ダイハツ・ムーヴキャンバス

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ダイハツ・ムーヴキャンバス
LA800S/LA810S型
G"メイクアップSA II" フロント
Daihatsu Move Canbus 101.JPG
X"メイクアップSAII" リア
Daihatsu Move Canbus 102.JPG
販売期間 2016年9月7日-
乗車定員 4名
ボディタイプ 5ドア軽トールワゴン
エンジン KF型:
658cc 直列3気筒DOHC
駆動方式 前輪駆動/四輪駆動
最高出力 38kW (52PS)/6,800rpm
最大トルク 60N・m (6.1kgf・m)/
5,200rpm
変速機 CVT
サスペンション 前:マクファーソン・ストラット式コイルスプリング
後:トーションビーム式コイルスプリング(2WD)
後:3リンク式コイルスプリング(4WD)
全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,655mm
ホイールベース 2,455mm
車両重量 910-920kg(2WD)
960-970kg(4WD)
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:リーディング・トレーリング
-自動車のスペック表-

ムーヴ キャンバスMOVE CANBUS)は、ダイハツ工業が製造・販売するムーヴシリーズの軽トールワゴンである。タントベースであるため名目上、ムーヴシリーズで初のスライドドアを採用した車種である。

概要[編集]

軽自動車の市場構成の中で多くを占める女性の中で当車種では「近年の女性の行動特性」に着目し、普段の暮らしに少しの変化を与えることで、自身のライフスタイルを楽しむ若年の女性ユーザーを対象に企画され、近年では親との同居世帯の増加に伴い、世帯内で自家用車を共有する傾向が増えているといった使用実態にも視野を向け、当車種の中核となる若年の女性ユーザーのみならず、幅広い世代で使いやすく、デザイン性と機能性を両立した軽トールワゴンとしてライフスタイルを楽しむ女性ユーザーに寄り添う車種として開発された。キャッチフレーズは「できるミニバス」で、CMには高畑充希を起用した。

2015年10月の第45回東京モーターショーに参考出品されたコンセプトカー「HINATA(ヒナタ)」をベースに市販化された車種で、6代目ムーヴの派生車種でもある。

ムーヴの派生車種では、3代目ムーヴベースのラテ(2004年8月〜2009年3月)、4代目ムーヴベースのコンテ(2008年8月〜2017年3月)に次いで3車種目である。タントともほとんど共通のプラットフォーム、エンジンを使っている。

なお、本車はコペンハイゼットキャディー同様、今のところ、SUBARU(旧・富士重工業)やトヨタ自動車親会社)にはOEM供給されておらず、歴代ムーヴシリーズにおいて、ラテ以来、トヨタとスバルへのOEMモデルが存在しない。

デザイン[編集]

外観は面構成による丸みのあるシルエットと水平基調のロングキャビンが特徴で、ボディカラーは、「ファインミントメタリック」、「スムースグレーマイカメタリック」、「ナチュラルベージュマイカメタリック」の3色の新規色を含む9色を設定するほか、「パールホワイトIII」を除く8色は特徴的な見切りラインとしたストライプスカラーも設定されており、ボディカラーにより、「パールホワイトIII」又は「スムースグレーマイカ」が組み合わされる。

内装はベージュ系の内装を採用しているが、メーカーオプションの「ブラックインテリアパック」を設定することでシートカラーをブラックに変更することができる。自発光式大型センターメーターを採用するほか、リアシート下に引き出し式の収納スペースを設けた日本初の「置きラクボックス」を採用。荷物を入れたままリアシート下に格納可能な「ケースモード」と、引き出した状態で中敷を立てることで転倒しやすい荷物を安定化する「バスケットモード」の2Wayとなっている。

一部グレードには「メイクアップ」が設定されており、メッキバンパーモール(フロント・リア)とメッキサイドモールを追加し、ドアアウターハンドルにメッキ加飾を施し、リアコンビネーションランプ(LEDストップランプ)をクリアクリスタル化。内装はメッキ加飾とインテリアアクセントカラー(ボディカラーにより割り当てられるカラーが異なる)が施され、シートにはシートパイピングを施した専用仕様となる。

歴代のムーヴシリーズ、並びに軽トールワゴンを含む全高1,700mmに満たない軽乗用車としては史上初となる後部両側スライドドア[1]が採用されている。

機構・メカニズム[編集]

6代目ムーヴに採用した軽量高剛性ボディ「Dモノコック」をはじめ、「Dサスペンション」や「Dアシスト」も採用することで、しっかりとしたハンドリングとロールやふらつきが少ない高い操縦安定性を確保したほか、ステアリングのパッド取付部にゴム材を使用することでダンパー機能を持たせて振動を吸収し、ボディパネルの隙や穴を減らして音の侵入経路を低減することで静粛性を持たせた。

また、「クールドi-EGR」、冷間時にCVTフルードを短時間で温めるCVTサーモコントローラー、外板の樹脂化などといった「e:Sテクノロジー」も採用したことで燃費性能にも優れ、2WD(FF)車は「平成32年度燃費基準+20%」、4WD車は「平成32年度燃費基準+10%」をそれぞれ達成している。

安全面では、6代目ムーヴや3代目タントにも採用されているカメラとレーザーレーダーソナーセンサーの組み合わせにより前方車両との衝突の危険が高まった時に緊急ブレーキを作動することで危険の回避を支援するほか、歩行者の検知や車線の逸脱時に警報で知らせ、前方や後方へのアクセルとブレーキの踏み間違えによる飛び出しも抑制する衝突回避支援システム「スマートアシストII(以下、スマアシII)」を採用し、一部グレードを除く全車に標準装備したほか、坂道発進時の後退を防ぐヒルホールドシステムや、60 km/h以上の走行時に強くブレーキを踏みこんだ場合にブレーキランプの点灯と同時にハザードランプが自動で高速点滅して後続車に注意喚起するエマージェンシーストップシグナルも採用した。

さらに、Bi-Angle LEDヘッドランプ装備車にはステアリング操作に応じてヘッドランプが可動して進行方向を照らすステアリング連動ヘッドランプ「AFS」を軽自動車で初めて採用したほか、4箇所のカメラで車両の前後左右を映し、上から見下ろしたような映像をナビ画面に表示するほか、表示モードの切り替えにより狭い道でのすれ違い時や見通しの悪い交差点での走行時にもにも対応する「パノラマモニター」をダイハツ車で初めて採用した。

沿革[編集]

初代 LA800S/810S型(2016年 -)[編集]

  • 2016年
    • 9月7日 - 公式発表・発売[2]
      • グレード体系は、電動格納式カラードドアミラー(4WD車はヒーテッド)、キーレスエントリー、ダイヤル式マニュアルエアコン、14インチフルホイールキャップなどを装備した廉価グレード「L」、置きらくボックス(後席)、運転席シートリフター、チルトステアリング、プッシュボタンスタート、キーフリーシステム(イモビライザー(国土交通省認可品)機能付・リクエストスイッチ付)などを装備し、カラードドアミラーをオート格納式(キーフリー連動)に、エアコンをプッシュ式オートに、14インチフルホイールキャップを「キャンバス」ロゴ付にそれぞれ変更した普及グレード「X」、スーパーUV&IRカットガラス(フロントドア)、Bi-Angle LEDヘッドランプ(AFS・オートレベリング機構・LEDクリアランスランプ付)、LEDフォグランプ(メッキリング付)、スーパークリーンエアフィルターなどを装備し、自発光式大型センターメーターをタコメーター付の3眼に変更した上級グレード「G」の3グレードが基本となっており、「L」と「X」はスマアシIIの有無を選択可能(スマアシII付は「L"SA II"」・「X"SA II"」となる)、「G」はスマアシIIが標準装備されるため「G"SA II"」となる。また、「X」には、スマアシIIの標準装備に加え、上級グレードの「G"SA II"」にも装備されている両側パワースライドドア(ワンタッチオープン機能・予約ロック機能付)とスライドドアイージークローザー(左右)を追加装備した「X"リミテッド SA II"」も設定されている。
      • 「X"メイクアップ SA II"」・「X"リミテッドメイクアップ SA II"」、「G"メイクアップ SA II"」は前述した「メイクアップ」専用外観・内装に加え、SRSサイドエアバッグ(運転席・助手席)と車速感応式オートパワードアロック(全ドア)も追加装備される。
    • 10月11日 - 同年10月10日までの約1ヶ月間の累計受注台数が月販目標台数(5,000台)の4倍となる約2万台となったことが発表された[3]
    • 12月9日 - 「2016-2017 日本カー・オブ・ザ・イヤー」スモールモビリティ賞を受賞。ダイハツ車がこの賞を受賞するのは初。
  • 2017年9月11日 - 一部改良[4]
    • 以前から搭載されていた「スマアシII」を「スマートアシストIII(以下、スマアシIII)」に置換された(これに伴い、「スマアシIII」搭載グレードは"SA III"に改名される)。また、一部グレードおよびメーカーオプションの設定が見直され、「X」は「X"SA III"」に統合する形で廃止された。
  • 2018年8月20日 - 一部改良が発表された(9月3日発売)[5]
    • グレード体系の見直しにより「X"リミテッド SA III"」と「X"メイクアップ SA III"」が廃止されるとともに、「L"SA III"」への統合により「L」も廃止。これにより「スマアシIII」は全車標準装備となった。
    • 「X"リミテッドメイクアップ SA III"」と「G"メイクアップ SA III"」はパノラマモニター対応純正ナビ装着用アップグレードパックが新たに標準装備され、グレード名を「X"メイクアップリミテッド SA III"」と「G"リミテッドメイクアップ SA III"」にそれぞれ改称された。また、D assist切替ステアリングスイッチとブラックインテリアパックを装備した新グレード「X"ブラックインテリアリミテッド SA III"」、「G"ブラックインテリアリミテッド SA III"」が追加設定された。
    • 「X"SA III"」は従来「X"リミテッド SA III"」に装備されていた両側パワースライドドア(ワンタッチオープン機能・予約ロック機能付)とスライドドアイージークローザー(左右)が新たに装備されたが、14インチフルホイールキャップの意匠が「L」と同一となり、併せてボディカラーは「シルキーブルーパール[6]」が廃止された。
    • 排出ガスと燃料消費率がWLTCモード走行に対応(燃料消費率についてはJC08モード走行による数値も併記)したことにより、「平成30年排出ガス基準50%低減レベル(☆☆☆☆)」認定を新たに取得した。

車名の由来[編集]

CANVAS=キャンバス(帆布)とBUS=バス(自動車)を組み合わせた造語で「CAN=何でもできる」+「BUS=ミニバスのようなデザイン性」により、暮らしの可能性を広げられる軽自動車を表現している。

注釈[編集]

  1. ^ なお、片側だけの場合では、2代目三菱・eKシリーズとそのOEMの2代目日産・オッティのパワースライドドア仕様が前例として存在する。
  2. ^ “新型軽乗用車「ムーヴ キャンバス」発売” (PDF) (プレスリリース), ダイハツ工業株式会社, (2016年9月7日), http://www.daihatsu.com/jp/news/2016/20160907-1.pdf 2016年9月7日閲覧。 
  3. ^ “「ムーヴ キャンバス」月販目標台数を大きく上回る約20,000台を受注” (プレスリリース), ダイハツ工業株式会社, (2016年10月11日), http://www.daihatsu.com/jp/news/2016/20161011-1.html 2016年10月11日閲覧。 
  4. ^ “ダイハツ 軽乗用車「ムーヴ キャンバス」を一部改良” (PDF) (プレスリリース), ダイハツ工業株式会社, (2017年9月11日), https://www.daihatsu.com/jp/news/2017/20170911-1.pdf 2017年9月11日閲覧。 
  5. ^ “ダイハツ 軽乗用車6車種に「リミテッド」シリーズを設定” (PDF) (プレスリリース), ダイハツ工業株式会社, (2018年8月20日), https://www.daihatsu.com/jp/news/2018/20180820-1.pdf 2018年8月20日閲覧。 
  6. ^ ムーヴやタントでも選択できるが、そちらは継続設定

関連項目[編集]

外部リンク[編集]