ダイハツ・ミラトコット
| ダイハツ・ミラトコット LA550S/560S型 | |
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L"SA III"の前方。 | |
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L"SA III"の後方。 | |
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G"SA III"の運転席周辺。 | |
| 概要 | |
| 製造国 |
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| 販売期間 |
2018年6月25日 - 2023年12月8日 (2023年12月1日生産終了) |
| 設計統括 | 中島雅之[1] |
| デザイン | 皆川悟[2] |
| ボディ | |
| 乗車定員 | 4名 |
| ボディタイプ | 5ドアハッチバック |
| エンジン位置 | フロント |
| 駆動方式 | 前輪駆動 / 四輪駆動 |
| プラットフォーム |
Dモノコック (Aプラットフォーム) |
| パワートレイン | |
| エンジン | KF-VE型 658 cc 直列3気筒 DOHC |
| 最高出力 | 38 kW (52 PS) / 6,800 rpm |
| 最大トルク | 60 N⋅m (6.1 kgf⋅m) / 5,200 rpm |
| 変速機 | CVT |
| サスペンション | |
| 前 | マクファーソン・ストラット式 |
| 後 |
トーションビーム式(2WD) 3リンク式(4WD) |
| 車両寸法 | |
| ホイールベース | 2,455 mm |
| 全長 | 3,395 mm |
| 全幅 | 1,475 mm |
| 全高 |
1,530 mm(2WD) 1,540 mm(4WD) |
| 車両重量 |
720 kg(2WD) 790 kg(4WD) |
| その他 | |
| ブレーキ |
前:ディスク(2WD) 前:ベンチレーテッドディスク(4WD) 後:リーディング・トレーリング |
| 系譜 | |
| 先代 | ダイハツ・ミラココア |
| 後継 | 既存の2代目ミライースと2代目ムーヴキャンバスに統合 |
企画・開発
[編集]開発責任者となるチーフエンジニアは、ウェイクと同じく中島雅之が務めた。一方で商品企画は女性社員で構成されるプロジェクトチームによって練られた[5]。
女性向け車両の商品企画においては、意見の出し合いのほかにもファッションや雑誌のトレンドを調べていく中で、素の魅力にこだわりシンプルさを重要視した考え方となり、小柄なパッケージングとなった[5]。これは同様にして企画立案して誕生したスズキ・アルトラパンと逆であり、可愛らしさなどの「盛る」という発想を転換した姿勢である。
一方で中島によれば「運転しやすいにこだわったパッケージ」と説明されており、死角を少なくして車両感覚をつかみやすくしているとのことである[1]。サスペンションやパワーステアリングといった足回りについても、扱いに不慣れなドライバーのためにミラトコット専用のチューニングを施している[1]。
デザイン
[編集]全体的に「エフォートレス」という開発当時のファッションの流行を組んでおり、「肩肘張らない」印象を意識している。しかしデザインジャーナリストの千葉匠によれば、「パッケージ効率を追求したトコットは、基本フォルムにユルさが足りない」と述べており、エフォートレス・ファッションの要点を満たしているとは言い難いと評価した[6]。
エクステリアはコンセプトとして「ほっとスクエアハッチ」を掲げており、角に丸みを持たせたスクエア基調とした。このデザインについて、ダイハツは愛着を持って長く乗ってもらいたいというメッセージを込めている[2]。その一方でランプは、ヘッドランプ(Bi-Angle LEDヘッドランプ)・リアコンビネーションランプ(LEDストップランプ)共に丸モチーフとなる[5]。加飾をせずに水平基調のプレスラインでキャラクターづけをしており、ドアに凹んだパネルラインをつけるなどして演出している[6]。バックドアには2代目ミライース同様に電気スイッチ式のオープナーが採用されている。
インテリアはクルマらしさを残したシンプルなデザインとし、エクステリア同様に水平基調にまとめている[2]。シート地は織り柄を統一しつつも、座面と背もたれで異なる色を使っている[6]。
ボディカラーは新規色となる「セラミックグリーンメタリック」、「ジューシーピンクメタリック」、「サニーデイブルーメタリック」を含む8色を設定するほか、一部グレード・カラーにはフロントバンパー・ルーフ・バックドアアッパーにフィルムを装着した2トーン仕様「デザインフィルムトップ」がオプション設定されており、トコットではキャンバス地調/アイボリーが設定されている。
純正アクセサリーには「アナザースタイルパッケージ」が設定されており、ロアスカート・フルホイールキャップ・ドアアウターハンドル・ドアミラーにパールホワイトを用いた「スイートスタイル」、メッキガーニッシュやメタル調シルバーのフルホイールキャップなどで構成された「エレガントスタイル」、外内装の随所にブラックを用いた「クールスタイル」の3種類が設定されている[7]。本パッケージは交換を伴う一部のパーツを工場で装着するため、車両注文時のみの対応となる。
メカニズム
[編集]プラットフォームは基となった2代目ミライース同様、「Dモノコック」(Aプラットフォーム)が用いられる。ただしミライースよりもAピラーを立てて、フロントウィンドウの面積を拡大して見渡しやすくしている。エンジンは出力38 kW (52 PS)、DVVT付き自然吸気の水冷直列3気筒 KF-VE型を搭載する。JC08モードの燃料消費率は、2WD車は29.8 km/L、4WD車は27.0 km/Lで、全車平成32年度燃費基準[注釈 1](2WD車は+20%、4WD車は+10%)を達成した。
パワーステアリングについては女性ユーザーの評価を受けて、従来よりも低速での操舵力を軽めに設定し、カーブを曲がるときもステアリングが中央に戻る工夫をした[1]。チーフエンジニアの中島によればサスペンションについては、前輪側にリバウンドスプリングを追加してロールを低減し、後輪側はサスペンションのプッシュ特性の最適化などによって「扱いやすくしなやかな乗り心地を実現している」と語っている[1]。担当した車両開発本部の平明彦によれば、不安定さを感じる足回りとせず、路面からのフィードバックも回収できるようにチューニングしたと語っており、Response.での試乗レビューではフリージャーナリストの中村孝仁が「軽くしたと言っていたステアリングの予想以上の正確さと、何よりも直進付近の落ち着き感の高さ」に驚いたと述べている[8]。このセッティングゆえか軽自動車としては比較的、中高速域でのクルージングやロングドライブでも安定感がありながら、ドライバーが疲れにくい挙動に落ち着いている[9]。
当初は市場の流行に合わせてドアミラーターンランプを採用する案もあったが、商品化するにあたって、ドアミラーを破損した際にユーザーにかかる修理費を抑えるためにドアミラーに方向指示器を搭載せず、サイドマーカーとなっている[10]。
2代目ミライース同様に「スマートアシストIII(以下、スマアシIII)」が採用され、搭載グレードが設定されている。なお、ミラトコットでは「スマアシIII」の構成機能の一つである誤発進抑制制御(前方)機能に用いられるソナーセンサーが、ベース車同様のヘッドランプ真下(左右2か所)に加えて、フロントフェイス付近(左右2か所、中央の「TOCOT」アルファベットエンブレムを挟むかたちで配置)にも配置され、4か所に強化されている違いがある。
軽自動車では初採用となる装備もあり、パノラマモニターとコーナーセンサーを同時に設定[注釈 2]したほか、SRSサイドエアバッグ(運転席・助手席)&SRSカーテンシールドエアバッグ(前/後席)は全車標準装備されている[7]。
年表
[編集]- 2018年6月25日
- 発表、発売[7]。キャッチフレーズは「いつもの自分に、ラクしトコット。」。CMはちびまる子ちゃんの主人公達を22歳にしたという設定の実写映像で、吉岡里帆(まる子役)、奈緒(たまえ役)、竜星涼(花輪役)が出演、ナレーションもアニメ同様にキートン山田が担当[注釈 3]した[11]。
- グレード体系は「L」・「X」・「G」の3種類が用意されており、「L」は「スマアシIII」の有無が選択可能で、「スマアシIII」付の場合は「L"SA III"」となる。また、「X」と「G」は「スマアシIII」が標準装備されているため「X"SA III"」・「G"SA III"」となる。
- 2018年7月26日
- 発売から1か月間(7月25日まで)の累積受注台数が月間目標(3,000台)の3倍となる約9,000台となったことが発表された[12]。
- 2018年12月7日
- 日本カー・オブ・ザ・イヤーにおいて、スモールモビリティ部門賞を受賞した[13][14]。万人に受け入れやすく、小柄な2ボックススタイルながらも安全装備の充実化と手頃な車両価格を両立している点が評価された。
- 2019年7月29日
- 特別仕様車「G"リミテッド SA III"」を発売[15]。
- 「G"SA III"」をベースに、フロントドアガラスをUVカットガラスに、ドアトリム・インナードアハンドル・エアコンレジスターノブを材着ブラックに、フロントパーソナルランプを白熱バルブに、エアフィルターをクリーンエアフィルターに、14インチフルホイールキャップを「X"SA III"」と同仕様の「TOCOT」アルファベットエンブレム付(非2トーンカラード)にそれぞれ変更し、ベース車よりも6.48万円割安な価格設定とした。
- 2019年11月
- ボディカラーの設定を変更。「ライトローズマイカメタリック」と「ブライトシルバーメタリック」が追加され、10色展開となった。
- 2020年8月
- 仕様変更。
- WLTCモードによる燃料消費率、並びに排出ガスに対応(JC08モードによる燃料消費率も併記)し、「平成30年排出ガス基準50%低減レベル(☆☆☆☆)」認定を取得した。
- ボディカラーの設定が変更され、パール系(メーカーオプション)は「パールホワイトIII」から「シャイニングホワイトパール」に差し替えられ、「ジューシーピンクメタリック」と「レモンスカッシュクリスタルメタリック」が廃止される替わりに2代目タフト設定色である「サンドベージュメタリック」が追加され、9色展開となった。なお、「サンドベージュメタリック」と「シャイニングホワイトパール」は同年10月に発売される。
- 2021年9月1日
- 一部改良[16]。
- グレード体系を「L"SA III"」と「G"SA III"」の2種に整理。これにより、「スマアシIII」は全車標準装備となった。
- オートライトが全車に標準装備され、「L"SA III"」はホイールキャップを従来の「X"SA III"」と同仕様の「TOCOT」アルファベットエンブレム付(非2トーンカラード)に変更。ボディカラーは「サニーデイブルーメタリック」に替わり、2代目タフト設定色の「レイクブルーメタリック」が設定された。
- 2023年11月9日
- 同年12月上旬をもって生産を終了すると発表[17]。以後、流通在庫のみの販売となる。
- 2023年12月8日
- 販売終了。同時にダイハツの公式ホームページへの掲載を終了した。
車名の由来
[編集]- 「To Character(自分らしさの表現)」「 To Comfortableness(安全安心・運転のしやすさ)」「 To Convenience(使いやすさ)」から着想を得た造語[7]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- 1 2 3 4 5 小松哲也 (2018年6月26日). “ダイハツ ミラトコット…中島チーフエンジニア「誰でも優しく乗れるクルマ」”. Response. 2026年1月31日閲覧。
- 1 2 3 内田俊一 (2018年9月4日). “ダイハツ ミラトコット のエクステリアデザインは“ほっとスクエアハッチ”[デザイナーインタビュー]”. Response. 2026年2月2日閲覧。
- ↑ 「ダイハツ、軽乗用車「ミラトコット」――車庫入れ・狭い道、走行楽に(解剖NEWFACE)」『日経産業新聞』日本経済新聞社、2018年9月14日、11面。
- ↑ 小松哲也 (2018年6月25日). “ダイハツ ミラトコット…奥平社長「女性の感性で高齢者にも受け入れられる」”. Response. 2026年1月31日閲覧。
- 1 2 3 小松哲也 (2018年6月25日). “ダイハツ ミラトコット 商品企画担当者「徹底して素の魅力にこだわった」…女性プロジェクトチーム”. Response. 2026年1月31日閲覧。
- 1 2 3 千葉匠 (2018年7月25日). “「ミラトコット」はファッション・トレンドを捉えているのか?【千葉匠の独断デザイン】”. Response. 2026年1月31日閲覧。
- 1 2 3 4 『新型軽乗用車「ミラトコット」を発売』(PDF)(プレスリリース)ダイハツ工業株式会社、2018年6月25日。2018年6月26日閲覧。
- ↑ 中村孝仁 (2018年7月21日). “【ダイハツ ミラトコット 試乗】ズバリ!このコンセプトはアリだと思います…中村孝仁”. Response. 2026年1月31日閲覧。
- ↑ 井元康一郎 (2019年3月31日). “【ダイハツ ミラトコット 4000km試乗】「女子カー」と限定してしまうのはもったいない[前編]”. Response. 2026年2月2日閲覧。
- ↑ “「ドアミラーにウインカー」のメリットとは 高級車から大衆車へ普及 流れに逆行するメーカーも?”. 乗りものニュース. メディア・ヴァーグ. p. 2 (2018年8月16日). 2026年1月31日閲覧。
- ↑ 椿山和雄 (2018年6月25日). “ダイハツ、実写版「おとなまる子」に吉岡里帆さんが出演する新型「ミラ トコット」TV-CM放送開始”. Car Watch. 株式会社インプレス. 2026年2月3日閲覧。
- ↑ 『新型軽乗用車「ミラ トコット」月販目標台数の3倍となる約9,000台を受注』(PDF)(プレスリリース)ダイハツ工業株式会社、2018年7月26日。2018年7月26日閲覧。
- ↑ 椿山和雄 (2018年12月7日). “ボルボ「XC40」が今年の1台に選ばれた「2018-2019 日本カー・オブ・ザ・イヤー最終選考会」レポート”. Car Watch. 株式会社インプレス. 2026年2月3日閲覧。
- ↑ “第39回 2018 – 2019 日本カー・オブ・ザ・イヤー”. 2026年2月3日閲覧。
- ↑ 『軽乗用車「ムーヴ」「キャスト」「ミラ トコット」にお買い得な特別仕様車を設定』(PDF)(プレスリリース)ダイハツ工業株式会社、2019年7月29日。2019年7月29日閲覧。
- ↑ 『軽乗用車「ムーヴ」に特別仕様車を設定、「ムーヴ」「ムーヴ フロントシートリフト」「ミラ トコット」を一部改良』(プレスリリース)ダイハツ工業株式会社、2021年9月1日。2021年9月1日閲覧。
- ↑ “ダイハツ、ミラトコットの生産終了を発表。約5年で7万2000台を販売”. ドライバーWeb (2023年11月10日). 2025年2月12日閲覧。
関連項目
[編集]- ダイハツ工業
- ダイハツ・ミラ
- ダイハツ・ミライース - ベース車両
- ダイハツ・ミラジーノ
- ダイハツ・ミラココア
- ダイハツ・エッセ
外部リンク
[編集]- コンセプト [Concept] ミラ トコット|DESIGN DIVISION
- ミラ トコット 技術広報資料 - ダイハツ工業、2018年6月25日