コーチ

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コーチ(英語:coach)とは、スポーツにおいて選手にその技術などを訓練・指導する人のことである。

由来[編集]

「コーチ」という語は、ハンガリーコチ(Kocs)という町で農閑期の収入源として作られた四輪馬車「コーチ(kocsi)」に由来する。世界初となるサスペンション付きの優れた馬車だったため、以後コーチ(kocsi)は産地商標のように、綴り発音こそ異なるものの、欧州の各言語で馬車の代名詞となった。今日でも鉄道車両などを含めて、馬車に替わる乗り物類が広くコーチの単語を付けて呼称されている。

英語のコーチ(coach)に指導の意味が派生したのは、19世紀ごろのオクスフォード大学で、家庭教師チューター tutor)を指すスラングに、コーチ(coach)の語が用いられたことが契機となっている。スラングとして用いられたのは、当時のイギリスの教育ではムチ打ちが常套化していたためだが、辞書類では目的地に運ぶ馬車になぞらえたスラングとされることが多い。

近代のアメリカ英語では、この語をスポーツの指導者の意味でも使うようになり、それが野球などをとおして日本語にも移入された。しかし、コーチ(coach)が指導者の意味で汎用的に通じるのは英語と日本語ぐらいで、欧州各国を初めとした印欧語系の言語では、このウィキ・ページの他言語版のリンクからも明らかなとおり、英語のトレーナー(Trainer)と語源を同じくする単語が使用されている。非印欧語系もそれに準じるか現地語が用いられる。

アメリカでは前世紀末から、『指導するのではなく、質問を中心とした対話によって相手の目標達成を図るコミュニケーション技術』を標榜する「コーチング」が提供され始めたため、英語のコーチ(coach)は使用者によって異なる意味となる傾向が一層強まった。スポーツ界は国際化が著しく、2020年には東京オリンピックが開催されることから、日本のスポーツ関係者もコーチという単語の歴史的な由来と使用状況については知っておく必要に迫られている。

役割[編集]

試合・大会[編集]

試合や大会、コンテストなどで、戦略戦術を実施するよう指導、指示したり、必要な際には選手交代などを行う。多くのコーチは過去に同じスポーツを選手として経験している場合が多い。

監督・経営[編集]

いくつかのプロスポーツでは、英語のヘッドコーチは日本語で監督またはゼネラルマネージャーと訳される。選手の採用や契約交渉、トレードや解雇などを決める権限がある場合も多い。

トレーニング[編集]

学校スポーツ、部活動などでは特に、コーチは選手に対し、技量やルール、戦術などを教え実行できるように訓練する。

スタッフ[編集]

大きなチーム、スポーツ組織では、コーチ部門にも多くのスタッフがいて、コーチをサポートする。ヘッドコーチの下に何人かのコーチがいて、特有の部門を受け持つ場合もある(野球のピッチング・コーチなど)。選手についての記録・データ収集やライバルチームなどの研究をするサポート部門も存在する場合もある。

競技別[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]