ハンバーガー

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ハンバーガー

ハンバーガー (hamburger) とは、焼いたハンバーガーパティ[1]を専用のバンズに挟み込んだサンドイッチの一種。アメリカ合衆国を代表する国民食であり、ファーストフードの一つとして各国にフランチャイズ展開がなされている事から広く知られている。

概要[編集]

ファーストフード店での調理の様子
ベーコンチーズバーガー

サンドイッチの中でハンバーガーとホットドッグサブ(形がサブマリンに似ているため)が独自の名称を持つが、ハンバーガーもあくまでサンドイッチの一種である[2]

オーソドックスな調理例としては牛(又は牛豚合)挽肉、塩コショウ、とナツメグを適量振りかけて混ぜ込んだミートパティを作り、テニスボール大の大きさに丸めてから平らに引き延ばして両面に若干焦げ目がつくくらい加熱して、トーストしたバンズに乗せてからミートパティにケチャップをかけ、サンドにして食す。好みでマスタード、ピクルス、トマト、チェダーチーズスライス、刻みレタス、刻みタマネギ、ベーコン、スライスチーズ、その他をパティの上にトッピングする。手で持ち齧り付くのがポピュラーな食べ方である。

レストラン等で食べる場合はナイフフォークを使用する事もあるが、ファストフード店でそれらを使用せず食べる場合、ウェットタイプなどと呼ばれるミートソース等液状の食材を用いたものは紙袋(バーガー袋)に入れて食べられる場合がある。フレンチフライが添えられる事、またセットメニューとして同時に食べる事も多い。

パンの代わりにご飯レタスを用いたものや、肉の代わりに大豆タンパクなどを用いたベジタリアンのための「ヴェジーバーガー」(Veggie burger)など、多種多様となっている。

ハンバーガー発祥の地アメリカでも、一部のハンバーガーチェーンでは新しいメニューを作成する場合にバンズにミートパティ以外のものを挟んだ商品も「 - バーガー」の名前を使うチェーンも出て来ているが、本来ハンバーガーと呼ばれるのは基本的にひき肉のパティを丸いバンズに挟んだサンドイッチであり、ハンバーガーと同じバンズを使ってもパテ(バーガー)がひき肉以外のものはフィッシュ・サンドイッチ、チキン・サンドイッチ(chicken sandwich)、ステーキ・サンドイッチ(steak sandwich)などと呼ばれる。

アメリカでは「ハンバーガー」に含まれる肉は農務省令によって法律上牛肉100パーセントと定められており、合い挽き肉など牛肉以外の肉が入ったものをハンバーガーと呼ぶことはできない[3]

なお、イギリスやドイツではハンバーガーのパテ(ひき肉)そのものをバーガーと呼ぶ事が多い。

日本の多くのチェーンでは丸いバンズに鶏肉フライ焼肉コロッケなどを挟んだサンドイッチのことも「 - バーガー」と呼称されることが多い。

歴史[編集]

挽き肉料理のルーツは遊牧民タタールに由来すると考えられているタルタルステーキに遡るとされている。遠征の際、馬を食料とした遊牧民・タタールが、筋張った肉を食する際に食べ易く工夫したことがハンバーグの由来とされ、ドイツに伝わったタルタルステーキは、ハンブルクで労働者の人気料理になるなど、ヨーロッパで独自の発展を遂げた。

18世紀より米国に移住したドイツ人が食した独自の挽肉料理をアメリカ合衆国で「ハンブルク風(ハンバーグ)ステーキ」と呼称するようになる。1891年の文献には既に「ハンバーガーステーキ」の文字が見られる。

ハンバーグをパンに挟んだ形状であるハンバーガーの誕生や命名の由来については諸説があるが、1904年に米国セントルイスで開催されたセントルイス万国博覧会の会場内でハンバーガーステーキを挟んだサンドイッチが「ハンバーガー」という表記のもとで販売されていたという事実からも、20世紀の初頭には専用の丸いバンと組み合わさり、今日のハンバーガーの原型がアメリカで誕生していたと考えられる。

このほか、1900年コネチカット州ニューヘイブンの食堂で開発されたという説や、ウィスコンシン州シーモアのチャーリー・ナグリーンが1885年にハンバーガーを考案したという説もある。ナグリーンは当初地元の農業品評会にて揚げたミートボールを売っていたがあまり売れなかったため、これを平板状にし、さらにそれをパンの間にはさんだものを販売したという。ニューヘイブンでは、急いでいる客にまかない用だった挽肉を焼いてパンに挟んで提供したのが始まりだと話している。また、ニューヨーク州ハンバーグ村は、ドイツの都市ハンブルクではなく自身がハンバーガーの名称の由来であると主張している。

1920年代には、ビリー・イングラムとウォルター・アンダーソンの2人がカンザス州にホワイトキャッスルを開き、1個 5セントで販売を始めた。後にアメリカ中に店舗が拡大し、これがハンバーガーチェーンの先駆けになったという。

ハンバーガーは、1940年代マクドナルド兄弟カリフォルニア州に開いたドライブインでメニューに出され、評判になったことで、アメリカを中心に各国に広まった。その拡がりは「マクドナルド理論」といい、トーマス・フリードマンより「マクドナルドの店舗がある国同士は戦争をしない」という学説が出されたほどである。この説は1999年のアメリカ合衆国のセルビア爆撃で破られた。また、マクドナルドではドナルド・マクドナルドというピエロの姿をしたキャラクターが使われている。

また該当国の国内通貨価値を知る上での経済指標として利用される事もあり、これはビッグマック指数と呼ばれる。

日本では、ハンバーガーチェーンが普及する以前から、アニメの「ポパイ」の登場人物としてウインピーという中年男がいつも食べているので知られていた。第二次世界大戦後に佐世保に駐留した米軍を通じて、本格的に日本にハンバーガーが持ち込まれたとされている。連合国軍最高司令官総司令部に接収された三信ビルディング1948年秋に開店したレストラン「ニューワールドサービス」で提供されたほか、1950年代には佐世保米軍基地周辺で売りだされたと言い伝えられている。それら米軍と関係が深い狭い範囲では定番メニューとなっていた。ハンバーグそのものはマルシンハンバーグが1962年に冷蔵食品として売り出しており、ハンバーグステーキは1960年代から知られていたが、バンズに挟んだハンバーガーは銀座松屋の地下食堂で1966年頃にお目見えした程度であり、広く認知されたものとは言えなかった。1971年日本マクドナルドが銀座に1号店を開店し、そこから一気に一般化した。

日本[編集]

タワーバーガー(福生市 DEMODE DINER)

日本におけるハンバーガーの発祥は、1950年に開店したほそやのサンド(仙台市青葉区)である。

ファーストフード店として日本に初めて上陸したバーガーショップは沖縄県屋宜原にあるA&W屋宜原店である。同社はマクドナルドやKFCより10年も先駆けて日本に上陸している。日本には各種の店舗があり、独特なハンバーガーを売り出したり、「ご当地バーガー」という地域おこしの為のご当地グルメも見られる。また、ハンバーガー専門店以外の飲食店、個人店の他に、ハンバーガーチェーン店も多い。

下記はハンバーガーチェーン一例である。

種類[編集]

挟む材料、サイズなどの違いにより、各国に様々なハンバーガーが存在する。

名称 備考
スライダー
チーズバーガー
ヴェジーバーガー
フィッシュバーガー
エッグバーガー
ポウボーイ
Po' boy
アメリカ合衆国
ルイジアナ州
フライにしたシーフードやローストビーフローストチキンなどをシーザーサラダと一緒にはさんだサンドウィッチ
カリフォルニアバーガー
California burger
アメリカ合衆国
カリフォルニア州
アメリカ国内では西海岸側と東海岸側で全く異なるレシピのカリフォルニアバーガーが存在する。東海岸はトマト・レタス・玉ねぎを挟んだものだが、カリフォルニアを含む西海岸はベーコンとワカモレを挟んだもの。
50/50バーガー
50/50 burger
アメリカ合衆国
南カリフォルニア
半分が牛挽肉、半分がベーコン挽肉のパティが用いられたバーガー。
フラバーガー
Hula burger
アメリカ合衆国
ハワイ州
サーモンバーガー
salmon burger
アメリカ合衆国
アラスカ州
パティにサケを用いたバーガー。
ロッシーニバーガー
The Rossini burger
アメリカ合衆国
ニューヨーク
ジョアキーノ・ロッシーニにちなんだ高級バーガー。
777バーガー
777 burger
アメリカ合衆国
ラスベガス
ジューシールーシー
Juicy Lucy
アメリカ合衆国
ミネアポリス
ルーサー・バーガー
Luther Burger
アメリカ合衆国
インディアナポリス
スラッグバーガー
Slugburger
アメリカ合衆国
ミシシッピ州
フリータ・キュバーナ
Frita Cubana
アメリカ合衆国
フロリダ州
カロライナ・バーガー
Carolina burger
アメリカ合衆国
ノース・カロライナ州
スロッパー
Slopper
アメリカ合衆国
プエブロコロラドスプリングス
ニュートリ・バーガー
The Nutri-burger
イギリス イギリスの栄養士リビー・リモンによって開発されたバーガー。豆類を中心に50種類以上の素材が使われ、「世界一ヘルシーなハンバーガー」と言われている。
アンブルゲサ
Hamburguesa
キューバ
アンブルゲサズ・メキシカナズ
Hamburguesas Mexicanas
メキシコ 上記のキューバと同じくスペイン語圏であるため同名だが、レシピは大きく異なる。
ボフサンドイッチ
BØFSANDWICH
デンマーク
バーガー・ウィズ・ザ・ロット
Burger With The Lot
オーストラリア
ウスラック・ブルゲル
Islak burger
トルコ
チキンバーガー
Chicken burger
インド ヒンドゥー教徒イスラム教徒が多いため、牛肉と豚肉を避けたバーガー。
ピエスカビッツァ
Pljeskavica
セルビア
チミチュリス・バーガー
The Chimichurri burger
ドミニカ共和国
キムチバーガー
Kimchi burger
大韓民国
ご当地バーガー 日本
ライスバーガー 日本

脚注[編集]

  1. ^ パティはや豚の挽肉を使う事が多く「ミートパティ」「ハンバーガーパティ」「バーガーパティ」とも呼ぶ。なお、パティそのもの、あるいはパティに他の素材を組み合わせた料理なども、ハンバーガー(もしくはバーガー)と呼ぶ。
  2. ^ 日本マクドナルドの株式優待券には「お好きなサンドイッチ」という表記がある。また、「ハンバーガー」はマクドナルドが販売している「サンドイッチ」の中の一つという位置づけである。
  3. ^ マーヴィン・ハリス『食と文化の謎:Good to eatの人類学』 岩波書店 1988年、ISBN 4000026550 pp.152-157.

文献[編集]

アンドルー・F・スミス『ハンバーガーの歴史〜世界中でなぜここまで愛されたのか?』(ブルース・インターアクションズ、2011年)ISBN 978-4-86020-417-4

関連項目[編集]

外部リンク[編集]