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横山竜士

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
横山 竜士
広島東洋カープ 二軍投手コーチ #82
2011年
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 福井県勝山市
生年月日 (1976-06-11) 1976年6月11日(48歳)
身長
体重
178 cm
80 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 1994年 ドラフト5位
初出場 1997年4月13日
最終出場 2014年8月24日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
選手歴
コーチ歴
  • 広島東洋カープ (2020 - )

横山 竜士(よこやま りゅうじ、1976年6月11日 - )は、福井県出身の元プロ野球選手投手コーチ)。現在は広島東洋カープの投手コーチを務める。

来歴・人物

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プロ入り前

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福井県勝山市出身。福井商高では1年秋からエースとして活躍するものの、甲子園にはあと一歩届かなかった(最高成績は3年夏の県大会決勝敗退)。

1994年ドラフト5位で広島東洋カープに入団。

プロ入り後

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1997年に中継ぎでの起用ながら10勝を挙げるブレイクを果たす。

1999年には先発として期待されたが、右肩ルーズショルダーに見舞われ登板機会が激減した。

2005年にセットアッパーとして復活。

2006年シーズンは永川-横山-ベイルとつなぐ「NYB」のリリーフトリオの一角として活躍した。

2007年は開幕前にブラウン監督から「キャンプで特に成長した投手の一人」と評価され、シーズンでは中継ぎとして60試合に登板し安定感のある投球を続けた。

2008年は自己ベストの防御率1.50を記録し、永川に継投する絶対的な中継ぎの柱としてチームのAクラス争いにも貢献したが、故障での離脱もあり38試合の登板に留まり、その間はチームも苦戦を強いられる結果となった。

2009年は故障で離脱することなく69試合に登板した。しかし自己ワーストの8敗を喫する。ピンチを作ってシュルツに交代する機会も度々あり、安定感は今ひとつだった。また国内FA権を取得したが、行使せずに3年契約で残留。

2010年は不調の永川に代わってシーズン途中よりクローザーを務め、自己最高の11セーブを記録した。防御率も2年ぶりに1点台をマークする好成績を挙げた。

2011年は開幕前の3月に腰のガングリオン切除手術を受け、シーズンの大半を回復に費やすこととなった。9月には一軍に復帰したものの、まもなく2軍に降格しシーズンを終えた[1]

2012年は中継ぎとして23試合に登板。敗戦処理や大きくリードする展開での登板が主ながらも、好投を続け防御率は0.42だった。

2013年は中継ぎとして37試合に登板。対ヤクルト戦では防御率1.38を残す一方で、対巨人戦では防御率9.00であった[2]

2014年は6試合の登板に終わり、9月21日にMAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島で会見を行い、同年限りでの現役引退を発表した[3][4]

現役引退後

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2015年から、中国放送(RCC)の野球解説者、デイリースポーツの野球評論家を務める。

2019年10月21日、古巣・広島に投手コーチとして復帰することが発表され、マツダスタジアム内で就任会見を行った[5][6]。同29日には、担当が一軍投手コーチであることが発表された[7]。翌月の秋季キャンプから本格始動で、11月2日から17日までチームに帯同[8]。11月2日、日南秋季キャンプで初指導した[9]

その後、2023年まで同職を務め、2024年からは二軍投手コーチを担当する[10]

選手としての特徴

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ストレートの平均球速約141km/h[11]

けん制球の名手として知られ、NHK球辞苑」において、VTRゲストとしてテクニックを披露した。

詳細情報

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年度別投手成績

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W
H
I
P
1997 広島 56 0 0 0 0 10 5 1 -- .667 399 93.2 79 7 39 0 3 104 8 0 35 34 3.27 1.26
1998 24 0 0 0 0 2 1 1 -- .667 147 35.0 23 1 19 2 1 43 7 1 13 10 2.57 1.20
1999 23 12 5 1 0 7 4 0 -- .636 453 108.0 104 15 33 0 0 108 3 0 42 41 3.42 1.27
2000 3 2 1 0 1 1 0 0 -- 1.000 59 16.0 7 0 1 0 1 17 1 0 2 1 0.56 0.50
2001 21 13 0 0 0 2 6 0 -- .250 382 85.2 89 11 40 2 4 49 0 0 49 39 4.10 1.51
2002 6 6 0 0 0 1 4 0 -- .200 143 30.1 44 10 7 1 2 24 1 1 32 29 8.60 1.68
2003 13 0 0 0 0 0 2 0 -- .000 96 21.1 23 4 11 0 2 19 1 0 15 15 6.33 1.59
2004 3 1 0 0 0 0 1 0 -- .000 36 8.1 8 3 2 0 0 9 0 0 5 3 3.24 1.20
2005 29 0 0 0 0 1 1 0 6 .500 153 37.0 27 1 12 1 1 28 0 1 9 9 2.19 1.05
2006 48 0 0 0 0 4 5 1 13 .444 241 55.2 62 11 18 2 0 53 1 1 31 30 4.85 1.44
2007 60 0 0 0 0 3 3 0 15 .500 295 72.0 53 10 28 2 4 57 2 0 29 21 2.63 1.13
2008 38 0 0 0 0 5 1 3 16 .833 165 42.0 27 3 14 3 2 34 1 0 9 7 1.50 0.98
2009 69 0 0 0 0 3 8 0 31 .273 270 64.0 57 5 26 1 2 56 2 0 27 25 3.52 1.30
2010 46 0 0 0 0 3 2 11 8 .600 206 50.0 37 3 17 1 3 48 2 0 12 9 1.62 1.08
2011 2 0 0 0 0 0 0 0 0 .000 8 1.0 3 0 2 0 0 1 0 0 5 5 45.00 5.00
2012 23 0 0 0 0 2 0 0 5 1.000 86 21.2 11 0 9 2 3 15 0 0 2 1 0.42 0.92
2013 37 0 0 0 0 1 1 0 15 .500 166 39 36 5 16 5 1 24 0 0 14 14 3.23 1.36
2014 6 0 0 0 0 1 0 0 1 1.000 34 6.2 12 2 3 0 1 3 1 0 6 6 8.10 2.25
通算:18年 507 34 6 1 1 46 44 17 110 .511 3339 787.1 702 91 297 22 30 692 30 4 337 299 3.42 1.27
  • 各年度の太字はリーグ最多

記録

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初記録
投手記録
  • 初登板:1997年4月13日、対横浜ベイスターズ3回戦(横浜スタジアム)、7回裏に3番手で救援登板、2回無失点
  • 初奪三振:同上、8回裏にロバート・ローズから
  • 初勝利:1997年4月20日、対中日ドラゴンズ2回戦(長良川球場)、7回表に3番手で救援登板・完了、3回無失点
  • 初セーブ:1997年8月27日、対阪神タイガース22回戦(阪神甲子園球場)、7回裏に2番手で救援登板・完了、3回1失点
  • 初先発:1999年4月27日、対横浜ベイスターズ2回戦(横浜スタジアム)、6回2失点
  • 初先発勝利・初完投勝利:1999年5月7日、対中日ドラゴンズ7回戦(宇部市野球場)、9回14奪三振1失点
  • 初完封勝利:1999年10月11日、対読売ジャイアンツ27回戦(広島市民球場)
  • 初ホールド:2005年7月31日、対横浜ベイスターズ13回戦(広島市民球場)、7回表に2番手で救援登板、1回無失点
打撃記録
  • 初安打:1997年5月30日、対横浜ベイスターズ7回戦(広島市民球場)、6回裏に西清孝から中前安打
  • 初打点:1999年4月8日、対阪神タイガース3回戦(広島市民球場)、6回裏に藪恵壹から一塁適時内野安打
節目の記録
  • 500試合登板:2013年10月2日、対阪神タイガース24回戦(マツダZoom-Zoomスタジアム広島)、8回表に3番手で救援登板、2/3回無失点 ※史上90人目

背番号

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  • 66(1995年 - 1996年)
  • 53(1997年)
  • 23(1998年 - 2014年)
  • 82(2020年 - )

関連情報

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解説者

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テレビ
ラジオ
スポーツ新聞
  • デイリースポーツ広島版( - 2019年)

連載

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  • CARP TIMES「横山竜士のウイニングショット」(中国新聞社、 - 2019 VOL.10(2019年11月発行))
  • デイリースポーツ広島版「横山竜士のゴルフ対決」

過去の出演

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テレビ
  • Eタウン(2015年4月11日 - 2020年1月11日) コメンテーター
  • Veryカープ!祝!カープ連覇V8(2017年9月18日深夜、RCCテレビ)
  • イマなまっ! 1時間拡大 祝!二連覇カープ優勝スペシャル(2017年9月19日、RCCテレビ)
  • 新春 瀬戸内釣り物語シリーズ(RCCテレビ) Very!カープ軍としてカープ軍・佐々岡真司と2019年1月放送まで毎年対決した。2020年1月放送は佐々岡も横山もカープのため、カープ軍対Very!カープ軍という構図は外れた。

脚注

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  1. ^ “【広島】横山セットアッパー奪回目指す”. nikkansports.com. (2011年12月8日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/f-bb-tp1-20111208-874306.html 2011年12月9日閲覧。 
  2. ^ プロ野球 - 広島東洋カープ - 横山 竜士”. スポーツナビ. 2013年11月8日閲覧。
  3. ^ 広島・横山、今季限りで引退「20年もやれるとは思ってなかった」”. サンケイスポーツ (2014年9月21日). 2014年9月21日閲覧。
  4. ^ 衰えぬ探求心。故障を乗り越えて中継ぎのエースへ。カープ・横山竜士の「真っ向勝負」で挑んだプロ野球人生 ベースボールチャンネル(BaseBall Channel)
  5. ^ 広島 OB横山氏が投手コーチ就任 会見で鬼コーチ予告「鬼軍曹と呼ばれるように…」”. スポニチ (2019年10月21日). 2019年10月21日閲覧。
  6. ^ 鬼の広島横山コーチ「理想は全員抑えできる救援陣」”. 日刊スポーツ (2019年10月21日). 2019年10月21日閲覧。
  7. ^ 横山竜士新投手コーチ/広島来季スタッフ”. 日刊スポーツ (2019年10月29日). 2019年10月30日閲覧。
  8. ^ 横山竜士投手コーチ「選手1人1人の課題が自分の課題」 円陣であいさつ”. デイリースポーツonline (2019年10月30日). 2019年10月30日閲覧。
  9. ^ デイリースポーツ広島版2019年11月3日 4面. 2019年11月3日閲覧。
  10. ^ 広島が来季のコーチングスタッフを発表 戦力外の三好匠が内野守備・走塁コーチに就任”. Full-Count (2023年11月24日). 2023年11月24日閲覧。
  11. ^ 『2013 プロ野球オール写真選手名鑑』日本スポーツ企画出版社、2013年、59頁頁。ISBN 978-4-905411-11-6 

関連項目

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外部リンク

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