大張正己

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内, 検索

大張 正己(おおばり まさみ、1966年1月24日 - )は広島県出身のアニメーターメカニックデザイナー監督スタジオG-1NEO代表。

目次

[編集] 経歴

学生時代からアニメを自主制作し、広島県立宮島工業高等学校を卒業後、葦プロダクションに入社。『特装機兵ドルバック』の動画や『トランスフォーマー』の原画を経て、18歳で作画スタイルを完成。『超獣機神ダンクーガ』のメカニックデザイン(当時19歳)で頭角を現す。

葦プロダクションを退社後は南町奉行所の立ち上げに参加し、所属。その当時、『機甲戦記ドラグナー』の前期オープニングアニメーションにおいて、主役メカのドラグナー達3機や敵メカ達を「オーバリズム」と称される独特のデフォルメを加えたタッチで描き注目を集めたが、スポンサーバンダイには受け容れられず、第14話以降は特にデフォルメの度合が著しかったドラグナー1の頭部が「製品とあまりに違う」という理由から、リテイクされた[1]。しかし、大張は以後も数々の作品のオープニングアニメーションに起用されて手腕を発揮し、「オープニング職人」の異名を付けられることとなる。ロボットのデザインにおいては顔を重視する他、目や鼻の形にもこだわっており、「ロボットは顔」とも語っている[2]。人間の顔に酷似して表情も変わることのある頭部、ふくらはぎや二の腕部分が筋肉のように見えるボディデザイン、人間のようなポーズを決めるなどの独特な絵柄を持つロボットは俗に「バリメカ」と称され、ドラグナー達は「バリグナー」と称されている。

田村英樹の影響を受けた中無し(中割り動画をほとんど使わずにタイミングの良い原画だけで動かす作法)を多用する作画スタイルは「大張系」と称されており、『勇者シリーズ』の合体バンクや、後に自身のフォロワーが参加した『機動戦士ガンダムSEED』などにも影響を見せた。自身が「勇者パース」と呼ぶこの技法は、周囲の優秀な先輩アニメーター[3]のいる中で自分なりの「技」として編み出したものと語っているが、一方でこの技法から20年間変化がない部分については、描き手として長年問題視しているとも述べている[4]

活躍は作画業だけに留まらず、『バブルガムクライシス』PART5の監督(クレジット表記上は「演出」。制作当時の1987年時点ではまだ、21歳であった)を務めて以降は演出業にも進出。なお、それに先んじて1986年に原画やメカ作監として参加した『忍者戦士飛影』が、演出業への進出のきっかけとなっている[5]

[編集] その他

近年は自身の監督作品の大半に、池澤春菜を主要キャラクター役で起用する傾向にある。池澤とはプライベートで一緒にプロレスを観戦するほど、仲が良い。

スーパーロボット大戦シリーズ』に協力的なクリエイターの1人でもある。自身が関わった作品のロボットのカットイン原画をゲーム用に描き下ろしたり、ゲームオリジナルロボットのデザインを担当している他、2011年現在は『スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION』シリーズのテレビアニメ第2期『スーパーロボット大戦OG -ジ・インスペクター-』の監督を務めるまでになっている[6]。また、「スパロボ公式ブログ」における寺田貴信の記事の中では、自身が関わった作品の1つ『超重神グラヴィオン』にちなんで「超重神」と呼ばれている[7]

自身が最も愛するロボットアニメ作品は『無敵鋼人ダイターン3』で、所持しているDVD-BOXの上下巻には、同作で主役を演じた鈴置洋孝サインがそれぞれ金と銀のペンで書かれている。大張がアニメ業界に入って、唯一サインを求めたのはこの一例のみという想い入れの強さを持つ[8]

石田敦子は元妻。中村謙一郎は直弟子。

[編集] 主な作品

[編集] 演出、監督、作画監督、各種デザインなど

[編集] オープニング

[編集] 18禁アニメ

[編集] その他

[編集] 声優

  • 超人学園ゴウカイザー (立花一輝、ブライダー) ※ブライダーステージの曲も本人が歌っている。
  • スーパーロボット大戦OG -ジ・インスペクター-(龍王機の声)※第19話

[編集] フォロワー・関係者

  • 山根理宏(まさひろ山根) - スタジオG-1時代の同僚。『勇者シリーズ』のメインスタッフから大張が抜けた後も、そのメカ作画を支えた。
  • 重田智 - ロボットを設定画よりデフォルメした上で、大張同様に派手な見得を切らせるポージング作画で知られる。
  • 椛島洋介 - 自ら大張を師と仰ぎ、その作画センスを受け継いでいる。
  • 斉藤良成 - 元スタジオG-1NEO所属。絵柄こそ大張に似てはいないが、『魔法少女リリカルなのはA's』においては大張譲りのセンスを発揮し、大胆なパース構図とポージング作画を確立した。
  • 江端里沙(愛姫みかん) - スタジオG-1NEO所属。2010年現在の大張アニメには欠かせない存在で、大張の「若手からカリスマアニメーターを輩出したい」という近年のコメントの際にも、度々江端の名前が挙げられている[4][8]

[編集] 脚注

[ヘルプ]
  1. ^ このデフォルメ版ドラグナー1は、2007年にバンダイの超合金「魂SPEC」で玩具化された。
  2. ^ 「スパロボ感謝祭」や攻略本インタビューより。
  3. ^ 大張が挙げた名前は金田伊功庵野秀明山下将仁板野一郎
  4. ^ a b 『超重神グラヴィオン グラヴィトンアートワークス』(発行:新紀元社)p145
  5. ^ 魂ウェブ | 魂の骨格 > 第12回 アニメーター 大張正己より。
  6. ^ 一部のメカニックデザインや、メカニック作画監督も担当している。
  7. ^ 武道館で「スーパーロボ!」 そして「NEO」!|スーパーロボット大戦公式BLOG「熱血!必中!スパログ!」』、2009年6月13日。2011年8月10日閲覧。
  8. ^ a b ゲーマガ 2008年11月号

[編集] 外部リンク

個人用ツール
名前空間

変種
操作
案内
ヘルプ
ツールボックス
他の言語