ダイハツ・アプローズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
ダイハツ・アプローズ
ダイハツ・アプローズθシータ
A101/111S型
初期モデル
Daihatsu Applause 1990 Sweden.JPG
後期モデル
MHV Daihatsu Applause 01.jpg
MHV Daihatsu Applause 02.jpg
製造国 日本の旗 日本
販売期間 1989年7月-2000年5月
乗車定員 5人
ボディタイプ 5ドア ハッチバックセダン
エンジン HD型 1.6L 直4 SOHC
駆動方式 FF/4WD
最高出力 120PS/6,300pm
最大トルク 14.3kg-m/4,800rpm
変速機 5MT/4AT
サスペンション 前:ストラット式サスペンション
後:ストラット式サスペンション
全長 4,260mm
全幅 1,660mm
全高 1,375mm
ホイールベース 2,470mm
車両重量 970kg
先代 ダイハツ・シャルマン
後継 ダイハツ・アルティス(事実上)
-自動車のスペック表-

アプローズApplause )は、ダイハツ工業が生産・販売していた小型5ドアセダンダイハツ・シャルマンの後継車種および同社のフラグシップモデルとして登場し、1999年12月まで生産が行われ、2000年5月まで販売が行われた。

概要[編集]

1989年のジュネーヴショーMS-X90の名で参考出品されたのち発売開始。

それまで同車のクラスは業務提携先(当時)であるトヨタ自動車(以下トヨタ)と競合するため2代目、およびE4代目カローラ用のプラットフォームを流用したシャルマンでまかなわれていたが、バブル景気の最中で自動車販売が好調な時期であったことから、業務提携先のトヨタより独自開発の許可を得ることに成功している。

ボディは一見してオーソドックスな4ドアのノッチバックセダンに見えるが、トランクとリアゲートが持ち上がる5ドアハッチバックという凝った構造(スーパーリッド)である。なお、この『スーパーリッド』のコンセプトはアプローズの登場以前の車種ではクライスラーの『ダッジ・シャドウ』やフィアットの『クロマ』、国産ではトヨタの『スプリンターシエロ』(欧州名:カローラ5ドア。シリーズ通算6代目)および『コロナSF』(欧州名:カリーナE5ドア。シリーズ通算9代目)のほか、三菱自工の3代目『ランサー』および4代目『エテルナ』(欧州名:ギャラン5ドア)などに見られ、アプローズの登場以降の車種ではシトロエンの『エグザンティア』や『クサラ』(5ドアのみ)、シュコダの『オクタビア』、更に21世紀以降に登場した車種では2代目までのマツダの『アテンザスポーツ』、トヨタの4代目『プリウス』などにも見られた。

ダイハツとしては少ない車種で多くの顧客を取り込もうとした努力の賜であったが、発売直後に燃料タンクの技術的問題に起因する事故・トラブルが続出してリコール騒動に発展したことが販売面において悪影響を及ぼすこととなった(後述参照)。

ダイハツの数少ない登録車系セダンモデルであったことから、マイナーチェンジを繰り返しつつ生産が続けられたが、2000年5月にシャレードと共に国内での販売が中止された。

ちなみにノッチバックセダン風のハッチバック車であるボルボ・440フィアット・クロマ及びアプローズをステーションワゴンに改造するキットを製造したドイツ企業があった、ベルギーでは輸入業者自らこのキットによる改造を施し、アプローズ・ブレークとして1991年から1992年に自社の正規商品に加えていた。[1]

リコール騒動[編集]

最初にATとオルタネーターの不具合が見つかり、この2件のリコール運輸省(当時)へ届け出た。しかし、届け出た10月27日がたまたま第28回東京モーターショー(1989年開催)の一般公開日初日であったことから、モーターショーの主催者である自動車工業振興会会長が、リコール対象車種となったことを理由に出品自粛を要請するようなコメントをし、そのことが新聞等でも報じられた。また、燃料タンクの空気抜きの設計にミスがあったため、給油中や、タンク内の圧力が外気圧より高くなっている状態で給油口のキャップを開けた場合、逆流したガソリンが給油口から噴出する恐れがあった。

同年11月には、噴出したガソリンに何らかの火が引火しガソリンスタンドの従業員が火傷を負うという事故が発生、さらに走行中に出火し車が全焼するという事故も発生した。翌12月には燃料タンクと他に見つかったブレーキ系統の不具合を合わせてリコールを届け出たが、届出内容にある出火事故に着目した朝日新聞がこれをセンセーショナルに報じたことが、アプローズの販売にとって致命的な打撃となった。

性能[編集]

エンジンはHD型1589cc直列4気筒SOHCエンジン。EFI仕様と電子制御キャブレター仕様があり、最高出力は前者が120馬力、後者は97馬力。1997年9月のマイナーチェンジ時にデスビレス化などの改良を受ける。(最高出力は変わらず)

駆動方式はFFビスカスLSD付センターデフ方式フルタイム4WDの2タイプ。

トランスミッションは5速MTと4速ATの2タイプ。ただし4WDはAT未設定。

歴史[編集]

  • 1989年7月 - 発表・発売。車両型式はFFがA101S、4WDがA111S。
  • 1990年5月 - 日本初の周波数感応式ダンパーやハイマウントストップランプ内蔵リアスポイラーなどを備えた。特別仕様車「QR-90」を発売。
    • 10月 - 一部改良。車名を「アプローズθシータ」に変更。エンジンは全車EFI化され、キャブレター仕様は全て廃止。
  • 1992年7月 - マイナーチェンジ。ラジエターグリル、および前後バンパーの意匠変更。これに伴い車名を本来の「アプローズ」に回帰する。
  • 1994年4月 - 一部改良。安全装備充実化。ラインアップの整理のため4WDが廃止され、全車FFのみの構成となる。
  • 1997年9月 - 5年2ヶ月ぶりのマイナーチェンジ。フロント及びリヤの外観、インテリアを変更しイメージを一新。全車4速ATのみの構成となる。
  • 1999年12月 - 生産終了。10年間の総生産台数は2万2000台。以後は在庫のみの対応となる。
  • 2000年5月 - 販売終了。事実上の後継車種としてカムリのOEM車アルティスが登場する。
中期モデル

車名の由来[編集]

アプローズ(Applause )は、英語で「拍手喝采」の意味。モデル途中に登場したサブネームの「θ」は数価で「9」を意味し、90年代にひっかけている。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]