ゴジラ×メガギラス G消滅作戦

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ゴジラ×メガギラス G消滅作戦
Godzilla vs. Megaguirus[1]
監督 手塚昌明
脚本
製作 富山省吾
ナレーター 屋良有作
出演者
音楽
撮影 岸本正広
編集 普嶋信一
製作会社 東宝映画[2]
配給 東宝
公開 2000年12月16日[出典 1]
上映時間 105分[出典 2][注釈 1]
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 12億円[9]
前作 ゴジラ2000 ミレニアム
次作 ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃
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『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』（ゴジラたいメガギラス ジーしょうめつさくせん）は、2000年12月16日に公開された日本映画で、ゴジラシリーズの第24作である[出典 3]。カラー、シネマスコープ、ドルビーデジタル[出典 4]。

キャッチコピーは「地球最大の死闘（デスバトル）」。

興行収入は12億円、観客動員は135万人。

概要

ゴジラミレニアムシリーズの第2作[4][8]。シリアスなドラマ性よりも、空想科学映画としての娯楽性が重視されている[11][12][注釈 2]。また、ヒロインがゴジラと直接戦う戦士として描かれているのが特徴であり[13][14]、シリーズで初めて人間がゴジラの背中に乗る姿が描かれる[出典 5][注釈 3]。

本作品に登場するゴジラは1954年公開のシリーズ第1作『ゴジラ』に登場した初代個体であり、オキシジェン・デストロイヤーで倒されていなかったうえ、過去に日本を3回襲ったことも含めて同じ個体が続いて登場しているという設定である[5][8]。そのため、1954年の東京襲撃シーンは新ゴジラを用いてシリーズ第1作を再現している[12][5][注釈 4]。

主要襲撃地点は東京（渋谷、お台場）。本作品の世界観は、ゴジラの襲撃により大阪が首都になった架空世界である[12][8]。

ゴジラに挑むメカは登場するが、前作における戦車やミサイル発射機といった装備は登場しない。

ストーリー

1954年、ゴジラによる初の東京襲撃によって、日本の首都が大阪に移った。1966年、東海村に上陸したゴジラにより原子力発電所が破壊され、日本政府はゴジラの攻撃目標になるとして原子力発電の永久放棄を決定した。その後、日本政府は増加する電力需要に対処すべく、水力・火力・太陽光・風力に注力したが、原子力発電を代替するには至らなかった。そこで1996年、原子力発電の代替を目標として、科学技術庁中心の元、プラズマエネルギーの研究開発を行う「クリーンエネルギーファクトリー」が大阪に建設されるが、同年ゴジラが大阪を襲撃。陸上自衛隊の対ゴジラ特殊部隊の迎撃も空しく、クリーンエネルギーファクトリーはゴジラに破壊されてしまった。壊滅した対ゴジラ特殊部隊の一員で、奥村知治と共に生き残った辻森桐子は、ゴジラ迎撃作戦で隊長の宮川卓也を亡くしており、復讐としてもゴジラ打倒に生命を懸けていた。

2001年、桐子は防衛庁の対ゴジラ対策機関・特別G対策本部（特G対）が擁する対ゴジラ戦闘部隊で、奥村も所属する「Gグラスパー」の隊長となっていた。ある日、特G対に所属する物理学者の吉沢佳乃により、対ゴジラ兵器として開発されたブラックホール砲「ディメンション・タイド」の試射が山梨県の廃校を目標にして行われる。試射は無事成功するが、それによって時空の亀裂が発生し、そこから太古の巨大昆虫メガニューラが現れ、卵を産み落としていく。偶然その様子を目撃した小学生の早坂淳は、産み落とされた卵を持ち帰るが、その不気味さに恐怖を感じ、引っ越し先の東京・渋谷で排水溝にその卵を捨てた。

一方、ディメンション・タイドは、桐子により秋葉原でスカウトされた吉沢の教え子でマイクロマシンの天才・工藤元の手によって人工衛星に搭載可能なサイズにまで小型化され、宇宙に打ち上げられる。Gグラスパーは、奇岩島にゴジラを誘導しディメンション・タイドで葬り去る「G消滅作戦」を立案し、実行に移した。

しかし、淳が捨てた卵から孵化したメガニューラの幼虫・メガヌロンが人間を襲い、渋谷の地下水脈を崩壊させて渋谷一帯を水没させてしまう。無数のメガヌロンは羽化してメガニューラとなると、ゴジラのエネルギーを狙って大群でG消滅作戦が行われている最中の奇岩島に飛来、Gグラスパーと航空自衛隊によって誘導されていたゴジラに襲いかかる。余りの数の多さにディメンション・タイドの照準が妨害されてしまうが、ゴジラとの戦いによってメガニューラの数が減少したことで照準が可能となり、ディメンション・タイドはゴジラに向け発射された。しかし、放たれたディメンション・タイドはメガニューラの大半を消滅させたものの、調整不足によってゴジラに命中せず、G消滅作戦は失敗に終わる。一方、生き残ったメガニューラは水没した渋谷に舞い戻ると、水底で眠る巨大なメガヌロンに命を引き換えとして吸収したゴジラのエネルギーを与える。そのエネルギーによって巨大メガヌロンは羽化し、メガギラスへと変貌。メガギラスは周囲を破壊すると、その姿を消した。

その後、ゴジラはお台場に上陸するが、その前にメガギラスが飛来。特G対はディメンション・タイドにより両者の消滅を図るが、メガギラスの超高周波によりディメンション・タイドが故障してしまう。ディメンション・タイドの必死の復旧作業が続く中、お台場を舞台に死闘を繰り広げるゴジラとメガギラス。果たして人類はゴジラを倒せるのだろうか。

登場怪獣

登場人物

辻森 桐子（つじもり きりこ）[17][18]
本作品の主人公。Gグラスパーの隊長[出典 6]。階級は3佐[17][18]。28歳[17]。
5年前は陸上自衛隊の対G特殊部隊に所属しており[18][19]、大阪でのゴジラとの戦いで上官の宮川を殺され、その遺志を受け継いで、残された認識票を肌身離さず所持している。ゴジラ打倒に闘志を燃やして勇猛果敢に挑み、男顔負けの活躍を見せる。その反面、子ども相手には優しく接する一面も持つ。
  • 監督の手塚昌明は、制作当時は世紀末で暗い世相であったことから、ゴジラに対して闘志を燃やす桐子を描くことで観客に前向きな希望を与えることを意図している[20]。
工藤 元（くどう はじめ）[17][21]
マイクロマシンの天才エンジニア[出典 7]。28歳[17][21]。
軟派な性格で軽い態度が目立つが、メカニックに対しての熱意と愛情は誰にも負けないほど強い。秋葉原でジャンク屋の店員であったが、大学院時代に吉沢物理学研究室で学んでいたことから特G対への協力を要請される[17][21]。最初は断るも、ディメンション・タイドの開発計画に感銘を受け参加を決意する。
特G対に協力していく中で、徐々に桐子に気がある素振りを見せ、自ら開発した超小型発信機付きの信号弾やミニSGSを提供したり、自らのPCのオリジナルOSに搭載したチェックプログラムのキャラクターに「キリコ」と名付けたりしている。渋谷の水中探査活動支援に出向いた際に、出現したメガギラスの攻撃で負傷して右腕を骨折してしまう[注釈 5]が、渋谷へのゴジラ攻撃の際には桐子と連携してディメンション・タイドを発射し、作戦を成功させる。
新倉 誠（にいくら まこと）[17][22]
Gグラスパーの広報官[出典 8]。元防衛庁で、階級は准尉[出典 8]。32歳[17][22]。
特G対の窓口として外部との接触を取り仕切る[23]。仲間内では人当たりが良く、報道陣にも国民を案じた催促を投げかけるなど基本的には良心的な人物である。
美馬 和男（みま かずお）[17][24]
Gグラスパーのオペレーター[出典 9]。階級は1曹[出典 9]。30歳[17][24]。
元海上自衛隊の潜水艦ソナー担当で[23][24]、無精髭と乱れた髪形が印象的な情報収集のプロ。ディメンション・タイドの発射管制も担当する。
工藤に対しては余り快く思っていなかったのか、中盤までやや素っ気なく接するが、渋谷へのディメンション・タイド発射時には発射を志願する工藤に後事を託し、作戦成功後には共に喜び合うほど打ち解けている。
早坂 淳（はやさか じゅん）[25]
小学生の少年[19]。大の虫好きで、桐子から「昆虫博士」と呼ばれる。
山梨県白州からの引越し前に偶然ディメンション・タイドの実験を目撃し、後に時空の歪みから出現したメガヌロンの卵を拾い持ち帰るが[19]、その不気味さに恐怖を感じ、引越し先の排水溝に捨てたことで渋谷水没のきっかけを作ってしまう。そのことを隠さずに桐子に打ち明けたり、引越し前に目撃した実験を秘密にすると約束するなど、根は素直な少年である。
本編のラストで、転校先の小学校の理科室で再び出現したゴジラを目撃する場面で映画は幕を閉じる。
細野 精一（ほその せいいち）[17][26]
Gグラスパーのパイロット[出典 10]。階級は1尉[19]（1等空尉[17][26]）。27歳[17][26]。
元航空自衛隊所属で、グリフォンを操縦し、最前線に立つ[23]。他の隊員ほど口数は多くないが[19]、グリフォンの操縦テクニックに優れ、ゴジラの熱線を全て回避させている。
奥村 知治（おくむら ともはる）[17][27]
Gグラスパーのクルー。階級は3尉[17]。25歳[17][27]。
桐子と同じ対G特殊部隊出身者の生き残り[出典 11]。少々荒っぽい口調が特徴だが、桐子の理解者であり、対ゴジラ作戦時だけでなく工藤のスカウトの際にも同行するなど、補佐的な隊員である。
宮川 卓也（みやがわ たくや）[28]
対ゴジラ特殊部隊隊長で、かつての桐子らの上官[28][19]。1996年当時40歳[28]。
5年前のゴジラとの戦いの直前、緊張する部下たちを激励した。その後戦場へ赴き部下たちと共にゴジラを攻撃するが、その進行を止められず ゴジラが破壊したクリーンファクトリーのがれきから自身の命令を無視した桐子をかばい、自身がその下敷きとなって殉職する。
山口 剛（やまぐち つよし）[29][30]
特別G対策本部・S2所属の生物学者[出典 12]。40歳[29]。
ゴジラの研究が主だが、回収された巨大トンボをメガニューラと断定し、それに加えメガヌロン、メガギラスに関する生態を解説する。
早坂 薫（はやさか かおる）[25]
淳の母親[25]。山梨から東京への引越しに満足気な様子。ゴジラ東京上陸前の避難時には、連絡が取れなくなった夫に対する不満を漏らしながら淳と共に避難している。
杉浦 基彦（すぎうら もとひこ）[17][31]
特G対本部長[出典 13]。50歳[17]。
5年前には、クリーンエネルギーとしてのプラズマエネルギー開発を指揮していた[19]。表向きは特G対の面々を信頼し、外部の人間にも腰を低くしているが、本性は利己的で傲慢。裏では浜田総理（本作における総理大臣）からの指示で日本の国益と自身の地位と名誉のために、国立科学技術研究所でプラズマエネルギー開発研究を密かに続行させている[19]。G消滅作戦が失敗しそうになると躍起になって取り乱し、秘密が露見した挙句の果てにはGグラスパーを「役立たず」呼ばわりしたため桐子に殴り飛ばされる。
チェスが趣味のようで、自室やメインルームの自身の机の上にチェス盤とコマを置いている。
吉沢 佳乃（よしざわ よしの）[17][32]
特G対科学班第一研究室責任者の物理学者[17][32]。工藤の大学時代の恩師でもある[19]。58歳[17]。
5年前は大阪のクリーンエネルギーファクトリーでプラズマエネルギーの開発に携わっていたがゴジラ襲撃で多くの同僚を失い、ゴジラによる被害者をこれ以上出さないためとディメンション・タイド開発に全力を注ぐ[19]。 口論の場面で熱くなりやすい桐子を制止するなど穏やかな人柄である。
  • 演じる星由里子は、監督の手塚からの要望により起用された[16]。星は、自身が過去に出演したゴジラシリーズでは志村喬などの錚々たる俳優が科学者役を務めていたため、大出世であったと述べている[14]。

登場兵器・メカニック

架空

ディメンション・タイド
特別G対策本部がプラズマ・エネルギーの原理を応用して開発した対ゴジラ兵器であるマイクロブラックホール生成機[17]。物理学者・吉沢佳乃が設計した。超マイクロ加速器で光線が当たった地点に小型の人工ブラックホールを生成し、大気圏外からゴジラを攻撃、その完全消滅をはかる。起動からブラックホール弾発射まで5分を要し、使用後1時間の冷却を要するため連続使用はできない。ただし、一撃の威力は半端でなく、地表では直径100メートル四方が吸収、消滅する[19]。
廃校となった山梨県の白州町立白州小学校校舎での試射実験後[注釈 6]、マイクロマシンの若き天才、工藤元によって小型化に成功、種子島宇宙センターから人工衛星に搭載され宇宙へ打ち上げられた。ディメンション・タイドという名は「次元の潮流」という意味で、工藤によって命名されている。工藤は頭文字の「DT」を本体表面に書き込んでいる。
  • デザインは西川伸司が担当[33][34]。製作中のシーンでは1/1サイズの造形物が作られた[33]。
諸元
グリフォン
形式番号 GX-813[35]
全長 18m[出典 14]
重量 15t[出典 14]
飛行速度 マッハ3[出典 14]
武装
乗員 3名[出典 15]
グリフォン
Gグラスパー所属の高速飛行戦闘機[34]。ホバリングや瞬間的な音速への到達を行うことができる。形式番号は「GX-810」からで、もともとは防衛庁にて「FX（＝次期戦闘機）」の試作機として開発されていたが、1996年、首都・大阪へのゴジラ襲来で発足したGグラスパーに1997年に配備されている[19]。現場でのゴジラ捜索に備えて、SGSや小型ボート[36]も搭載している。劇中で登場する機体は4機目の「GX-813」。
  • デザインは西川伸司[出典 16]。脚本での前後左右を自在に飛行するという記述に基づき、直進性を感じさせる実在の戦闘機のような流線型を避け現実離れしたフォルムとしつつ、マーキングやパネルラインなどでリアリティを出している[39]。当初は手塚の要望によりステルス戦闘機をモチーフとしていたが、西川は怪獣相手にステルス性能が必要か疑問に感じたという[39]。実在するステルス戦闘機に似たデザインのものや、ホバリングしてスライド移動が可能な機能を想定した高速飛行より多用途性を重視したデザインも描かれた[34]。カラーリングをデジタルで施した決定デザインには鈴木健二がコクピットに乗っている[34]。特異な機体形状のため、三面図も描かれている[34]。
  • 造型はアルファ企画が担当[37][35]。ミニチュアは、電飾やノズルの可動ギミックを備えたメインモデルのほか、バルサ製の爆破用モデルも作られた[37]。
  • コクピットのセットはF-15を模した配置となっており、手塚の要望によりリアリティのある機能性を重視した狭さとなっている[40]。
諸元
SGS
全長 2m（オリジナル）
速度 40ノット
SGS（Searching Godzilla System）[出典 17]
特G対が開発したゴジラ自動追尾ロボット[41][19]。「S1 (Search)」に用いられる。信号弾の電波や、ゴジラの音や熱を感知し、人工衛星を通じて、特G対にそのデータと映像を送信する。日本周辺海域で、常時ゴジラ警戒をしている48機[36]以外にも、グリフォンにも搭載されている。
工藤元は小型SGSも2機開発し、水没した渋谷の水中探査に使用する[出典 18]。
Gグラスパー専用車[17]
Gグラスパーの情報収集用車両。
零式無反動砲 ロケットヒートMT124B
陸上自衛隊特殊部隊が1人1基装備する強力なロケット砲。ケースに分解されて入っており、後述のロケット弾を装備する。
  • 形式番号は、監督の手塚昌明のイニシャルと誕生日に由来する[42]。
B-10弾（ホウ素弾）
5年前のゴジラ大阪襲撃の際に出動した対ゴジラ特殊部隊が、ゴジラ攻撃に使用した特殊ロケット弾。弾薬箱には「84mmB-10零式」と記されている。ロケットヒートMT124Bに装填して使用され、多くの弾数をゴジラに命中させたが、効果は全くなかった。
ドラゴンアロー[19]
航空自衛隊のF-15J戦闘機に装備された架空の航空魚雷[19]。「G消滅作戦」の支援で参加したF-15J編隊が、奇岩島への誘導のため、周辺の海中を航行するゴジラに向けて発射する。

実在

自衛隊
特G対
その他

設定

特別G対策本部
略称・「特G対」。
詳細は「東宝特撮映画の怪獣対策組織#特別G対策本部」を参照
Gグラスパー
英語表記はG-GRASPER。
詳細は「東宝特撮映画の怪獣対策組織#Gグラスパー」を参照
対ゴジラ特殊部隊
5年前のゴジラ大阪襲撃時に出動した、陸上自衛隊のゴジラ専門チーム。隊長の宮川を筆頭に、辻森班・武居班・大石班の3班に分かれてゴジラに戦いを挑んだが返り討ちに遭い、桐子と奥村以外の隊員は殉職する。
  • 書籍『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦超全集』では、ゴジラの迎撃に歩兵部隊のみでの出動となったのは、政府の真の目的がゴジラの遺伝子データ収集にあったものと推測しており、隊員はB-10弾に絶対の信頼をおいていたため作戦を疑問に思わなかったと記述している[23]。
プラズマ・エネルギー
永久放棄された原子力発電の代替・増加する電力需要に対処するために、1996年に科学技術庁が中心となり、大阪に建設されたクリーンエネルギーファクトリーで研究開発された重水素を原料とするクリーンエネルギー。このエネルギーによるプラズマ発電は人々の期待を担った。
ゴジラを引き寄せないことを念頭に研究開発されたがそれは叶わず、ゴジラはこのエネルギーに誘引されて大阪に出現。これを受けて日本政府は本エネルギーの研究開発を停止させる。
1966年からの30年間に科学技術庁は水力・火力・太陽光（ソーラー）・風力などの発電にも注力したが、原子力発電の域には達しなかった。
架空の建造物
大阪国会議事堂
大阪城公園内に建てられている国会議事堂。1954年のゴジラの東京襲来に伴い、大阪に遷都している[44]。それ以後「大阪府→大阪都」「東京都→東京府」になっている[44]。建物の外観は、実在する国会議事堂と同じ。
大阪プラズマ発電研究所（クリーンエネルギーファクトリー）
1996年に建設された原子力発電に代用するプラズマエネルギーの開発研究が行われていた施設。しかし設立直後ゴジラによって破壊される。
お台場空中庭園ビル
FCGビルに隣接して建っている[11]。ゴジラとメガギラスの戦いで破壊されてしまう。建物のデザインはFCGビルに似ている。
パレットタウン空中展望台
パレットタウンの手前に建っている。
  • 上空シーンからは、先述の空中庭園ビルと共にCGで合成されている[43]。
渋谷国立科学技術研究所
渋谷に建てられている施設。杉浦の指示で密かにプラズマエネルギーを開発しており、最終的にゴジラに破壊されてしまう。
リニアモーターカー
原子力撤廃に伴う省エネルギー化の推奨により導入された交通機関[44]。1990年代には全国に路線を広げており、東京-大阪間を1時間半で走行する[44]。
  • 車両はフルCGで描写され、秋葉原の実景に合成している[43]。

キャスト

声の出演

スタッフ

製作

監督は本作品がデビューとなる手塚昌明が務めた[出典 19]。手塚は、監督を引き受ける条件として「女性を主人公とすること」と「超兵器を出すこと」を挙げたという[45][13]。特殊技術は前作に引き続き鈴木健二が担当[20]。鈴木は、楽しいゴジラ映画を志向し、漫画的な演出を大胆に取り入れ、怖いだけでないゴジラのキャラクター性を出すことを心がけたと述べている[20]。また、前作のダークなイメージとの差別化から、ゴジラの出現シーンは冒頭の回想以外すべて昼間となっている[46][12][注釈 2]。

フルCGで描写された泳ぐゴジラやメガニューラの大群など、3DCGやデジタル合成が多用されている[46][45]。制作にはデジタルプロダクションが10社以上参加し、合成カット数は548カットに及んだ[46][45][注釈 12]。

水没する渋谷の描写は、実際に水を張ったセットと実景にCGを合成したものが併用された[46]。

特G対受付役の加藤茂雄は、『ゴジラ』（1984年版）以来のゴジラシリーズへの出演であった[47]。加藤は役柄について手塚に尋ねたところ、「番人です」と告げられたという[47]。

映像ソフト化

いずれも東宝ビデオより発売。

  • VHSは2001年12月に発売[48]。レンタルは2001年7月より開始[48]。
  • DVDは2001年8月21日発売。
    • トールケース版DVDは2002年11月21日発売。
    • 2005年4月22日発売の「GODZILLA FINAL BOX」に収録されている。
    • 2014年5月14日には「ゴジラ60周年記念版」として期間限定の廉価版が発売。
    • 2016年6月15日に東宝DVD名作セレクションにて発売
  • Blu-ray Discは2010年3月19日発売。

関連グッズ

どこでもゴジラ
入場者プレゼントとして配布された、さまざまなポージングをしたゴジラのキーホルダーフィギュア。
Vサイン、考える、サッカー、野球の計4種類。

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 資料によっては「106分」[5]、「109分」[3]と記述している。
  2. ^ a b 書籍『ゴジラ大辞典』では、物語自体はシリアスだが、工藤元のキャラクター性やゴジラの描写などの明るさでオブラートに包んでいると評している[12]。
  3. ^ 昭和シリーズにも出演経験のある吉沢佳乃役の星由里子は、このシーンを見て時代の変化を感じたという[16]。
  4. ^ 議会のシーンも当時のニュース映像として再現している[15]。
  5. ^ エンドロール前でも骨折はまだ完治していない。
  6. ^ 書籍『「ゴジラ検定」公式テキスト』では、この時の試作機の名称をブラックホール砲実験機と記述している[19]。
  7. ^ フルCGで描写された[43]。
  8. ^ 型式は実際に自衛隊に配備されているものとは異なる。
  9. ^ 群衆シーンにもエキストラ出演している[40]。
  10. ^ トンボの怪獣が登場することにちなんで起用された[40]。
  11. ^ エンドロールで手塚のクレジットと同時に映し出されている[40]。
  12. ^ 書籍『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦超全集』では、これを日本映画最大と記述しているが[46]、書籍『東宝特撮映画大全集』では平成モスラシリーズに及ばないとしている[11]。

出典

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出典（リンク）

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参考文献

外部リンク

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