RAINBOW RAINBOW

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Jump to navigation Jump to search
RAINBOW RAINBOW
TM NETWORKスタジオ・アルバム
リリース
録音 1983年10月1日 -
1984年2月4日
CBSソニー六本木スタジオ
スタジオジャックス
ジャンル ロック
テクノポップ
AOR
ラテン[1]
時間
レーベル EPIC・ソニー
プロデュース 小室哲哉
チャート最高順位
TM NETWORK 年表
 RAINBOW RAINBOW
1984年
CHILDHOOD'S END
1985年
『RAINBOW RAINBOW』収録のシングル
テンプレートを表示

RAINBOW RAINBOW』(レインボー・レインボー)は、日本の音楽ユニットであるTM NETWORKのファースト・アルバム。

1984年4月21日EPIC・ソニーよりリリースされた。

背景[編集]

アルバムタイトルの由来は、の7色では収まりきらないバラエティー豊かなアルバムにしたいということから名付けられた。

録音[編集]

利用したレコーディングスタジオは、オタリオープンリール式の16トラックか24トラックのマルチトラック・レコーダー・小さなミキシング・コンソールKorg Polysixが各1台だけあり、専属のエンジニアが1人もおらず、当時活動していたフォークソングシンガー達からも「使えない」と見限られていた場所だった。小室は「小さなボーカルブースに何度も出入りして、殆どミキシング・コンソールを通さずにテープレコーダーに直接録音する」「リズムスネアドラムを借りて録る」「一人のを4回重ねる」「環境の悪さが原因でノイズが入ったら、逆相で打ち消そうとその声域のノイズを入れる」「スケジュールの都合でそのスタジオしか使えない場合はピアノが弾けないから、歌メロのデモは3人の声で録音する」等様々な工夫を凝らした。その経験から、小室は「『そのスタジオにある機材で何が出来るか』という実験性・遊び心を身に着けた」と回想している[2]。そのスタジオ内での試行錯誤にスタジオ内での作業期間の3分の1を費やした[3]

シンセサイザーはRoland MC-8PPG Wave 2.2YAMAHA - DX7を主力とし、その他にもmoogOberheim Electronics等の海外の当時の高級なシンセサイザーを多数使用した[4]

小室の意向により、「カリビアーナ・ハイ」のように打ち込みでなくバンドスタイルでレコーディングしたいという意図があった曲では、何人かのミュージシャンが参加している。クレジットには明記されていないが、北島健二をはじめその後のTM NETWORKに欠かせないサポートメンバーが参加している。但し、小室は「本来は終始テクノポップで押し通し、生のドラム・生のピアノ・生のギターを使わないトレヴァー・ホーンの手法に近づきたかった」と回想している[3]

アルバム収録の際にボツとなった「OPEN YOUR HEART」は、1989年に小室のソロアルバム「Digitalian is eating breakfast」収録の「OPERA NIGHT」としてメロディーを付け足し、歌詞アレンジを変えて発表されている。お蔵入りしていたTMバージョンについても1994年発売のベストアルバム『TMN RED』に収録され日の目を見ることになった。それ以外にも「QUATTRO」「17 to 19」「HAPPY BIRTHDAY YOUR POINT」「LOVIN’YOU」悲しき16才」などボツとなった曲があり、最終的には9曲に絞られた。

アートワーク[編集]

当時はシングルアルバムの同時リリースでデビューする事自体が破格の扱いだったのもさる事ながら、ワニのお面を被った少女のジャケットが印象的であり、アーティスト自身が登場していないジャケットデザインは業界でも異例の事だったという。ちなみに、その少女は後に1993年宇都宮隆のソロツアーにコーラスとして参加したYURIAの妹である。ジャケット撮影を浜松の海岸で行う際に、駅で5時間も待たされ寒い思いをしたため、「モデルの仕事を辞める」と言ってやめてしまったことが、宇都宮の単行本に収録されているYURIAのインタビューに書かれている。

収録曲[編集]

A面
全編曲: 小室哲哉
#タイトル作詞作曲時間
1.カリビアーナ・ハイ(CARIBBEANA-HI)麻生香太郎小室哲哉
2.クロコダイル・ラップ (Get Away)(GET AWAY)小室哲哉小室哲哉
3.1/2の助走 (Just For You And Me Now)(JUST FOR YOU AND ME NOW)西門加里木根尚登
4.1974 (16光年の訪問者)(1974)西門加里小室哲哉
5.クリストファー(CHRISTOPHER)麻生香太郎木根尚登
合計時間:
B面
#タイトル作詞作曲時間
6.イパネマ'84(IPANEMA'84)西門加里小室哲哉、木根尚登
7.金曜日のライオン (Take it to the Lucky)(TAKE IT TO THE LUCKY)小室哲哉小室哲哉
8.RAINBOW RAINBOW (陽気なアインシュタインと80年代モナリザの一夜)(RAINBOW RAINBOW)西門加里小室哲哉
9.パノラマジック(アストロノーツの悲劇)(PANORAMAGIC)麻生香太郎木根尚登
合計時間:

曲解説[編集]

  1. カリビアーナ・ハイ - CARIBBEANA-HI
  2. クロコダイル・ラップ (Get Away) - GET AWAY
    1stシングル『金曜日のライオン (Take it to the Lucky)』のカップリング曲。
  3. 1/2の助走 (Just For You And Me Now) - JUST FOR YOU AND ME NOW
    本作で唯一のバラード曲。有名なサックスプレイヤーが参加していたが、間奏のわずか8小節部分だけであったにも関わらず、リハの際、自分が納得いくまでフレーズを吹きなおしていた為、なかなか録音に入れず、ブース外にいた小室が木根に「ねぇ、もう(このフレーズで)いいよね?」と呟いたという。
  4. 1974 (16光年の訪問者) - 1974
    冒頭に英語での会話が挿入されているが、後に2ndシングルとしてシングルカットされた際にはカットされている。
  5. クリストファー - CHRISTOPHER
  6. イパネマ'84 - IPANEMA'84
  7. 金曜日のライオン (Take it to the Lucky) - TAKE IT TO THE LUCKY
    本作と同時発売の1stシングル。表記は特に無いがシングル版と異なり、イントロ、リフレインがシングル版では「2サビ→1サビ→フェードアウト」に対し、「3サビ→2サビ→1サビ→フェードアウト」と全体的に長くなっているなど、アルバムバージョンとなっている。
  8. RAINBOW RAINBOW (陽気なアインシュタインと80年代モナリザの一夜) - RAINBOW RAINBOW
    アルバムタイトルとなった曲。本来、キーボードとピアノは小室が演奏する予定だったが小室が高熱を発症し、代わりに木根が演奏した。レコーディング前日にフレーズのイメージを確認するために木根は小室家に訪問した際、小室は高熱でフラフラしながら現れたという。
  9. パノラマジック(アストロノーツの悲劇) - PANORAMAGIC
    後に2ndシングル『1974 (16光年の訪問者)』のカップリング曲としてシングルカットされた。

スタッフ・クレジット[編集]

TM NETWORK[編集]

スタッフ[編集]

参加ミュージシャン[編集]

リリース履歴[編集]

No. 日付 レーベル 規格 規格品番 最高順位 備考
1 1984年4月21日 EPIC・ソニー LP
CT
CD
28・3H-117
28・6H-100
35・8H-11
71位
2 1987年7月1日 EPIC・ソニー CD 32・8H-126 -
3 1991年9月5日 EPIC・ソニー CD ESCB-1208 -
4 1996年6月17日 EPIC・ソニー CD ESCB-1751 -
5 2000年3月23日 エピックレコード CD ESCB-2113 -
6 2004年3月31日 エピックレコード CD ESCL-2521 - CD-BOXWORLD HERITAGE DOUBLE-DECADE COMPLETE BOX』(完全生産限定盤)収録
紙ジャケット、24bitデジタルリマスタリング仕様
7 2007年3月21日 ソニー・ミュージックダイレクト CD MHCL-1034 - 紙ジャケット、デジタルリマスタリング仕様(完全生産限定盤)
8 2013年2月20日 ソニー・ミュージックダイレクト Blu-spec CD2 MHCL-30007 215位 デジタルリマスタリング仕様

出典[編集]

  1. ^ 日経BP刊『日経エンタテインメント!』1999年12月号49Pより。
  2. ^ リットーミュージック刊『サウンド&レコーディング・マガジン』2007年1月号 97Pより。
  3. ^ a b 角川書店刊『月刊カドカワ』1991年10月号32P-33Pより。
  4. ^ リットーミュージック刊 『キーボード・マガジン』 2010年SUMMER号 18Pより。