三菱・eK

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三菱・eK
概要
製造国 日本の旗 日本
販売期間 2001年 - (全体)
ボディ
ボディタイプ 5ドア 軽セミトールワゴン(初代、2代目)/クロスオーバーSUV(初代)/軽トールワゴン(3代目)
駆動方式 FF/4WD
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eK(イーケイ)は、三菱自動車工業が製造・販売している軽トールワゴンおよびブランド、かつて製造・販売していた軽セミトールワゴンのシリーズである[1]水島製作所(岡山県倉敷市水島)で製造されている。

「いい」を造ろうというプロジェクトに由来するシリーズ名「eK」は、「excellent K-car」の頭文字であると同時に「いい軽」の語呂合わせでもある。

本項では、基本形のeKワゴン(イーケイ・ワゴン、初代・2代目:eK・WAGON、3代目:eK wagon)を中心としたシリーズについて主に記述し、シリーズのバリエーションと変遷については便宜上、派生車種のeKスペース日産自動車から発売された関連車種についても触れる。

軽セミトールワゴン

日産にも一部がOEM供給されていた。

タイプ 三菱・eKシリーズ 日産
世代 初代 2代目 共通
軽セミトールワゴン ノーマル eKワゴン
eK・WAGON
オッティ
OTTI
スポーツ eKスポーツ
eK・SPORT
クラシック eKクラッシィ
eK・CLASSY
(なし) (なし)
クロスオーバーSUV eKアクティブ
eK・ACTIVE

初代(2001年-2006年・H81W型)

三菱・eKワゴン(初代)
三菱・eKスポーツ(初代)
三菱・eKクラッシィ
三菱・eKアクティブ
H81W
eKワゴン(前期型)
初代eKスポーツ(前期型)と初代オッティの対比
概要
販売期間 2001年 - 2006年
設計統括 相川哲郎(ストラテジック・プロジェクトリーダー)
デザイン 石井成久(チーフデザイナー)
ボディ
乗車定員 4人
ボディタイプ 5ドア軽セミトールワゴン
5ドアクロスオーバーSUV
駆動方式 FF/4WD
パワートレイン
エンジン 3G83型 直3 SOHC12V 657cc
変速機 フロア5MT
コラム3AT
コラム4AT
フロント:マクファーソンストラット
リア:3リンクコイル
フロント:マクファーソンストラット
リア:3リンクコイル
車両寸法
ホイールベース 2,340mm
全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,550 - 1,600mm
車両重量 790 - 910kg
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2001年10月11日
発表・同日、eKワゴンの販売開始。初代eKワゴンを生んだのは、2014年より三菱自動車の社長を務める相川哲郎である。eKワゴンがデビューする11年前の1990年に発売された、車高の高い軽ワゴンの先駆けであるミニカトッポ生みの親でもある。eKワゴンの初期のカタログには開発フィロソフィーと称して、本人からのメッセージが掲載された。グレード体系は「M」と「M+Xパッケージ」の2種類。
2002年5月7日
ブラック基調にシルバーのアクセントを施した内装を採用した特別仕様車「ブラックインテリアエディション」を発売。
2002年9月2日
eKスポーツを追加、販売開始。グレード体系はeKワゴンと同一のエンジンを搭載する「Z」とインタークーラーターボエンジンを搭載した「R」の2種類。同日にeKワゴンは全車にハイトアジャスター機能を、「M+Xパッケージ」にはブレーキアシストとABSを追加、燃費・動力性能・静粛性の向上、衝突安全強化ボディ「RISE(ライズ)」を採用し一部改良。特別仕様車として発売していた「ブラックインテリアエディション」は標準グレード化された。
2003年1月4日
「M+ブラックインテリアエディション」をベースに、エクステリア・インテリアカラーをブルーでコーディネートすると共に、MD/CDチューナーアンプ+4スピーカー(2スピーカーにリアドア2スピーカーを追加)、電動格納式リモコンドアミラー、リアワイパー(2WD車のみ)を追加し、機能も充実した特別仕様車「ブルースタイルエディション」を発売。
2003年2月1日
ekスポーツ「R」をベースに専用レカロシート、ディスチャージヘッドランプを標準装備した新グレード「RS」を追加。このモデルではサイドステップのekスポーツシンボルマーク(ブルーの楕円6つ)が1つだけアクセントとして赤に変更されている。
2003年5月6日
シリーズ累計20万台達成を記念し、「M」をベースにCDチューナーアンプと青と白のツインキーレスエントリーキーを追加、電動格納式リモコンドアミラーをオプション設定した特別仕様車「M20 サンクスエディション」並びに、「M20 サンクスエディション」を4ATに仕様変更すると共に、電動格納式リモコンドアミラー、リア間欠式ウォッシャー&ワイパー、13インチアルミホイールを追加した特別仕様車「M20G サンクスエディション」を発売。
2003年5月26日
eKクラッシィを追加、販売開始。「L」のみのモノグレード設定。
2003年8月20日
eKワゴン・eKスポーツを一部改良。eKワゴンは4AT車の新グレード「G」を追加するとともに3AT車の「M」も「超-低排出ガス(★★★)」認定を取得。CDプレイヤーを標準装備化(オーディオグレードアップシステムは廃止)、ボディカラーは新色2色を追加。eKスポーツは従来発売されていた「Z」と「RS」を廃止しモノグレード化(「R」のみ)。「RS」で採用していたレカロシートとディスチャージヘッドランプはセットオプションとして追加された。また、ワゴン・スポーツの共通装備としてクラッシィに採用しているUV&ヒートプロテクトガラスを、4WD車にはシートヒーターを追加。同時に2DINサイズのMD/CDプレーヤーと4スピーカー(2スピーカーに後席側2スピーカーを追加)、シースルーヘッドレストを採用。eKワゴンは内装色をブラックに変更、eKスポーツはディスチャージヘッドランプを追加した特別仕様車「サウンドビートエディション」を発売。仕様はeKワゴン3AT車の「サウンドビートエディションM」、eKワゴン4AT車の「サウンドビートエディションG」、eKスポーツのN/Aエンジン車「サウンドビートエディションX」、eKスポーツのターボ車「サウンドビートエディションR」の4仕様を用意した。
2003年8月30日
eKクラッシィの2WD車をベースに専用設定色の「イエローソリッド」やメッキグリル、イエローとブラックのツインキーレスエントリーキーやドアを開けた時に応援歌の「六甲おろし」が流れるオルゴール、ピンストライプとロゴストライプ等を追加し、阪神タイガースファンに送る仕様とした地域限定特別仕様車「阪神タイガースエディション」を発売。近畿・北陸・四国・中国地区、三重県、埼玉県・福島県の一部のみで203台の限定販売。優勝祈願だるまを成約プレゼントとして用意した。
2003年11月5日
eKスポーツをベースにeKクラッシィの「阪神タイガースエディション」に採用されていた装備に加え、スペシャルスピードメーターや阪神タイガース仕様の2DINオーディオ、ディスチャージヘッドランプなどを装備した地域限定特別仕様車「阪神タイガースエディション」を発売。近畿地区のみの限定販売。こちらは番号ステッカー2枚を成約プレゼントとして用意した。
2004年1月23日
eKワゴンの「M」をベースに、インパネとセンターパネル上部にブラックを施した専用内装とし、2DINサイズのMD/CDチューナーを追加とスピーカーの増設、また、ベース車ではオプションとなっているABS、電動格納式リモコンドアミラーを標準化すると共に、2WD車にはリアワイパーも追加した特別仕様車「ブルームエディション」を発売。
2004年5月11日
全モデルで一部改良。「平成17年基準排出ガス50%低減(☆☆☆)」を取得し、eKスポーツはディスチャージヘッドランプを標準装備化。また、eKワゴンには「M」をベースにeKクラッシィの内装やイルミネーション付ネームプレート、電動格納式リモコンドアミラー、リアワイパー(2WD車のみ)を追加した特別仕様車「プレミアムエディション」を、eKスポーツにはオプション設定されているレカロ社製セパレートシートとシースルーヘッドレストを装備しお買い得価格に設定した特別仕様車「レカロエディション」をそれぞれ発売。
2004年5月25日
eKアクティブを追加、販売開始。グレード体系は自然吸気エンジン仕様の「V」とインタークーラーターボエンジン仕様の「VT」を用意。さらに、充実装備の特別仕様車「スペシャルカラーエディション」を全グレードに設定した。
2004年12月20日
全モデルで一部改良。eKワゴンは「M」に5速MT車を追加。また、「M」は電動格納式リモコンドアミラーを、「G」はABSをそれぞれ標準装備化されたほか、大幅に仕様が変更された。eKスポーツとeKクラッシィはテールゲートとリアコンビランプを変更、eKクラッシィはさらにeKアクティブに採用の後席センターアームレストを追加。eKアクティブは「V」のホイールカバーを変更。eKスポーツとeKアクティブのステアリングのセンターパッドのデザインを変更。エアコンを改良し、冷暖房の性能を向上。これに併せてコントロールパネルを変更(風量調整が3段階から4段階へ)して、インストルメントパネルとの一体感を高めた。同日にeKスポーツとeKアクティブに特別仕様車「リミテッドエディション」を発売。eKスポーツは自然吸気エンジンに変更すると共に、足回りをeKワゴンと共通の仕様に変更。MD/CDオーディオと後席2スピーカーを追加すると共に、スペアキーをキーレスエントリー対応キーにした。eKアクティブはディスチャージヘッドランプ・MD/CDオーディオ・後席2スピーカー・キーレスエントリー対応スペアキーを追加した。なお、自然吸気エンジンの2WD車は「平成17年基準排出ガス75%低減(☆☆☆☆)」を取得した。
2005年6月8日
日産自動車に、ワゴン・スポーツをオッティとしてOEM供給を開始。
2005年10月18日
倉敷ナンバーのご当地ナンバー認証を記念し、eKワゴンの「M」をベースに、ボディーカラーは倉敷市の特産品であるマスカットをモチーフとした「マスカットグリーン」を用意したほか、「く:空気清浄 (バイオクリアフィルター)」「ら:ラゲッジマット」「し:シートアンダートレイ」「き:キーレスエントリーキー」を標準装備とした地域限定特別仕様車「eK倉敷」を発売。岡山三菱自動車販売のみで100台の限定販売。
2005年12月20日
一部改良。全モデルに脱臭機能付クリーンエアフィルターを追加。さらに、eKワゴンでは「G」のシートをスウェード調の生地に変更し質感を向上すると共に、全車でこれまでオプションとなっていたハイマウントストップランプを標準装備化。eKスポーツはリアスピーカーを追加し、標準で4スピーカー仕様となった。eKアクティブはCDオーディオとカップホルダー付後席大型センターアームレストを追加。eKスポーツ、eKアクティブのディスチャージヘッドランプを廃止。eKスポーツ、eKアクティブの運転席前ネームプレート(イルミネーション付)が廃止。eKスポーツのサイドエアダムのシンボルマークのステッカーを廃止。同日にeKスポーツにはレカロ社製フロントシートを採用しながらも価格を抑えた特別仕様車「レカロエディション」を発売。なお、eKクラッシィは一部変更を機に販売終了となった。
2006年9月13日
eKアクティブ販売終了。

初代モデルはシンプルかつプレーンなデザインが評価され、デビュー年次の2001年グッドデザイン賞(商品デザイン部門)では軽自動車で唯一受賞を果たした。

eKワゴン

eKワゴン(後期型) eKワゴン(後期型)
eKワゴン(後期型)

eKシリーズで初めに販売された車種。基本メカニズムをミニカおよびトッポBJから流用し、当初はコラム式3速ATのみの設定で、4WDは選べるものの、当初はターボは用意されていなかった。ルームライトやミラーをダイハツ・ムーヴの部品をそのまま流用して装備する等、実用的な軽乗用車全体的に見ても極めて異例なほどの割り切った仕様により安価を実現。インパネも基本的にはシンプルなミニカのものを流用していたが、eKワゴンには最初から2DINオーディオスペースが採用されていた(のちに三菱製軽自動車は全車2DINとなる)。ベーシックで性別や年齢を問わないデザインや、同時期に発売されたSUVのエアトレック同様機械式駐車場に入る1,550mmに抑えた全高が特徴。また、三菱の販売チャネル統合前はカープラザ店で取り扱っていた唯一の軽自動車でもあった。センターメーターが採用されており、MT車も設定されていた[2]

eKスポーツ(初代)

eKスポーツ eKスポーツ
eKスポーツ

eKシリーズのスポーツモデル。スポーティーな外観に仕立てている。アナログスピードメーターのみのワゴンと違ってデジタルスピードメーターとアナログタコメーターを装備する。自然吸気エンジンのほかeKシリーズで初となるターボエンジン、レカロシートがラインナップされた。トランスミッションはすべてコラム式ATを採用しており、MTは開発段階から未採用となっている。

[Z]155/65R13 [R]2WD ※155/55R14、4WD 165/55R14 各アルミホイール装備

[R]は ※コラム式4AT、ターボ仕様、専用マフラー、ABS、前輪ブレーキと干渉するため13インチは装着不可。
※後部扉の下、後部 ナンバーの下に、独自模様 有。 アルミホイール、※中心部のみ 三菱マークが入った、プラキャップで、ナットが覆われていた。 ロービーム、ハイビーム(ハロゲン)、ポジションランプ、方向指示の四つの灯火が1つにまとめられている。 ※ロービームは、ハロゲン。OPでディスチャージランプに変更可能。 運転席、助手席にエアバッグ。 ※ダッシュボードに、フロントスピーカー収容。 ※運転席前に、ロゴの入ったランプ。 パーキングブレーキがフット式で、ベンチシート採用。 ※アームレストに、携帯電話用ポケット(当時は運転中携帯電話の規制が無かった。) ※助手席の後部は、ブックポケット。 ※タコメーターは、アナログで円形。(速度、距離、燃料)デジタル表示、※それ以外はランプ表示。 表示速度 0〜140km/H  2003年登録[R] 検査表から転記。 H81-W 原動機 3G83。車両重量 850kg 前 540kg ※後310kg 長さ3.39m 幅1.47m ※高さ1.55m ※後期型との主な相違点。

eKクラッシィ

eKクラッシィ(後期型) eKクラッシィ(後期型)
eKクラッシィ(後期型)

eKシリーズの上質系クラシックモデル。外装をクラシック調にしたほか各種装備を上質な物にしてeKワゴンと差別化を図っている。遮音性の向上、サスペンションチューニングで快適性の向上も盛り込まれた。エンジンは自然吸気エンジンのみとなる。2005年12月に販売終了。

eKアクティブ

ekアクティブ ekアクティブ
ekアクティブ

eKシリーズのクロスオーバーSUVモデル。当時の軽自動車市場では珍しかった正式なクロスオーバーSUVとして発売された[3]。メーター周りはeK・SPORTと同じ。最低地上高のアップや大型のバンパー、大径タイヤ、ビルトインタイプのルーフレールなどが特徴。エンジンは自然吸気エンジンとターボエンジンがある。最低地上高のアップにより、機械式駐車場に入らない可能性がある。eKワゴン/eKスポーツのフルモデルチェンジと同時に販売終了。

2代目(2006年-2013年・H82W型)

三菱・eKワゴン(2代目)
三菱・eKスポーツ(2代目)
H82W
eKワゴン(前期型)
リア
eKワゴンとオッティの比較
(共に後期型・リヤ)
概要
販売期間 2006年 - 2013年
ボディ
乗車定員 4人
ボディタイプ 5ドア軽セミトールワゴン
駆動方式 FF/4WD
パワートレイン
エンジン 3G83型 直3 SOHC12V 657cc
変速機 フロア5MT/インパネ3AT/4AT
前:マクファーソンストラット
後:3リンクコイル
前:マクファーソンストラット
後:3リンクコイル
車両寸法
ホイールベース 2,340mm
全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,550 - 1,570mm
車両重量 820 - 900kg
その他
共通のプラットホームを使用する車 日産・オッティ
三菱・ミニカ
三菱・トッポ
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2006年9月13日
フルモデルチェンジ。目標月間販売台数は「ワゴン」、「スポーツ」合わせて6,000台と発表されている。インテリアではコラムシフトインパネシフトに変更、助手席背もたれ部分にゴミ箱やトレーなどを追加装備できる「マルチポジションユーティリティー」を追加、エクステリアではフロントマスクのデザイン変更と、軽自動車初のLEDを用いたリヤコンビランプの採用を除き、初代モデルとほとんど変わらないキープコンセプトの外観となった。エンジン、サスペンション等も引き続き先代からのキャリーオーバーとなる為、前モデルのリファインモデルとも言える。駆動方式は、eKワゴン、eKスポーツ共に2WDまたは4WDから選択できる。(商用車ベースでない)軽乗用車で初のパワースライドドアを一部グレードで左側リアドアに装備(右側はヒンジドア)。近年は大手各社からスライドドア付きの軽トールワゴンが発売されているが、当時としては画期的で、また現在でも車高1,600mm程度でスライドドアを装備しているのはこのeKと姉妹車の日産・オッティだけである。スライドドアは、かつて同社が発売していたRVRと同じボディー外側のレールが見えないインナーレール方式を採用し、リモコンでの開閉も行なえる。ただし、ヒンジドア仕様よりも開口部が狭いほか、給油口が同じ側にあるため、スライドドアを開けた状態では給油作業が不可能となる。ちなみに、スライドドア装着車は、グレードを示すアルファベットのあとに必ずSが付く。また、eKスポーツには自然吸気エンジン仕様の「X」が追加された。軽乗用車の枠を越えたハイクオリティなオーディオ「ハイグレードサウンドシステム」や「三菱マルチエンターテイメントシステム(MMES)」を新たにメーカーオプションとして設定。「ハイグレードサウンドシステム」は音にこだわる人向けに、6ポジションの8スピーカーシステム、6chパワーアンプによる360W大出力化、DSP(Digital Signal Processor)による音質チューニングによって、グレードアップさせる。これは「アウトランダー」での高音質化のノウハウを活かして、ドア内部の開放穴を遮音材や制振材でふさいでドア自体をスピーカーボックス構造とする「デッドニング」も行い、軽乗用車としてはこれまでにないハイクオリティなサウンドを実現。「三菱マルチエンターテイメントシステム(MMES)」は大容量30GBのHDDを搭載し、わかりやすいナビゲーション機能と約4,000曲を録音可能なミュージックキャッチャーなど充実したオーディオ機能を一体化したものとなっている。(クラリオン製「C11」)
2006年度グッドデザイン賞を受賞。
2006年12月20日
当社の女性社員で構成する「FM Seeds」が企画段階から参加し、アンケートを得た結果に基づき、パワースライドドアを標準装備したeKワゴン「MS」をベースにフロントセパレートシート、授乳時の目隠しや日差しから赤ちゃんを守るカーテン、ベビーカーを立てた状態で収納できるベビーカーホールドアタッチメント、ISO-FIX対応チャイルドシート固定用アンカー、専用オプションとしてルームミラー越しに後席を確認できる「赤ちゃん見えるミラー」や「キッズピロー」を設定した子育てママを応援する特別仕様車「Marble Edition」を発売。
2007年6月19日
eKスポーツに特別仕様車「Sound Beat Edition」を発売。「X」、「R」グレードをベースにメーカーオプションで設定している「ハイグレードサウンドシステム」(出力360Wのハイパワー/別体アンプ/8スピーカーを搭載)を標準装備。ただしセットで「三菱マルチエンターテイメントシステム(MMES)」か「2DIN AM/FMラジオ付CD/MDプレーヤー」のどちらかを選ぶ必要がある。ボディカラーは専用のライトブルーメタリックを追加し、全7色で展開。
2007年9月6日
eKスポーツにスライドドアモデル「XS」・「RS」を追加。また、eKワゴン/スポーツ共にセキュリティーアラーム機能などを備えたETACS機能の設定やオプションのMMESの仕様変更(ワンセグ対応化とDVD/MP3再生機能を追加)を行う一部改良を実施。「C11→C12」
2007年12月25日
eKワゴンの「M」と「MS」をベースに撥水機能付UV&ヒートプロテクトガラス(フロント)や親水機能付電動格納式リモコンドアミラー、2DINユニークオーディオ、ブレーキアシスト付ABS等を装備した特別仕様車「Bloom Edition」を発売。ボディカラーは専用色の「サクラピンクメタリック」を含む4色を設定。
2008年8月21日
一部改良。フロントフェイスを一新すると共に、eKワゴンの「MS」・「GS」はワッフルタイプの新デザイン生地を採用。また、eKワゴンはボディカラーに「Bloom Edition」の専用色だった「サクラピンクメタリック」や「ミントグリーンソリッド」、「サンフラワーイエローソリッド」、「ダークブルーマイカ」の4色を追加。また、燃費性能に優れた充実モデル「MX」を追加。全モデルでマップランプを標準装備化すると共に、ETACS機能も運転席ドア限定アンロックなどを追加し強化された。また、eKワゴンの「マーブルエディション」もベース車に準じる変更を行った。なお、リアに装着される「eK・WAGON」の車名エンブレムは後期型ではシールタイプとなった。
2009年7月30日
一部改良。NAエンジンの2WD・4AT車でエンジンとオートマチックトランスミッションの制御見直し並びに全てのNAエンジン車で走行抵抗の低減を行い、燃費を向上。これに伴い、2WD・5MT車が「平成22年度燃費基準+20%(現在は平成27年度燃費基準達成)」を、2WD・4AT車と4WD・5MT車で「平成22年度燃費基準+15%」を達成。ボディカラーはオプションカラーとして「ラズベリーレッドパール(eKワゴン専用)」と「ミスティックバイオレッドパール(eKスポーツ専用)」を追加し、オプションのMMESは省電力・耐衝撃性に優れたSSD仕様に変更。(クラリオン製NX309と同等品「C21」)同時にeKワゴン「MX」をベースに装備を厳選し、2WD車は99.8万円のお買い得価格に設定したeKワゴン特別仕様車「Limited」を発売(eKワゴン「Limited」の発売と一部改良は8月19日より)。
2010年1月25日
eKワゴン特別仕様車「Joy Field」を発売。「M」・「MX」をベースに、サイドターンのクリアレンズやメッキドアミラーを採用した。また、初回車検前までの1年毎の法定点検や6ヶ月毎の安心点検、さらには、エンジンオイル・オイルエレメント・フロントワイパーのゴム等の消耗部品の無料交換・補充を行う「ハーティプラスメンテナンス I しっかりパック」が無料で付与される。
2010年8月5日
一部改良。メーター部分に低燃費運転をサポートするECOランプを追加。eKスポーツのボディカラーは「ミディアムグレーメタリック」に替わり、「チタニウムグレーメタリック」を追加。さらに、5年目以降の車検入庫時に保証延長点検(24ヶ月定期点検相当)を受けることを条件に適用される「最長10年10万km特別保証延長」の対象車種となった。なお、同年1月に発売したeKワゴン特別仕様車「Joy Field」はカタロググレードと同様の一部改良を受け、販売を継続する。7インチワイドディスプレイSSDナビゲーション(MMES)が型式変更「C21」→「C22」(クラリオン製NX309→NX310と同等品)
2010年12月20日
eKワゴン「M」の5MT車及び「MX」をベースに、7インチワイドディスプレイSSDナビゲーション(MMES)を標準装備し、メッキタイプのドアミラーとクリアタイプのサイドターンランプを採用し統一感を高めた特別仕様車「Navi Collection」を発表(2011年1月11日販売開始)。
2011年11月
仕様変更。グレード体系の整理に伴い、eKワゴン「MS」とeKスポーツ「XS」・「RS」を廃止。メーカーオプションの「ハイグレードサウンドシステム」を廃止。「スポーティパッケージA」および「スポーティパッケージB」が新設。eKワゴンのボディーカラー「ペールベージュソリッド[JM]」、「サンフラワーイエローソリッド[SE]」、「ダークブルーマイカ[NL]」の3色が廃止。(eKスポーツのボディカラーに変更無し)
2012年7月6日
一部改良。安全に関する法規制強化に対応し、ヘッドレストを大型化し、ISO-FIXチャイルドシートアンカーを装備。ekスポーツ「X」、「R」のルーフアンテナがピラーアンテナに変更。同モデルのウォッシャーノズルが2個から1個へ変更。
2013年2月27日
スポーツモデル「ロアコンプリート」生産終了。

eKスポーツ(2代目)

ekスポーツ(左:初期型、右:後期型) ekスポーツ(左:初期型、右:後期型)
ekスポーツ(左:初期型、右:後期型)

eKワゴンのスポーツモデル。デザインが異なるボリカーボネイト製フロントグリル、ディスチャージヘッドランプフロント/サイド/リアエアダムルーフスポイラーアルミホイール、ハイブリッドメーター(アナログ&デジタル)を標準装備とする。また、先代と同様にレカロシートをメーカーオプションで用意する。なお、14インチタイヤを標準装備とするグレード(R)は、全高が1,570mmとなるため機械式駐車場に入庫できない場合もある。当初eKワゴンで採用された電動スライドドアモデルは用意されていなかったが、後に追加された。eKワゴンのフルモデルチェンジにより販売終了。後継車はeKカスタム(後述)。

軽トールワゴン

三菱と日産の合弁会社NMKVが開発、三菱が製造、三菱と日産が販売。車両型式は三菱のもので共通。

タイプ 三菱・eKシリーズ 日産・デイズシリーズ
軽トールワゴン
ノーマル eKワゴン
eK wagon
デイズ
DAYZ
スポーツ eKカスタム
eK custom
デイズ ハイウェイスター
DAYZ Highway STAR
軽スーパーハイトワゴン
ノーマル eKスペース
eK SPACE
デイズ ルークス
DAYZ ROOX
スポーツ eKスペース カスタム
eK SPACE CUSTOM
デイズ ルークス ハイウェイスター
DAYZ ROOX Highway STAR

3代目(2013年- ・B11W型)

三菱・eKワゴン(3代目)
三菱・eKカスタム(初代)
B11W
後期型 eKワゴン T Safety Package
(2015年10月 - )
前期型 eKワゴン G 車内
概要
販売期間 2013年 -
設計統括 秋田義雄(プロダクトエグゼクティブ)
デザイン 松延浩明(エキスパートデザイナー)
ボディ
乗車定員 4人
ボディタイプ 5ドア軽トールワゴン
駆動方式 FF/4WD
パワートレイン
エンジン 3B20型 直3 DOHC12V MIVEC 659cc
変速機 INVECS-III CVT
前:マクファーソンストラット
後:3リンクコイル
前:マクファーソンストラット
後:3リンクコイル
車両寸法
ホイールベース 2,430mm
全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,620mm
車両重量 820kg - 900kg
その他
共通のプラットホームを使用する車 日産・デイズ
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2013年3月8日
日産自動車と日本国内での軽自動車事業に関わる合弁会社として設立したNMKVが両社向けに商品企画・開発を行った新型軽自動車のエクステリアデザインを公表[4]
2013年4月18日
予約注文の受付を開始[5]
2013年5月20日
水島製作所でオフライン式を実施[6]
2013年6月4日
eKとデイズのハイマウントストップランプに不具合があるとして、国土交通省にリコールを届け出た[7]
2013年6月6日
公式発表・販売開始[8]。先代から全高70mm、ホイールベースを90mmそれぞれ拡大してトールワゴンに転換され、前席と後席のスペースも107mm拡大されたことで後席での快適性も高められた。エンジンはi用のMIVECエンジン「3B20型」をベースにフリクション低減や燃費改善などを行った新世代のものに置換されたほか、三菱製の軽自動車では初となる副変速機構付CVTINVECS-III CVT」(デイズでは「エクストロニックCVT」に相当)やeKワゴン「E」・eKカスタム「T」を除く2WD車に減速時(約13km/L以下)からエンジンを自動停止するコーストストップ機能付オートストップ&ゴー(AS&G、NA・4WD車は停車時のみエンジンを自動停止するAS&Gを装備。デイズでは「PURE DRIVE / アイドリングストップ」に相当)を採用。ターボチャージャーはこれまでの三菱重工業製の「TD」シリーズからより軽量なIHI製の「RHF25」型に切り替えられた[9]。さらに、高張力鋼板の採用拡大や空気抵抗を低減するバンパーの採用などで燃費を大幅に向上したことで、NA車はAS&Gの有無や駆動方式を問わず「平成27年度燃費基準+20%」を達成。ターボ車でも2WD車は「平成27年度燃費基準+10%」、4WD車は「平成27年度燃費基準」をそれぞれ達成した。サイドのデザインは「トリプルアローズライン」を採用しており、フロントグリル中央に配したスリーダイヤを起点にヘッドランプからフロントフェンダーに配した上部ライン、フロントバンパーからL字型リアランプに配した中央のライン、ハイライトのアクセントをつけたボディ下部に配したラインによってボディ全体に抑揚を効かせ、これまでの軽自動車にはなかった立体的で上質感のあるデザインとした。装備面ではeKワゴン「E」を除く全車で軽自動車初となるタッチパネル式のオートエアコンや三菱製軽自動車初となる99%UVカットガラス(フロントドアガラス)を採用したほか、一部のグレードにはシフトレバーを「R」に入れるとルームミラーに内蔵したモニターから車両後方の映像が確認できるリヤビューモニター付ルームミラー、急勾配での坂道発進時にブレーキペダルからアクセルペダルに踏み換える間の最大約2秒間ブレーキ状態を保持するヒルスタートアシスト、キーを身に着けていればドアゲートやテールゲートのスイッチを押すだけで開錠・施錠ができ、さらに、エンジンスイッチを押すだけでエンジン始動・停止もできるエンジンスイッチ+キーレスオペレーションシステムも装備した(ヒルスタートアシストとエンジンスイッチ+キーレスオペレーションシステムも三菱製軽自動車では初採用の装備。デイズでは「インテリジェントキー&プッシュエンジンスターター」に相当)。先代にあったスライドドア仕様車は、派生モデルのeKスペース全車に両側スライドドアを採用する形で未設定。
エクステリアは日産とデザインコンペで争った結果、三菱案が採用され、その案をベースにNMKVが三菱向けに仕上げている。
グレード体系はeKワゴンは新設の2WD専用廉価グレード「E」、基本グレード「M」、上級グレード「G」、eKカスタムは2WD専用基本グレード「M」、上級グレード「G」、ターボ車「T」の各3グレードずつ、計6グレードを用意する。ボディカラーは新色となる「チェリーブラウンパール(オプションカラー)」、「ブリリアントターコイズメタリック」、「パープリッシュネイビーパール(オプションカラー)」を含む8色を設定する。
なお、全高が高くなったことから一般的な機械式立体駐車場(高さ制限1,550mm)への入庫ができなくなり、現在生産されている三菱製軽自動車で機械式立体駐車場に入庫できる車種はなくなった。併せて、eKシリーズのフルモデルチェンジに合わせて軽自動車のラインナップ集約を行い、iトッポが生産を終了した(在庫分は同年9月27日まで販売された)。これにより、軽商用車のミニキャブ(ガソリン車のみ2014年2月27日をもって自社生産分の新車販売を終了)との2本体制となる。
2013年7月8日
発売から約1ヶ月後の7月7日時点で販売目標台数の5,000台/月の3.6倍に相当する18,000台を受注したことを発表。eKワゴンとeKカスタムは半々ずつの比率となっており、eKワゴンは基本グレードの「M」が一番人気で、eKワゴン全体の半数(2WD車38%、4WD車12%)を占める。一方、eKカスタムはeK全体でも唯一のターボ車「T」が一番人気となっている[10]
2013年10月17日
福祉車両「ハーティラン」シリーズの新ラインナップとして、eKワゴンに「助手席回転シート仕様車」と「助手席ムービングシート仕様車」を発売[11]。共通装備としてシート組み込み式のフットレストと着座姿勢を支える胸部固定ベルトを装備。また、前席はセパレートタイプのシートとなる。前者は簡単な手動操作で助手席を外側に55度回転させることで車両への乗り降りをサポート。後者は電動で助手席を外側に95度回転し、スライドダウンさせることでより一層乗り降りをしやすくしたほか、リモコンスイッチ、シート組み込み式アームレスト、車いす固定用ゴムネットを追加装備した。
2014年6月24日
一部改良[12]。NA・2WDのAS&G搭載車に減速時の運動エネルギーを利用して発電し、発電した電力をニッケル水素電池に蓄えて電装品に供給する「アシストバッテリー」を新たに搭載したことでJC08モード燃費を30.0km/Lに向上。併せて、NA車はCVTの仕様を最適化し、エンジンの吸気ダクトを改良したことで動力性能も向上した。ボディカラーは新たに「レッドメタリック」と「ショコラブラウンパール(eKカスタム専用色、オプションカラー)」を追加。eKワゴンは「M」・「G」にブラック内装のオプション設定(タコメーターを含めた他の装備とのセットオプション)が追加されたほか、全グレードのアンテナをeKカスタムと同じルーフアンテナに変更。「E」はメーカーオプションだったリアワイパーが標準装備され、手動格納式だったドアミラーが電動格納式に変更。「G」は電動格納式リモコンドアミラー(カラード)にLEDサイドターンランプを追加した。eKカスタムは「G」・「T」にマルチアラウンドモニター(バードアイビュー機能付)のオプション設定を追加した。
eKカスタムのフォグランプ周囲にメッキ加飾を追加。
2014年12月4日
新グレードとして、eKワゴンに「E e-Assist」・「M e-Assist」・「G e-Assist」、eKカスタムに「M e-Assist」・「G e-Assist」・「T e-Assist」を追加[13]。「e-Assist」は、約5km/h〜約30km/hの低速走行時にレーザーレーダーで前方の車両を検知し、衝突の危険がある時にはブザー音とメーター内の警告灯で注意喚起し、自動ブレーキで衝突の回避あるいは衝突被害の軽減を図る低車速域衝突被害軽減ブレーキシステム(FCM-City)、停車時から約10km/h以下の走行時にレーザーレーダーが前方約4m以内に障害物や車両が検知している状態で踏み間違いなどの操作ミスでアクセルペダルをすばやく強く踏み込んだ時にブザー音とメーター内の警告灯で注意喚起すると同時に、エンジン出力を抑制して発進を緩やかにすることで衝突被害の軽減を図る誤発進抑制機能の2点で構成されており、同時に、アクティブスタビリティコントロール(ASC)とフロントスタビライザーも標準装備されるほか、eKワゴン「E e-Assist」とeKカスタム「T e-Assist」ではヒルスタートアシストとブレーキアシストも標準装備される。
2015年10月22日
マイナーチェンジ[14]
「G」及びeKカスタム「T」の「e-Assist」搭載グレードにおいて、新たに、軽自動車で初採用(同時にデイズにも採用)となるオートマチックハイビーム、オートライトコントロール、マルチアラウンドモニター(バードアイビュー機能付)を追加し、グレード名を「G Safety Package」及び「T Safety Package」に改名するとともに、「T Safety Package」をeKワゴンにも拡大して設定。一方で、eKワゴンの「E e-Assist」とeKカスタムの「T」を廃止した。
外観は共通でアルミホイール装着車は8本スポークの14インチアルミホイールを採用するとともに、リアコンビランプをLED化。eKワゴンはフロントバンパーのデザインを変更し、アッパーグリル幅を上下に拡大するとともに、左右下部にガーニッシュを追加。「G」系と「T Safety Package」はヘッドライトをディスチャージヘッドライト(光軸自動調整機構付)に変更した。ボディカラーを見直し、「チェリーブラウンパール(オプションカラー)」・「パープリッシュネイビーパール(オプションカラー、eKカスタム専用色に移行)」・「ブリリアントターコイズパール」を廃止する替わりに、「ポピーレッドメタリック」・「ウォーターブルーメタリック」・「シトラスイエローソリッド」を新設定した。
内装は共通でセンターパネル下にスマートフォンや携帯電話などの小物類を置くことができるセンターオープントレーを追加したほか、eKワゴンはシート生地をスエード調トリコット生地に替えてブラウンと明るいアイボリーの2トーン仕様に変更するとともに、「E」と「M」はスピードメーターのデザインを変更。eKカスタムはパワーウィンドウスイッチパネルにメッキ調ラインモール加飾を追加し、「T Safety Package」はステアリングホイールをピアノブラックと左右のメッキモールで構成した新デザインに変更した。
燃費性能も向上され、NAエンジン車は「E」を除く全車で電子制御サーモスタッドの採用やCVT制御の見直しを行ったほか、4WD車とターボ車「T Safety Package」にはオートストップ&ゴー(コーストストップ機能付)やアシストバッテリーを新搭載したことで全車で燃費を向上し、NA・4WD車と「T Safety Package」の2WD車は「平成32年度燃費基準+10%」、「T Safety Package」の4WD車も平成32年度燃費基準をそれぞれ達成した。併せて、ショックアブソーバーの減衰力とEPS制御を最適化したことで、乗り心地やパワーステアリングの取り回し性を向上。フロントウィンドシールドとフロントドアにはIRカット機能を追加した。
さらに、一部グレードは装備内容が充実し、eKワゴン「E」はこれまでメーカーオプション設定だった電動格納式リモコンドアミラー(カラード)、ラゲッジルームランプ、リバース連動リアオートワイパー&ウォッシャーが、eKカスタム「G(Safety Packageを含む)」と「T Safety Package」はこれまでメーカーオプション設定だったステアリングオーディオリモコンスイッチとツィーターをそれぞれ標準装備化した。

eKカスタム

後期型 eKカスタム T Safety Package 後期型 eKカスタム T Safety Package
後期型 eKカスタム T Safety Package

2代目まで販売されていた「eKスポーツ」の後継車として設定されたスポーティモデルで、eKシリーズ全体では3代目のスポーツモデルとなるが、「eKカスタム」としては当代が初代となる。フロントデザインは大型のクロムメッキグリルとディスチャージランプを組み込んだヘッドランプで精悍な印象としたほか、バンパーを大型化し、サイドエアダムやリアスポイラーを装備したことで力強さと安定感のあるデザインとしている。内装色はブラックをベースとし、シート生地には縦柄のスウェード調ファブリックを採用している。

後期型はクロスオーバーSUVであるアウトランダーの2代目・後期型モデルで採用したフロントデザインコンセプト「ダイナミックシールド」を導入し、バンパーセンターをグロスブラックに変え、バンパー下部にはLEDイルミネーションを配してクロームメッキで縁取り、「T Safety Package」は15インチアルミホイールにダークグレー塗装と切削光輝処理を施した。

ボディカラーはeKワゴンとの共通カラー4色(ホワイトパール(オプションカラー)、クールシルバーメタリック、ブラックマイカ、レッドメタリック)と、eKカスタム専用の有料色2色(パープリッシュネイビーパール、ショコラブラウンパール)の6色を設定する。

デイズとの違いについて

日産自動車が販売するデイズとはグレード体系・外観・装備内容などが大きく異なる。

グレード体系においてはeKカスタムにおいて、デイズのスポーティモデルであるデイズハイウェイスターの「ハイウェイスターJ」に相当するAS&G(アイドリングストップシステム)非装備の廉価グレードが設定されなかった(なお、「ハイウェイスターJ」は2015年10月のマイナーチェンジに伴い廃止)。

外装はフロントデザインが異なり、eKワゴンは2本のクロムメッキラインを配した光沢ブラックのフロントグリルを採用、eKカスタムは太い2本のクロムメッキで配したフロントグリルを採用。フォグランプ廻りを含めたフロントバンパーも異なり、ekワゴンにおいてはヘッドライトも専用品となる。また、フルホイールキャップやアルミホイールのデザインも異なる。Aピラーより後部はリヤコンビネーションレンズも含め、デイズと共通である。

装備内容に関しては以下の違いがある。

  • LEDターンランプ付電動格納式リモコンドアミラー(カラード)はeKワゴン・eKカスタムそれぞれの「G(Safety Packageを含む)」と「T Safety Package」に標準装備(デイズはハイウェイスター全グレード及び「X」に標準装備)
  • eKワゴンは「E」を除く全グレードにおいて、オプションでブラック内装に変更することができる。その際、メーターがタコメーター付に、シートがスウェード調ファブリックに変更となり、メッキのインナードアハンドルとシルバーのドアアームレストを追加。「M(e-Assistを含む)」は「G(Safety Packageを含む)」に標準装備されているブラックの本革巻ステアリングやドアトリム生地インサートも追加され、eKカスタムに近い内装となる。一方で、eKカスタムはブラック内装のみの設定である(デイズの場合、標準仕様はアイボリー内装のみ、ハイウェイスターはエボニー内装に加え、オプションでシート地とドアトリムクロスをアイボリーに変更した2トーン仕様が設定される)。さらに2015年10月のマイナーチェンジにてeKワゴン「G(Safety Packageを含む)」「T Safety Package」では内装色問わずタコメーター付きハイコントラストメーターが標準装備とされた(デイズの標準タイプには設定なし)。
  • フロントドアIRカット/99%UVカットガラス、チルトステアリング、タッチパネル式オートエアコン(花粉フィルター付)はeKワゴン「G(Safety Packageを含む)」及びeKカスタム全グレードに加え、eKワゴン「M(e-Assistを含む)」にも標準装備
  • eKワゴン「G(Safety Packageを含む)」・「T Safety Package」とeKカスタム「M」に4スピーカー(フロント+リア)を標準装備。ステアリングオーディオスイッチはeKワゴン・eKカスタムそれぞれの「G(Safety Packageを含む)」と「T Safety Package」に標準装備(デイズは標準タイプ全グレードと「ハイウェイスターX」はフロント2スピーカーのみ標準装備で、リア2スピーカーはディーラーオプション設定、ステアリングオーディオはメーカーセットオプション「日産オリジナルナビ取付パッケージ」を設定した場合にのみ装備される)
  • eKワゴン「G(Safety Packageを含む)」・「T Safety Package」は本革巻ステアリング(ブラック)と14インチアルミホイールを標準装備(デイズの標準タイプは非装備)
  • マルチアラウンドモニター(バードアイビュー機能付)、オートマチックハイビーム、オートライトコントロールはeKワゴン・eKカスタムそれぞれの「G Safety Package」・「T Safety Package」に標準装備(デイズはアラウンドビューモニター、ハイビームアシスト、オートライトシステム(ワイパー連動)にそれぞれ置き換わる。アラウンドビューモニターは「X」及びハイウェイスター全グレードに標準装備、ハイビームアシストとオートライトシステム(ワイパー連動)はハイウェイスターのみ標準装備で、一部グレードはレス設定が可能)
  • eKワゴン「M」・「G」及びeKカスタム「G」はe-Assist(FCM-City・誤発進抑制機能)、アクティブスタビリティコントロール(ASC)、フロントスタビライザーの有無がグレードごとに細分化しており、eKワゴン「E」はヒルスタートアシストとブレーキアシストが非装備となる(デイズはe-Assistがエマージェンシーブレーキと踏み間違い衝突防止アシスト、ASCがVDCにそれぞれ置き換わるが、標準タイプの廉価グレード「J」を含め、エマージェンシーブレーキ・踏み間違い衝突防止アシスト・VDC・フロントスタビライザー・ヒルスタートアシスト・ブレーキアシストが全グレード標準装備となり、標準タイプ全グレードと「ハイウェイスターX」にレス設定がある程度となる)
  • 寒冷地仕様は全グレード標準装備(デイズは「J」を除く4WD車のみ標準装備で、2WD車は全グレードメーカーオプション設定)
  • 2015年10月のマイナーチェンジにより、ターボ搭載グレードである「T Safety Package」をeKワゴンにも設定(デイズの標準タイプは全て自然吸気エンジンのみ)。

ボディカラーは、eKワゴンとデイズで白系の設定色が異なり、eKワゴンは全グレードで「ホワイトソリッド」と「ホワイトパール(オプションカラー)」が設定されている(デイズは「J」と「S」が「ホワイト」のみ、「X」は「ホワイトパール3コートパール(オプションカラー)」のみの設定である)ため、販売開始当初はデイズよりも1色多い8色展開だった(eKカスタムとデイズハイウェイスターは同じ4色展開)。また、カラーバリエーションは販売開始当初、「ホワイトソリッド」、「ホワイトパール」、「クールシルバーメタリック」を除いてカラー名称が置き換わるものの、バリエーションはデイズと共通となっていたが、2014年の一部改良でデイズと異なるカラーバリエーションとなり、eKではデイズ共通カラーの「アゼリアピンクメタリック」と「ピンクゴールドメタリック(eKスペースでの「アンティークゴールドメタリック」に相当)」は設定されず、替わりに「レッドメタリック」が設定される。さらに、オプションカラーの茶系色はeKワゴンは発売当初からある「チェリーブラウンパール」、eKカスタムは2014年6月の一部改良時に追加した「ショコラブラウンパール」と異なる色設定となっている(デイズではデイズ専用色の「レディッシュマルーンパールメタリック(eKでの「チェリーブラウンパール」に相当)」と入れ替えで、デイズ/デイズハイウェイスターの共通カラーとして「モカブラウンパール(eKでの「ショコラブラウンパール」に相当)」が設定されている。これにより、eKワゴンとデイズは同じ9色展開となり、eKカスタムはデイズハイウェイスターよりも1色少ない6色展開となった。2015年10月のマイナーチェンジにより、eKワゴンにてボディカラーの一部入れ替え(eKカスタム専用色化への移行を含む)が行われたが、デイズがカラーラインナップを拡大(eKワゴン/カスタム未設定色の「オーシャンブルーパール」がハイウェイスター専用色として設定するほか、eKワゴン専用色として設定されている「ポピーレッドメタリック」は、デイズでは「スカーレットメタリック」の名称でハイウェイスター専用色として設定されている違いがある)したことで、eKワゴンはデイズよりも2色、eKカスタムはデイズハイウェイスターよりも4色少ない展開となった。

脚注

  1. ^ 「eK」の名称そのものは車名ではなく、車名としては「eKワゴン」のように「eK(種類)」が正しい。
  2. ^ OEM車種のオッティも同様にラインアップされていた。
  3. ^ 以前発売されていたスズキ・KeiやOEM車種のマツダ・ラピュタも実質的にはクロスオーバーSUVだが、スズキマツダではセダンSUVの間を埋めるモデルとして扱われ、クロスオーバーSUVとは言いにくい部分もあった。2015年9月現在、スズキ・ハスラーとOEM車種のマツダ・フレアクロスオーバーダイハツ・キャストアクティバが公式にクロスオーバーSUVとされている。
  4. ^ 日産自動車と三菱自動車、協業による新型軽自動車のエクステリアデザインを公表 - 日産自動車・三菱自動車工業2社連名によるリリース(発信元:三菱自動車工業株式会社) 2013年3月8日
  5. ^ 新型軽自動車『eKワゴン』『eKカスタム』の予約注文を受付開始 - 三菱自動車工業 プレスリリース 2013年4月18日
  6. ^ 日産自動車、三菱自動車とNMKV、協業による新型軽自動車のオフライン式を実施 - 日産自動車・三菱自動車工業・NMKV 2013年5月20日
  7. ^ 三菱自、発売前の軽リコール ランプ外れる恐れ 日産と共同開発 - MSN産経ニュース
  8. ^ 新型軽自動車『eKワゴン』『eKカスタム』を発売 - 三菱自動車工業 プレスリリース 2013年6月6日
  9. ^ 三菱eKカスタムのターボチャージャーは三菱製ではない! - Clicccar 2013年6月20日(2013年6月26日閲覧)
  10. ^ 新型『eKワゴン』『eKカスタム』、発売開始約1ヶ月で18,000台を受注 - 三菱自動車 ニュースリリース 2013年7月8日(2013年7月9日閲覧)
  11. ^ 新型軽自動車『eKワゴン』に福祉車両ハーティーランシリーズとして「助手席回転シート仕様車」「助手席ムービングシート仕様車」を設定 - 三菱自動車 ニュースリリース 2013年10月17日
  12. ^ 軽自動車『eKワゴン』『eKカスタム』を一部改良 - 三菱自動車 ニュースリリース 2014年6月24日
  13. ^ 軽自動車『eKワゴン』『eKカスタム』『eKスペース』の安全機能を強化 - 三菱自動車 ニュースリリース 2014年12月4日
  14. ^ 軽自動車『eKカスタム』『eKワゴン』を大幅改良 - 三菱自動車 ニュースリリース 2015年10月22日

関連項目

外部リンク