クリ

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クリ属
Castanea

ヨーロッパグリ Castanea sativa
分類
界: 植物界 Plantae
門: 被子植物門 Magnoliophyta
綱: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
目: ブナ目 Fagales
科: ブナ科 Fagaceae
属: クリ属 Castanea Mill.
  • 9種(本文を参照)
栗の花- 撮影2008年6月中旬、千葉県

クリ)は、ブナ科クリ属のの総称。落葉樹。種子を食用にする。北半球の温暖で湿潤な地域に広く分布している。

目次

[編集] 概要

ほとんどのは樹高20 - 40mにもなるが、 チンカピン類は小型で灌木状になる。は単葉で卵型または倒卵形、葉の長さは10 - 30cm、幅は4 - 10cm。葉の縁には間隔の広い、鋭く尖った鋸歯があり、鋸歯と鋸歯の間は浅く凹んでいる。は白っぽい尾状花序を成し、男性の精液の臭いとも評される重たく不快な臭いがある。果実は直径5 - 11cmでいがに覆われ、1個から7個の種子が入っている。花崗岩質や結晶片岩質の酸性土壌を好み、石灰岩質などのアルカリ性土壌には生えない。

クリの実のことを「マロン」と呼ぶ場合があるが、本来はトチノキ科マロニエの実のことである。かつてマロニエの実を使ってマロングラッセを作っていたが、後にクリの実で代用するようになった結果、マロンにクリの意が生じたといわれる。

蜜源植物でもあり、独特の味があり好みが分かれるがミネラル分の多い蜂蜜が採れる。

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[編集] 調理、栗を使った料理

夜店における甘栗の調理風景。高温の小石により蒸し焼きにして調理する。調理器具内には攪拌するための回転羽があり、栗の実に満遍なく火が通るようになっている。

茹でたり焼いたりするのが一般的な食べ方。南ヨーロッパの森林地帯では、栗の実を乾燥して粉にしたものを小麦粉の代用品にしていた。

日本では栗を干した後に搗(つ)いて殻と渋皮を除去したカチグリ(搗栗)が利用されていた。カチグリは名前が「勝ち」につながるため武家縁起物とされた。日本在来種の栗は渋皮が取れにくくカチグリにするための手間がかかるため、近年では渋皮の取れやすい海外産の栗が安価なカチグリの原料とされている。

[編集] クリをモチーフにしたキャラクター

[編集] 木材としての栗

栗の樹は硬く耐久性が高い。木材としては高級品の部類に入る。また、耐久性の高さから風雨にさらされる鉄道の枕木に用いられる。また、かつては銃床の材料として広く用いられた。

加えて、漢字が「西」と「木」の組み合わせであることから西方浄土になぞらえて位牌などの仏具に使用されることも多い。

[編集] 参考画像

ウィキメディア・コモンズ