「日産・バネット」の版間の差分

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'''バネット'''(''VANETTE'' )は、[[日産自動車]]から発売されてい[[キャブオーバー|フルキャブオーバー]]タイプの[[ワンボックスカー]]。[[商用車]]の[[ライトバン]]と[[貨物自動車|トラック]]からなるほか、過去にはワゴン([[ミニバン]])モデルの「コーチ」も設定されていた。
'''バネット'''(''VANETTE'' )は、[[日産自動車]]から発売されてい[[キャブオーバー|フルキャブオーバー]]タイプの[[ワンボックスカー]]。2016年7月現在は[[商用車]]の[[ライトバン]]のみの設定なっており、過去には[[貨物自動車|トラック]]ワゴン([[ミニバン]])モデルの「コーチ」なども設定されていた。


== 歴史 ==
== 歴史 ==
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=== 4代目 SK(社内呼称S21)型(1999年-2016年) ===
=== 4代目 SK(社内呼称S21)型(バン・1999年-、トラック・1999年-2016年) ===
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:バン、トラック共にマツダからのOEM供給終了。それ以後は在庫のみの対応となる。
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:バン、トラック共に販売終了。同時に公式ホームページの掲載も終了した。バンは既存のNV200バネットへそのまま統合されるが、一方のトラックは直接的な後継車種は存在しないものの、'''既存の[[日産・アトラス#3代目 F24型系(2007年-)|アトラスF24の1.15t車]]が事実上の受け皿'''となる。
:トラック販売終了。同時に公式ホームページの掲載も終了した。直接的な後継車種は存在しないものの、'''既存の[[日産・アトラス#3代目 F24型系(2007年-)|アトラスF24の1.15t車]]が事実上の受け皿'''となる。


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== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
* [http://www.nissan.co.jp/VANETTEVAN/index.html 日産:バネットバン ビジネスセダン/バン Webカタログ トップ]
* [http://www.nissan.co.jp/VANETTEVAN/index.html 日産:バネットバン ビジネスセダン/バン Webカタログ トップ]
* [http://www.nissan.co.jp/VANETTETRUCK/index.html 日産:バネットトラック トラック/マイクロバス Webカタログ トップ]
* [http://history.nissan.co.jp/VANETTE/TRUCK/TS20/0204/index.html WEBカタログバックナンバー バネットトラック(TS20・前期型)]
* [http://history.nissan.co.jp/VANETTE/TRUCK/TS20/0204/index.html WEBカタログバックナンバー バネットトラック(TS20・前期型)]
* [http://history.nissan.co.jp/VANETTE/TRUCK/S21/0208/index.html WEBカタログバックナンバー バネットトラック(TS20・後期型)]
* [http://history.nissan.co.jp/VANETTE/VAN/V20/0204/index.html WEBカタログバックナンバー バネットバン(V20・前期型)]
* [http://history.nissan.co.jp/VANETTE/VAN/V20/0204/index.html WEBカタログバックナンバー バネットバン(V20・前期型)]
* [http://gazoo.com/meishakan/meisha/shousai.asp?R_ID=8351 GAZOO.com 日産・バネット(初代)]
* [http://gazoo.com/meishakan/meisha/shousai.asp?R_ID=8351 GAZOO.com 日産・バネット(初代)]

2016年7月6日 (水) 16:55時点における版

バネットVANETTE )は、日産自動車から発売されているフルキャブオーバータイプのワンボックスカー。2016年7月現在は商用車ライトバンのみの設定となっており、過去にはトラックやワゴン(ミニバン)モデルの「コーチ」なども設定されていた。

歴史

初代 C120型(1978年-1988年)

日産・バネット(初代)
C120型
サニーバネット バン
ダットサンバネット コーチ
バネット(マレーシア向け)
概要
販売期間 1978-1988年
ボディ
ボディタイプ 5ドアキャブオーバーライトバン
2ドアキャブオーバートラック
駆動方式 FR
車両寸法
ホイールベース 2,075mm
全長 3,930mm
全幅 1,630mm
全高 1,965mm
車両重量 1,065kg
その他
データモデル サニーバネットコーチ・ハイルーフ
テンプレートを表示

台湾裕隆汽車においては寶馬(Bobby)の名でバンとトラックがライセンス生産されていた。

1978年11月
「サニーバネット/チェリーバネット」を発表。「サニーキャブ/チェリーキャブ」の後継車種として登場し、ボディタイプはバン・トラックに加えてバンベースの乗用モデル、コーチの3本立てのラインナップとなった。デビュー当時のグレード構成は下から「CT(コーチを除く)」、「DX」、「GL」。エンジンはA12型(1,200cc)とA14型(1,400cc、バンを除く)の2本立て。サニーバネットは左右のヘッドランプベゼルを車名ロゴ入りのバーで繋ぎBピラーにサニーの「S」マークステッカーを、チェリーバネットはフロントマスク中央に角型の「NISSAN」バッジを配置し、フロントドアに「Cherry」エンブレムを付けることで外観の差別化を図った。
1979年7月
マイナーチェンジでハイルーフ仕様とロングボディを追加。コーチにはモノリス触媒が採用されたほか、ロングボディに4列シート・10人乗り版が設定された。この他、一部グレードにはリヤクーラーがオプション設定される。また、バンボディにも1,400ccエンジンを追加するとともに、1,400ccのバン・コーチに丸型4灯ヘッドランプを採用した(トラックと1,200cc車は丸2灯を継続)。バン・トラックは昭和54年排出ガス規制適合で基本型式がC121型に変更。
1980年3月
日産店(ブルーバード販売会社)向けの「ダットサンバネット」が追加され、3姉妹となる。「ダットサンバネット」にはトラックは設定されず、バン・コーチのいずれもA14型エンジンのみを採用し、フロントパネル中央の横長の「NISSAN」エンブレム、ドアウインドウ下の黒色ストライプ、グレー系の内装色(サニー/チェリーバネットはブラウン系)等が特徴となっている。
1980年6月
マイナーチェンジでコーチのエンジンがA14からA15型(1,500cc)に変更。同時に本格的な乗用モデルとなる「コーチSGL」「コーチSGLサンルーフ」が追加される。「コーチSGL」は他のグレードとの差別化を図るため、角型4灯ヘッドランプが装備された。また、「コーチSGLサンルーフ」は手動サンルーフが定番だった当時の他車に先駆け、屋内収納式の電動サンルーフを装備した。回転対座シートの採用も「コーチSGL」が初となった。
1981年6月
ディーゼルエンジンLD20型を追加。LD20型はそれまでキャラバンセドリック/グロリアに使われていたSD20型およびSD22型の代替機種であり、それまでのSD型エンジンに比べ性能向上が図られた。同時にZ20型を搭載する「SGX」も追加され、LD20型・Z20型を搭載したモデルにはフロアシフトが設定された。
1982年9月
上級派生車種として「バネットラルゴ」が登場。ベースモデルのバネットに対し車幅を90mm拡大し、エンジンはZ20型・LD20型・LD20T型の3機種を搭載した。
1982年10月
コーチをマイナーチェンジ。インパネの意匠変更がなされ、廉価グレード「コーチFL」が追加される。それまで助手席の足元に設置されていたクーラーがエアコンに昇格し、空調操作パネルがそれまでのもの(吹き出し口と外気導入切り替えが同じレバーで、温度調整レバーを手前に引くとファンスイッチとなる)からエアミックスタイプに変更された。
同時期に、バネットのインパネ・空調もラルゴと同様のものに変更される(全幅の差異は中央部で調整される)。また、「CT」は4輪ドラムブレーキからフロントディスクブレーキに変更された。
後期型ではヘッドライトの周囲と車名の書体が各車で統一された。フロントのガーニッシュに車名が書かれているが、サニーバネットは銀地に黒文字、ダットサンバネットは黒地に銀文字、チェリーバネットは黒地にオレンジ文字を採用する。また、サニーバネットとチェリーバネットではフロントドアの横にエンブレムが付いていたが、ダットサンバネットではエンブレムがなく、初期型のイメージを継承した。さらにトラックでは、ヘッドライトがガーニッシュの上に干渉するため、「NISSAN」と書かれたステッカーがガーニッシュの上に貼られている。
1983年10月
DX-A仕様車追加。
1984年6月
ガラスサンルーフ仕様の「パノラマルーフ」を追加。チルトアップ式(前)・スライド式(後)のサンルーフが繋がっており、前が上がり切ってから後ろがスライドするタイプである。パノラマルーフ車はシート地の変更と前後可動式ヘッドレスト(フロントシート)が追加される。
1985年8月
バンのトランスミッション変更。
1985年9月
ラルゴを除いたコーチ・バンの生産を終了。
1986年5月
バネットラルゴ生産終了。
1986年7月
ダットサンバネットトラック発売。
1986年11月
一部改良。駐車灯が廃止される。
1988年11月
トラック生産終了。

2代目 C22型(1985年-1994年)

日産・バネット(2代目)
C22型
トラック
バン
バンVX
概要
販売期間 1985-1994年
ボディ
ボディタイプ 5ドアキャブオーバーライトバン
2ドアキャブオーバートラック
駆動方式 FR
車両寸法
全長 4,050mm
全幅 1,635mm
全高 1,980mm
車両重量 1,280kg
その他
データモデル バネットコーチ・ハイルーフ
テンプレートを表示
1985年9月
バネットコーチ及びバネットバンがC22型にモデルチェンジ。トラック(1988年まで)と上級モデルの「ラルゴ」(1986年5月まで)は先代が継続生産された。搭載するエンジンはCA20型(1,973cc)・A15型(1,487cc)・LD20型(1,952cc)の3機種。ATは3速のままキャリーオーバーされた。
3車種の相違点の1つはヘッドランプ周りにあり、ダットサンバネットはヘッドランプの枠がシルバーで左右のヘッドランプを「DATSUN」の文字が入るガーニッシュでつないでいる。サニーバネットはヘッドランプの枠がシルバー、チェリーバネットはヘッドランプの枠が黒となっている。
1986年11月
マイナーチェンジが行われ、車名が「バネット」に統一される。ディーセルエンジンがLD20・IIに変更され、駐車灯が廃止される。
1987年5月
韓国大宇(現: GM大宇)にてバネットトラックのライセンス生産および販売が開始。
1988年9月
マイナーチェンジ。同時に初代のまま継続生産されていたトラックも2代目にモデルチェンジされる。
グレードは下から順に「SC」「GL」「SGL」「EXCEL」。「SGL EXCEL」が「EXCEL」となり、「EXCEL」にはバネット初のパワーウインドウが、「SGL」「EXCEL」には新たにストップランプ付きリアガーニッシュが装備される。「SGL-YU」(4WDのみ)、「EXCEL-YU」(4WDのみ)という、フロントガードバーやサイドステップ等を装着したモデルも存在した。バンの上級グレードには「GL」に変わり「VX」を追加。「VL」や「NICEPACK」というモデルも存在した。
また、コラムシフト車が廃止になり、全車フロアシフトへと仕様変更される。パートタイム4WD車、ディーゼルターボ「LD20TII」(Q-KUJNC22)追加。バネットラルゴにあった1800ガソリンターボ・CA18ETは設定されなかった。これによりバンはLD20、A12、A15の3機種、乗用であるコーチはA15、LD20II、LD20TII、CA20Sの4機種に。CA20Sは電子制御キャブ仕様だが、A15に変更はなく、それまで3ATのみだったのが、フルレンジ電子制御4速オートマチック「E-AT」がLD20TII搭載車とCA20S搭載車に追加された(バネット初の4AT車。他は3ATのまま)。その他にはコーチSCベースの「KAPPA」(カッパ)なるオーテックジャパン架装のモデルが追加。5人乗りで、2段ベッドが標準で付いていたいわゆるキャンパーモデルである。
1990年
「SGL」、「EXCEL」のサードシートがそれまでの前方跳ね上げ式から5:5分割の左右跳ね上げ式へ変更される。リモコン付きツインオートエアコンが設定された(それまで設定されていたツインオートエアコンも継続)。
1991年6月
コーチが「バネットセレナ」として独立モデルチェンジされる。バネットラルゴ及び商用モデルは継続生産された。バネットバンに「VX-YU」追加。
1993年5月
バネットラルゴが「ラルゴ」へモデルチェンジ。
1993年11月
ディーゼル車のNOx総量規制地域向け車追加。

なお、マレーシアではタンチョン・モーター・アッセンブリーズ社によってC22バネットの生産が続けられていたが(A15のみ。日本仕様には無かったアームレストも装備されている)、2012年2月にNV200バネットが後継車種として投入され、販売を終了した。 しかし、インドにおいて2011年、小型商用車 (LCV) 分野への参入を目論み、日産自動車との合弁開発を締結したアショック・レイランドにより、LCV第一弾としてバネットトラックのボディパネル・コンポーネントを流用した、積載量1.25トンの小型トラック「ドスト」 (Dost) が発表された。ドストは7月22日からホスール工場で生産が開始され、9月12日に発売が開始された。

3代目 SS/SE(社内呼称S20)型(1994年-1999年)

日産・バネット(3代目)
前期型 トラック
DX ダブルタイヤ 4WD
後期型 バン
ボディ
乗車定員 2-6人
ボディタイプ 4/5ドアキャブオーバーライトバン
2ドアキャブオーバートラック
駆動方式 FR/4WD
パワートレイン
エンジン 1.5L OHC 水冷直列4気筒 (D5)
1.8L OHC 水冷直列4気筒 (F8)
2.2L OHC 水冷直列4気筒ディーゼル (R2)
変速機 5MT
前: ウィッシュボーン式
後: 半楕円リーフスプリング式
前: ウィッシュボーン式
後: 半楕円リーフスプリング式
車両寸法
ホイールベース 2,220mm
全長 3,995mm
全幅 1,635-1,690mm
全高 1,880-1,930mm
車両重量 1,330kg-1,410kg
最大積載量 1,000kg
テンプレートを表示
1993年10月
マツダと相互供給に関する契約を締結した関係からマツダ・ボンゴOEMとなり、1994年4月、供給が開始される。セレナキャラバン/ホーミーと競合する、ワゴン及びブローニイの供給はなく、バン(SS型)、トラック(SE型)のみとなる。
トラックのシングルタイヤ車は、ボンゴでは「高床」に対し、バネットでは「スーパーローシングル」となっている。
1995年
一部改良。2.2ディーゼル車にAT車追加。
1996年
マイナーチェンジ。全長が4,110-4,195mm(バン)、4,075mm(トラック)となる。VX(ボンゴのGLスーパーに相当するグレード)を追加する。2.2LのR2型ディーゼルエンジンを61psから76psにパワーアップ。

4代目 SK(社内呼称S21)型(バン・1999年-、トラック・1999年-2016年)

日産・バネット(4代目)
前期型バン
前期型バン リア
概要
販売期間 バン:
1999年6月-
トラック:
1999年6月-2016年6月
ボディ
乗車定員 2-6人
ボディタイプ 4/5ドアキャブオーバーライトバン
2ドアキャブオーバートラック
駆動方式 FR/4WD
パワートレイン
エンジン 1.8L SOHC 水冷直列4気筒 (F8)
1.8L DOHC 水冷直列4気筒 (L8)
2.0L SOHC 水冷直列4気筒直接噴射式ディーゼルターボ (RF)
2.2L SOHC 水冷直列4気筒ディーゼル (R2)
変速機 5MT/4AT
前: ウィッシュボーン式
後: 半楕円リーフスプリング式
前: ウィッシュボーン式
後: 半楕円リーフスプリング式
車両寸法
ホイールベース 2,220mm
全長 バン: 4,285-4,370mm
トラック: 4,335-4,605mm
全幅 1,690mm
全高 1,850-1985mm
車両重量 バン:1,570kg
トラック:1,340kg
系譜
後継 トラック:
アトラスF24 1.15t車(事実上)
テンプレートを表示
1999年6月23日
フルモデルチェンジ。3代目同様マツダからのOEM
外装については、窓枠などが変更になった程度であるが、内装については計器パネルが変更された。また、シャシフレームを延長し、鼻先を長くした。これは、衝突規制対応のためである。ただしオフセット衝突には対応していない。
エンジンは、ガソリン、ディーゼルとも、電子制御タイプに変更になった。ガソリンエンジンは、それまであった1.5Lが廃止され、1.8L F8型 SOHC 3バルブエンジンとなり、76馬力から90馬力に出力が向上し、ディーゼルエンジンも、型式こそR2型 2.2L ディーゼルエンジンのままであるが、電子制御噴射ポンプ採用となり、それまでの76馬力から79馬力に出力が向上した。
なお、ガソリンエンジン車は、1990年代において、特殊車を除く一般的な自動車としては最後の手動チョーク採用車であった(チョークノブによる手動式)。
また、デュアルエアバッグが設定され、ABSも選択できるようになった。
トラックには新たにロング荷台車と4WDシングルタイヤ車が追加設定された。
「CD」、「DX」、「GL」、「VX」の4グレードが展開され(トラックは「DX」と「GL」のみ)、「GL」、「VX」にはカラードバンパーが、「VX」にはメッキバー入りフロントグリル(トラック「GL」にも装備される)、専用サイドストライプ、ホイールカバーが装備される。
1999年7月
バンのディーゼル4WDモデルの販売開始。
2002年8月9日
一部改良。平成12年騒音規制に適合し、運転席エアバッグが標準装備された。
また、バンについては、廉価グレードのパワーウインドウや集中ドアロックなどを標準装備に切り替えた。
ガソリン車は平成12年基準排出ガス25%低減レベルの認定を受ける。
2003年12月16日
一部改良。新短期規制、首都圏ディーゼル車規制条例、自動車NOx・PM法に適合した2.0Lディーゼルターボエンジン (RF) 搭載車を設定し、2.2Lディーゼルエンジンを廃止。ガソリンエンジンの出力を向上したほか、シート生地の変更ほか仕様・装備を一部変更。CIが現行のものに変更され、また車名のフォントもNE-01に変更された。
2005年11月14日
一部改良。フロント側ドアにターンシグナルランプを設定し、灯火器保安基準に適合させた。また、一部装備の変更も行った。
2007年8月31日
一部改良。ディーゼルエンジンにディーゼル・パティキュレート・フィルターを採用し、新長期規制に適合させたほか、ガソリン車も排ガスのクリーン化を行い、平成17年排出ガス規制に適合させた。
2009年5月21日
バンモデルの後継車となるNV200バネットを発売。バネットバンについては1.8Lガソリンエンジン搭載の4WD車および2Lディーゼルターボエンジン搭載車のみが継続販売され、バネットバンの2WD 1.8Lガソリンエンジン搭載車は廃止された。これ以降、途絶えていた同クラスのバン車の自社生産が1994年以来15年ぶりの復活となった。
2010年8月23日
一部改良。ガソリン車のエンジンを1.8L DOHCに変更し、出力・トルクを高めて動力性能を向上すると共に、燃費も向上された。さらに、大型センターコンソールボックスと助手席SRSエアバッグシステムと電動リモコンドアミラーを標準装備した。また、トラックは荷台のアオリの高さを45mmアップし、積載性を高めた。なお、一部改良に伴い、グレード体系の見直しを行った。バンは全車4WDの低床、トラックの4WDモデルは全車低床の小径リアダブルタイヤとし、これまでラインアップされていたディーゼルエンジン車、バン上級グレードのVX、トラック4WDリアシングルタイヤ車を廃止した。
2012年6月8日
一部仕様を改良。全車でヘッドレストの高さとヘッドランプの配光を変更。併せて、バンはスライドア強度要件への対応を行い、「DX」はハイバックタイプシートをヘッドレスト分離型に変更。トラックは後部に反射器を追加した。ボディカラーはバン「GL」専用ボディカラーの入替を行い、サンライトシルバーに替わってアルミニウムメタリックを設定した。
2015年4月1日
4AT車を対象にメーカー希望小売価格の改定が行われ、一律42,120円値上げとなった[1]
2015年12月末
バン、トラック共にマツダからのOEM供給終了。それ以後は在庫のみの対応となる。
2016年6月30日
トラック販売終了。同時に公式ホームページの掲載も終了した。直接的な後継車種は存在しないものの、既存のアトラスF24の1.15t車が事実上の受け皿となる。

名前の由来

「VAN」と「小さな、可愛い」の意の接尾語「ETTE」の合成語。

関連項目

外部リンク

  1. ^ 「バネット バン」「バネット トラック」の希望小売価格を一部改定 - 日産自動車 ニュースリリース 2015年4月1日