アドゥワ誠

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アドゥワ 誠
広島東洋カープ #48
2019年7月23日 マツダスタジアム
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 熊本県熊本市中央区
生年月日 (1998-10-02) 1998年10月2日(25歳)
身長
体重
196 cm
83 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2016年 ドラフト5位
初出場 2018年4月4日
年俸 1200万円(2024年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

アドゥワ 誠(アドゥワ まこと、: Makoto Aduwa1998年10月2日 - )は、熊本県熊本市中央区出身のプロ野球選手投手)。右投右打。広島東洋カープ所属。

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

小学校から熊本中央リトルで野球を始め、熊本市立出水中学校時代は熊本中央リトルに所属[2]

松山聖陵高等学校では、1・2年の時は全国的には無名だったものの、3年夏の第98回全国高等学校野球選手権大会にエースとして出場した。同大会では準優勝した北海高等学校と初戦で対戦し、サヨナラ負けで敗退した[3]。高校の2学年後輩には土居豪人(現・ロッテ)がいた。

2016年10月20日に行われたドラフト会議広島東洋カープから5位指名を受け、11月17日に仮契約を結んだ[4]

広島時代[編集]

2018年(2年目)は開幕を一軍で迎え、その後一度も二軍に落ちることなく中継ぎとして活躍した。4月26日の横浜DeNAベイスターズ戦でプロ初ホールドを記録し、19歳6か月でのホールドは球団最年少記録となった[5]

2019年、4月10日に一軍昇格[6]。4月23日の中日ドラゴンズ戦でプロ初先発を果たした[7]。3度目の先発となった5月12日のDeNA戦で、プロ初完投でシーズン初勝利を挙げた[8]。この試合では自身のバットで適時打も放ち、鈴木誠也磯村嘉孝とともにヒーローインタビューを受けた[9]

2020年は二軍では先発で10試合に登板し、5勝3敗、防御率2.19の成績を残したが、9月26日の二軍公式戦登板を最後に実戦から離れる。球速を追い求めた結果、上半身に頼って投球のバランスを崩し、肘に負担がかかって故障し[10]、10月22日には群馬県館林市の病院で右肘関節鏡視下骨軟骨掻破・骨棘切除の手術を受けた。プロ1年目以来の一軍登板無しでシーズンを終えた[11]

2021年は春季の二軍キャンプにて、ブルペンで立ち投げできるまでに回復[12]。しかし、手術した肘とは別の場所の肉離れを起こし、ほとんど投げることはできずに1年を過ごした[13]

2022年シーズン開幕前に受けたインタビューでは、肘の状態について6割程度は回復してきていると回答している[13]。3月30日の二軍公式戦で実戦に復帰し、1回を無失点に抑えた[14]。以降、一軍への復帰は果たせなかったものの、二軍公式戦に中継ぎや先発で計20試合に登板し、2勝7敗、防御率4.30の成績を残した[15]。シーズン終了後にはみやざきフェニックス・リーグにも参加した[16]

2023年はリリーフとして4年ぶりに一軍登板を果たし、14試合に登板。8月29日の巨人戦では4年ぶりの勝利を記録した[17]

2024年は先発に再挑戦[18]。オープン戦で防御率1.88を記録し、開幕ローテーション入りをつかんだ[19]。開幕3戦目のDeNA戦で5回1失点にまとめる投球を見せ、2019年8月6日のDeNA戦以来の先発勝利投手となった[20]

選手としての特徴[編集]

2017年時点のアドゥワの投球フォーム

最速150km/hのナチュラルに動く速球を持ち味とする。変化球はチェンジアップカーブスライダーを投げる。また、フィールディングを得意とする[3]。かつては長身から投げ下ろす投球フォームだったが[21]、肘の手術後はややスリークォーター気味のフォームとなった[22]

人物[編集]

ナイジェリア出身の父と日本人の母を持ち、母は元バレーボール選手[4]ダイエー・オレンジアタッカーズで7年間プレーした酒本純子[23]

兄のアドゥワ大も投手としてプレーした野球選手で、2021年シーズンはBCリーグ新潟アルビレックス・ベースボール・クラブに所属していた[24][25]

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
2018 広島 53 0 0 0 0 6 2 0 5 .750 293 67.1 62 4 36 1 2 30 2 0 29 28 3.74 1.46
2019 19 14 1 0 1 3 5 0 0 .375 404 91.2 101 14 27 0 4 52 2 0 52 44 4.32 1.40
2023 14 0 0 0 0 1 0 0 1 1.000 67 16.2 15 1 2 0 1 13 0 0 6 6 3.24 1.02
通算:3年 86 14 1 0 1 10 7 0 6 .588 764 175.2 178 19 65 1 7 95 4 0 87 78 4.00 1.38
  • 2023年度シーズン終了時

年度別守備成績[編集]



投手












2018 広島 53 6 20 1 0 .963
2019 19 6 19 1 0 .962
2023 14 2 2 0 0 1.000
通算 86 14 41 2 0 .965
  • 2023年度シーズン終了時

記録[編集]

初記録
投手記録
打撃記録
  • 初打席:2018年7月22日、対読売ジャイアンツ16回戦(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)、5回裏無死一塁で今村信貴からスリーバント失敗
  • 初安打:2018年8月26日、対中日ドラゴンズ21回戦(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)、2回裏二死一塁で藤嶋健人から中前安打[26]
  • 初打点 : 2019年5月12日、対横浜DeNAベイスターズ9回戦(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)、2回裏に京山将弥から右前適時打

登場曲[編集]

背番号[編集]

  • 48(2017年 - )

脚注[編集]

出典[編集]

  1. ^ 広島 - 契約更改 - プロ野球」日刊スポーツ。2023年11月15日閲覧
  2. ^ 広島5位アドゥワ、自身の名前と同じ“江夏グラブ”」日刊スポーツ、2017年1月9日。2018年5月3日閲覧
  3. ^ a b まだ潜在能力の3割。広島・アドゥワ誠は「体重100kgに増やす」」Sportiva、2017年1月27日。2017年5月19日閲覧
  4. ^ a b ドラ5アドゥワが仮契約 目標は広島のダルビッシュ」日刊スポーツ、2016年11月17日。2018年5月3日閲覧
  5. ^ 広島アドゥワ 好救援!19歳6カ月球団最年少ホールド」『スポーツニッポン』2018年4月27日。2018年9月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年5月3日閲覧
  6. ^ 広島アドゥワ誠が今季初1軍、リリーフ待機見込み」日刊スポーツ、2019年4月10日。2022年1月31日閲覧
  7. ^ アドゥワ窮地救った初先発「大したものや」監督称賛」日刊スポーツ、2019年4月23日。2022年1月31日閲覧
  8. ^ 広島アドゥワ初完投で先発初勝利、DeNA借金11」日刊スポーツ、2019年5月12日。2022年1月31日閲覧
  9. ^ 我善導我善導の“週刊”カープTシャツコレクション~12枚目~「いつもありがとう。母の偉大さを思い出させてくれる、心温まる1枚」」『広島アスリートマガジン』2021年5月15日。2021年5月17日閲覧
  10. ^ 広島・アドゥワ誠 手術した右肘は「痛みはなく順調」キャンプでブルペン投球再開へ」『日刊スポーツ』2021年1月15日。2021年2月14日閲覧
  11. ^ 広島アドゥワ誠が右肘を手術 今季1軍登板なし」『日刊スポーツ』2020年10月22日。2021年2月14日閲覧
  12. ^ 【広島】一軍は練習試合が雨天中止、二軍ではアドゥワがブルペンで立ち投げ」『スポーティングニュース・ジャパン』2021年2月14日。2021年5月17日閲覧
  13. ^ a b 完全復活の足がかりとなるシーズンに。プロ6年目右腕・アドゥワ誠が振り返るリハビリの日々」『広島アスリートマガジン』2022年3月23日。2022年8月10日閲覧
  14. ^ アドゥワ復帰登板「痛みも出ていないので良かった」<ウエスタン>3月30日中日戦」『中国新聞デジタル』2022年3月30日。2022年10月21日閲覧
  15. ^ 2022年度 広島東洋カープ 個人投手成績(ウエスタン・リーグ)」NPB.jp 日本野球機構。2022年10月21日閲覧
  16. ^ 「みやざきフェニックス・リーグ2022」参加メンバーについて」『広島東洋カープ公式サイト』2022年10月6日。2022年10月21日閲覧
  17. ^ 広島・アドゥワ 4年ぶり勝利にクール 「最高の結果」も「個人的には何とも思わない」」『Sponichi Annex』2023年8月30日。2024年3月31日閲覧
  18. ^ 【広島】先発再転向の右腕が1次テストをクリア」『スポーツ報知』2024年2月21日。2024年3月31日閲覧
  19. ^ 広島 開幕ローテ“第6の男”アドゥワが3回無失点の好投 開幕3戦目登板へ万全」『デイリースポーツ online』2024年3月24日。2024年3月31日閲覧
  20. ^ 【広島】助っ人2人離脱の緊急事態も…代役ベテラン・田中広輔の決勝弾で今季初勝利」『スポーツ報知』2024年3月31日。2024年3月31日閲覧
  21. ^ アドゥワ窮地救った初先発「大したものや」監督称賛」『日刊スポーツ』2019年4月23日。2024年3月31日閲覧
  22. ^ 広島・アドゥワ 5年ぶり開幕1軍入りへ決意 スリークオーターで威力アップ「結果を求める」」『デイリースポーツ online』2023年3月3日。2024年3月31日閲覧
  23. ^ 第23回 松山聖陵・アドゥワ誠投手「ポケモンGO!」の原理で聖地・甲子園での爆発的成長へ!”. 高校野球ドットコム (2016年7月28日). 2020年12月13日閲覧。
  24. ^ 阪口“北海のアドゥワ”でなりきり打撃投手100球」『日刊スポーツ』2016年8月6日。2018年10月10日閲覧
  25. ^ 涌井幹雄「広島アドゥワ兄・大がBC新潟入団 NPB入り挑戦」『日刊スポーツ』2020年12月4日。2020年12月13日閲覧
  26. ^ アドゥワ、プロ初安打も…押し出し四球を悔やむ」『デイリースポーツ』2018年8月27日。2018年9月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年9月2日閲覧

関連項目[編集]

外部リンク[編集]