「ウルトラマンタロウの登場怪獣」の版間の差分
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'''ウルトラマンタロウの登場怪獣'''(ウルトラマンタロウのとうじょうかいじゅう)は、[[特撮]][[テレビ番組]]『[[ウルトラマンタロウ]]』に登場する[[怪獣]]、[[宇宙人]]、[[ウルトラマンA#超獣の概念|超獣]]、異次元人、その他の生物の一覧である。 |
'''ウルトラマンタロウの登場怪獣'''(ウルトラマンタロウのとうじょうかいじゅう)は、[[特撮]][[テレビ番組]]『[[ウルトラマンタロウ]]』に登場する[[怪獣]]、[[宇宙人]]、[[ウルトラマンA#超獣の概念|超獣]]、異次元人、その他の生物の一覧である。 |
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== 過去作品の怪獣 == |
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== 宇宙大怪獣 アストロモンス == |
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== 悪質宇宙人 メフィラス星人(二代目) == |
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第27話「出た! メフィラス星人だ!」に登場。 |
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== 怪草 マンダリン草 == |
== 怪草 マンダリン草 == |
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* デザインは鈴木儀雄が担当した{{Sfn|大人の 第二期|2014|p=109}}<ref name="ATT104" />。島崎堯司による検討デザインも描かれていた<ref name="ATT104" />。 |
* デザインは鈴木儀雄が担当した{{Sfn|大人の 第二期|2014|p=109}}<ref name="ATT104" />。島崎堯司による検討デザインも描かれていた<ref name="ATT104" />。 |
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* 造形物は大小2種類のミニチュアと実物大の触手が用意された<ref name="ATT106" />。 |
* 造形物は大小2種類のミニチュアと実物大の触手が用意された<ref name="ATT106" />。 |
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== 月光怪獣 再生エレキング == |
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第28話「怪獣エレキング満月に吼える!」に登場。 |
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== 異次元人 巨大ヤプール(改造) == |
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第29話「ベムスター復活! タロウ絶体絶命!」、第30話「逆襲! 怪獣軍団」に登場。 |
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== 宇宙怪獣 ベムスター(改造) == |
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第29話「ベムスター復活! タロウ絶体絶命!」、第30話「逆襲! 怪獣軍団」に登場。 |
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== サボテン超獣 サボテンダー(改造) == |
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第30話「逆襲! 怪獣軍団」に登場。 |
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== ミサイル超獣 ベロクロン二世(改造) == |
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第30話「逆襲! 怪獣軍団」に登場。 |
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== きのこ怪獣 マシュラ == |
== きのこ怪獣 マシュラ == |
2016年12月20日 (火) 14:01時点における版
ウルトラマンタロウの登場怪獣(ウルトラマンタロウのとうじょうかいじゅう)は、特撮テレビ番組『ウルトラマンタロウ』に登場する怪獣、宇宙人、超獣、異次元人、その他の生物の一覧である。
過去作品の怪獣
宇宙大怪獣 アストロモンス
第1話「ウルトラの母は太陽のように」に登場。英字表記はASTROMONS[1][2]。
ウルトラマンタロウが地球で最初に戦った怪獣。100年に1度咲くというチグリスフラワーが、焼却処分されて埋められた後に怪獣化したもの。武器は右手の鞭[1][3][4][5]、左手の鎌[1][3][5]、腹部の花から出す白い霧状の溶解液[1][4][2]で、この溶解液は建物も一瞬で朽ち果てさせる。また、劇中では披露しないが、口から1万度の火炎を吐く[7]。腹部の花は口になっており、劇中ではこれでオイルドリンカーを捕食した。翼はないが、マッハ3の速度で空も飛べる(デザイン画では脇の下から脇腹にかけて飛膜が存在する)。最後はタロウのジャイアントスイングで投げ飛ばされ、ストリウム光線を受けて爆死した。
- デザイン:熊谷健[8][9]。
- ネーミングの由来は「宇宙怪獣」を英訳した「アストロモンスター」[10]。当初は「フラワーキング」との名前が予定され、脚本では「アストロキング」と記されていた[10]。
- 造形物はスーツとは別にアップ用の頭部と腹部が作られた[11]。そのほか、飛び人形・爆発用のカポック・実物大の足が用いられた[11]。
- 児童誌[要文献特定詳細情報]でタイラントの後頭部の角はブラックキングだと説明している記事でアストロモンスの画像が誤って紹介されており、『ウルトラマンギンガ 劇場スペシャル』パンフレットでも確認できる。
吸血植物 チグリスフラワー
第1話「ウルトラの母は太陽のように」に登場。英字表記はTIGRIS FLOWER[1][2]。
東光太郎が白鳥船長からもらった植物。砂漠で100年に1度だけ花を咲かせると言われる伝説の植物だが、その正体は吸血植物であり、光太郎の手で日本の花壇に植えられた後は長い触手を使って夜な夜な動物を捕まえ、血を吸い上げていた。その危険性ゆえにZATによって焼却処分され埋められたが、直後に宇宙大怪獣アストロモンスに変貌した。
- 『ウルトラマン大辞典』では宇宙から来たものと解説されている[4]。
『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』に登場するアストロモンス
映画『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』に登場。
タイに現れる怪獣軍団の1匹。
その他の作品に登場するアストロモンス
- ビデオ『ウルトラスーパーファイト』第2話「ウルトラ悲話エースの初恋」、第4話「ウルトラ悲話エースよ泣くな」、第12話「怪獣の誕生日」に登場。本作ではウルトラマンAの恋人役として登場するが、第4話で怪獣達の制裁を受けて落命した。
- 『新世紀ウルトラマン伝説』にも登場。映像は『タロウ』からの流用。
- 映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』(2008年)の初期プロット「ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟2」で登場しており、酉澤安施による参考用デザインも描かれていた[13]。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、ベリュドラの首を構成する怪獣の1体として姿が確認できる。
- 『ウルトラゾーン』のアイキャッチでは、グドンとバーでマイクを持ち歌っている姿が描かれている[14]。
- 『ウルトラマンフェスティバル2013』ライブステージ第2部では、エネルギーが残り少ないウルトラマンギンガに奇襲するが、突如乱入したウルトラマンボーイに倒される。
オイル超獣 オイルドリンカー
第1話「ウルトラの母は太陽のように」に登場。英字表記はOIL-DRINKER[1][2]。
最後の超獣と思われたジャンボキングが倒された後、唯一生き残っていた超獣。石油が大好物で、ダイヤモンドよりも硬い牙でタンカーの石油タンクに穴を開け、中の石油を飲み尽くす。頭部の角がレーダーになっており、遠くからでも石油の在処を把握できる[6]。飲んだ石油を元にして、口から高熱火炎[1][3][15][2][5]を吐く。性格は怖いもの知らずだが慌て者。太平洋を荒らし回った後に東京湾に突如出現。食料であるオイルを狙い上陸するも東光太郎の攻撃により退却する。再度出現するが、怪獣アストロモンスと衝突し、散々に叩きのめされ最後は捕食された。
- デザイン:鈴木儀雄[16]
- 着ぐるみの身体は『ミラーマン』のゴルゴザウルスの改造[17][18][11]で、頭部は新規造形[18][11]。アストロモンスに飲み込まれるシーンでは別の造形物が用いられた[11]。
- ビデオおよびDVDで発売された『ウルトラ怪獣大百科 ウルトラマンタロウ編』のナレーションの解説では、ヤプールがもう一度超獣の恐ろしさを思い出させるために潜伏させておいたとも言われている。
- 『平成ウルトラセブン』の第1作「太陽エネルギー作戦」ではウルトラ警備隊の過去のデータファイルの中に写真で登場。
液体大怪獣 コスモリキッド
第2話「その時 ウルトラの母は」、第3話「ウルトラの母はいつまでも」に登場。英字表記はCOSMOLIQUID[1][2]。
体を液体に変えることができ、多摩川に潜んでいた怪獣。舌が自在に伸び、人間を食べる。多摩川で人間を襲いながら下流に流れた後、ZATの放電作戦によって炙り出され、タロウと交戦しその最中に「何でも飲み込む穴(ライブキング)」に落ちる。しかし光太郎と子犬のポチの救出のためZATが撃ち込んだパイプによってライブキングの胃から脱出。ライブキングと交戦し、その最中に出現したタロウを危機に陥れるが、最後はタロウのウルトラフリーザーを受け、凍ったところにZATのスカイホエールの鉄球を受け砕け散った。
- 名前の由来はコスモ(宇宙)+リキッド(液体)。『オール・ザットウルトラマンタロウ』では宇宙怪獣の一種と解説している[6]。
- 造形物は、スーツのほかアップ用の頭部・爆発用カポック・実物大の舌などが用いられた[11]。
- 『ウルトラマン OFFICAL DATA FILE No.26』では、多摩川で生き長らえている可能性が、示唆されている[要ページ番号]。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、ベリュドラの左腕を構成する怪獣の1体として姿が確認できる。
再生怪獣 ライブキング
第2話「その時 ウルトラの母は」、第3話「ウルトラの母はいつまでも」に登場。英字表記はRAIVEKING[1]またはLIVEKING[2]。
多摩川の河川敷に潜んでいた大きく突き出した腹に出べそ、そして笑い声が特徴的な怪獣。武器は口からの火炎[1][20][2][6]と怪力、そして再生能力である。
河川敷では「何でも飲み込む穴」として話題となる。一時的にコスモリキッドを捕食するが、消化に手間取っているところに穴へ落ちた子犬のポチを助けるために光太郎も潜ったことで地上に出現。ZATのパイプ作戦でコスモリキッドを抜き取られ、続けてコショウ作戦で光太郎とポチを吐き出し、その直後タロウと対峙。コスモリキッドと共にタロウの左腕を折るなど苦戦させるが、コスモリキッドと共にウルトラフリーザーで凍結し、続けて放たれたストリウム光線を受けて一度は爆発四散する。
だが再生能力を持っていたため、残っていた心臓から間もなく復活、今度は鶏を襲いながら東京の地下に潜伏し、笑い声で市民を恐怖に陥れる。その後、共鳴を狙ったと考えられる笑い声の録音と家畜によって郊外へ誘き出されて出現し、一時は光太郎が下敷きになる。しかしウルトラの母の救援によって形勢が逆転。宇宙に運ばれ、ストリウム光線とマザー破壊光線を受けて爆発。本当の最期を迎えた。
- 声:阪脩[要出典]
- スーツのコブはワイヤーでつながれており、1つ1つが独立して動く[11]。造形物はスーツのほか爆発用カポック2種類・本編用の背中のアップなどが用意された[11]。
- その他の作品に登場するライブキング
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、ベリュドラの左腕を構成する怪獣の1体として姿が確認できる。
- 『ウルトラマンサーガ』の初期のプロットではバット星人に怪獣墓場から連れ出され地球で暴れるが、ウルトラマンコスモスに助けられ大人しくなり、その後、ウルトラ戦士達の戦いに加勢するも、ビーストゼットン(完成作品のハイパーゼットンの初期名)に倒される予定だった。[要出典]
- 『ウルトラ怪獣擬人化計画 ギャラクシー☆デイズ』に登場。ゴモラ・ベムスター・ゼットンの友人。目を回しているような特徴的な目つきをしており、常に笑い声を上げながら笑みを浮かべている(ただし本人は笑っているという自覚はない)。ゼットンのバリヤーを「おいしそうだから」という理由でゴモラと一緒に見せるようにせがんだりと、天然というより、どこかネジが外れたような壊れた性格。またバードン並みに食い意地がはっている。
大亀怪獣 クイントータス
第4話「大海亀怪獣 東京を襲う!」、第5話「親星子星一番星」に登場。英字表記はQUEENTORTOISE[1][2]。
火山活動によって出現したオロン島の2億年前の古代亀の卵が地殻の変動で圧力の薄い地上に飛び出し、開放され巨大化した怪獣。武器は卵管から排出する赤い卵爆弾[3][21][2][5](赤色卵爆弾[1])。これは如何なる場所にも取り付くことが可能なリモコン爆弾であり、目の発光と共に爆発する。この爆弾は敵の体に張り付いたり、繋げて鎖状にして相手に巻きつけることも可能。また手足を甲羅の中に引っ込めて回転して空中を飛び、地中に潜ることも出来る。その他、伸縮自在の舌も持つ。堅い甲羅はタロウのストリウム光線にも1発なら耐えられる。基本的にはおとなしい怪獣であるが肉食性で、作中では卵を奪った人間を食い殺す様子も見せた。
卵と共に一度は悪徳興行師の黒崎やその部下たちに捕獲されるが脱出。その後、夫のキングトータスと共に、卵を食べた人間(亀甲状の蕁麻疹が現れる)に次々と復讐して殺害する。その最中には夫婦でタロウを撃破し、復讐を終えた後はおとなしくなり卵を持ち帰るそぶりをみたZATのバスケット作戦で、残された卵と共にオロン島に帰される。しかし直後にその存在を危険視した地球警備隊水上艦隊の艦砲射撃を受けオロン島は沈没する。最後の卵を口の中に入れて守るが、自身は頭に攻撃を受けて狂ってしまった。苦しみながら東京市街を破壊したため、タロウのストリウム光線を2発受けて倒された。
亡骸は一旦タロウが大気圏外へ搬出しそこでウルトラセブンにキングトータス、ミニトータスと共にウルトラの星に運ばれて復活を遂げ、その後はそこで平和に暮らしている。
- デザインは鈴木儀雄が担当した[9]。デザイン画では四足歩行怪獣として描かれていた[9]。
- スーツはキングトータスよりも首が短く、ミニトータスよりも尾が長くなっており、区別化されている[11]。造形物はスーツのほかアップ用の顔・飛行および水中用のミニチュア・円盤形態などが用意された[11]。
- カプセル怪獣アギラの出身地・アニマル星に連れて行ったという裏設定[22]がある。
大亀怪獣 キングトータス
第4話「大海亀怪獣 東京を襲う!」、第5話「親星子星一番星」に登場。英字表記はKINGTORTOISE[1][2]。
クイントータスの夫怪獣。頭頂部に角がある。クイントータスと共に東京に上陸し、卵を食べた人間に次々と復讐していく。口からは火炎玉を吐く[1][3][23][2]。クイントータスと力を合わせた真空渦巻き[1][3][23][2][6]でタロウを退ける。復讐を遂げた後は卵やクイントータスと共にオロン島に帰るが、オロン島が地球警備隊の攻撃によって沈み、狂ったクイントータスがタロウによって倒されたため、息子のミニトータスを巨大化させて復讐しようとする。クイントータスを倒したことに罪悪感を持っていたタロウはその亡骸を宇宙に運び、キングとミニに後を追わせる。地球に住む所がなくなったトータス一家は、ウルトラセブンにウルトラの星へ連れて行かれた。
- デザインは鈴木儀雄が担当した[9]。
- 造形物はスーツのほか飛行および水中用のミニチュア・円盤形態などが用意された[11]。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、ベリュドラの右角を構成する怪獣の1体として姿が確認できる。
大亀怪獣 ミニトータス
第5話「親星子星一番星」に登場。英字表記はMINITORTOSE[1][2]。
クイントータスが守った最後の卵から孵った子供怪獣。キングトータスの光線を受け急成長、父と共にタロウに復讐戦を挑む。急成長したため、親のような飛行能力は備わっていない。巨大化しキングトータスが彼を自身の背に乗せて飛行できなくなったため、ウルトラセブンに背負われて地球を脱出、父や母の亡骸とともにウルトラの星に向かう。
なめくじ怪獣 ジレンマ
第6話「宝石は怪獣の餌だ!」に登場。英字表記はJIRENMA[1][2]。
エジプトに伝わる伝説の怪獣。宝石を食料とし、その持ち主を殺害しては宝石を食べる。光太郎がエジプトでもらった宝石の後を追って現れる。怪獣のごとき能力は持ってはいるものの、当初は大きさ・格好とも人参くらいのサイズであったのだが、ZATガンのレーザーを浴びて巨大化。武器は口から吐く酸[3][25][2][6](溶解液[1][5])。また、舌は武器になり、体はナパーム弾にも耐えるほどの強度を誇る。しかし、舌をブルーレーザーで切断され、弱りきったところにストリウム光線を受け爆発した。
- デザイン:鈴木儀雄[26]
- 造形物はスーツのほか、爆発用カポックと本編用の大ナメクジが用意された[11]。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、ベリュドラの左腕を構成する怪獣の一体として姿が確認できる。
大ガニ怪獣 ガンザ
第7話「天国と地獄 島が動いた!」に登場。英字表記はGANZA[1][2]。
八丈島周辺の海域で次々と船を襲っていたカニの怪獣。夜行性で昼間は海上に甲羅を出し眠っている。この姿が知らない者から見ると岩礁に見える。武器は口からの溶解泡[27][2][注釈 6]と両手の鋏(はさみ)。この鋏は切られても瞬時に再生する上に、劇中ではロケットパンチのごとく両方の鋏をタロウに投げつける。口からは毒ガスも吐く[1][27][2]。
縄張り争いから海上でタガールと衝突。タガールを退けた後、八丈島に上陸、スカイホエール、コンドルを泡まみれにして撃墜、続けてタロウも泡まみれにして一時優勢に立つが、最後はタロウに腹部の甲羅を剥がされて中にあった卵を放った後、無数の子ガニに分離する。子ガニはタロウの成長停止光線で巨大化を抑えられた。
後日、付近ではカニが豊漁となり、白鳥家の食卓にも上がった。
- 造形物はスーツのほか、岩礁として出現した際のミニチュアと実物大の目と腕が用意された[11]。
大ダコ怪獣 タガール
第7話「天国と地獄 島が動いた!」に登場。英字表記はTAGARL[1][2]。
海上でガンザと縄張り争いをしている怪獣。縄張りを巡ってガンザと衝突する。武器は口からの墨[3][28][2][5][6]。量も多く、相手を一瞬で真っ黒にする。また、その足も武器。墨を使いガンザに一時善戦するが逆転され、最後はガンザの鋏で足を切られたうえ、片目を潰され退散した。タロウとは戦っていない。
- スーツアクター:葵玉五郎[29][11]
- その他の作品に登場するタガール
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、ベリュドラの胴体を構成する怪獣の1体として姿が確認できる。
- 『ウルトラ怪獣擬人化計画 ギャラクシー☆デイズ』ではゴモラの気に入っているマスコットキャラクターとして登場。
大蛙怪獣 トンダイル
第8話「人喰い沼の人魂」に登場。英字表記はTONDAILE[1]またはTONDILE[2]。
人喰い沼と呼ばれる沼の地底に潜んでいた怪獣。夜な夜な上半身を出しては、冬眠の際の食料である人間を真っ赤な目から放つ催眠光波で動きを封じてから、口から吐く透明なカプセル[3][30][2][5][6]に閉じ込めて集める。地底の巣でZATにベルミダー2世で攻撃され地上に姿を現し暴れまわる。武器は口からの火炎[1][3][30]。また、口から破裂弾[30][2]をスカイホエールに向けて吐き出すが全て撃墜される。タロウに対しては終始劣勢で、覆いかぶさり沼に沈めるものの、水中で逆に致命傷を負わされ動けなくなったところにストリウム光線を受け絶命した。
- 着ぐるみはライブキングの改造[31][11]。造形物はスーツのほかアップ用の頭部と爆発用カポックなどが用意された[11]。
- 『ウルトラ怪獣攻げき技大図鑑』では、火炎は「ファイヤーマウス」と名づけられた。
大羽蟻怪獣 アリンドウ
第9話「東京の崩れる日」に登場。英字表記はARINDOW[1][2]。
新建材が燃える時に発生する物質PG-500を吸収して体質変化を起こした羽アリの大群が、ZATの火炎攻撃を受けて合体・巨大化した怪獣。瓶を溶かすほどの高熱火炎[1][3][4][2][5]を吐くなど、特殊能力を兼ね備える。アリは新建材を食料とし、食べるのに邪魔な他の建材を破壊したため、建物が次々に倒壊して存在が発覚。ZATが退治に乗り出すものの殺虫剤は効かず、逆に散布機の噴射口を食べるほどの食欲と脅威を発揮。ZATが一箇所に集めて焼き払う作戦に出るが、逆にエネルギーを吸収し巨大化。強力な溶解液となった蟻酸[1][3][2][5][6]と火炎を吐き散らし暴れ回る。触角から電撃[2][6][注釈 10]を放つこともでき、ストリウム光線も寄せ付けない。最後はタロウにウルトラシャワーで油らしき液体をかけられ、ファイヤーダッシュを食らって爆発し、絶命した。
- 造形物はスーツのほか、爆発用カポック・実物大の触角・羽アリ状態のミニチュアなどが用意された[11]。
- 『ウルトラ怪獣攻げき技大図鑑』では、蟻酸は「アントネラ酸」と名づけられた。
海象怪獣 デッパラス
第10話「牙の十字架は怪獣の墓場だ!」に登場。英字表記はDEPPARAS[1][2]。
突如、海から現われた怪獣。セイウチの変異体とされる[3][5][6]。ケチャップが大好物で、食べ物を求めてやってくる。特に暴れることもなかったが、怪獣であるがゆえの巨体と異常な食欲が理由で処分されることになる。鏡に反応したりとユーモラスな一面もある。しかし、そのことがもとでZATのミラー作戦により落とし穴に落とされ、穴の中で粉砕されるが、間もなく再生デッパラスとして復活した。
- デザイン:鈴木儀雄[33]。
- 造形物はスーツのほか、ボートが激突するシーンの腹部・実物大の角などが用意された[11]。
- 東光太郎役の篠田三郎は関連書籍のインタビューで「タロウの怪獣の中ではデッパラスの名前だけ覚えている」と述べている[34]。
- その他の作品に登場するデッパラス
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、ベリュドラの右腕を構成する怪獣の1体として姿が確認できる。
- 『ウルトラゾーン』第4話でのミニコーナー「怪獣ことわざ」に、「壁に耳あり、障子にデッパラスあり」という絵が登場する。
海象怪獣 再生デッパラス
第10話「牙の十字架は怪獣の墓場だ!」に登場。英字表記はRE-DEPPARAS[2]。
海象怪獣デッパラスがZATに倒された後、地底で復活した姿。再生前と比較しゾンビともいうべき醜悪な風貌へと変貌しており、性格もユーモラスな面は一切失われ、ZATのミラー作戦も通用しない。武器も口からの火炎[32][2]が増え、牙を飛ばすことができるようになる。牙をタロウに突き刺すなど善戦するが急所を外し、組み付いた際に奪われたもう一方の牙を頭部へと投げ返され絶命した。亡骸もストリウム光線で爆破され、タロウはその牙で十字架を作り、墓標とした。
蔦怪獣 バサラ
第11話「血を吸う花は少女の精」に登場。英字表記はVASARA[1][2]。
捨て子塚に生えていた植物が、子供たちの亡骸の栄養分を吸収し続けて怪獣化した。本体は普段、地中に隠れている。伸縮可能な蔦(体毛<[35]ref name="画報上" />[注釈 12])で人間を捕まえては電気ショックを浴びせて仮死状態にし、食料である血液を耳から一滴残らず飲み干す。花は千切れていても蔦と繋がることによってバサラの意思どおり動かせるようになるが、繋がっている蔦を切られれば行動不能になる。最大の武器は蔦や、口から出す蔦から放つ電気ショック[1][35][2]。ストリウム光線によって倒されるが、絶命寸前には最後の力を振り絞り、捨て子塚の寺を炎上させた。
赤ん坊の泣き声に酷似しており、子供たちの恨みの化身とも言われている。
- 着ぐるみはアリンドウの改造[11]。当初はタガールの着ぐるみをベースとする予定だったが変更された[36]。造形物はスーツのほか、炎上用カポックと実物大の蔦が用意された[11]。
- 最後に寺を焼き払うという場面は、特技監督の大平隆が提案したものである[37]。
- 『ウルトラ怪獣攻げき技大図鑑』では電気ショックを「サンダーフラッシュ」と命名された。
噴煙怪獣 ボルケラー
第12話「怪獣ひとり旅」に登場。英字表記はVORKELLER[1][2]。
温泉開発のためのボーリング調査により住処を奪われた怪獣。そのことに逆上し暴れまわる。武器は口から吐く物体に触れると爆発する効果を持つイエローガス[1][38][2][5][6]。頭部の角はレーダーになっている[3]。ストリウム光線をかわす素早さを持つ[38]。タロウに飲み込まれた人間を助けるために胃袋を口から引きずり出され、それをブルーレーザーで焼ききられて七転八倒する。最後は動かなくなったところを宇宙に追放された。
虫歯怪獣 シェルター
第13話「怪獣の虫歯が痛い!」に登場。英字表記はSHELTAR[1][2]。
九州沿岸の海底に生息していたスッポンの怪獣。目の前に来たものに飛びつく習性がある。武器は高熱火炎[1][25][2][5][6]と噛み付き。スッポンの怪獣らしく獲物に噛み付くと離れない。また、堅い甲羅はタロウのストリウム光線も通さない。地上を時速60キロメートルで走る[6]。
実際は虫歯ではないが、ZATが海に放った水中ロケットを魚と勘違いして噛み付いたところ歯に挟まったため「虫歯怪獣」と呼ばれる。普段は海底に住み、大型の魚を捕食している怪獣だったが、ロケットが歯に刺さり痛さのあまり宮崎市に上陸。最初は敵意もなく海辺でロケットを取ろうとするが、ロケットを抜き取ろうと試みた光太郎のミスにより健康な歯を麻酔なしで抜かれ、逆上して大暴れする。タロウに水中ロケットを外されたが、その後も暴れ続けたためにZATが火薬を詰めた同じ水中ロケットを口の中に受けて爆死した。
- 造形物はスーツのほか、アップ用の頭部と爆発用カポックが用意された[11]。
- ボルケラー同様、これ以降本作では「悪さをしない怪獣は殺さない」というスタンスが強化され、劇中でも繰り返し言及されるようになった。
- その他の作品に登場するシェルター
- 内山まもるの漫画版『ウルトラマンタロウ』では小学二年生掲載版に登場。 こちらでも水中を平和に回遊していたところをZATの軍事演習の巻き添えになって岩雪崩に巻き込まれてしまい、 報復とばかりにZATの潜水艇に襲い掛かるも、現れたタロウのストリウム光線によって倒されてしまっている。
- ヤングチャンピオンで連載中の『ウルトラ怪獣擬人化計画feat.POP Comic code』では、 ヤプールの経営する歯科医の常連客として名前のみ登場している(シェルター本人は現段階では登場していない)。
えんま怪獣 エンマーゴ
第14話「タロウの首がすっ飛んだ!」に登場。英字表記はENMARGO[1]またはENNMARGO[2]。
江戸時代に辺り一帯の山を滅ぼしたため、地蔵によって封印されていた怪獣。しかし、山への発破によって封印主である地蔵が退けられたため、現代に蘇る。その名の通り、閻魔大王のような外見を持つ。最大の武器は口からの黒煙[1][40][2][6][注釈 14]で、木々を枯らし、動物を死滅する能力がある。また、右手の刀で物を斬り、盾はストリウム光線を防ぐほどの強度を持つ。
ウルトラマンタロウとの戦いでは、一度はタロウの首を刀で切り落とすが、地蔵の力で動きを封じられたうえ、地蔵の力で蘇ったタロウのウルトラ念力で首を飛ばされる。最後はストリウム光線で体を爆破されたうえ、頭部も体の破壊と同時に炎上する。
狐火怪獣 ミエゴン
第15話「青い狐火の少女」に登場。『ウルトラ怪獣大全集』では別名をきつね火怪獣と表記している[3]。英字表記はMIEGON[1][2]。
那須岳に伝わる伝説の九尾の狐の怪獣。普段は頭部から出す透明光線[3][5](透明化光線[6])を自身に浴びせ、透明化している。しかし、ZATのスプレー作戦によって赤いスプレーを吹きつけられたため、赤みがかった姿を現す。武器は口から吐く高熱火炎[1][3][24][2][6](火炎弾[5])。また、ボクサーのような身軽いフットワークも見せる。家畜を食料としているため、その口はひどい悪臭を発している。
ウルトラマンタロウとの戦いではどの攻撃も通じず、火炎を防ぐタロウバリヤーを破ろうと詰め寄るが、いきなりタロウバリヤーを外される。最後はつまづきそうになったところに後頭部へスワローキックを受けて倒れ、自身に炎が燃え移って爆死する。
- デザイン:鈴木儀雄[39][9]
- スーツの尾は操演で動かしている[11]。造形物はスーツのほか、タロウに吹き飛ばされるシーンと爆発シーンでのミニチュアが用意された[11]。
- 映画『新世紀ウルトラマン伝説』にも登場。映像は本作からの流用。
笛吹き怪獣 オカリヤン
第16話「怪獣の笛がなる」に登場。英字表記はOKARIYAN[1][2]。
自身の歯から作られたオカリナの音を仲間の呼び声と勘違いし、突如現われた怪獣。爆発する能力を持つコブ爆弾[15][2]と、前歯を武器とする。テレポーテーションも可能。ユニークな外見を持つが凶暴であるため、最後はウルトラマンタロウに空へ投げられたところへハンドビームを浴びせられ、倒される。この際、苦戦するタロウを援護するため、ZATはオカリヤンに手錠をかけて動きを封じる活躍を見せている。
- デザイン:鈴木儀雄[39][9]
- 胴体は『ファイヤーマン』のドリゴラス、尻尾は『ジャンボーグA』のキングジャイグラス[注釈 16]のものを流用したもの[42][11]。造形物はスーツのほか、アップ用の頭部・爆発用カポック・実物大の歯などが用意された[11]。
食葉怪獣 ケムジラ
第17話「2大怪獣タロウに迫る!」、第18話「ゾフィが死んだ! タロウも死んだ!」に登場。英字表記はKEMGILA[1]またはKEMJILA[2]。
- 身長:3.4センチメートル - 47メートル[1][3][43][2][5][6]
- 体重:20グラム - 2万2千トン[1][3][43][2][5][6]
- 出身地:大熊山[1][3][43][2][5][6]
大熊山の火山活動によって眠りより目覚めた古代の怪獣で、名前が示すとおり毛虫に似ている。口から人間を失明させる毒を含む糸[1][3][43][2][5]を吐き出し、危機を感じると尻からイエローガス[1][3][43][2]を噴射して身を隠しながら逃走する。
最初は数センチメートル程度の大きさから、農家のスイカを食べて成長していく。その後、地震研究所所員を襲った数匹が所員と共にバードンの餌食となるが、逃れて生き延びた1匹がZATガンで撃たれた時にそのエネルギーを吸収し、巨大化する。スイカ臭の糸やイエローガスでタロウを窮地に追い込み、カラータイマーを点滅させる(ただし、タロウは戦場に迷い込んだタケシ少年を気遣って自由に戦えず、実質的なハンディキャップ戦ではあった)。まもなく、襲来したバードンにタロウとの戦闘を中断され、タロウとバードンの戦闘をよそに逃走を図ったところをバードンに見つかり、噴射したイエローガスも翼で吹き飛ばされて通用せず、タロウの絶命後は嘴で何度も刺されたうえ、身体を食いちぎられて絶命する。
- スーツアクター:山村哲夫[29]
- 着ぐるみは『ミラーマン』のキーラゴンの改造[18]とされるが、『オール・ザットウルトラマンタロウ』では同時期に二子玉川園にキーラゴンが登場していることから断定を避けている[11]。頭部は新規造形[18]。小型時の造形物はミニチュアとギニョールの2種類が用意された[11]。
- 『ウルトラマンX』第2話の脚本初稿で登場が予定されていたが、新規にスーツを制作することが出来ないため登場は見送られた[44]。
火山怪鳥 バードン
第17話「2大怪獣タロウに迫る!」、第18話「ゾフィが死んだ! タロウも死んだ!」、第19話「ウルトラの母 愛の奇跡」に登場。
鳥怪獣 フライングライドロン
第20話「びっくり! 怪獣が降ってきた」に登場。『ウルトラ怪獣大全集』では別名を彗星怪獣と記述している[3]。英字表記はFLYING RAIDRON[1][2]。
- 身長:20メートル(子)、54メートル(親)[1][3][45][2][5][6]
- 体重:1万トン(子)、2万7千トン(親)[1][3][45][2][5][6]
- 出身地:宇宙[1][3][45][2][5][6]
親子で星から星へと放浪の旅を続ける怪獣。子供が地球の花火を珍しい花だと思って地球に近付きすぎ、花火によって負傷し地球に落下。宇宙に飛び立てなくなる。親は子供を捜すため、雷のような声で呼びかけ、稲妻のような光で照らし、子供が地球の大気の中で乾かないように雨を降らせ続ける。武器は口から吐くロケット弾[1][3][45][2]。本来はとても大人しい怪獣だが、子供は落下の衝撃で翼を傷め、苦痛と恐怖のために暴れ、ZATから敵視されるが、タロウのリライブ光線で傷を治され、宇宙に帰された。
蝉怪獣 キングゼミラ
第21話「東京ニュータウン沈没」に登場。英字表記はKINGZEMIRA[1][2]。
武蔵野にあるマンモス団地「東京ニュータウン」の地下から出現したセミの怪獣。幼虫時代は大地震を起こし、成虫になってからは凄まじい鳴き声でニュータウンの住人を悩ませる。町を去る際には必ず尿を住民に引っ掛ける。ZATは「セミの寿命は一週間」と無理に殺そうとはせずネット作戦で捕獲するが、その鳴き声に怒ったニュータウンの住人がネットを燃やしたためにキングゼミラは逃走。今度は東京タワーに止まり、電波を撹乱させる。悪意はないのだが、その存在自体が迷惑となったため、人間から敵視されて攻撃を受け、遂には怒り狂い口から火炎[1][23][2][6]を吐いて暴れるが、タロウによって炎の発生器官を取られ、宇宙に送られた。その後は宇宙ゼミとなり、その後も夏になると宇宙の片隅で鳴いているらしい。
カンガルー怪獣 パンドラ
第22話「子連れ怪獣の怒り!」に登場。英字表記はPANDRA[1][2]。
浅間山の人間が立ち入らない場所を巣としていた、草食性の大人しい怪獣。腹に袋を持ち、カンガルーのように子供を育てている。人語を理解し、薬草を調合するなど高い知性を持つ。崖から落ちた女性・優子を看病するが、怪獣に優子を殺されたと邪推した優子の夫・藤波に急所である尻尾を撃たれ、さらに子供のチンペも殺されたことで凶暴化。口から火炎を吐き[3][35][2][5][6]、藤波が引き連れていたハンター仲間の2人を殺害して人間への復讐を始めるが、タロウとの交戦で命を失いかけたところをリライブ光線で傷を治されて復活、同じくリライブ光線で復活したチンペと共に地底の怪獣の世界に帰っていった。
- 造形物はスーツのほか、アップ用の頭部と実物大の尾が用意された[11]。
カンガルー怪獣 チンペ
第22話「子連れ怪獣の怒り!」に登場。英字表記はCHINPE[1][2]。
パンドラの子供で、普段はパンドラの腹の袋の中に入っている。いたずら好きだが人懐っこく、とても大人しい怪獣。怪獣に妻を殺されたと邪推した青年・藤波が仕掛けた罠にかかりに射殺されるが、タロウのブレスレットリライブ光線で復活し、パンドラと共に地底の怪獣の世界に帰っていく。その後、ZATによって地底への出入り口は封鎖され、パンドラとチンペが人間の世界に現れることはなくなった。
蜃気楼怪獣 ロードラ
第23話「やさしい怪獣お父さん!」に登場。資料によっては別名をしんきろう怪獣と記述している[49][2]。英字表記はLORDRA[1]またはROADRA[2]。
箱根付近のハイウェイで竜巻などの蜃気楼[3](硫酸竜巻[1][49][2][6])を起こし、車を溶かし続ける怪獣。ハイウェイ地下から登場する。武器は如雨露のような長い鼻から出す特殊な溶解液[1][49][2][5][6]。これは金属のみを溶かし、人間に対しては害を及ばさない。鼻の穴はシャッターのように開閉することができる。ZATのハリネズミ作戦や、レーザー攻撃を物ともせずに暴れ回り、ウルフ777やZATガンなどの兵器をすべて溶かし、ZATを丸腰状態にしてしまう。光太郎はロードラの鼻に飛び移り、竹槍で右目を攻撃するが振り落とされてしまいそのまま変身。鋭い爪を使った攻撃に苦戦させられるが、タロウのフット光線で両手と首を切断される。しかしその状態のままでも活動可能で、両手と頭でタロウに組み付き電流を浴びせ、直後に胴体と合体し再生する。鼻からの溶解液は短時間動きを止めるだけでタロウには通用せず、スワローキックで鼻を切断され倒れる。ストリウム光線で止めを刺そうとするも相殺する光線を手から放ち失敗。最期はタロウスパウト(ウルトラスパウト)で粉々にされ無数のミニカーとなった。
- デザイン:鈴木儀雄[33]
- 造形物はスーツのほか、爆発用カポックと実物大の鼻などが用意された[11]。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、ベリュドラの胴体を構成する怪獣の1体として姿が確認できる。
宇宙大怪獣 ムルロア
第24話「これがウルトラの国だ!」、第25話「燃えろ! ウルトラ6兄弟」に登場。英字表記はMURUROA[1][2]。
ヨーロッパ某国が開発した人類終末兵器・トロン爆弾によって破壊された、ムルロア星の生物が突然変異。ある夜、突如飛来して旅客機を宇宙蛾スペースモスとともに襲撃したのを皮切りに、暴れ始める。地球上ではほぼ視力がない。光源を嫌い、光を放つものを次々と破壊。挙句の果てには体の側面にある突起から出す黒煙[1][3][50][2][5][6][注釈 17]で地球を闇に包み込んだ。武器は口から勢いよく放射する溶解液[1][50][2][6][注釈 18]で、人間どころか、鉄塔やコンクリートも一瞬で溶かす。一度はウルトラマンタロウを敗退させるが、黒煙がウルトラベルによって取り払われたことにより苦手である太陽が出現し、苦しんでいるところに復活したタロウの猛攻撃を受け行動不能になる。最期は空中高く放り投げられ、ZAT決死の作戦により前もって体に仕掛けられていた新型兵器のAZ1974爆弾が爆発し、粉々に砕け散った。
- デザイン:鈴木儀雄[52]。造型に手間と予算がかかったため経理担当から苦情が来たという[52]。
- 造形物はスーツのほか、爆発用カポックと実物大の頭頂部などが用意された[11]。
- 映画『ウルトラマンZOFFY ウルトラの戦士VS大怪獣軍団』には、タロウとウルトラ兄弟の戦いぶりを紹介する中で登場。タロウを負傷させるが、ウルトラの星に帰還したタロウが持ってきたウルトラベルの力で形勢逆転。タロウに投げ飛ばされた後、空中で爆発四散した。映像はすべて『タロウ』第24話からの流用。
宇宙蛾 スペースモス
第24話「これがウルトラの国だ!」、第25話「燃えろ! ウルトラ6兄弟」に登場。英字表記はSPACE MOTH[1][2]。
ムルロアとともに宇宙から飛来。主に、地球上では目の効かないムルロアの尖兵として活動する。光の苦手なムルロアのために自身の体で光源を遮る、もしくは破壊したり、相手の視界を奪うことを得意とする。個の弱さを補うためかなりの数がおり、いつも集団で活動する。最後はムルロアの黒煙による暗闇が晴れたことに驚いて、どこかへ飛び去った。
宇宙犬 ラビドッグ
第24話「これがウルトラの国だ!」に登場。関連書籍などによってはウルトララビドッグと表記しているものもある[3][51]。英字表記はRABBIDOG[1][2]。
タロウが少年時代から飼っていたペットで、光の国に帰ったタロウを出迎える。
- 造形物は化学繊維で造られた[54]。撮影に使用された人形は、のちに『小学三年生』1973年12月号の誌上プレゼントにおいて、同じく撮影に使用された光の国の建物のセットとともに懸賞の対象となった。
- 内山まもるの漫画版では、光の国を襲ったテンペラー星人の罠からタロウを助けるために命を落とし、ウルトラの父から「ウルトラ7番目の兄弟」の称号を与えられた。
エンペラ星人
第25話「燃えろ! ウルトラ6兄弟」に名前のみ登場。
百足怪獣 ムカデンダー
第26話「僕にも怪獣は退治できる!」に登場。
怪草 マンダリン草
第27話「出た! メフィラス星人だ!」に登場。英字表記はMANDALIN FLOWER[1][2]。
地質時代の植物。マンモスによって食い尽くされ、絶滅したと思われたがメフィラス星人の手によって復活。ジュースの自動販売機の中に入れられ、買いに来た子供の腕や足をその触手で刺し、下半身が不随になるマンダリン病を感染させる。ZATガンのビームで巨大化。マンダリン病の特効薬が胴体の部分であるため、マンダリン病の完治を阻止せんとするメフィラス星人に守られていたが、メフィラス星人の絶命とともに子供たちの治療に使われた。メフィラス星人はZATの攻撃による負傷をマンダリン草で瞬時に治療された。
きのこ怪獣 マシュラ
第31話「あぶない! 嘘つき毒きのこ」に登場。英字表記はMASHURA[1][2]。
タロウに倒された巨大キノコの生き残りが武田大介少年に寄生し、彼が住む団地の給水塔で水分を蓄えて変身・巨大化した怪獣。種別は怪獣だが、怪獣らしからぬ悪知恵を誇る。海水を飲むと下痢を起こし、3日は起きられないという。口から吐く毒液[1][56][2][5][6]には、人間をキノコ人間に変える力があり、ZATの荒垣副隊長、北島・南原両隊員もキノコ人間にする。また、目からは光線を出し、それでキノコ人間を操ることもできる。
全東京都民もキノコ人間にすべく、浄水場の水にキノコ毒素を混入しようと浄水場を目指すが、阻止しようとしたタロウと戦う。パンチやキックの衝撃を吸収してタロウを苦しめるが、タロウのキングブレスレットから発射されたドライヤー光線を浴びて身体の水分を奪われて干からびた後、その残骸はマツタケの温床となった。
- 元々は第27話で登場する予定だったが、ストーリーはそのままでメフィラス星人が登場することになったため、シナリオが変更された[57]。
- 造形物はスーツのほか、干からびるシーンのミニチュア・小型時のミニチュアなどが用意された[11]。
お化けキノコ
東京の中心部に突如出現した巨大キノコ。ZATが散布した薬品をさらに強力な毒液に変え、街中に撒き散らす。タロウのタロウファイヤーで焼却されるが、生き残りを不良中学生が大介少年に食べさせたことでマシュラとなる。
- スーツはマシュラとは別造形[11]。
キノコ人間
第31話「あぶない! 嘘つき毒きのこ」に登場。英字表記はMUSHROOM PEOPLE[1]。
マシュラの胞子を口にした人間、もしくはマシュラの毒液を浴びた人間がキノコ化した姿。意思はなく、マシュラの命令に忠実に動く。マシュラが倒されると、もとに戻った。
- 造形物は頭部のみが複数用意された[11]。
木枯し怪獣 グロン
第32話「木枯し怪獣! 風の又三郎」に登場。英字表記はGURON[1][2]。
東京上空の暗雲に姿を潜めていたが、突如実体化し地上に現れ、口から風速70メートルの突風[1][3][21][2][5][6]を吐き散らして街を破壊する。影のように地面や建物の壁を移動することも可能。ZATの攻撃に一時は危機に陥るが、白鳥健一少年と謎の転校生ドンちゃん[注釈 23]を人質にとりZATを退けるが、2人に頭を攻撃され振り落とす。ウルトラマンタロウと戦い、激しい風攻撃と電柱を使った吹き矢[1][21][2]でタロウを苦戦させた。しかし、最終的にはタロウのキングブレスレットで口に栓をされ、風の暴発により自爆した。
- 造形はエキスプロダクションが担当した[58][11]。造形物はスーツのほか、爆発用カポック・実物大の頭部などが用意された[11]。
- デザイン画は現存しているが、デザイナーは不明とされる[9]。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、ベリュドラの右腕を構成する怪獣の1体として姿が確認できる。
極悪宇宙人 テンペラー星人
第33話「ウルトラの国大爆発5秒前!」、第34話「ウルトラ6兄弟最後の日!」に登場。
目つぶし星人 カタン星人
第35話「必殺! タロウ怒りの一撃!」に登場。資料によっては別名をめつぶし星人と表記している[1][2]。英字表記はALIEN KATAN[1][2]。
- 身長:2.2 - 51メートル[1][3][27][2][5][6]
- 体重:98キログラム - 3万1千トン[1][3][27][2][5][6]
- 出身地:カタン星[1][3][27][2][5][6]
タロウ抹殺を狙って現われた宇宙人。高度な自動車の運転テクニックを持つ。武器は手から出す3万度の火炎[1][3][27][2][6]、両目から発射する目潰し光線[27][2]。青木まちこ少女に乗り移って光太郎に近づき、彼の優しさを利用。光太郎を2度も襲って負傷させる。タロウとの戦いでは目潰し光線をタロウに浴びせ、圧倒的有利になるが、ZATにより頭部に巨大な鈴を取り付けられ、その音を頼ったタロウのウルトラダイナマイトを食らって爆死した。
- 声:西川幾雄(ノンクレジット)[29][11]
- 等身大時に車を運転するため、頭部は別に造られた[11]。爆発用カポックはタロウと一体で造形された[11]。
- 『ウルトラマン OFFICAL DATA FILE』No.27-10では、ウルトラマンエースの変身方法を知っていることから、ウルトラ兄弟の情報に精通していた可能性が指摘されている。
- 『ウルトラ怪獣攻げき技大図鑑』では目潰し光線は「アイ・アタッカー」と命名された。
- その他の作品に登場するカタン星人
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、ベリュドラの胴体を構成する怪獣の1体として姿が確認できる。
- 『ウルトラマンメビウス』のDVD附属のイラストノベル『ザ・ウルトラマンメビウス』に登場。卑怯な手段でタロウを倒そうとしたカタン星人の同族。何者か(おそらくエンペラ星人)の尖兵として登場。シルバーブルーメを始めとする円盤生物群を率いてウルトラ兄弟を倒そうとした。
ねこ舌星人 グロスト
第36話「ひきょうもの! 花嫁は泣いた」に登場。英字表記はGROST[1]またはALIEN GROST[2]。
- 身長:59メートル[1][21][2][5][6][注釈 24]
- 体重:4万5千トン[1][3][21][2][5][6]
- 出身地:グロスト星[1][3][6](グロスト星系JA52番星[21][2][5])
カタン星人が倒された夜、グロスト星系JA52番星より飛来する宇宙人。建設現場に潜り込み、地下の壁から顔だけを出して存在し、建設現場の作業員を目からの催眠光波で操って侵略の機会を伺う。ZATガンを顔に受け、爆発、赤い煙と共に巨大化。最大の武器は両手から放つマイナス210度の冷凍光線[3][21][2][5][6][注釈 25]。これでタロウを窮地に陥れるが、ZATのレーザー攻撃で注意をそらしたわずかな隙にウルトラ解凍で復活を許し、最後はシューティングビームで倒された。
- 予告編では「冷凍怪獣グロスト」と呼ばれていた。
- スーツの出自は明らかになっていないが、『オール・ザットウルトラマンタロウ』ではボルケラーとの類似性を指摘している[11]。造形物はスーツのほか、指令を出すシーンでの頭部・爆発用カポックなどが用意された[11]。
逃亡怪獣 ヘルツ
第37話「怪獣よ故郷へ帰れ」に登場。英字表記はHERTZ[1][2]。
- 身長:53メートル[1][3][59][2][5][6]
- 体重:4万4千トン[1][3][59][2][5][6]
- 出身地:メドウーサ星座[1][3][6](メドウーサ星[59][5])[注釈 26]
メドウーサ星座に住んでいたが、メドウーサ星人が星座乗っ取りを計ったため、地球に逃亡してきた。特に攻撃武器も持たず、地球を攻撃する意思もない。メドウーサ星座の侵略活動を知るゆえに、メドウーサ星人から執拗に命を狙われた。メドウーサ星人が敗れた後、ZATによって地球の引力圏外にまで連れて行ってもらった。
- 予告編では口から火炎を吐いていた。
- スーツは『ジャンボーグA』のアントロンの改造[11]。造形物は空輸シーンのミニチュアと実物大の足が用意された[11]。
- 着ぐるみは後に『ウルトラマンレオ』第9話にて、怪獣ショーの着ぐるみとして登場している[27][48]。その後、1990年代まで残っていた[11]。
醜悪星人 メドウーサ星人
第37話「怪獣よ故郷へ帰れ」に登場。英字表記はALIEN MEDUSA[1][2]。
メドウーサ星座で争いを起こしメドウーサ星座を乗っ取った宇宙人。事態を知るヘルツを始末するため地球にやって来た。武器はメドウーサ磁気[1][3][60][2][5]と両手の鞭。ヘルツが落ちた近くの別荘に住む老人をメドウーサ磁気で仮死状態にしたうえで、証言者がいないのをよいことに老人の孫に変身し、ヘルツに凶悪怪獣の濡れ衣を着せてZATに始末させようとする。それが無理だと判断するやZATの森山隊員を襲って乗り移り、ZATのスーパースワローでヘルツを始末しようとするがタロウに阻止され、最期はストリウム光線で倒された。
- 声:西川幾雄(ノンクレジット)[29][11]
- デザイン:鈴木儀雄[39][9]
- 造形物はスーツのほか、爆発用カポックが用意された[11]。
- 映画『新世紀ウルトラマン伝説』にも登場。映像は本作からの流用。
エフェクト宇宙人 ミラクル星人
第38話「ウルトラのクリスマスツリー」に登場。英字表記はALIEN MIRACLE[1][2]。
- 身長:1.99 - 43メートル[1][3][24][2][5][6]
- 体重:70キログラム - 2万トン[1][3][24][2][5][6]
- 出身地:ミラクル星[1][3][24][2][5][6]
環境は地球に瓜二つだが、地球よりもわずかに文化が遅れているミラクル星からやってきた善良な宇宙人。地球へは、地球の風習や文化などを学習しに訪れる。温厚な性格で、基本的に争い事は好まない平和的な宇宙人である。知能は地球人よりもわずかに劣っているといった程度だが、その代わり地球上の生物に変身する能力を備えている。また、地球人より寿命が長く、300年以上生き続けることができる。キングトータスが暴れた際に両親を失った少女のために、何でも好きなものが見える不思議なビー玉をプレゼントするが、その直後、ガスを求めて地球に侵入したテロリスト星人に地球の資料を渡すことを拒み、殺害された。
『ウルトラマンギンガ 劇場スペシャル ウルトラ怪獣☆ヒーロー大乱戦!』に登場するミラクル星人(SDI)
映画『ウルトラマンギンガ 劇場スペシャル ウルトラ怪獣☆ヒーロー大乱戦!』に登場。
ウルトライブシミュレーション内で健太と千草のライブするガンQ(SDI)とアクマニヤ星人(SDI)に襲われる美鈴のモチロン(SDI)を助けるためヒカルがライブするが、体の小ささゆえに全くもって戦力にならなかった。だが所持していたビー玉を取り出し、ヒカルはある光景を目の当たりにする。
- スーツアクター:岡野弘之[61]
- 着ぐるみは『タロウ』撮影時に使われていたオリジナルのもの[62][61][11]。電飾を仕込み直すなどの補修が施されているが、ほぼ当時のままの状態で使用されている[61]。
- 貴重な着ぐるみであることから、『ギンガ』のアクションコーディネーターの岡野弘之がスーツアクターに選ばれた[61]。
緑色宇宙人 テロリスト星人
第38話「ウルトラのクリスマスツリー」に登場。英字表記はALIEN TERRORIST[1][2]。
宇宙一の暴れん坊のため、様々な惑星で嫌われている悪質な宇宙人。蜷局間という奇妙な形の頭部が特徴的。ガスが好物で、ガスが豊富な惑星に赴いては、その星の住民を虐殺してガスを略奪している。地球へは、地球のことを学習しに訪れていたミラクル星人を殺害するために侵入してきた。その後、ミラクル星人の地球調査資料から、地球にも豊富なガス資源があることを知り、本格的に地球侵略を行おうと目論む。右手に持っている長剣「テロリスト・ソード」[3][5]が自慢で、切れ味は抜群。この剣で今までにも数多くの宇宙人を殺害している。その他、武器として左手に銃[32][2][注釈 27]を装備している。タロウを窮地に追い込むが、最後はミラクル星人が残したビー玉の力で凍結して動けなくなったところを、タロウに空中へと放り投げられシューティングビームで破壊され、その破片は雪となって地上に降り注いだ。
- 声:鹿島信哉(ノンクレジット)[29][11]
- 造形物はスーツのほか、爆発用カポックが用意された[11]。
- 名前はテロリスト星人であるが、書籍設定における出身地は「テロ星」となっている[1][63]。
- テロリストソードは『ウルトラ怪獣攻げき技大図鑑』では「ソードワイルダー」と呼称された。
その他の作品に登場するテロリスト星人
- ビデオ『ウルトラ怪獣伝説』では、バルタン星人の命令で地球へ出撃してウルトラマンタロウと戦うが、スカイホエールの攻撃で凍結した後、タロウの光線を受けて爆発した。映像はミラクル星人のビー玉の力で凍結して動けなくなったシーンの流用。
- 漫画『ウルトラマン超闘士激伝』ではウルトラ戦士に勝ちたいと願う怪獣達の一匹として登場、ゴーデスに利用される。
- 書籍『ウルトラマンメビウス ARCHIVE DOCUMENT』(朝日ソノラマ)に掲載された小説「守るための太刀」(作:赤星政尚)では、過去にザムシャーと切り結んでいたことが語られている[64]。特技監督の原口智生は、『ウルトラマンメビウス』第16話にザムシャーにやられる役柄でテロリスト星人を登場させることを検討していた[65]。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、ベリュドラの胴体を構成する怪獣の一体として姿が確認できる。
うす怪獣 モチロン
第39話「ウルトラ父子餅つき大作戦!」に登場。英字表記はMOCHIRON[1][2]。
月の「ウサギのモチつき」伝説を信じる地球人の心が実体化した怪獣。その昔、ある男の子が伝説に対する信念があまりに強すぎたために月の影に乗り移って実体化したとされる。木臼に顔と手足が付いた格好をしており、会話も出来る。月出身だが、南夕子によると半分は月、もう半分は地球の怪獣。そのため、ZATのレーダーには宇宙怪獣としては反応しない(月と地球の組成が同じなので、地球外物質として認識されなかったとも言われる)。また、南夕子のことを「姐さん」と慕っている。子供の心から生まれたために子供のような性格の持ち主で、本物の地球の餅を食べたくなり、飛行船にぶら下がって地球にやって来る。そして地球の、日本の餅はやはり柔らかくてうまいということを知り、特においしい新潟の米で作られた餅を食べるべく、新潟に向かおうとする。口から強力な火炎[66][2][6]を吐き、両手両足を臼の中に引っ込めて転がりながら体当たりで建物を潰しながら進む。年中餅ばかり食べているので力持ちらしく、タロウに力比べを挑む。タロウに敗れた後はウルトラの父の一喝を受け、自分が臼になって、食べた分の餅をつく羽目になる。その後、ウルトラの父と南夕子によって月に帰された。
- デザイン:島崎堯司[67][9]
- 声:渡部猛(ノンクレジット)[29][11]
- スーツの出自は明らかになっていないが、『オール・ザットウルトラマンタロウ』ではムカデンダーとの類似性を指摘している[11]。造形物はスーツのほか、アップ用の頭部・うす形態・飛行船にぶら下がったミニチュアなどが用意された[11]。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、ベリュドラの左腕を構成する怪獣の一体として姿が確認できる。
『ウルトラマンギンガ 劇場スペシャル ウルトラ怪獣☆ヒーロー大乱戦!』に登場するモチロン(SDI)
映画『ウルトラマンギンガ 劇場スペシャル ウルトラ怪獣☆ヒーロー大乱戦!』に登場。
ウルトライブシミュレーションで美鈴がライブする。その見た目ゆえに美鈴には「和菓子職人魂をくすぐられる」「モチロンじゃなくてウスロン」と評される。千草からは「ゆるキャラ」と呼ばれた。
- 着ぐるみは円谷プロダクションイベント事業部のアトラクション用の改造[61]。
- 『新ウルトラマン列伝』第27話ではスパークドールズの姿で登場。スパークドールズ劇団の面々の前に現れ、かつての自分の活躍を紹介するが、あまりの迷惑行為でブラックキング(SD)たちに「餅の食べ方が汚い」などと文句を言われる。訛った口調で、一人称は「オラ」で「どすこい」が口癖になっている。ブラックキング(SD)には「ウスノロ怪獣」と呼び間違えられ、キングパンドン(SD)には「モッちゃん」と呼ばれた。
暴君怪獣 タイラント
第40話「ウルトラ兄弟を超えてゆけ!」に登場。
らくがき怪獣 ゴンゴロス
第41話「母の願い 真冬の桜吹雪!」に登場。『ウルトラマン白書』では別名を落書き怪獣と表記している[1][5]。英字表記はGONGOROS[1][2]。
大熊座M81星雲からやって来た不定形の青い宇宙生命体が、病気の母親のために正博少年が描いた落書きに取り付き、太陽エネルギーを受けて怪獣化した。通常攻撃がまったく通用しない。口から火炎[19][2]を吐き、尻から爆発性のガス[1][3](悪臭ガス[19][2])を放射する。身軽で、強い跳躍力を持っている。正博少年の助言を受けたタロウに本体である核を発見され、絵の部分はウルトラシャワーで濡らされた後、落書きを消すように拭き取られる。その後、本体の核もストリウム光線で破壊された。
- 造形物はスーツのほか、実体化するシーンのものが用意された[11]。
- 火炎は『ウルトラ怪獣攻げき技大図鑑』で「ラックファイヤー」と名付けられた。
- 元々は少年の落書きという設定は『ウルトラマン』に登場した二次元怪獣ガヴァドンと共通しており、映画『ウルトラマンギンガ 劇場スペシャル ウルトラ怪獣☆ヒーロー大乱戦!』でも一乗寺友也により関連が語られている。
おうむ怪獣 エレジア
第42話「幻の母は怪獣使い!」に登場。英字表記はELEGIA[1][2]。
元は光太郎の後輩である島田タツオの母・聖子が生前飼っていた「エレジア」と名付けられたオウム。聖子が交通事故で死亡した後、餌を食べなくなって、後を追うように死に、聖子の墓に一緒に入っていたが、アンドロイド聖子の怨念と、稲妻のエネルギーを受けて怪獣として蘇る。車を憎み、国際モーターショーを襲撃する。マッハ9で飛行し[6]、口から火炎[1][40][2][5][6]を吐いて暴れるが、アンドロイド聖子が破壊されたことで動揺、ストリウム光線で倒された。その後、羽が辺りに降り注いだ。
- デザインは島崎堯司による[55][9]。
- 造形物はスーツのほか、飛び人形が用意され、爆破シーンでもこの人形が用いられた[11]。
- 『ウルトラ怪獣攻げき技大図鑑』では、火炎を「パロット火炎」と呼称された。
アンドロイド聖子
第42話「幻の母は怪獣使い!」に登場。英字表記はANDROID SEIKO[1][2]。
妻の聖子を交通事故で失った島田信吾が独自にロボット工学を勉強し、10年の歳月をかけて作り上げたアンドロイド。結婚当時をイメージして、純白のウェディングドレスにバラの花を持った姿をしている。島田の涙が結婚指輪に流れ落ちたことで起動し、死んだ聖子と、車を憎む島田の怨念を受け継いで残忍な性格となる。エレジアを操って車を次々と破壊するが、島田の息子のタツオに撃たれ、活動を停止した。その残骸と魂はタロウのリライブ光線で昇天し星となり、宇宙を航行する宇宙船の道標となった。
- 演:川口真有美
食いしん坊怪獣 モットクレロン
第43話「怪獣を塩漬にしろ!」に登場。英字表記はMOTTOKRERON[1][2]。
地球のビタミンCを狙いZATに撃退された宇宙人の置き土産。サッカーボールほどの大きさの卵から孵る。野菜が好物で野菜を食べるごとに大きくなり、大きくなればさらに大量の野菜を欲しがる。八百屋の息子、武志の手によって育てられた。どれほど野菜を食べても「モット、モット」とねだるので、武志によって「モットクレロン」と名付けられる。口から緑色で悪臭を放つ粘液[66][2][注釈 28]を吐いて暴れるが、タロウによって巨大な樽で塩漬けにされて野菜エネルギーを抜き取られ、元の大きさに戻る。その後、武志からの土産の野菜と共に宇宙へ送り返された。
- デザインは鈴木儀雄が担当した[39][9]。幼獣のデザインも別途描かれている[9]。
- 造形物は成獣・幼獣のスーツ2種類のほか、飛び人形・誕生時のギニョールなどが用意された[11]。
- 小型時・巨大化時の名称を『ウルトラマン白書』では「幼虫」「成虫」[68]、『ウルトラ怪獣大全集』『ウルトラマン画報 上巻』では「幼獣」「成獣」[3][2]、『円谷プロ全怪獣図鑑』では「小」「中」[5]と区別している。
- 緑の液の攻撃は『ウルトラ怪獣攻げき技大図鑑』で「クレクレアタック」と命名された。
- その他の作品に登場するモットクレロン
鬼面宇宙人 きさらぎ星人
第44話「あっ! タロウが食べられる!」に登場。英字表記はALIEN KISARAGI[2]。
老婆の姿をした宇宙人。節分の日だけとは言え、仲間である鬼が人間に虐められるのが不愉快で、同じ宇宙人でありながら人間に味方して鬼をいじめるタロウを裏切り者と憎む。武器は口から吐く炎。
- 演:笠井ひろ
- 『円谷プロ全怪獣図鑑』ではオニバンバの人間態と記述している[5]。
きさらぎ星人 オニバンバ
第44話「あっ! タロウが食べられる!」に登場。英字表記はONIBANBA[1][2]。
きさらぎ星人が変身・巨大化した姿。鬼のような姿をしており、やはり豆が苦手。口から人間縮小液[1]を含んだ糸[3][15][2][注釈 29]を吐き出して、こねることで人間を小さくして豆状の玉の中に閉じ込める。光太郎を豆の中に閉じ込めて人間に食べさせようとするが失敗した。武器は前述の口から出す糸と火炎[1][6]、そして手持ちの棍棒[15][2][注釈 30]。タロウとの戦闘ではタロウが投げつけた豆を金棒で打ち返そうとするが、すべては打ち返せず、来年また来ると捨てゼリフを吐いて退散した。
- 声:笠井ひろ[29]
- デザインは島崎堯司によるもの[55][9]。体色の赤い部分は、ZATのイメージカラーである青との対比を意図している[9]。
- 造形物はスーツのほか、実物大の指が用意された[11]。
凶悪宇宙人 ドルズ星人
第45話「赤い靴はいてた・・・」に登場。英字表記はALIEN DORZU[1][2]。
M88星雲のドルズ星からの侵略者。怪獣メモールを使って地球上にドルズ帝国を築き上げようと暗躍する。頭脳が特に発達している宇宙人で、その高度な科学力で、過去に地球人の少女を誘拐し、怪獣メモールに改造していた。「赤い靴履いてた女の子を連れ去った異人さんの正体である」とされている。非常に好戦的な性格をしているが、侵略や破壊の役目は部下にすべて押し付け、自分は安全な場所を確保するという、非常に卑怯で残忍な性格を持つ。メモールが地球を去った後の動向は不明。
- スーツは新規造形であったが、登場シーンはわずかであった[11]。
うろこ怪獣 メモール
第45話「赤い靴はいてた・・・」に登場。英字表記はMEMORL[1][2]。
ドルズ星人が操るサイボーグ怪獣。その正体はZATの北島隊員の幼馴染にして初恋の相手・山川真理で、彼女は少女時代にドルズ星人によって捕らえられ、侵略兵器として改造されていた。普段は真理の姿だが、ドルズ星人の指令から50時間[60][6][注釈 31]後に自動的に怪獣の姿に変わる。怪獣の姿の時も真理の姿の時と同じく赤い靴を履いている。口から火炎[1][60][2][6]を吐き、右手から赤い霧[60][2]を出す。長く強靭な尻尾も強力な武器。タロウはストリウム光線を撃とうとするが思い止まり、宇宙へと放り投げられた。その後の動向は不明。
- 造形物はスーツのほか、飛び人形が用意された[11]。
わんぱく宇宙人 ピッコロ
第46話「白い兎は悪い奴!」に登場。英字表記はPICCOLO[1][2]。
- 身長:2.1 - 61メートル[1][3][70][2][5][6]
- 体重:300キログラム - 2万9千トン[1][3][70][2][5][6]
- 出身地:ピッコラ星雲[1][3][5][6](惑星ピッコラ[70][2])
ピッコラ星の王子。旅好きで、知り合いの意志を持った彗星ハーシー大彗星に乗って、かねてから興味があった地球に遊びに来るが、誤って地球に落下してそのまま忍び歩きで銭湯の煙突から地球の様子を観察する。手に持った望遠鏡で、光太郎の正体がタロウであることを見抜き、上野隊員や一般人の前で光太郎を「ウルトラマンタロウ」と呼んでいる。基本的にはおおらかな性格だが、やや自分勝手でわがまま。アパートに住んでいる少年が飼っているウサギに興味を示すが、動物嫌いのアパートの大家が餌に毒を混ぜてウサギを毒殺したことに憤慨し、巨大化して街を破壊する。巨大化すると体格は太くなり体表に木目が出る。物質を瞬間移動させる能力を持つ。戦闘時は空を飛び、手にしたハンマーや鋭い刃を持つ回転ハット[3]「ノコギリハット[1]」を武器として、鼻から強力なミサイル[70][2](ロケット弾[1])を撃つ。タロウに地球人は腐った心の持ち主だと詰め寄るが、タロウの説得を受け、さらに慣れない地球の重力に疲れたことで地球人への攻撃を止める。疲れて動けなくなり、タロウの手によって再びハーシー大彗星に戻された。
その後、ウサギを毒殺したアパートの大家はその事件を契機に改心し、動物嫌いを克服してマンションの屋上を解放して動物を遊ばせ、自身も動物にふれ合う動物好きとなる。毒殺された少年のウサギは生き返っていた。
- 声:京田尚子(ノンクレジット)[29][11]
- スーツアクター(等身大):吉村景文[46][29]
- デザイン:鈴木儀雄[71]
- 名前は楽器のピッコロに由来し[要出典]、容姿のモチーフはピノキオから[71][11]。
- 等身大と巨大時と姿が若干異なり、2体の着ぐるみが作られた[11]。
- その他の作品に登場するピッコロ
- 漫画『ウルトラマン超闘士激伝』では息子でピッコラ星の王子と父親のピッコロ大王が登場している。
- 『ウルトラゾーン』第11話のアイキャッチでは、寺で和尚と一緒にピッコラハンマーで除夜の鐘をついている様子が描かれている。
『大怪獣ラッシュ ウルトラフロンティア』に登場するピッコラ星雲人
データカードダス『大怪獣ラッシュ ウルトラフロンティア』に登場。本作ではピッコラ星雲人という種族名が設定されている。公式サイトキャンペーン投票で登場が決定した。
- ピッコラ星雲人ピッタ
- 4弾より登場。「なごみのプリンス」の異名を持つ。ピッコラ星の第三王子であるが、好奇心旺盛で天然な所があり、その個性を買われてハンターにスカウトされ、以降自己鍛錬のためハンターとして活動している。
冬眠怪獣 ゲラン
第47話「怪獣大将」に登場。英字表記はGERAN[1][2]。
地底1万メートルで冬眠していた地底竜[71]。卵から孵った幼体を殺されたことに怒り、暴れる。全長120メートルの巨体を持ち、小学校のグラウンドに頭部と尻尾を出して学校の先生と生徒を校舎内に閉じ込めた。武器は口から吐く火炎[1][43][2][6]、背中の棘から無数の光の矢を放つ怪光線[1][43][2][6]、また、長い尻尾は強力な武器で、先端の鋏を使ってタロウも持ち上げることが可能。背中のエリ巻を動かしてミサイルを叩き落とす。竜一の攻撃で地中から全身を現した後、タロウとの戦いでは、火炎放射と噛みつきや尻尾の攻撃を駆使して善戦するものの、タロウによって卵ごと凍結され、宇宙で永遠の冬眠を与えられた。
- スーツの頭部と尾は操演で動かしている[11]。造形物はスーツのほか、アップ用の頭部・氷漬け状態のミニチュア・幼獣のギニョールなどが用意された[11]。
- その他の作品に登場するゲラン
- アーケードゲーム『ウルトラ警備隊 空想特撮ゲーム』ではステージ5「AIR ZONE(地球上空)」のボスとして登場。原作とは違い、空を飛んでプレイヤーに襲いかかる。
- 漫画『ウルトラマンSTORY 0』では双頭のゲランが登場。テンペラー星人と戦い倒される。
宇宙怪獣 ゴルゴザウルス二世
第47話「怪獣大将」に登場。英字表記はGORGOSAURS II[1][2]。
『ミラーマン』に登場した怪獣ゴルゴザウルスの同種[注釈 33]。テレポーテーション能力を持ち、どこへでも自由に移動して、敵の目を惑わす。地球侵略の機を窺っていたが、先手を打って迎撃したタロウと小惑星の上で戦いテレポーテーション能力で翻弄するも、ビーム手裏剣で倒された。この戦いでタロウは左腕を負傷した。
- 着ぐるみは『ミラーマン』の撮影で使われた物ではなく、複数作られていたアトラクション用着ぐるみの一つ[72]。
- オープニングにはゲランだけでゴルゴザウルス二世はクレジットされていない。本作のストーリーはゲランがメインであり、ゴルゴザウルス二世は前座に過ぎないが、同話での光太郎の人知れず戦う孤独を描いている。
- 『大怪獣バトル』のEX第8弾に技カードで登場。スキルは本作で見せた「テレポーテーション能力」でコンボはファイヤーウインダム。なお描かれている色は原作のイメージとはかなり違っている。
宇宙少年 ファイル星人
第48話「怪獣ひなまつり」に登場。英字表記はSPACE BOY[1]またはALIEN FILE SPACEBOYS[2]。
白鳥座にあるファイル星からやって来た5人の少年。笛やタイコ、アコーディオンなどの楽器を持っている。五人囃子がモチーフ。酔っ払って暴れるベロンを連れて帰ろうとするがうまく行かず、ZATの協力で白酒を飲ませて酔い潰そうとするが失敗し、逆に泥酔して大暴れさせる。タロウの手によって適度に酔いを覚まされ、眠り込んだベロンを引き取り、一緒にファイル星に帰っていった。
酔っぱらい怪獣 ベロン
第48話「怪獣ひなまつり」に登場。英字表記はVERON[1][2]。
ファイル星人のペット。鳴き声ではなく人語でしゃべる。腰に下げたひょうたんから酒を飲み、いつも酔っている。何よりも酒が好きで、大酒を飲んで酔った挙句、地球に迷い込む。ZATのレーダーにもキャッチされない。口から火炎[1][59][2][6]を吐き、「ドロンパー」の掛け声による忍術で瞬間移動できる。ファイル星人は太郎少年に協力を依頼し、白酒を飲ませて眠らせようと試みるが量が足りず失敗。歌と踊りも好きで、太郎少年やファイル星人たちと共に愉快に踊った。酒を飲んだ後は眠ってしまうことを知らされたZATは、スカイホエール内で白酒を合成して飲ませる作戦に出たが、アルコールの分量を誤ったせいで酷い泥酔状態となり暴れ出す。タロウとの戦いでは泥酔していたため勝負にならず、一方的に叩きのめされる。最終的にはタロウと踊りで勝負するが、途中で火を吹き始めたのでキングブレスレットが変形したポリバケツの水を浴びせられて適度に酔いを覚まされ、ファイル星人たちに連れて帰られた。
- 声:渡部猛(ノンクレジット)[29][11]
- デザインは島崎堯司によるもの[55][9]。
- 造形物はスーツのほか、飛び人形が用意された[11]。
- 火炎は『ウルトラ怪獣攻げき技大図鑑』で「アルコール火炎」と命名された。
- その他の作品に登場するベロン
- 着ぐるみは後に『ウルトラマンレオ』第9話にて、怪獣ショーの着ぐるみとして登場している[27][48]。
- 1989年の『総天然色バラエティー 北野テレビ』にて円谷プロが協力した「ウルトラマン」というコントに登場。防衛チームが出現した怪獣(ベロン)は手を出さなければ市街地を破壊しないだろうと静観していたところ、唐突に出現した初代ウルトラマンと格闘し、市街地が破壊された。
歌好き怪獣 オルフィ
第49話「歌え! 怪獣ビッグマッチ」に登場。英字表記はORPHY[1][2]。
秩父にあるポッチ村のアイドルで年に1、2度だけ姿を現す。へそから楽譜を出して音楽を引いたり、外見からは想像も出来ないほどの美声で歌ったりするなど、村の伝説ともなっている怪獣。怪力の持ち主だが争いを嫌う優しい心の持ち主。引き抜いた木を削ぎ取って作った指揮棒で指揮をするなど、手先は器用。カーン星人に麻酔弾(実は強力な興奮剤)を打たれそうになるが、光太郎と北島隊員の作戦で弾を全て盗み出されてことなきを得た。だが、音楽のテンポがずれると苛立つため、そこを衝かれてカーン星人にへその中に入られて操られるが、村を襲わないよう努力し、カーン星人がタロウに倒されると谷へ帰っていった。
宇宙怪人 カーン星人
第49話「歌え! 怪獣ビッグマッチ」に登場。英字表記はALIEN KAAN[1][2]。
温厚な性格の怪獣オルフィを暴れさせてZATを全滅させようと企む狡猾な宇宙人。地球上では「オルフィを捕らえる探検隊」の坂本団長に変身して活動しており、その際、財界や政治家の支援を受けていたため、それを盾にZATのオルフィ保護要請をも退ける。真の目的はオルフィの体内に侵入し、破壊活動させることである。手からリングビーム[1]を放つ。最後は、キングブレスレットを変化させたマジックハンドで、ウルトラマンタロウによってオルフィのへその中から取り出され、そのまま地上へと叩き落され爆発絶命した。
- 人間態・声:草野大悟[29]
- 『ウルトラマン白書』では別名を記述していない[1]。
- スーツはドルズ星人の改造[11]。造形物はスーツのほか、オルフィのへそに入るシーンのミニチュアが用意された[11]。
『ウルトラマンメビウス外伝 超銀河大戦』に登場するカーン星人
てれびくん版『ウルトラマンメビウス外伝 超銀河大戦』に登場。
メビウスを誘い出して罠に架けようとするヒッポリト星人の作戦に協力。アトランタ星人と共にレオと80に化け、メビウスが偽者と気付かずに助けようとしてエネルギーを消耗したところで正体を現し倒そうとする。カーンビームでメビウスを攻撃するが、メビュームブレードで切り倒された。
球好き怪獣 ガラキング
第50話「怪獣サインはV」に登場。英字表記はGARAKING[1][2]。
ジェット音を苦手としており、飛行機を次々と襲う宇宙怪獣。丸まって転がり、そのまま空も飛べる。口や背中から火花[27][2][5]を発したり、瞬間移動能力を持ち、ストリウム光線にも耐える。丸いもの、球遊びが好きで、ガスタンクやバレーボールで毬遊びをする。服部ユキ(演:坂口良子)と壮絶なバレー対決を繰り広げた後、タロウとも戦うがスタミナ切れを起こす。ユキの「殺さないで」という言葉を聞いたタロウによって、空の彼方にアタックサーブされた。
- 『大人のウルトラマン大図鑑 第二期ウルトラマンシリーズ編』では、デザインは島崎堯司によるものと推測している[55]。
- 造形物はスーツのほか、球体形態のものが用意された[11]。
- 体を球体にして転がって体当たりは『ウルトラ怪獣攻げき技大図鑑』で「ロードボーラー」と命名された。
不死身怪獣 リンドン
第51話「ウルトラの父と花嫁が来た!」に登場。英字表記はRINDON[1][2]。
背中のこぶに詰まった再生細胞と強靭な心臓を持ち、「不死身」の肩書にふさわしい生命力をもつ。口からの火炎[1][74][2][5][6]や怪力[1]が武器。1度はタロウによって首を切断されるが一晩で蘇生し、再び街で暴れるが、最後はウルトラの父のウルトラフェザーによって倒された。
- 『大人のウルトラマン大図鑑 第二期ウルトラマンシリーズ編』ではデザインは島崎堯司によるものと推測しているが[55]、『オール・ザットウルトラマンタロウ』ではデザイナーは不明としている[9]。
- 造形物はスーツのほか、実物大の口内が用意された[11]。
- 口から吐く火炎は『ウルトラ怪獣攻げき技大図鑑』で「フェニックサンディ」と命名された。
泥棒怪獣 ドロボン
第52話「ウルトラの命を盗め!」に登場。英字表記はDOROBON[1][2]。
ドロボン星の宇宙戦闘員。持っている棍棒[1](宇宙棍棒[30][2][6])は打撃武器になるだけでなく、ビームを放つことも可能。また、口からは火炎を吐く。ZATは「エネルギー量はこれまでの怪獣の中で一番」と分析している。左手には赤外線カンテラをぶら下げている[75][30][2][6]。
母星で行われている星間戦争を有利に進めるためにタロウの力を手に入れようと地球に飛来し、その途中に立ちふさがったウルトラマンジャックを宇宙で返り討ちにする。地球での戦闘では、カンテラに二谷副隊長のスーパースワローが衝突したことで彼を人質に取り、タロウを危機に陥れる。立て続けにジャックがタロウの身代わりとして現れ、二谷の解放と引き換えにカラータイマーを奪って仮死状態にした後、それを装着したことでパワーアップしてタロウを圧倒する。だが、これらはタロウとジャックの作戦であり(ジャック=郷秀樹はこのことを見越して事前にタロウ=東光太郎と打ち合わせたうえでカラータイマーをドロボンに奪わせた)、3分後にはジャックのカラータイマーが点滅して不利になったことで、それまでエネルギー消費を抑えていたタロウに反撃されてカラータイマーを取り戻され、ジャックも蘇生する。最後は名誉挽回に燃える二谷によるスカイホエールの猛攻撃を受けて倒される。
- 声:渡部猛(ノンクレジット)[29][11]
- デザイン:鈴木儀雄[39]
- 造形物はスーツのほか、飛び人形が用意された[11]。
- 郷が光太郎にドロボンの目的を話す際、『ウルトラセブン』第13話「V3から来た男」の映像が流用されており、『ウルトラマン OFFICAL DATA FILE』No.29-10ではアイロス星人が宇宙戦争に参加している可能性が示唆されている。
映画『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』に登場するドロボン
映画『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』に登場。
ゴモラ率いる怪獣軍団の1匹。口から破壊ガスを吐いて戦闘機を破壊する。その最中に登場したハヌマーンと戦闘になり、最初は物陰に隠れて攻撃の機会をうかがいながら、隙を突いてハヌマーンの足をすくい、形勢逆転の起点を作る。ハヌマーンの救出に駆けつけたウルトラ6兄弟との戦闘ではウルトラマンジャックを投げ飛ばし、破壊ガスで攻撃したところを回避される。ウルトラマンとの戦闘では優位に立つが、助けにきたハヌマーンと2対1の戦闘になって以降は歯が立たず、ハヌマーンのナイフで胸を突き刺されたうえに頭の皮と両腕の皮を引き剥がされる。最後はハヌマーンのハリケーンガンを受けて全身の肉を吹き飛ばされ、骸骨と化して絶命する。ゴモラを除けば、怪獣軍団で最後に倒された怪獣となった。
- 金棒を持っておらず、カラータイマーを装着するための胸の窪みが存在しないなどの違いがある。
『ウルトラマンメビウス外伝 超銀河大戦』に登場するドロボン
てれびくん版『ウルトラマンメビウス外伝 超銀河大戦』に登場。
アルファケンタウリ第9番惑星に複数で出現し、ウルトラマンとウルトラマンジャックを苦戦させる。
海獣 サメクジラ
第53話「さらばタロウよ! ウルトラの母よ!」に登場。英字表記はSAMEKUJIRA[1][2]。
バルキー星人に操られる怪獣。白鳥健一少年の父親の乗る船や、複数のタンカーを沈没させる。頭の小さい角はカッターのようになっており、船底を切り裂く。バルキー星人とともに日本に上陸してタロウと戦うが、鼻先の大きい角を折られた後、ストリウム光線で倒された。
- 検討用デザインでは、四肢がヒレ状ではない四足歩行怪獣となっていた[52]。
- 造形物はスーツのほか、水中シーン用のミニチュアが用意された[11]。
- 角の攻撃は『ウルトラ怪獣攻げき技大図鑑』で「ニードルスラッシュ」と命名された。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、ベリュドラの首を構成する怪獣の1体として姿が確認できる。
『ウルトラマンX』に登場するサメクジラ(ジョリー)
『ウルトラマンX』第9話「われら星雲!」に登場。
- 身長:50センチメートル
- 体重:5キログラム
飼い主のバルキー星人ハルキを慕い、地球まで飛来したサメクジラの幼獣。成長すると強大な怪獣兵器になりうる価値があるため、犯罪ネットワークの暗黒星団に狙われている。ハルキはペットを守るべく、Xioのワタル隊員の弟・イサムも加えてシェアハウス「星雲荘」に住む仲間であるナックル星人ナクリやイカルス星人イカリらと4人で「チーム星雲」を結成し、暗黒星団にラグビーで勝負を挑むこととなり、アスナ隊員に預けられる。暗黒星団がウルトラマンエックスに撃退され、イサムがラグビーに復帰するところを見届けるとハルキらとともに去っていった。
宇宙海人 バルキー星人
第53話(最終回)「さらばタロウよ! ウルトラの母よ!」に登場。
スタッフ
- 怪獣デザイン:鈴木儀雄、熊谷健、島崎堯司 ほか
- 着ぐるみ制作:開米プロダクション、エキスプロダクション ほか
- スーツアクター:河合徹[29]
脚注
注釈
- ^ 資料によっては「宇宙 - 東京湾」[4][2]と記述している。
- ^ a b 『ウルトラ怪獣大全集』では「身長:58メートル、体重:4万トン」と記述している[3]。
- ^ a b 『円谷プロ全怪獣図鑑』では「身長:不明-42メートル、体重:不明-2万トン」と記述している[5]。
- ^ 『ウルトラマン白書』では「日本」と記述している[1]。
- ^ a b 『円谷プロ全怪獣図鑑』では「身長:不明-73メートル、体重:不明-4万3千トン」[5]、『ウルトラ怪獣大全集』では「身長:36メートル」と記述している[3]。
- ^ 『ウルトラマン白書』では粘着アワと記述している[1]。
- ^ 資料によっては「太平洋」と記述している[1][5]。『オール・ザットウルトラマンタロウ』では「八丈島近海」と記述している[6]。
- ^ 資料によっては「東京郊外の地底」[1]「東京郊外・人食い沼の地底」[30][2]と記述している。
- ^ a b 『円谷プロ全怪獣図鑑』では「身長:不明-62メートル、体重:不明-3万9千トン」と記述している[5]。
- ^ 資料によってはショック波と記述している[1][4]。
- ^ 『ウルトラマン白書』では「地底」[1]、『ウルトラマン画報 上巻』では「地底 - 捨子塚」[2]と記述している。
- ^ 『ウルトラ怪獣大全集』では吸血体毛と記述している[3]。
- ^ 『ウルトラマン白書』では「九州東方」と記述している[1]。
- ^ 『円谷プロ全怪獣図鑑』では「ガス」と記述している[5]。
- ^ 資料によっては「地底」と記述している[1][15]。
- ^ 胴体は『ファイヤーマン』のブラッカーへ流用された。
- ^ 『全怪獣怪人 上巻』ではアトミック・フォッグと記述している[51]。
- ^ ナレーションでは毒液。
- ^ 『円谷プロ全怪獣図鑑』では「5.9メートル」と記載している[5]。
- ^ 『円谷プロ全怪獣図鑑』では「300キログラム」と記載している[5]。
- ^ 『ウルトラ怪獣大全集』では「66キログラム」と記述している[3]。
- ^ 『円谷プロ全怪獣図鑑』では「北上川上流の山奥」と記述している[5]。
- ^ 風を操る能力を持ち、彼は風の子であろうとナレーションで言及されている。
- ^ 『ウルトラ怪獣大全集』では「50メートル」と記述している[3]。
- ^ 『ウルトラマン白書』では冷凍線と記述している[1]。
- ^ 『ウルトラマン画報 上巻』では「メドウーサ星→箱根山中」と記述している[2]。
- ^ 『ウルトラマン白書』では「ロケット弾」[1]、『円谷プロ全怪獣図鑑』『オール・ザットウルトラマンタロウ』ではテロ弾丸[5][6]と記述している。
- ^ 『ウルトラマン白書』ではグリーン液と記述している[1]。
- ^ 資料によっては金縛り糸と記述している[1][6]。
- ^ 『オール・ザットウルトラマンタロウ』では宇宙金棒と記述している[6]。
- ^ 資料によっては「10時間ごと」となっている[2][69]。
- ^ 資料によっては「地底1万メートル」[1]、「東京西部地区地底1万メートル」[43][2]と記述している。
- ^ ビデオおよびDVDで発売された『ウルトラ怪獣大百科 ウルトラマンタロウ編』のナレーションの解説では出現した理由についてインベーダーの再来が示唆された。
- ^ 資料によっては身長・体重を「人間と同じ」と記載している[1][3]。
- ^ 『円谷プロ全怪獣図鑑』では35キロと記載している[5]。
- ^ 『ウルトラマン白書』では「宇宙」と記述している[1]。
出典
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- Blu-ray『ウルトラマンX Blu-ray BOX I』(バンダイビジュアル BCXS-1026)封入 SPECIAL NOTES「EPISODE GUIDE」(構成・執筆:ガイガン山崎、島崎淳)
- 『オール・ザット ウルトラマンタロウ』ネコ・パブリッシング〈NEKO MOOK〉、2016年7月14日。ISBN 978-4-7770-1925-0。