2日 | |
第3話 | フェスティバル | 有井絵武 | よしもときんじ | 青木武 | 田中正弘、筱雅律 北島信幸 美樹本晴彦(協力) |
宍戸聡 | 1993年8月9日 |
第4話 | マルドゥーク ディスオーダ | 中村学 | 浦田保則 | 荒木英樹 | 1993年8月16日 | ||
第5話 | ステーション・ブレーク | 有井絵武 | つるやまおさむ 西森章 |
西森章 | 大張正己 | 大張正己 反田誠二(補佐) |
1993年8月23日 |
第6話 | シング・アロング | 富田祐弘 | つるやまおさむ | 八谷賢一 | 宇佐美皓一、田中正弘 寺沢伸介、筱雅律 |
宍戸聡 滝川和男 |
1993年8月30日 |
パッケージリスト
巻数 | VHS/LD発売日 | DVD発売日 | BD発売日 |
---|---|---|---|
1 | 1992年5月21日 | 2001年6月25日 | 2014年7月25日 |
2 | 1992年6月21日 | ||
3 | 1992年8月21日 | ||
4 | 1992年9月24日 | ||
5 | 1992年10月22日 | ||
6 | 1992年11月21日 |
DVD版は全6話をDVD2枚の1パッケージに、BD版は全6話をBD2枚の1パッケージにそれぞれ収録。後者はHDネガスキャン[17]により、デジタルリマスター版となっている。
テレビ放送
1993年には、7月から8月にかけてテレビ東京系でテレビせとうちをキー局に、オープニングとエンディングのスタッフクレジットを一部変更する(#スタッフを参照)など、テレビアニメとして放送するための再編集を施したバージョンが放送された。このバージョンは、数年後に行われたNHK衛星第2テレビジョンやアニマックスでの放送にも用いられたが、2001年に発売されたDVD-BOXには収録されていない。
2012年には、10月15日にEpisode 1が、10月22日にEpisode 6が、『マクロス 超時空ゼミナール!!』で放送された[18]。これは2008年に放送された新作『マクロスF』のヒロインであるシェリル・ノームが講師となって「マクロスシリーズ」の過去作品を振り返るという体裁のシリーズ紹介番組であり、他のシリーズ作品は本編を大幅にカットされたりエンディングテーマもオールカットされた状態で放送されているが、本作は(Episode 2からEpisode 5までが未放送であるものの)オープニングテーマ・アイキャッチ・エンディングテーマがノーカットのほぼ完パケ状態で放送された。ただし、画質は他のシリーズ作品より著しく劣らされていた上、スタッフクレジットが一切変更されていなかったため、前述のテレビ放送バージョンやDVD-BOXではなくビデオカセットからの放送であったことがうかがえる。
関連作品
- 小説
-
- 『超時空要塞マクロスII -LOVERS AGAIN-』
- 富田祐弘著、小学館スーパークエスト文庫、1992年6月 - 1994年6月発売、全5巻。
- 漫画
-
- 『超時空要塞マクロスII -LOVERS AGAIN-』
- 岡崎つぐお画、小学館少年サンデーコミックススペシャル、1993年3月発売、全1巻。
- 設定資料集
-
- 『THIS IS ANIMATION special 超時空要塞マクロス II -LOVERS AGAIN-』
- 小学館、1993年12月20日初版発行。
- CD
-
- シングル
- アルバム
-
- 『超時空要塞マクロスII オリジナルサウンドトラック』
- ボーカル5曲、BGM14曲収録、1992年7月22日ビクター音楽産業より発売。
- 『超時空要塞マクロスII オリジナルサウンドトラック vol.2』
- ボーカル5曲、BGM21曲収録、1992年12月16日ビクター音楽産業より発売。
- ゲーム
-
- 『超時空要塞マクロスII』
- アーケードゲーム。ゲーメストが開発に協力した、横スクロールシューティングゲーム。発売元はバンプレスト。
- 『マクロスアルティメットフロンティア』
- 2009年に発売された、PSP用3Dアクションシューティングゲーム。開発はアートディンク、発売はバンダイナムコゲームス。初代から『F』まで、「マクロスシリーズ」を総合的に扱っている。『II』はゲスト参戦という扱いで、「コンタクト」「イシュタル」「シング・アロング」の3つのEXTRAミッションが登場する。また、キャラクターはイシュタルのみ登場する。
- 『マクロストライアングルフロンティア』
- 2011年2月4日発売。『アルティメットフロンティア』の続編。前作には登場しなかったSNNバルキリーやシルビーなどといった機体やキャラクターが追加されている[19]。
脚注・出典
- ^ 『アニメージュ』1991年11月号、徳間書店、30頁。
- ^ a b “「マクロスII」とは何だったのか? 完成から22年、いま振り返る作品の魅力 (1/2)”. アニメ!アニメ! (2014年7月24日). 2014年12月25日閲覧。
- ^ “「マクロスII」とは何だったのか? 完成から22年、いま振り返る作品の魅力 (2/2)”. アニメ!アニメ! (2014年7月24日). 2015年12月16日閲覧。
- ^ “いま明かされる「マクロスII」制作の秘密 平井伸一氏(ビックウエスト)&高梨実氏(バンダイビジュアル)対談 後編 (2/2)”. アニメ!アニメ! (2014年7月28日). 2015年12月16日閲覧。
- ^ Twitter / G1_BARI: テッカマンブレードのOPを観てのオファーでしたからね(^ω^ ...
- ^ WEBアニメスタイル アニメの作画を語ろう 板野一郎インタビュー(5)
- ^ 「ロボットアニメ地獄変 今度は当たるぞ!! 第7回」『フィギュア王』vol.43、ワールドフォトプレス、2001年、47頁。
- ^ “いま明かされる「マクロスII」制作の秘密 平井伸一氏(ビックウエスト)&高梨実氏(バンダイビジュアル)対談 前編 (2/3)”. アニメ!アニメ! (2014年7月27日). 2015年12月16日閲覧。
- ^ 2008年時点でのシリーズ最新作『マクロスF』の舞台は西暦2059年。
- ^ 『マクロスプラス』の映像特典「MACROSS A FUTURE CHRONICLE」より。
- ^ 『マクロスエース』vol.001 超時空年表、『マクロスアルティメットフロンティア 超時空娘々パック』パッケージ裏面年表、「マクロス・クロスオーバーライブ」パンフレット「The HISTORY of MACROSS」より。
- ^ "超時空要塞マクロスII Blu-ray Box". バンダイビジュアル.(2014年)2015年12月16日閲覧。
- ^ 物語の舞台となった年について作中では明確にされていない。『マクロス・クロニクル』でも、西暦2090年と西暦2091年の表記が混在している。
- ^ 富田祐弘『超時空要塞マクロスII』Vol.1 30頁
- ^ 富田祐弘『超時空要塞マクロスII』Vo.1 22頁
- ^ 小説版によれば、前作に登場したゼントラーディ人のワレラ、ロリー、コンダの3名が事故によってマルドゥークへ漂着した。
- ^ シリーズ初のOVA、「超時空要塞マクロスII」がHDネガスキャンでBD-BOX化 - AV Watch
- ^ 放送日はTOKYO MXでのもの。
- ^ 『マクロス』アクションの最新作が出撃!『マクロストライアングルフロンティア』ファミ通.com 2010年12月2日閲覧
外部リンク
- マクロス公式サイト
- 金子美香オフィシャルHP
- 超時空要塞マクロスII Blu-ray Box(バンダイビジュアル)
テレビ東京系 月曜18:00枠 | ||
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超時空要塞マクロスII -LOVERS AGAIN-
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