ダイハツ・ロッキー

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ダイハツ・ロッキー
Daihatsu Rocky logo.svg
Daihatsu Rocky A200S・210S 0007 edited (cropped).jpg
2代目 2019年11月販売型 Premium
概要
別名 ダイハツ・フェローザ(初代)
製造国 日本の旗 日本
販売期間 1990年-
ボディ
ボディタイプ 3ドアSUV(初代)
5ドアクロスオーバーSUV
駆動方式 前輪駆動 / 四輪駆動
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ロッキーROCKY)は、ダイハツ工業が製造・販売する小型SUVタイプの自動車である。

概要[編集]

初代モデルは当時流行のライトクロカンとして1990年6月に発売され、日本国内では1997年4月までの約6年10ヶ月間、海外では2002年までの約12年間発売された。

その後海外での販売終了から約17年間のブランクを経て、2019年11月にクロスオーバーSUVに転身しての再登場を果たした。日本国内では実に22年7ヶ月ぶりの復活となる。

なお公式には、"2代目"は名前のイメージがコンセプトに合致したため「ロッキー」と名付けただけ[1]であり、"初代"の後継車ではないとしている[2]が、本記事では便宜上2代目として扱う。

初代 F300S型(1990年 - 2002年)[編集]

ダイハツ・ロッキー(初代)
F300S型
Daihatsu Rocky 001.JPG
日本国内向けロッキー
Daihatsu Feroza front 20081205.jpg
欧州向けフェローザ
Daihatsu Rocky.jpg
日本向け、欧州向け仕様に対し
全幅が異なる北米向けロッキー
概要
別名 ダイハツ・フェローザ (欧州)
製造国 日本の旗 日本
販売期間 日本:
1990年6月-1997年6月
日本国外:
1991年-2002年
ボディ
乗車定員 4名
ボディタイプ 3ドアSUV
エンジン位置 フロント
駆動方式 前輪駆動
四輪駆動
パワートレイン
エンジン HD-E型 1.6L 直4 SOHC
変速機 5速MT
4速AT
サスペンション
前:ダブルウィッシュボーン+トーションバー
後:リジッドアクスル+半楕円リーフ
車両寸法
ホイールベース 2,175mm
全長 3,800-3,845mm
全幅 1,580mm(日本・欧州)
1,635mm(北米)
全高 1,725mm
車両重量 1,250kg
その他
販売期間中の国内新車登録台数の累計 1万2638台[3]
系譜
後継 ダイハツ・テリオス
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本格的なラダーフレームの上に、排気量1,600 ccのガソリンエンジン、3ドア・レジントップのボディーを載せる。レジントップは取り外しができ、簡単にオープントップとすることも可能である。ガソリンの挿入口は右側となっている。

当時は数少ないコンパクトサイズのクロカンであったが、1988年昭和63年)発売のスズキ・エスクードに市場で先行されたこと、当初からAT車の設定が無かったこと、ラガー共々最後まで3ドアのみだったこと、クロカンらしさを全面に出した武骨で地味な外見などが災いし、販売面は芳しいものではなかった。更にモデル後期の1994年平成6年)には、後にダイハツの親会社となるトヨタ自動車から乗用車感覚のクロスオーバーSUVの先駆けとなるトヨタ・RAV4が登場し、国内市場での競争力不足は決定的となった。

エンジンはHD-E型1,600 cc 直列4気筒 SOHCであり、アプローズに搭載されていたものを縦置きした。最高出力は105馬力で、ディーゼルエンジンの設定はない。

トランスミッションは5速フロアMTと4速フロアATの2タイプ。

駆動方式は、トランスファーを用いたパートタイム4WDと、ロック機構付きセンターデフを持つフルタイム4WDとの、2タイプがあった。パートタイムのトランスファーは従来どおりローレンジを備える2速であったが、フルタイムではセンターデフにスペースを割かれた結果として1速となり、高い駆動力が必要だが副変速機を装備できない車種に見られるエクストラロー(ギア比が1速より低い)の設定もなかった。ロッキーのフルタイム4WDは、イージードライブの提供と、リヤアンチスピンブレーキ(ASB)の装備を実現するために採用された面が大きい。

当初日本国内では、下からDX、SE、SXの3グレード構成となっており、全グレードにパートタイム4WDが設定されたが、DXにはフルタイム4WDの設定がなかった。

補給部品の種類を少なくするため、当初、樹脂オーバーフェンダーの色数を絞っていた。そのため、グレーメタリックとブラックメタリックの単色以外の全てのボディーカラーで、下半がグレーメタリックのツートーンとなっていた。

ベルトーネが製造・販売した、フリークライマー2のベースにもなっている。

年表[編集]

  • 1990年6月 発表・発売。CMキャラクターは相原勇
  • 1992年3月 AT車の追加。フルタイム4WD車の廃止。
  • 1993年8月 マイナーチェンジ。灯火類やフロントグリルの変更。新グレードの追加など。
  • 1997年3月[4] 国内向けの生産完了。在庫対応分のみの販売となる。
  • 1997年6月 同社の提携先(当時)のトヨタ自動車RAV4との競合もあり、一回り大きいサイズのラガーとロッキーともども国内向けの在庫対応分の新車登録(新車販売)を全て完了した。海外市場では2002年頃まで販売が継続されていた。

2代目 A200S/210S/A250RS/A251RS型(2019年 - )[編集]

ダイハツ・ロッキー(2代目)
A200S/210S/A250RS/A251RS型
Daihatsu Rocky Premium 2WD (5BA-A200S-GBVV) front.jpg
2019年11月販売型 Premium フロント
Daihatsu Rocky Premium 2WD (5BA-A200S-GBVV) rear.jpg
2019年11月販売型 Premium リア
概要
製造国 日本の旗 日本滋賀県竜王町
 インドネシアカラワン
販売期間 2019年11月5日-
ボディ
乗車定員 5名
ボディタイプ 5ドアクロスオーバーSUV
エンジン位置 フロント
駆動方式 前輪駆動
四輪駆動(日本仕様車)
プラットフォーム DNGA-Aプラットフォーム
パワートレイン
エンジン 1KR-VET型 996cc 直3 DOHCターボ
WA-VE型 1.2L 直3 DOHC(インドネシア仕様車)
最高出力 1KR-VET
72 kW (98 PS) / 6,000 rpm
WA-VE
65 kW (88 PS) / 6,000 rpm
最大トルク 1KR-VET
140 N・m (14.3 kg・m) / 2,400 - 4,000 rpm
WA-VE
113 N・m (11.5 kg・m) / 4,500 rpm
変速機 CVT
5速MT(インドネシア仕様車)
サスペンション
前:マクファーソンストラット+コイル
後:トーションビーム+コイル[5]
車両寸法
ホイールベース 2,525mm
全長 3,995mm(日本仕様車)
4,030mm(インドネシア仕様車)
全幅 1,695mm(日本仕様車)
1,710mm(インドネシア仕様車)
全高 1,620mm(日本仕様車)
1,635mm(インドネシア仕様車)
車両重量 970 - 1,050kg
その他
姉妹車 トヨタ・ライズ
系譜
先代 ダイハツ・ビーゴ(間接上)
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2代目は5ドアのクロスオーバーSUVとなり、2019年(令和元年)7月にモデルチェンジされた4代目タントに次ぐ「DNGA(ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」採用車種で且つ、Bセグメント以下のクラスのコンパクトカー用プラットフォームである「DNGA-Bプラットフォーム」採用第1号の車種となる。親会社のトヨタ自動車との共同開発であり、同社では初の「DNGA」採用車種として、ライズの車種名で販売される[6]

ボディは全長と全幅を初代モデルから拡大する一方、全高は初代モデルより105mm低くなっており、初代モデルからの5ナンバーサイズおよび全長4,000mm以下を保持している。また、17インチの大径タイヤを採用しながらも最小回転半径を5.0m(16インチタイヤ装着車は4.9m)に抑えて高い小回り性を持たせている。ラゲージスペースはパンク修理キットや工具等の配置見直しによりアンダーラゲージが設けられており、付属の2段可変式デッキボードを活用することで荷室の高さや容量を変えることが可能で、6:4の分割可倒式となっているリアシートを倒すことで長尺物の積載も可能である。

エンジンは初代モデルからダウンサイジングされ、自社製の1.0L直列3気筒ターボエンジン1KR-VET型となり、トランスミッションはスプリットギアを用いた技術を採用し、変速比をワイドレシオ化した「D-CVT」と呼ばれるCVTとなった。環境性能も向上されており、WLTCモード走行による排出ガスと燃料消費率(燃料消費率はJC08モード走行も併記)に対応しており、全車「平成30年排出ガス基準50%低減レベル(☆☆☆☆)」認定を取得し、更に2WD車は「平成27年度燃費基準+10%」を達成する。

駆動方式は2WDと4WDがあり、4WDは走行状態や路面状況を検知し、ECUで前後輪に細かなトルク配分を行うとともに、滑りやすい路面の時はスリップ抑制と安定性向上のため後輪駆動力を高め、滑らない路面の時は実用燃費向上を図る為後輪駆動力を下げる電子制御式カップリング機構を用いた「ダイナミックトルクコントロール4WD」が採用されているほか、ディファレンシャルギアをボディ側に取り付けられたことでリアサスペンションを2WDと同じくトーションビーム式サスペンションが装着された。なお、4WD用のリアデフはド・ディオンアクスルが用いられる。

安全機能や先進機能も盛り込まれており、予防安全機能「スマートアシスト」や運転サポート機能「スマートアシストプラス」で構成された「次世代スマートアシスト」も採用されており、ロッキーでは、後方確認サポートの機能となるBSM(ブラインドスポットモニター)とRCTA(リアクロストラフィックアラート)が新たに追加された。また、「つないでサポート」・「見えるドライブ」・「見えるマイカー」・「つないでケア」で構成された「ダイハツコネクトサービス」、車内Wi-Fiサービス「ダイハツWi-Fi」、スマホアプリ連携の3つのサービスで構成された「ダイハツコネクト」に対応する(サービスを利用するには、メーカーオプションの「スマホ連携ディスプレイオーディオ」又は販売店オプションの「ダイハツコネクト」対応ナビゲーションを装着する必要がある)。

年表[編集]

グレード体系は「L」・「X」・「G」・「Premium」の4グレードをラインナップする。「L」はUVカット遮音ガラス(フロントウィンドゥ)、UVカットガラス(フロントドア)、自発光式2眼メーター(タコメーター付)、マルチインフォメーションディスプレイ、マニュアル(ダイアル式)エアコン、16インチフルホイールキャップ、AHB(オートハイビーム)などを装備したベーシック仕様。「X」は運転席シートリフター、リアスピーカー、16インチアルミホイールなどが追加され、フロントウィンドゥガラスがUV&IRカット遮音に、フロントドアガラスがスーパーUV&IRカットに、メーターはアクティブ マルチ インフォメーションメーターに、マルチインフォメーションディスプレイは7インチTFTに、エアコンがオート(プッシュ式)にそれぞれグレードアップされ、フロントグリルと大型バックドアガーニッシュをピアノブラック調としたスタンダード仕様。「G」はLEDシーケンシャルターンランプ、助手席シートアンダートレイ、LKC(レーンキープコントロール)、全車速追従機能付ACC(アダプティブクルーズコントロール)、ツイーター、サイドビューランプなどが追加され、タイヤ&アルミホイールを17インチにサイズアップし、アルミホイールを切削仕様に、ドアハンドルをメッキ仕様に、AHBがADB(アダプティブドライビングビーム)にグレードアップしたハイグレード仕様。「Premium」は前述したBSMとRCTAが追加され、シート表皮をフルファブリック×ソフトレザー調(白ステッチ付)に、ステアリングホイールを革巻にグレードアップした最上級仕様となる。
ボディカラーは光にあたると朱色に輝く新規色かつロッキー専用色[8]コンパーノレッド[9][7](メーカーオプション)」を含む8色が設定されライズ設定色のうち「ターコイズブルーマイカメタリック」がロッキーでは選択できない。また、「コンパーノレッド」、「シャイニングホワイトパール」、「ブライトシルバーメタリック」の3色にはブラックマイカメタリックのルーフ・ドアミラーとの2トーンが設定されており、「G」はメーカーオプションで設定可能、「Premium」は標準設定(うち無償色となるのは「ブラックマイカメタリック×ブライトシルバーメタリック」のみで、他2色に関しては「G」の場合より有償色料金が減額される。モノトーン色は設定不可であった)となる。
アクセサリースタイルとして、ブラック塗装のエアロパーツやメッキ加飾で構成された「エレガンススタイル」、サテンシルバーを基調色にレッド加飾付アンダーガーニッシュで構成された「パワフルスタイル」、ボディカラー同色のエアロパーツで構成された「スポーティスタイル」の3種類が用意されている。
最上級グレードの「Premium」において、発売当初設定不可となっていたモノトーン色が追加設定され、2トーンはメーカーオプション設定に変更された。なお、カラーバリエーションはハイグレードの「G」に準じる。
  • 2021年(令和3年)
    • 3月3日 - マレーシアの現地合弁会社であるプロドゥアが、ロッキーをベースに外観等を変更したアティバ(Ativa)を発売。DNGA採用車種としては初の海外仕様車となった[11]
    • 4月30日 - アストラ・ダイハツ・モーターを通じてインドネシアで発売[12]。日本と同じくロッキー(Rocky)として発売されるが、ボディサイズは日本仕様よりもサイズアップ(全長で+35mm、全幅と全高でそれぞれ+15mm)されており、トランスミッションはD-CVTに加えて5MTも設定されており、エンジンも日本と同じ1.0Lターボエンジンに加え、1.2Lエンジンの追加設定が予定されている。また、日本同様にトヨタ自動車へのOEM供給も行われ、約50か国への輸出も予定されている。

車名[編集]

「ROCKY」は、北アメリカ大陸にあるロッキー山脈に由来する。

海外向け仕様としては、北米市場ではロッキーの名称のままであったが、欧州市場では1クラス格上の同社ラガーがすでにロッキーを名乗っていたためフェローザの名称で販売された。

関連項目[編集]

脚注・出典[編集]

  1. ^ テリオス」の車名は候補に入っていなかったという。
  2. ^ “ダイハツ ロッキー復活! スタイリッシュなSUVになって帰ってきた!”. GQ Japan. (2019年11月5日). https://www.gqjapan.jp/cars/article/20191105-daihatsu-rocky-news 
  3. ^ デアゴスティーニジャパン 週刊日本の名車第54号17ページより。
  4. ^ ロッキー(ダイハツ)1990年6月~1997年3月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月9日). 2020年1月9日閲覧。
  5. ^ 四輪駆動用はトーションビーム+コイル+ド・ディオンアクスル
  6. ^ ただし、ライズでは2代目ロッキーと異なるフロントフェイスが与えられているほか、カラーバリエーションが一部異なる(ライズでは「コンパーノレッド(メーカーオプション)」ではなく「ターコイズブルーマイカメタリック(無償色)」を設定)、グレード体系が異なる(「スマートアシスト」非装備の単独グレードを設定する一方、フルファブリック×ソフトレザー調(白ステッチ付)のシートを装備した類別が未設定)といった違いがある。
  7. ^ a b “DNGA第2弾となる新型コンパクトSUV「ロッキー」を発売” (PDF) (プレスリリース), ダイハツ工業株式会社, (2019年11月5日), https://www.daihatsu.com/jp/news/2019/20191105-1.pdf 2019年11月5日閲覧。 
  8. ^ 2代目ロッキー発売当初は専用色であったが、2020年6月に登場した2代目タフトや同年8月に一部改良した6代目ムーヴカスタムや同年9月にマイナーチェンジしたトールにもコンパーノレッドが設定されている。
  9. ^ 1963年に発売したダイハツ初の小型乗用車であるコンパーノが由来であり、「ダイハツのモノづくりを象徴する色」「客の暮らしに寄り添う姿勢」という意味が含まれている。
  10. ^ “コンパクトSUV「ロッキー」を一部改良” (PDF) (プレスリリース), ダイハツ工業株式会社, (2020年6月1日), https://www.daihatsu.com/jp/news/2020/20200601-1.pdf 2020年6月1日閲覧。 
  11. ^ “ダイハツ、DNGA海外展開の第1弾となる商品を市場投入~マレーシアで新型コンパクトSUV「Ativa」を発売~” (PDF) (プレスリリース), ダイハツ工業株式会社, (2021年3月3日), https://www.daihatsu.com/jp/news/2021/20210303-1.pdf 2021年3月4日閲覧。 
  12. ^ “ダイハツ、DNGA海外第2弾となる新商品をインドネシアで投入~新型コンパクトSUV「Rocky」を発売~” (PDF) (プレスリリース), ダイハツ工業株式会社, (2021年4月30日), https://www.daihatsu.com/jp/news/2021/20210430-1.pdf 2021年5月6日閲覧。 

外部リンク[編集]