2017年東京都議会議員選挙

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2017年東京都議会議員選挙(2017ねんとうきょうとぎかいぎいんせんきょ)は、2017年(平成29年)7月2日に執行される予定の東京都議会議員を選出する一般選挙である[1]

概要[編集]

東京都議会選挙は、1965年の東京都議会自主解散による選挙の為に執行時期がずれたため、東日本大震災の被災地を除けば、統一地方選挙にて執行されない3つの都道府県議会選挙の1つである(他の2つは茨城県沖縄県の議員選挙)。

2016年に就任した小池百合子東京都知事の都政運営や築地市場の豊洲地区への移転問題などが争点に挙げられる[2]

なお、今回から議員定数が変更となり、北区と中野区がそれぞれ1減、北多摩第3区(調布市・狛江市)と町田市がそれぞれ1増となる。

また、公職選挙法の改正(平成28年6月19日施行)により、選挙権が「満18歳以上」に引き下げられる初の都議選となる。

各会派・政党の動き[編集]

小池百合子東京都知事を支援する議員による地域政党・都民ファーストの会が参戦。小池知事はこの都知事選において40人以上の当選が目標[3]、小池都政を支持する勢力と合わせて「過半数を目指す」としている。すでに、旧・みんなの党で都知事選より小池を支持する都議会会派『かがやけTokyo』の現職都議3人などが参加[4]、「かがやけTokyo」を改名する形で『都民ファーストの会 東京都議団』が発足。また小池知事が主宰する政治塾「希望の塾」の生徒からも候補者を擁立するとしている。

2017年2月に行われたこの都議選の「前哨戦」と目された千代田区長選挙において都民ファーストの会は、現職の石川雅己を小池知事を中心に全面的にバックアップ。開票の結果、自民党が推薦する新人候補らを大差で破って再選を果たす[5]。この結果を受け、小池知事は選挙翌日の記者会見で7月の都議選における全42選挙区に都民ファーストの会公認候補を60~70人規模で擁立することを表明[6]。5月3日には、都議会の改革を柱とした都議選において掲げるマニフェストの一部を発表[7]

一方、前回2013年の都議選で圧勝し第一党を獲得した自由民主党(以下、自民党)は第一党を維持できるかどうかが争点であるが、2016年12月に公明党1979年から続いてきた自民党会派との連携を見直し、事実上の連立解消を表明[8]。都議会議員3人が『都議会自民党』に対し会派離脱届を提出し、新たな会派『新風自民党』を立ち上げるなど内部でゴタゴタが相次いだ[9]。また、2月の千代田区長選挙では、地元選出の衆院議員だった与謝野馨の甥を擁立するも[10]トリプルスコアで敗戦。都議選に向けた戦い方の転換を迫られる結果となったほか[11]、都議会自民党のベテランで「都議会のドン」の異名を持つ内田茂が引退に追い込まれる事態となってしまった[12]。2月20日には「新風自民党」を結成した都議会議員3人のうち、2人が自民党に対し離党届を提出、20日付で自民党東京都連により離党届が受理され、都民ファーストの会に合流[13]。5月13日、自民党東京都連は都議選に向けた総決起大会を党本部で行い、公認候補60人を披露[14]

その自民党と決別した都議会第二党の公明党は小池知事および都民ファーストの会との連携を模索[15]山口那津男代表は、都民ファーストの会との連携について「必要に応じて考えたい」と候補者調整に前向きな考えを表明[16]。3月13日、都民ファーストの会と公明党東京都本部は、東京都議選における選挙協力を行うことを発表[17]。公明党は42選挙区のうち、1人区と新人候補を擁立する2人区(荒川区を除く)で都民ファーストの会が擁立する候補を推薦。一方、都民ファーストの会は公明党の公認候補者23人を全て推薦する[18]

前回2013年では都議会における第三党、野党第一党に躍進した日本共産党(以下、共産党)は、小池都政には是々非々の立場を取りつつ現有17議席を確保し、新たな議席の獲得を目指す[19]。5月8日、共産党東京都委員会は「豊洲市場の移転中止」を中心とするマニフェストを公表。なお、都民ファーストの会との選挙協力について共産党側は「豊洲市場への移転を進めてきた公明党との選挙協力をしている以上、協力できない」とコメント[20]

前回の2013年では議席を大幅に減らし惨敗、第一党の座から第四党にまで転落した民主党を前身とする民進党は、小池知事との選挙協力を打ち出し、都民ファーストの会との候補者調整に乗り出すも小池知事側は民進党全体との連携は否定[21]。1月末に公認予定だった2名の候補が離党(のちに、都民ファーストの会に入党)[22][23]、3月にも公認予定だった候補2名が離党するなど混乱[24]、その後も公認予定者の離党が相次ぎ「離党ドミノ」に歯止めが利かない状況となっている。一方で、旧・民主党系の「都議会民進党」と、旧・維新の党系の「民進党都議団」の2つの会派を合流、新会派『東京改革議員団』を結成[25]。4月7日、民進党の支持組織である日本労働組合総連合会(連合)の東京支部・連合東京は、「都民ファーストの会」の支援を約束する合意書を締結したことを発表。合意書の内容としては、連合東京が「都議会選の都民ファーストの公認・推薦候補の活動の支援について協力・努力する」とした。一方、都民ファーストは長時間労働の是正など連合側が求める政策を推進することが定められた[26]。ただし、連合はこれまで通り、民進党候補の応援も行うこととしている。5月15日、民進党東京都連が常任幹事会を開き、都議選候補者の内、離党届を提出し都民ファーストの会に合流した14人と、出馬を取りやめた1人の公認取り消しを決定した[27]

日本維新の会(以下、維新の会)は、都民ファーストの会との選挙協力は一切行わず、単独で候補者を擁立することを表明。但し、選挙後における都民ファーストの会との連携には前向きに検討するとした[28]。2016年12月に現職1人を含む9人の公認候補者を発表したが、2017年3月に9人から6人に絞り込んだことを明らかにした[29]。3月25日、維新の会は結党以来本拠地の大阪で行ってきた党大会を、今回の都議選を見据える形で、東京都内で初開催[30]。都議選における公認候補6人と維新の会が都議選で掲げるマニフェストを発表した[31]

その他、東京・生活者ネットワーク(以下、生活ネット)[32]社会民主党(以下、社民党)も候補者を擁立[33]。このうち、社民党は2001年(平成13年)の都議選で議席がゼロとなって以来、その回復には至っていないため、16年ぶりの議席獲得を目指すとしている。

また諸派では、2016年の東京都知事選挙に立候補した元NHK職員で政治団体「NHKから国民を守る党」代表で前船橋市議会議員立花孝志も葛飾区からの出馬を予定している。同じく2016年の東京都知事選挙に立候補した桜井誠が結成した日本第一党から岡村幹雄が八王子市で立候補すると発表があった[34]。なお、日本第一党は複数の候補者を擁立するという意向を示している[35]。宗教法人・幸福の科学を母体とする幸福実現党は、5月10日に6名の公認候補者を擁立することを決定した[36]。幸福実現党が都議選に候補者を擁立するのは、同党の初陣となった2009年に10名の公認候補者を擁立(ちなみに結果は全敗)以来8年ぶり。

基礎データ[編集]

  • 選挙事由:議会議員の任期満了
  • 告示日:2017年6月23日
  • 投票日:2017年7月2日
  • 定数:127議席
  • 選挙制度:1人区(小選挙区)と2〜8人区(大選挙区)の並立制
千代田区 中央区 港区 新宿区 文京区 台東区 墨田区
1 1 2 4 2 2 3
江東区 品川区 目黒区 大田区 世田谷区 渋谷区 中野区
4 4 3 8 8 2 3
杉並区 豊島区 北区 荒川区 板橋区 練馬区 足立区
6 3 3 2 5 6 6
葛飾区 江戸川区 八王子市 立川市 武蔵野市 三鷹市 青梅市
4 5 5 2 1 2 1
府中市 昭島市 町田市 小金井市 小平市 日野市 西東京市
2 1 4 1 2 2 2
西多摩 南多摩 北多摩第一 北多摩第二 北多摩第三 北多摩第四 島部
2 2 3 2 3 2 1

選挙前勢力[編集]

会派名 議員数 所属党派
東京都議会自由民主党 57 自由民主党
都議会公明党 23 公明党
東京改革議員団 18 民進党[注 1]
日本共産党東京都議会議員団 17 日本共産党
都民ファーストの会 東京都議団 5 無所属(元みんなの党[注 2]
都議会生活者ネットワーク 3 東京・生活者ネットワーク
新風自民党 1 自由民主党
無所属(深呼吸のできる東京) 1 無所属(元民主党)
無所属(東京みんなの改革) 1 無所属(元みんなの党)
無所属(日本維新の会 東京都議会) 1 日本維新の会
現員 127 ※2017年2月14日現在[37]

東京都議会においては「一人会派」の結成自体は認めているものの、都議会における会派は「議会内に結成された議員の同志的集合体をいう」とされていることから、議員の集合体ではない「一人会派」については2001年(平成13年)12月より会派名称の使用を認めず、一律に「無所属」と称することが決められた。ただし公式サイトでは会派名「無所属」の後ろにかっこ書きで所属議員が名乗っている団体・会派名を表記している。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 旧・民主党系の「都議会民進党」の14名と、旧・維新の党系の「民進党都議団」の4名の2つの会派を2017年2月に合流。
  2. ^ みんなの党解党後、会派名を「みんなの党 Tokyo」、「かがやけ Tokyo」から変更。うち1名は「日本を元気にする会」の結党に参加(後に離党)、1名は地域政党「自由を守る会」を結党。

出典[編集]

  1. ^ “東京都議会議員選挙の選挙期日等の決定について” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 東京都選挙管理委員会, (2017年1月29日), http://www.senkyo.metro.tokyo.jp/uploads/b9da2432ec519798b6da585f1aeb5a1e-1.pdf 2017年2月10日閲覧。 
  2. ^ 東京・豊洲新市場:争点化で神経戦 都議会「小池同調」に自民苦慮 きょう特別委毎日新聞 2017年1月31日
  3. ^ “都民ファーストの会、「地域政党」活動発表へ”. 読売新聞. (2017年1月23日). http://www.yomiuri.co.jp/election/local/20170122-OYT1T50134.html 2017年1月23日閲覧。 
  4. ^ 都民ファーストの会:小池氏支援の4人を公認 夏の都議選毎日新聞 2017年1月23日
  5. ^ 千代田区長選:小池氏支援の現職が勝利…自民推薦に大差 毎日新聞 2017年2月5日
  6. ^ 千代田区長選“圧勝”小池氏「大変な勝利」日テレNEWS24 2017年2月6日
  7. ^ 【東京都議選】「都民ファーストの会」が公約発表 知事の反問権など議会改革が柱 議員公用車廃止や政務活動費での飲食禁止も…産経新聞 2017年5月3日
  8. ^ 都議会公明「自民との連携見直し」 報酬削減案巡り溝”. 日本経済新聞 (2016-). 2016年12月25日閲覧。
  9. ^ 都議会自民党の都議3人が会派離脱 小池知事と連携か NHK NEWS 2016年12月28日
  10. ^ 北爪三記 (2017年1月23日). “来月5日投開票の千代田区長選 都議選占う「代理戦争」?”. 東京新聞. http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201701/CK2017012302000123.html 2017年1月28日閲覧。 
  11. ^ 「都議会のドン」内田茂氏が引退へ 小池百合子知事に大敗で今夏都議選の出馬断念産経新聞 2017年2月6日
  12. ^ 「都議会のドン」内田茂氏、7月都議選に立候補せず朝日新聞 2017年2月25日
  13. ^ 都民ファーストに合流=自民離党の2都議 - 時事ドットコム 2017年2月20日
  14. ^ 知事へ対抗意識むき出し…自民が都議選決起大会讀賣新聞 2017年5月13日
  15. ^ 「小池新党」に与野党が注視 自民けん制、民・公は連携狙う東京新聞 2017年1月17日
  16. ^ 【東京都議選】公明・山口那津男代表、「小池新党」との候補者調整に前向き産経新聞 2017年2月15日
  17. ^ 公明と都民ファーストの会が政策合意 選挙協力へNHK 2017年3月13日
  18. ^ 「小池新党」公明と選挙協力で合意フジテレビ 2017年3月13日
  19. ^ 都議選6月23日告示 7月2日投票-共産党 17議席確保し、前進に全力しんぶん赤旗
  20. ^ 共産党が都議選に向け公約を発表 豊洲移転が争点テレビ朝日 2017年5月8日
  21. ^ 小池都知事、都議選で民進党全体とは連携せずTBS 2017年2月4日
  22. ^ 民進公認予定の2氏が離党届 都議選、小池氏と連携か朝日新聞 2017年1月28日
  23. ^ 「都民ファーストの会」 元都議や区議ら4人公認テレビ朝日 2017年2月6日
  24. ^ 民進公認の現職都議2人が離党届 産経新聞 2017年3月9日付
  25. ^ 都議会 民進党の2会派 小池知事支持で合流へNHK 2017年2月14日
  26. ^ 連合東京、都議選で「小池新党」支援へ 合意書締結 2017年4月7日 日本経済新聞
  27. ^ 民進、離党組の公認取り消し決定 東京都議選 産経新聞 2017年5月15日付
  28. ^ 維新 馬場幹事長 都議選で協力せず小池知事の都政改革には協力NHK 2017年1月31日
  29. ^ 日本維新の会、都議選候補6人に産経ニュース 2017年3月24日
  30. ^ 維新代表「都議選へ力結集」=東京で初の党大会時事通信社 2017年3月25日
  31. ^ 維新、党勢拡大を明記 党大会で活動方針決定日本経済新聞 2017年3月25日
  32. ^ 都議選公認の4氏、生活ネットが発表 知事、協力呼びかけ産経新聞 2017年2月1日
  33. ^ 東京都議選、7月2日投開票 小池氏支持勢力の伸長焦点朝日新聞 2017年1月25日
  34. ^ “東京都議選 日本第一党 公認候補予定者 決定のお知らせ”. Doronpaの独り言. (2017年4月17日). http://ameblo.jp/doronpa01/entry-12266025483.html 2017年4月17日閲覧。 
  35. ^ “桜井誠氏が日本第一党を結党 「政権を取ったら韓国と断交する」 仇敵、神奈川新聞の石橋学記者に向かって「北朝鮮の批判をしてもヘイトかい?」”. 産経新聞. (2017年2月26日). http://www.sankei.com/politics/news/170226/plt1702260010-n1.html 2017年4月17日閲覧。 
  36. ^ 東京都議会議員選挙 公認候補予定者6名を決定幸福実現党
  37. ^ 会派構成・会派略称一覧 | 東京都議会

外部リンク[編集]