都民ファーストの会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
日本の旗 日本の政党
都民ファーストの会
代表 荒木千陽
成立年月日 2017年1月23日
本部所在地 日本の旗 日本東京都新宿区[1]
東京都議会議席数
55 / 127   (43%)
2017年7月23日現在)
政治的思想・立場 地域主義ポピュリズム
政党交付金
0 円
公式サイト 「都民ファーストの会」公式サイト
テンプレートを表示

都民ファーストの会(とみんファーストのかい)は、日本の政治団体。東京都を地盤に活動する地域政党[2]で、東京都議会の第一会派を形成する。創設者は小池百合子[3]、小池が主宰する政治塾「希望の塾」を母体とする。

メディアでの略称は「都民」「都民ファ」「都民F」など。小池新党などとも呼ばれる[4]

沿革[編集]

設立[編集]

2016年7月31日の東京都知事選挙で、当時衆議院議員の小池は自民党から推薦を得られずに自民党籍で立候補した。小池は前任者の舛添要一に関する醜聞を俎上に自民党が優位な都議会体質を批判する手法で支持を集め、自民党推薦の増田寛也らを大差で下して当選した。小池は『都民ファースト』をマニフェストの謳い文句に掲げて都議会改革を打ち出し、『かがやけTokyo』の音喜多駿、両角穣、上田令子など、旧みんなの党非自民保守勢力を知事与党とした。小池は、9月15日に政治塾結成の意向を表明[5]し、9月16日に小池の意向を受けて東京都選挙管理委員会に当会結成が届け出された[5]。代表者は自民党員で豊島区議会議員本橋弘隆、会計責任者は音喜多駿であった[5]

2016年9月20日に小池を支援する議員らによる政治団体として発足した。マニフェスト記載の文言より名称を採った[5]。12月13日に自民党東京都連合会から除名処分を受けた豊島区議5人が区議会自民会派から離脱し、本橋弘隆を幹事長とする新会派「都民ファーストの会豊島区議団」を結成して議長に届け出て[6]、2017年1月23日に地域政党として正式に発足し、『かがやけTokyo』は会派名を『都民ファーストの会 東京都議団』と改める[7]。会の代表に小池の政務担当特別秘書の野田数が就任して小池は役職になかったが[8]、4月28日に特別顧問に就任した[3]

2017年2月5日に投開票された千代田区長選挙が都民ファーストの初選挙となった。千代田区は小池や元知事の猪瀬直樹が「都議会のドン」と呼んで批判する自民党の内田茂都議の地元で、マスメディアは「小池と内田の代理戦争」と大々的に取り上げた[9]。小池が応援した現職の石川雅己与謝野馨の甥で自民党が推薦する与謝野信らを大差で下した[10]。選挙後、内田は次期都議選に不出馬と政界引退を宣言する[11]

2月20日、自民党を離脱した都議2名が都民ファーストに合流[12]して会派構成人数が5名になり、都議会での代表質問権を得た。

2017年都議選[編集]

2016年10月30日に小池が主宰する政治塾『希望の塾』が開かれて[13]、都議選の新人候補などは主に個々の塾生から選出された。

2017年4月11日に党の綱領を発表[14]し、都議選のマニフェストを5月3日に一部を、5月23日に全部を発表した。内容は「議会改革」や「受動喫煙防止条例制定」など13の基本政策であった[15]

この時点で小池は自民党籍を正式に離脱していなかったが、5月30日に都民ファーストの会の代表就任を表明し[16]、6月1日に自民党に離党届を提出した[17]が、自民党は判断を都議選終了後まで保留した[18]。その後に催された「都民ファーストの会 都議選総決起集会」で、小池は「東京大改革を真に進めるための決意を示すため、都民ファーストの代表を務める」と宣言して正式に代表に就任した[19]

都議選に、希望の塾の塾生をはじめ、自民党や民進党から鞍替えした現役の都議などの公認候補を50人擁立し、公明党で23人と東京・生活者ネットワークで1人と合計24人の選挙協力を締結した公認候補のほかに、主に民進党から離党した無所属候補11人などを推薦した。7月2日の投開票の結果、定数1名の島嶼部選挙区で自民現職に敗れた1人を除く49人が当選した。推薦した民進党出身の無所属候補を選挙終了後に6人追加公認して55議席となり、自民党から都議会第一党を奪取した[20]。さらに選挙協力を行った公明党と生活者ネットワークと合わせて、都民F55、公明23、ネット1で合計79議席となり、小池勢力が過半数を獲得した[20]

小池は7月3日に会見し、いわゆる二元代表制などへの懸念を理由に「知事職に専念する」ために都民ファーストの会代表職を初代代表で幹事長の野田に譲り、自らは特別顧問に戻ることを表明した[21][22]党規約は「党幹部人事は役員会で決定する」と定めており、7月3日に小池と野田の2人のみで構成される役員会で野田の代表再任と小池の特別顧問就任を決定した[22]と述べた。同じ日に自民党側は離党届を提出していた小池の離党を了承した[23]

小池は選挙翌日の3日の記者会見で国政進出について「今はそういう状況にない」と否定していたが[24]、8月2日のフジテレビとのインタビューで、国政選挙に擁立する候補者など国政に進出する準備を進めていると表明[25]した。

7月11日、幹事長を民進党出身の増子博樹、政調会長を自民党出身の山内晃、総務会長を小池の元秘書の荒木千陽とする役員人事を発表した[26]。小池は役員会から外れるが、引き続き特別顧問を務める。

都民ファーストの会の当選者は、元みんなの党の結党メンバーや自民党・民進党からの鞍替え組を除くと、議員経験がなく取材に不慣れな人も多いため、失言などを避けるため当選者への取材制限を続けている[27]。TOKYOMXテレビの独自取材によると、マスコミ対応における想定問答集を制作し、所属議員に配布していることも判明[28]

国政進出[編集]

2017年8月7日、小池の側近で、小池とともに自民党を離党した若狭勝衆議院議員が、都民ファーストを母体とする国政における政治団体「日本ファーストの会」を7月13日付で設立したことを発表した。同会代表は若狭が就き、同会が新たな政治塾「輝照塾」を運営する[29]。小池は同会の役職に就かず、9月16日に開校が予定されている政治塾の講師を務める[30]。同会は無所属や他党所属の現役国会議員の参加および政治塾の受講についても認める方針を示している[31]

2017年9月11日に、特別秘書に専念するために10日付で野田が代表を辞任し、後任に荒木千陽総務会長を代表選考委員会で選出したことを発表[32]した。

9月16日、若狭勝衆院議員が主宰の政治塾「輝照塾」が開講。約200人の塾生が講義に参加した。次期衆院選で立てる候補者を育てる狙いがあり、小池も初回の講師として参加した[33]

役職[編集]

歴代代表一覧[編集]

代表 在任期間 備考
1 Replace this image JA.svg 野田数 2017年1月23日 - 2017年6月1日 東京都知事特別秘書
2 Yuriko Koike-2.jpg 小池百合子 2017年6月1日 - 2017年7月3日 東京都知事
3 Replace this image JA.svg 野田数 2017年7月3日 - 2017年9月10日 東京都知事特別秘書
4 Replace this image JA.svg 荒木千陽 2017年9月11日 - 現在 東京都議会議員

党役員[編集]

代表 荒木千陽
幹事長 増子博樹
総務会長 荒木千陽
政調会長 山内晃
  • 役員とは別に、小池百合子が特別顧問を務めている。

政治的立場[編集]

党としての政治的な方針はなんら示されてないので不明であるが、小池百合子野田数日本会議を支援する日本会議国会議員懇談会に所属する右派政治家出身であり、これまでも右派的な発言が目立っているため右派中道右派と見るのが最も近い。

友好関係にある政党[編集]

  • 公明党 - 国政では自民党と連立を組んでいるが、2017年3月13日に、都民ファーストとの間で都議選における選挙協力を発表[34]。都議会における政策合意を締結した。しかしながら、都議選の翌日に行われた山口那津男代表と安倍晋三自民党総裁の首脳会談の中で、国政レベルでは自公が連携し、引き続き連立政権を運営していくことを確認[35]
  • 東京・生活者ネットワーク - 2017年4月21日に都議選に向けた政策協定を締結し、生活者ネットの公認候補1名を都民ファーストの会が推薦することでも合意した[36]
  • 減税日本 - 愛知県名古屋市を中心に活動する地域政党。代表を務める河村たかし名古屋市長が、小池に近しい関係であることから、希望の塾での講演や2017年都議選での応援演説などで協力関係にある。河村は最終的に減税日本と都民ファーストの会の合流を目指すとしており、小池も前向きな考えを示している[37][38]

支援団体[編集]

脚注・出典[編集]

[ヘルプ]

注釈[編集]

出典[編集]

  1. ^ “小池氏、都民ファ代表を辞任…「知事に専念」”. 読売新聞. (2017年7月3日). http://www.yomiuri.co.jp/politics/20170703-OYT1T50056.html 2017年7月10日閲覧。 
  2. ^ 政党要件は満たしておらず法的な位置づけは政治団体である。
  3. ^ a b 都民ファーストの会 小池百合子氏が特別顧問に産経新聞 2017年4月28日
  4. ^ “小池新党、都議会単独過半数狙う 64人以上擁立検討”. 日本経済新聞. (2017年2月6日) 
  5. ^ a b c d “小池都知事の政治団体「都民ファーストの会」発足”. スポーツ報知. (2016年9月21日). http://www.hochi.co.jp/topics/20160921-OHT1T50008.html 2017年7月10日閲覧。 
  6. ^ “東京・豊島区議 除名処分5人が新会派を結成”. 毎日新聞. (2016年12月13日). http://mainichi.jp/articles/20161214/k00/00m/010/132000c 2017年7月10日閲覧。 
  7. ^ 都民ファーストの会、現職都議3人と豊島区議1人を1次公認フジテレビ 2017年1月24日
  8. ^ 【東京都議選】地域政党「都民ファーストの会」始動 事実上の“小池新党”旗揚げ 現職と新人の計4人公認産経新聞 2017年1月23日
  9. ^ 北爪三記 (2017年1月23日). “来月5日投開票の千代田区長選 都議選占う「代理戦争」?”. 東京新聞. http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201701/CK2017012302000123.html 2017年1月28日閲覧。 
  10. ^ 千代田区長選:小池氏支援の現職が勝利…自民推薦に大差 毎日新聞 2017年2月5日
  11. ^ 「都議会のドン」内田茂氏、7月都議選に立候補せず朝日新聞 2017年2月25日
  12. ^ 都民ファーストに合流=自民離党の2都議 - 時事ドットコム 2017年2月20日
  13. ^ 小池都知事の政治塾開講=2900人参加、新党へ布石も時事通信 2016年10月30日
  14. ^ 都民ファーストの会が勉強会 党の綱領も発表NHK 2017年4月11日
  15. ^ 都民ファーストの会が公約発表「議会棟で禁煙実施」日刊スポーツ 2017年5月24日
  16. ^ 小池知事 6・1 都民ファースト代表就任「志と政策を実行」 - Sponichi Annex、2017年5月30日、同月31日閲覧
  17. ^ 小池知事 自民党に離党届を提出NHK 2017年6月1日
  18. ^ 小池知事が離党届 自民党は都議選後に判断日テレNEWS24 2017年6月1日
  19. ^ 小池氏が代表就任 都民ファーストの会日本経済新聞 2017年6月1日
  20. ^ a b 自民、歴史的惨敗の23議席…小池氏勢力過半数讀賣新聞 2017年7月3日02時16分
  21. ^ 小池氏、都民ファースト代表辞任 「知事に専念」 日本経済新聞 2017年7月3日
  22. ^ a b “小池流、突然の代表交代劇 他党は「離れ業」とチクリ”. 産経新聞. (2017年7月3日). http://www.sankei.com/politics/news/170703/plt1707030089-n1.html 2017年7月3日閲覧。 
  23. ^ 自民、小池百合子都知事の離党了承 若狭勝衆院議員も”. 産経新聞 (2017年7月3日). 2017年7月4日閲覧。
  24. ^ 小池氏、都民ファ代表辞任 「知事に専念」国政は否定中日新聞 2017年7月3日
  25. ^ 小池都知事、「都フ」国政へ準備 FNNNEWS(フジテレビ) 2017年8月2日
  26. ^ 都民ファーストの会、幹事長は元民進の増子博樹氏 党三役が決定”. 産経新聞 (2017年7月12日). 2017年7月15日閲覧。
  27. ^ 都民ファ取材NG、いつまで? 失言警戒、他党は疑問視”. 朝日新聞 (2017年7月17日). 2017年7月17日閲覧。
  28. ^ <独自>都民ファが「想定問答集」 議員の働き封じる懸念も TOKYOMX 2017年8月24日
  29. ^ 若狭衆院議員 日本ファーストの会設立 国政進出へ布石”. 毎日新聞 (2017年8月7日). 2017年8月7日閲覧。
  30. ^ 「日本ファーストの会」設立 小池氏は役職に就かずテレビ朝日 2017年8月7日
  31. ^ 若狭氏が多数接触 細野氏、長島氏、松沢氏参加か日刊スポーツ 2017年8月8日
  32. ^ 都民ファーストの会、野田数代表が辞任 後任に小池百合子氏側近で総務会長の荒木千陽氏…野田氏は「特別秘書に専念」”. 産経新聞 (2017年9月11日). 2017年9月11日閲覧。
  33. ^ “輝照塾 国政見据え「若狭塾」開講 10月にも新党”. 毎日新聞. (2017年9月16日). https://mainichi.jp/senkyo/articles/20170917/k00/00m/010/056000c 2017年9月16日閲覧。 
  34. ^ 公明と都民ファーストの会が政策合意 選挙協力へNHK 2017年3月13日
  35. ^ 自民・公明 連立維持を確認フジテレビ 2017年7月3日
  36. ^ “生活者ネットと政策協定=候補1人推薦-都議選で小池新党”. 時事通信. (2017年4月21日). http://www.jiji.com/sp/article?k=2017042100613&g=pol 2017年5月30日閲覧。 
  37. ^ 小池知事、河村市長から新党ラブコール 連携には前向き朝日新聞 2016年12月10日
  38. ^ 名古屋の河村市長、都議選で都民ファーストの会を応援へ朝日新聞 2017年6月20日
  39. ^ 連合東京、都議選で「小池新党」支援へ 合意書締結 2017年4月7日 日本経済新聞

外部リンク[編集]