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MAYA MAXX

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MAYA MAXX at 磔磔(2010年)

MAYA MAXX(マヤマックス、1961年[1] - 2025年1月9日[2])は、日本の画家[1]イラストレーター絵本作家

愛媛県今治市出身[1]愛媛県立今治西高等学校を経て、早稲田大学教育学部卒業[3]。今治応援大使[1]北海道岩見沢市在住[4]

プロフィール

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27歳のときに有元利夫の絵に衝撃を受けて独学で絵を書き始め、1993年の初個展にて「MAYA MAXX」を名乗り始める[5]。それ以来毎年開催している個展[6]をはじめ、よしもとばなな山田詠美など小説の装丁画や絵本創作、CDジャケットデザイン等を手がけ[3]、若い世代からの支持も高い[6]

フジテレビ系『ポンキッキーズ』やNHK教育テレビ真剣10代しゃべり場』などテレビ番組にも出演[3]、映画『ハチミツとクローバー』絵画指導など多方面で活動[7]。2013年には優れた書家と作品をたたえるために創設された第8回手島右卿賞を受賞。2020年に岩見沢市の美流渡地区に移住してアトリエを置き、地域と関わる制作活動に取り組む[4]。同年春、新しいプロジェクト「Luce(ルーチェ)」をスタートさせる。

2025年1月9日、肺癌のため死去。63歳没[2]。生涯独身だった。

個展[8]

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1993 MAYA MAXXになる 「COMING AND GOING」  ギャラリーアート倉庫(東京)
1994 「YOUR PICTURES」 ギャラリーアート倉庫(東京)
1995 「MAYA MAXX PAINTING EXHIBITION ’95」 ギャラリーアート倉庫(東京)
1996 「MAYA MAXX PAINTING EXHIBITION ’96」 SPACE EDGE(東京)
1997 「COME HERE, LOVE IS HERE」 キリンアートスペース原宿(東京)
1998 「MAYA MAXX PAINTING EXHIBITION ’93~’98」 キリンプラザ大阪(大阪)
1999 「MOM,DAD,GOD」 ラフォーレミュージアム原宿(東京)

「MOM,DAD,GOD」 ラフォーレミュージアム小倉(福岡)

2000 「SOUL SOUP」 名古屋パルコ(愛知)

「 MAYA MAXX ROOTS」ギャラリー141(名古屋)

2001 「SOUL SOUP」 三菱地所アルティアム(福岡)

「SOUL SOUP」KPOキリンプラザ(大阪) 「SOUL SOUP」ラフォーレミュージアム原宿(東京)

2002 「VIVA!VIVA!MAYA MAXX!」ラフォーレ原宿松山(愛媛)

「 対話の記録」 ギャラリー141(名古屋) 「Thank You GOD!」 新潟市民プラザ(新潟) 「対話の記録」 digmeoutCAFE(大阪)

2003 「MAYA MAXX PAINTING EXHIBITION IN NY」CJG/Cortland Jessup Gallery(NY)
2004 「Thank You GOD!」 ギャラリー141(名古屋)

「SOUL」 ノリタケ森のギャラリー・ギャラリー141(名古屋) 「 YOU WANT BUT YOU CAN‘T」 BIG STEP 1(f 大阪)

2007 「MAYA MAXX」ギャラリー58(東京)

「MAYA MAXX Print Art 展」KIDO Press,Inc(. 東京) 「TARO+TOSHIKO+MAYA MAXXX=SUPREME」 ギャラリーG(広島)

2008 「MAYA MAXXのさようなら展 岡本太郎記念館」(東京)

「For Tomorrow」 何必館・京都現代美術館(京都)

2009 「十牛図」 何必館・京都現代美術館(京都)

「MAYA MAXX展」KIDO Press,Inc(. 東京)

2010 「飄々、」 何必館・京都現代美術館(京都)

「MAYA MAXX」展 中村キース・ヘリング美術館/八ヶ岳ロッヂ・アトリエ(山梨)

2012 「動物園」 何必館・京都現代美術館(京都)

「神、佛たち」 何必館・京都現代美術館( 京都)

2013 「MAYA MAXX 展」 KIDO Press,Inc(東京)

「絵を刻む」 何必館・京都現代美術館(京都)

2014 「文字と形象」 何必館・京都現代美術館(京都)
2017 「黒から玄へ」 何必館・京都現代美術館(京都)
2019 『MAYA MAXX「 私のひかり」』ヱビデンギャラリー(広島)
2019 開館20周年記念特別展「みんなと絵本とMAYA MAXX」』 清須市はるひ美術館

「みんなと絵本とMAYA MAXX」庭ビル(札幌)

2021 「みんなとMAYA MAXX展」今治市玉川近代美術館今治市河野美術館、旧美流渡中学校(北海道)、HUGギャラリー(北海道)

「MAYA MAXX 2021」ギャラリー58(東京)

2022 「みんなとMAYA MAXX展」旧美流渡中学校(春、夏、秋開催)、HUGギャラリー
2023 館蔵品企画展「TANABI+MAYA MAXX」今治市玉川近代美術館

「MAYA MAXX絵本原画展」こども冨貴堂(北海道)、剣淵絵本の館(北海道)、東川町モンベルギャラリー(北海道)、HUGギャラリー 「みんなとMAYA MAXX展」旧美流渡中学校(春、秋開催)

2024 「みんなとMAYA MAXX展」茶廊法邑(北海道)

「みる・とーぶとMAYA MAXXがやってきた!」阿弥陀寺(北海道)、JOIN ALIVE(北海道)ほか巡回

2025 「生きる MAYA MAXX、現代の掛け軸展」茶廊法邑(北海道)

キミのコトバを描いてみようか?

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  • MAYA MAXXは、自身の個展会場などで来場者と対話し、その人の心に浮かんだイメージを即興で描くライブドローイングを2001年ごろから行った。この取り組みは「キミのコトバを描いてみようか?」と名付けられ、2004年に朝日出版社から書籍としてまとめられた。出版社の紹介文によると、この本は「自分の絵を見に来てくれる人と話してみたかった」というMAYA MAXXの思いから生まれ、対話の相手の心に浮かんだものをその場で一枚の絵に描き、そのやり取りを記録したものである。登場する25人は、俳優の窪塚洋介、デザイナーの板橋よしえ、歌手のUA、劇作家の平田オリザ、映画監督の河瀬直美ほぼ日の糸井重里ら著名人から、普通の中学生や主婦、会社員まで多岐にわたり、それぞれの対話で生まれた絵が巻頭に掲載されている[9]
  • このプロジェクトは書籍刊行後もワークショップとして続けられた。コロカルの取材では、MAYA MAXXが参加者と対話しながら絵を描くワークショップ「キミのコトバを描いてみようか?」を北海道・旧美流渡中学校で開催した様子が紹介されており、参加者に描いてほしいものを尋ね、それを描きながら会話を重ねる形式であると説明している[10]。また別の記事では、このプロジェクトでMAYA MAXXが若者の悩みや不安を聞きながら絵を描き、その体験が若者が一歩を踏み出す力となったと評価されている[11]

社会貢献・プロジェクト

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パパとキッズのアートプログラムPart1(2006年–2007年)

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アートプロデューサーの高橋雅子(Wonder Art Production)とともに、父親の育児参加を後押しすることを目的とした父子向けアートワークショップを企画・実施した。MAYA MAXXがナビゲーターを務め、「パパが子どもの頃に一番うれしかったこと」「パパの父親はどのような人だったか」などの問いを手がかりに、父親が自身の幼少期のエピソードを子に語り、子どもがその内容を描画するプロセスを通じて父子のコミュニケーション促進を図った[12]

ハッピーカラープロジェクト(2009年–2013年)[13]

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難病や長期入院中の子どもたちと共に制作するホスピタルアートの取り組み。アートプロデューサー高橋雅子(Wonder Art Production)とともに各地の小児医療機関で実施され、2012年には企業メセナ協議会の助成認定を受けた。[14][15][16]

「Paint It, Peace!」(広島での10年ライブペインティング)(2008〜2017)

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MAYA MAXXの「Paint It, Peace!」は、岡本太郎《明日の神話》の広島誘致が叶わなかったことへの応答として始まった10年プロジェクトである。2008年から2017年まで毎年8月6日に広島の被爆建物や学校で行われ、10 mずつ描き足して総延長100 mの作品を完成させた。初回は旧日本銀行広島支店で瀬戸内海のイメージを描き、途中には小学校や中学校の児童と共作した回もあり、2015年には鎮魂をテーマに蓮の花を描くなど年ごとに異なる表現を展開した。プロジェクトは平和祈念と地域参加を重んじ、原爆の日の広島に新たなアートのページを刻んだ[18][19]

プロジェクトの背景

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  • 「明日の神話」誘致の挫折と代替企画:広島市では岡本太郎の巨大壁画《明日の神話》を招致する市民運動があったが実現せず、これを受けてMAYA MAXX は「それなら自分たちの手で平和のモニュメントを作ろう」と考えた[20]。2008年8月6日、旧日本銀行広島支店で長さ10 mの大きなキャンバスにライブペインティングを行い、この取り組みを10年続けると宣言した[20]
  • 100 mの連作を目指す10年計画:初回終了後のインタビューで、MAYA MAXXは「横10 mだから10年で100 mの作品にしたい」と語り、毎年8月6日に10 mずつ描き足す計画を説明した[20]。広島FMのレポートでも、彼女は10年間続ける理由について「10年というのが物事が形になる気がする」と述べている[21]
  • 平和への祈りを共有する場:ライブペインティングは被爆建物や市内の小・中学校で開催され、子どもたちや地域住民が参加した。MAYA MAXXは平和とは「子供が明日のことを心配せずに寝られること」と語り[21]、3.11後は「分かち合い(SHARE)」への期待を込めたと述べている[22]。完成した作品は毎年ギャラリーGなどで展示された。

年ごとの開催場所・テーマ

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回数 主な会場 / 概要
2008年 第1回 旧日本銀行広島支店(駐車場)。MAYA MAXXがNY滞在中に帰国し、8月6日8時15分から10 m×1.7 mのキャンバスに瀬戸内海をイメージした青と緑の絵を描いた[23]。作品は8月7〜10日にギャラリーGで展示。広島FMの記事では制作に約5時間かかり、毎年8月6日に広島へ来て100 mまで描き続ける計画が紹介されている[24]
2009年 第2回 広島市立幟町小学校。MAYA MAXXが10 mの布キャンバスに絵を描き、子どもたちと会場を共有した。2011年の記事によると、この年は旧日本銀行支店に続き幟町小学校で開催されたと回顧されている[25]
2010年 第3回 本川小学校。被爆建物である本川小学校の校庭で10 mのキャンバスにライブペインティングを実施。2011年の記事で「過去3回のイベントは旧日本銀行広島支店や幟町小学校、本川小学校で開催」と紹介されており[25]、前年に続き被爆建物でのライブペインティングとなった。
2011年 第4回 袋町小学校中庭。8月6日に長さ約10 mの布キャンバスに平和の祈りを込めてライブペインティングを実施。旧日本銀行支店・幟町小学校・本川小学校に続く4回の開催となった[25]。参加者と会話を交わしながら約3時間で完成させ、完成作品は8月9〜14日にギャラリーGで展示された[25]。過去の作品には抽象画、大きなクジラやカモメなどがあり[25]、テーマは毎回異なっていた。
2012年 第5回 白島小学校。8月6日、児童と共に縦1.5 m×横10 mのキャンバスに即興で絵を制作した。児童が自由に描いた上からMAYA MAXXが緑や赤を大胆に塗り重ねた[26]。記事では10年連続企画の5回目であると説明され、3.11後に芽生えた「SHARE(分かち合い)」への期待を込めたと述べている[26]。作品は9日までギャラリーGに展示された[26]
2013年 第6回 幟町中学校。文化庁の「アート・アーチ・ひろしま2013」の記事に、原爆の日にライブペインティングで広島を表現するプロジェクトの6年目として幟町中学校で開催されたとある[27]。10 mキャンバスを使い、地域の中学生や住民が参加して平和への祈りを共有した。
2014年 第7回 基町高層アパート周辺(基町ショッピングセンター入口)。2014年は地域に飛び出すことを考え、高層アパートエリアの集会所周辺で実施し、赤・青・緑の3色を用いて両端に赤い花を描いた[28]。雨天のため明るめの色を選んだという。作品は乾燥後に基町ショッピングセンター入口近くのショーウィンドウで展示された[28]
2015年 第8回 福屋八丁堀本店屋上。最高気温35.5℃の中、MAYA MAXXは「鎮魂」をテーマに制作し、初めて血を思わせる赤色を本格的に使って12輪の蓮の花を描いた[29]。完成作品は福屋9階フロアに展示された[29]
2016年 第9回 福屋八丁堀本店屋上。9回目の2016年は前年と同様、被爆建物である福屋屋上で再び実施した[30]。11時開始で完成後に記念撮影や絵本販売も行われ、作品は店内に展示された[30]
2017年 第10回(最終回) 福屋八丁堀本店屋上。最終回は2017年8月6日11時開始で、ライブペインティングと絵本販売・サイン会を行った[31]。ギャラリーGの告知では、岡本太郎の《明日の神話》誘致活動がきっかけでMAYA MAXXが2006年に広島に立ち、毎年感じた想いをライブペインティングで表現してきた10年プロジェクトが今回で終了することが説明されている[31]。会場の福屋屋上は被爆建物であり、真っ白なキャンバスに命を吹き込む瞬間を体感してほしいと呼びかけている[31]

プロジェクトの意義と特徴

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  • 平和を祈念する芸術行為:毎年8月6日に被爆建物や学校を会場とすることで、平和祈念のメッセージを広島市民と共有した。MAYA MAXXは子どもたちと一緒に描いたり観客と対話しながら描くことを大切にし、完成後には絵本販売やサイン会なども行った[32][33]
  • 大作《明日の神話》を受け継ぐ意志:プロジェクトは岡本太郎の《明日の神話》誘致が実現しなかったことから始まり、10年かけて総延長100 mの絵画を作ることでその精神を引き継ごうとした[34]。最初の年には瀬戸内海を描き、途中の回では鯨やカモメ、蓮の花など様々なモチーフが登場した[32][35]
  • 多様な会場:旧日本銀行広島支店(被爆建物)、広島市立幟町小学校、本川小学校、袋町小学校、白島小学校、幟町中学校、基町アパート集会所、福屋八丁堀本店屋上など、市内の歴史的建物や学校を巡りながら行われた。2016・2017年の会場である福屋百貨店は被爆建物であり、原爆の記憶を伝える場所である[36]
  • 最終回の完結:2017年の最終回で総延長100 mの連作が完成し、MAYA MAXXは10年にわたる約束を果たした。ギャラリーGはこのプロジェクトを通じて「広島の街で受け取った想いを表現してきた」と讃え、被爆建物の屋上で平和への祈りを共有する場を提供した[36]

地域活動

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今治応援大使(2011年–2016年)[37]

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出身地・愛媛県今治市の「今治応援大使」に2011年度より就任。市の事業としてライブ・ペインティングやワークショップ等を実施した。[38]

  • MAYA MAXX塾 (2011年4月~)
  • 今治銀座商店街での「Smile High School Project Vol.1」(2012年8月16日)— 高校生と共同制作。
  • スマイルママフェスタIN IMABARI (2012年7月28日)
  • 今治西高校での「Smile High School Project Vol.2」(2012年10月13月)— 高校生と共同制作。
  • Smile Color in かみうらバスストップ( 2012年10月27日)
  • MAYA MAXX基地(2014年)[39]

美流渡への移住と『MAYA MAXX_Luce』プロジェクト

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美流渡への移住と「MAYA MAXX_Luce」

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2020年夏、MAYA MAXXは東京から北海道岩見沢市美流渡地区へ移住した。移住直前の2020年3月11日、北海道を拠点とした活動に「MAYA MAXX_Luce」と名付け、SNS発信や展覧会・ワークショップ等を通じて地域と関わった[40]

地域プロジェクト「みる・とーぶ」への参加

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東部丘陵地域の魅力や人々の活動を紹介する「みる・とーぶプロジェクト」で、地元クリエイターの作品展「みる・とーぶ展」と、MAYA MAXXの作品やワークショップを集めた「みんなとMAYA MAXX展」を開催した。これらは2021〜2023年に旧美流渡中学校で開かれ、岩見沢のまちなかなど他地域でもイベントを開催している[41]

公共空間への大規模作品

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移住後は地域の公共空間に絵を描く活動も行い、2021年に旧美流渡中学校の窓の雪止め板に絵を描くプロジェクトを実施した。2022年には志文町のモリタン冷凍庫(全長約100m)の壁面に巨大な赤いクマの絵を描くなど、まち全体をキャンバスにした[42]

『みんなとMAYA MAXX展』

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2022年から美流渡のアトリエ近くにある旧美流渡中学校で開催していた地域の展覧会。2024年1月20日〜2月25日には札幌市の茶廊法邑で開催され、2023年に描かれた大作「林の中の象のように」(がんが見つかる直前の作品)が展示された[40]

六隻の赤い舟を描いた絵

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ロールスクリーン作品のシリーズ最終期には、上下が長い画面に天上界・人間界・水の世界を描き、間に赤い舟が六隻浮かぶ作品「I am in the center, I never moved.」を制作。ラジオで、赤い舟はこの世とあの世の間を行き来する「中間」の象徴であり、1人1隻ずつ舟を持って自らの責任で漕ぐことが人生の大切なことだと説明した[40]

闘病と展覧会「生きる」

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2023年夏に肺がんが見つかった後も、各地で展覧会やイベントを続けたが、2024年晩夏にがんが小さくなった矢先に骨への転移が判明し、11月に入院し翌年1月9日に死去した[40]。亡くなる前から茶廊法邑での展覧会の計画が進んでおり、展覧会のタイトルについて「自分が今もっとも関心のあることを」と提案され「生きる」と名付けた[40]。入院後も体調の良い日には新作の制作を続け、白い紙に赤い花を大量に描く計画や青い下地の大きなキャンバスに白い象を描く構想が残されている[40]

著書

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書籍

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  • MAYA MAXXのどこでもキャンバス(『ポンキッキーズ』企画収録)(角川書店、2000年)
  • ビンゾー&ジロゾーのウォーカー・ブラザーズ トーキョー(JIROとの共著)(角川書店、2003年)
  • キミのコトバを描いてみようか?(朝日出版社、2004年)
  • 絵が「ふるえるほど好き」になる―MAYA MAXXのロシアの名画と旅ガイド(美術出版社、2005年) ISBN 978-4568103557
  • 移住は冒険だった(森の出版社ミチクル、2021年)

作品集

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  • MAYA MAXX MEETS ME(角川書店、2000年)
  • SOUL(心泉社、2003年)
  • For Tommorrow 図録(何必館・京都現代美術館、2004年)
  • 十牛図 図録(何必館・京都現代美術館、2009年)
  • 飄々、 図録(何必館・京都現代美術館、2010年)
  • 動物園 図録(何必館・京都現代美術館、2011年)
  • 神、佛たち 図録(何必館・京都現代美術館、2012年)
  • 絵を刻む 図録(何必館・京都現代美術館、2013年)
  • 文字と抽象 図録(何必館・京都現代美術館、2014年)
  • 黒から玄へ 図録(何必館・京都現代美術館、2017年)

絵本

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装丁

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書籍

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雑誌

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その他

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  • 知恵の実を食べよう2 学問は驚きだ。 パンフレット(2004年)
  • 舞台 浪人街 パンフレット(2004年)

ジャケット・パッケージデザイン

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音楽(CD)

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音楽(LP)

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  • RAIN BRAIN / What It Takes / DJ Force & Morpheus,Choclair (2000年)
  • RUNNERS HIGH/the pillows (2018年)

映像(DVD/Blu-ray)

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キャラクターデザイン

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  • BINZO (1999年)
  • JIROZO
  • PINX
  • MOP
  • Eighty John - TOKYO FM 30周年を機に誕生したマスコット (2000年)[45]
  • シンちゃん - ほぼ日 世界よわいの会議 キャラクター
  • ロシアくん (2005年)
  • ポルタん - 京都駅前地下街ポルタ キャラクター (2011年)
  • KOOZIE (2012年)
  • あかぶぞう - フォレストサイド横森ぶどう園 キャラクター(2012年)
  • キュービー - 京都駅ビル専門店街 ザ・キューブ キャラクター (2014年)
  • アップルちゃん - 毛陽・万美紅葉祭り キャラクター(2024年)

映像作品

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映画

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テレビドラマ

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出演

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テレビ

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  • 『真剣10代しゃべり場』(NHK教育〈現・Eテレ〉)— 出演。

ラジオ

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  • 『MAYAMAXXのplaypray』(FMはまなす)— 出演。[46]

連載

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世界よわいの会議

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  • 2002年からほぼ日刊イトイ新聞で始まった連載「世界よわいの会議。」は、MAYA MAXXとブックデザイナー祖父江慎らが進行役を務めるオンライン企画で、読者と一緒に「よわさ(弱さ)」について考える場であった。企画の背景は、編集作業中に祖父江が「よわい絵がほしい」と言ったことがきっかけで、MAYA MAXXが「よわいパンダ」の絵を描き、新しい境地を開いたことに始まる[47]角川書店の松山加珠子が「よわいの、よわいの、よわくていいの!」と評してこの絵をシリーズ化することを提案し、連載がスタートした[47]
  • 連載では読者から寄せられた「自分の弱さ」体験を紹介し、MAYA MAXXと祖父江がコメントや絵で応える形式をとった。連載ページでは「人間は誰でも欠点を持っているが、隠そうとせず受け入れて生きることも悪くない」と説き、弱さを共有し合うことの大切さを呼びかけている[48]。この連載によって「弱さ」を肯定的に捉える視点を発信した。

四季録(愛媛新聞)

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  • 2011年10月から2012年9月まで連載[49]

脚注

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注釈

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出典

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  1. ^ a b c d 今治市立図書館へようこそ:お知らせ・更新情報”. www.library.imabari.ehime.jp. 2024年3月31日閲覧。
  2. ^ a b “岩見沢在住・画家マヤさん死去 芸術通じ美流渡振興 催し企画や企業看板制作”. 北海道新聞. (2025年1月10日). https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1109857/ 2025年1月10日閲覧。 {{cite news}}: CS1メンテナンス: 先頭の0を省略したymd形式の日付 (カテゴリ)
  3. ^ a b c 佐川美術館 ワークショップ講師紹介(MAYA MAXXさん)”. 2015年11月12日閲覧。
  4. ^ a b 画家MAYA MAXX(マヤマックス)さんが330人の集落に移住。北海道の豪雪地域に描いた”巨大クマ”が人々の心のよりどころに。岩見沢市美流渡”. スーモジャーナル - 住まい・暮らしのニュース・コラムサイト (2023年2月16日). 2024年8月8日閲覧。
  5. ^ 岩見沢・美流渡から世界を見つめ描いた新作 MAYA MAXXさん4月29日から個展<デジタル発>:北海道新聞デジタル”. 北海道新聞デジタル. 2024年8月8日閲覧。
  6. ^ a b MAYA MAXXさん(画家)レポート|神戸学校|フェリシモ”. 2015年11月12日閲覧。
  7. ^ ハチミツとクローバー : 作品情報”. 映画.com. 2024年3月31日閲覧。
  8. ^ CV - MAYA MAXX” (2025年5月15日). 2025年11月3日閲覧。
  9. ^ キミのコトバを描いてみようか?|朝日出版社”. 朝日出版社. 2025年11月6日閲覧。
  10. ^ 大人が本気で文化祭をつくったら……? 北海道の廃校を活用した展覧会の夏会期が開催!”. 「colocal コロカル」ローカルを学ぶ・暮らす・旅する. 2025年11月6日閲覧。
  11. ^ 地元の人々をハッピーな気持ちに。画家MAYA MAXXのふたつの子どもワークショップ”. 「colocal コロカル」ローカルを学ぶ・暮らす・旅する. 2025年11月6日閲覧。
  12. ^ パパキッズPart1”. 高橋雅子|ホスピタルアーティスト. 2025年11月6日閲覧。
  13. ^ Happy Color Project”. 高橋雅子|ホスピタルアーティスト. 2025年11月3日閲覧。
  14. ^ Happy Spiral with Art”. ネットTAM (2010年3月28日). 2025年11月3日閲覧。
  15. ^ Hospital Art”. Wonder Art Production. 2025年11月3日閲覧。
  16. ^ HAPPY COLOR PROJECT(助成認定制度)”. 企業メセナ協議会. 2025年11月3日閲覧。
  17. ^ 10/30 ハッピーカラープロジェクト”. 長野県立こども病院 看護部ブログ (2013年10月31日). 2025年11月3日閲覧。
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外部リンク

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