RHYTHM RED

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
RHYTHM RED
TMNスタジオ・アルバム
リリース
ジャンル ロック
ハードロック
ハウス
時間
レーベル エピックソニーレコード
プロデュース 小室哲哉
チャート最高順位
TMN 年表
DRESS
1989年
RHYTHM RED
1990年
EXPO
1991年
『RHYTHM RED』収録のシングル
  1. THE POINT OF LOVERS' NIGHT
    リリース: 1990年7月7日
  2. TIME TO COUNT DOWN
    リリース: 1990年9月28日
  3. RHYTHM RED BEAT BLACK
    リリース: 1990年12月21日
テンプレートを表示

RHYTHM RED』(リズム・レッド)は、日本の音楽ユニットであるTMNのファーストアルバム。(TM NETWORKからの通算では7枚目のアルバム)。

1990年10月25日エピックソニーレコードよりリリースされた。

解説[編集]

音楽性としてはヘヴィメタルの影響が大きく、1曲目の「TIME TO COUNT DOWN」のリズムなどはスラッシュメタルに近い。「SECRET RHYTHM」はダンサブルなインストゥルメンタルナンバーとなっている。

1987年に宇都宮がアメリカで体験したヘヴィメタルのコンサートのファンのノリ・舞台美術のスケールの巨大さ・ミュージシャンの一丸とした気合の入り方にショックを受け、それ以来現地に行く度にそのジャンルのライブに足を運んでいた。その頃小室もガンズ・アンド・ローゼズモトリー・クルーの活躍に強烈な刺激を受け、「速いBPMとハードロックの2つのイメージが重なり合った」「いつかはTMの手でこの感覚を音にする」と考えていた[1]

タイトルは「リズムが限界を超えてレッドゾーンへ飛び込む」のをイメージし、「『レッドゾーン』を『世紀末』に見立て、人生で1度しかやってこない世紀末を思いっきり楽しんでしまおう」というコンセプトを持たせた[2]

ハードディスクレコーディングが可能なシンクラヴィアを多用し、CDの音質を超える100kHzサンプリングマスターが作られたが(音を聞いた時「生演奏より生っぽく聞こえた」という)、CDの容量が44.1kHzまでのため、CDフォーマット向けに44.1kHzに落した(小室曰く「劣化させた」とのこと)といわれる[3]

歌詞の面でもTM NETWORK時代にはない部分が多く見られた。当時フジテレビ月9ドラマで脚本を手がけていた坂元裕二を起用(リリース翌年『東京ラブストーリー』を手がけ大ヒットさせる)した。また、今作収録の「Looking At You」で木根尚登が初めてメインヴォーカルを取っている。

ゲストミュージシャンとしてフランク・ザッパ・バンド出身でデュラン・デュランのギタリストで、「humansystem」のレコーディングや、以前の小室哲哉のソロ活動でもサポートギターとして活躍したウォーレン・ククルロや、ナイト・レンジャーのギタリストであるブラッド・ギルス、TM NETWORKの「SEVEN DAYS WAR」のレコーディングに参加したデヴィッド・"クレム"・クレムソンが参加している。ブラッド・ギルスはシンクラヴィアに録音した音を聞いた際、普通では気付かないノイズやミストーンまでもが再現されていた為「これ、本当に俺の音か?」と憤慨し、その後何度か長時間に渡り録り直しを行った[4]。また、ブラッド・ギルスはドラムスでこのレコーディングに参加した山木秀夫のツーバスのプレイを絶賛していたという。

日本人のギタリストとして是永巧一葛城哲哉が参加しているが、小室は当初、松本孝弘に代わるサポートギタリストとして是永に白羽の矢を立てており、ツアー参加に声をかけた。しかし是永は自身のスケジュールの都合がつかないことを理由に参加を辞退。是永の紹介で葛城が参加し、そのままサポートギタリストとしてツアーに参加することになった。是永はその後宇都宮隆のバンドメンバーやレコーディングの他、木根尚登のレコーディングにも参加するが、TM NETWORK(TMN名義を含む)のレコーディング参加は本作品のみである。

浅倉大介は「TM NETWORKが好きで聴いてきた人達の耳にはシンセサイザーの音がすごく印象に残っていて、完全に生音になってしまうと別物になる所を身体で感じる低音はシンセできちんと押さえて、上に乗るギターやアレンジをハードロックテイストにしたのが本作」と評している[5]

小室は後に「音楽プロデューサーとしての立ち回りが求められたアルバムであり、キーボーディストとしては楽しめなかった。僕の演奏抜きでも十分サウンドが足りる。デヴィッド・ブライアンがどの様にボン・ジョヴィでの立ち位置に悩んでいるのかがよくわかった」[6]「後先を考えずに制約を外し思った通りに音を作った後、コンセプト・イメージを後付けとしてブランディングする作業に費やした」[7]と語っている。

CDジャケットは初回版は箱型の紙ジャケットで表面には「RHYTHM RED TMN」と手書きの表題文字が表記されており裏面は何も表記されておらず、CDケースもクリアケースで表面は紙ジャケットの表面と同じ手書きの表題文字のみが表記されておりこちらも裏面には何も表記されてない。又、ブックレットは無く、歌詞カードのみが添付されているという非常にシンプルな物となっている。歌詞カードも非常にシンプルな物となっており3人の写真は掲載されてないが、代わりに宇宙飛行士に扮した3人の宇宙の合成写真のポスターの付録が別に添付されている。因みにその歌詞カードはCDケースには収納不可能となっている。オリジナルの通常版と1990年代後半以降の再発売版は通常のジャケットに変更されており、歌詞カードもブックレットに収められて新しく作り直されている。

発売日は、奇しくも宇都宮の33歳の誕生日でもあった。

収録曲[編集]

  1. TIME TO COUNT DOWN
    22ndシングル。特に表記はされていないが、先行シングルのイントロのピアノ伴奏が1フレーズであるのに対し、2フレーズ行われているため、アルバムバージョンとなっている。
  2. 69/99
    • 作詞:坂元裕二/作曲・編曲:小室哲哉
    ディープ・パープルの「ハイウェイ・スター」の様な「ロックの大衆性」を意識した[8]
    メロディーが前曲から繋がっている為、冒頭部分に於いて前曲の終わりの部分が聞こえてくる。
  3. RHYTHM RED BEAT BLACK
    • 作詞:坂元裕二/作曲・編曲:小室哲哉
    後に23rdシングルとしてシングルカットされている。
  4. GOOD MORNING YESTERDAY
    • 作詞:小室みつ子/作曲・編曲:小室哲哉
    バラードの部分はデモテープの段階では短かったのを同期で長くして、そこにハードな部分を違和感の無い用に合体させた。小室は「アルバム制作中でシンクラヴィアを一番派手に使い倒した曲」「新しい作曲法を身に付けた」「ウツが真面目に歌っていて、それなのにすごく味がある」と語っている[8]
  5. SECRET RHYTHM
    • 作詞・作曲・編曲:小室哲哉
    TMN4人目のメンバー「ガルボア」のテーマ曲。「ホラー的な笑い」「叫び声」をキャラ付けに使用した[8]
  6. WORLD'S END
    • 作詞:坂元裕二/作曲・編曲:小室哲哉
    22ndシングル『TIME TO COUNT DOWN』のカップリング曲。
  7. BURNIN' STREET
    • 作詞・作曲・編曲:小室哲哉
    「1970年代・80年代・90年代それぞれの音楽の要素を1つにまとめる」ことをコンセプトにし、それは「WORLD'S END」にも通じている[8]
    音色はアメリカの大道芸を意識した[8]
    間奏のシャッフルの部分は映画「ストリート・オブ・ファイヤー」をイメージしている[8]
  8. REASONLESS
    • 作詞:小室みつ子/作曲:木根尚登/編曲:小室哲哉
    先に小室がバックトラックを制作し、木根がボーカル用のメロディを考えた[8]
    ブラッド・ギルスの演奏を前面に押し出した[8]
  9. TENDER IS THE NIGHT
    • 作詞:坂元裕二/作曲:木根尚登/編曲:小室哲哉
    デヴィッド・"クレム"・クレムソンの演奏を前面に押し出した。小室は「彼のドブロ・ギターが本当に気持ち良い」と絶賛している[8]
  10. LOOKING AT YOU
    • 作詞:小室みつ子/作曲:木根尚登/編曲:小室哲哉
    小室は当初、この曲は宇都宮に歌ってもらい、木根が「TENDER IS THE NIGHT」を歌うつもりで歌詞を発注していた[8]が、実際の歌を聴いた小室の提案で、両曲のメインボーカルを入れ替えたことを木根がラジオで明かしている[9]
    歌詞のテーマは「着飾った女性」をテーマにしていたが、小室は「木根が歌ったことで『疎外感に満ちた女性』とテーマが様変わりした」と話している[8]
  11. THE POINT OF LOVERS' NIGHT
    • 作詞・作曲・編曲:小室哲哉
    21stシングル。特に表記はされていないが、先行シングルはドラムがシンクラビアによる打ち込みなのに対し、本作では生演奏であるためアルバムバージョンとなっている。

参加ミュージシャン[編集]

リリース履歴[編集]

No. 日付 レーベル 規格 規格品番 最高順位 備考
1 1990年10月25日 EPIC・ソニー CD
CT
ESCB-1100
28・6H-1100
1位
2 1992年11月21日 EPIC・ソニー MD ESYB-7018 -
3 1996年6月17日 EPIC・ソニー CD ESCB-1759 -
4 2000年3月23日 エピックレコード CD ESCB-2119 -
5 2004年3月31日 エピックレコード CD ESCL-2530 - CD-BOXWORLD HERITAGE DOUBLE-DECADE COMPLETE BOX』(完全生産限定盤)収録
紙ジャケット、24bitデジタルリマスタリング仕様
6 2014年5月21日 ソニー・ミュージックダイレクト Blu-spec CD2 MHCL-30219 95位 デジタルリマスタリング仕様

脚註[編集]