鈴木誠也

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鈴木 誠也
広島東洋カープ #51
鈴木誠也20160617.jpg
2016年6月17日、マツダスタジアムにて
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 東京都荒川区
生年月日 (1994-08-18) 1994年8月18日(23歳)
身長
体重
181 cm
90 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 外野手内野手
プロ入り 2012年 ドラフト2位
初出場 2013年9月14日
年俸 6,000万円(2017年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム 日本の旗 日本代表
WBC 2017年

鈴木 誠也(すずき せいや、1994年8月18日 - )は、東京都荒川区出身のプロ野球選手外野手内野手)。右投右打。広島東洋カープ所属。

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

小学2年生の時に荒川リトルで野球を始める。中学校時代には荒川シニアに所属していた[2]

二松學舍大学附属高校へ進学してからは、投手として、1年時の秋からエースの座を確保[2]。2年時には、4月下旬に右太ももの肉離れを発症した。夏の選手権東東京大会では、本調子から程遠い状態でありながら、チームの準決勝進出に貢献。関東第一高校との準決勝では、5回に満塁本塁打を浴びるなど不調で、チームも0-7で8回コールド負けを喫した[3]。3年夏の東東京大会では、準決勝で成立学園高校と対戦したが、2回途中3失点で降板。8回に再び登板したものの、4点を追加された末に、チームも6-8で敗れた。なお、この大会では成立学園が優勝している。

高校在学中には、前述したように、春夏とも甲子園球場の全国大会へ出場できなかった。しかし、投手として、ストレートで最速148km/hを記録。打者としても対外試合で通算43本塁打を放ったほか、一塁手として対外試合に出場することもあった[4]

野手としてのプレー経験がある広島東洋カープ尾形佳紀スカウトが打力と走力を高く評価したこと[4]を受けて、2012年のプロ野球ドラフト会議では、広島から内野手として2巡目で指名[5]。契約金6,000万円、年俸600万円(金額は推定)という条件で入団する[6]と、投手から内野手へ転向した[2]。背番号については、「(本名の姓が自身と同じで、プロ入りを機に投手から外野手へ転向した)イチローを目指して欲しい」という球団幹部の希望で、「51」に決定した[6]

広島時代[編集]

2013年、春季キャンプの序盤でインフルエンザを発症したフレッド・ルイスに代わって、2月2日に一軍キャンプへ合流。1日限定の参加だったにもかかわらず、オリックス・ブルーウェーブ時代のイチローを指導していた一軍打撃コーチの新井宏昌や、一軍監督の野村謙二郎から高い評価を受けた[7]。公式戦の開幕後は、野手転向1年目ながら二軍のレギュラーに定着すると、ウエスタン・リーグの公式戦で打率.281を記録した。9月14日にプロ入り後初めての出場選手登録を果たす[8]と、読売ジャイアンツ(巨人)とのカード初戦(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)7回裏に代打で一軍デビュー[9]。広島の高卒新人野手で一軍昇格を果たしたのは、1999年東出輝裕以来であった[10]16日の同カード第3戦4回裏の適時打で、一軍初安打・初打点を記録した[11]。一軍公式戦への出場は11試合にとどまったが、かつて自身と同じく背番号51を着用していた前田智徳引退試合10月3日)には、「1番・右翼手」としてスタメンに起用された。

2014年7月17日フレッシュオールスターゲーム長崎ビッグNスタジアム)で、ウエスタン・リーグ選抜の「2番・遊撃手」としてスタメン出場を果たした[12]。一軍公式戦では、9月25日の対東京ヤクルトスワローズ戦(明治神宮野球場)に「1番・右翼手」としてスタメンに起用されると、1回表の第1打席に先頭打者として一軍初本塁打。その後の打席でも3安打を放ったことで、初めて猛打賞を達成した[13]。一軍公式戦全体では、36試合の出場ながら、.344という高打率をマーク。シーズン終了後に出場した第1回21U野球ワールドカップでは、日本代表クリーンナップとして打率.423で大会の首位打者を獲得するとともに、外野手として大会のベストナインに選ばれた[14]

2015年、公式戦の開幕前にポジション登録を内野手から外野手へ変更する[15]と、東京ヤクルトとの開幕戦(3月27日・マツダスタジアム)で「1番・右翼手」としてスタメン出場。一軍公式戦通算では、97試合の出場で、打率.275、本塁打5、打点25、出塁率.335、OPS.746という成績を残した。一軍では内野の守備へ一切就かず[15]、レギュラーポジションの確保や規定打席の到達までには至らなかったが、得点圏打率.358を記録。9月中旬の公式戦では、3試合連続で適時打を放った[16]

2016年、一軍春季キャンプ終盤の練習試合中に右足ハムストリングの筋挫傷を発症した[17]影響で、一軍復帰は公式戦開幕直後の4月5日にまで持ち越された[18]同月26日の対ヤクルト戦(神宮)で「6番・右翼手」としてスタメンに起用されると、2回表に一軍でのシーズン1号本塁打を記録。5番打者のブラッド・エルドレッド、7番打者・堂林翔太も鈴木の前後に本塁打を放ったことから、一軍公式戦におけるチーム11年振りの3者連続本塁打を達成した[19]

セ・パ交流戦期間中にマツダスタジアムで催されたオリックス・バファローズとの3連戦では、第1戦(6月17日)と第2戦(18日)でサヨナラ本塁打、第3戦(19日)で決勝本塁打を放った。NPBの一軍公式戦における同一打者の2試合連続サヨナラ本塁打は史上10人目で、21歳での達成は史上最年少であった。広島では長嶋清幸1984年)以来2人目の快挙[20]で、広島の選手による一軍公式戦での3試合連続決勝本塁打は、1996年江藤智以来の事例であった[21]。また、交流戦期間中には、セントラル・リーグ(セ・リーグ)の規定打席到達選手で最高の打率(.344)をマーク。レギュラー右翼手としてチームのセ・リーグ最高順位(3位)到達にも貢献したことから、大谷翔平北海道日本ハムファイターズ)と並んで優秀選手(日本生命賞)に選ばれた[22]

セ・リーグの監督推薦選手として初めて出場したオールスターゲームでは、途中から出場した7月15日の第1戦(福岡ヤフオク!ドーム)で内野へのポテンヒットながら初打席初安打を記録[23]、「8番・右翼手」としてスタメンに起用された16日の第2戦(横浜スタジアム)では、2安打1打点という活躍で敢闘選手賞を受賞した[24]

レギュラーシーズンでは、主に6番打者として5月以降3割以上の打率を維持。一軍公式戦20試合に出場した8月には、打率.359、7本塁打という好成績を残すとともに、終盤から5番打者に定着した。9月10日の対巨人戦(東京ドーム)では、4回表の第2打席から2打席連続本塁打を放って、広島の逆転勝利と25年振りのセ・リーグ優勝決定に貢献した[25]。レギュラーシーズン全体では、一軍公式戦129試合に出場するとともに、プロ入り後初めてリーグの最終規定打席に到達。打率(.335)でセ・リーグ2位、本塁打(29本)でチームトップの成績を残したほか、95打点、16盗塁、長打率.612を記録した。横浜DeNAベイスターズとのクライマックスシリーズ ファイナルステージでも、マツダスタジアムでの全4試合に「5番・右翼手」としてスタメンに起用されたが、通算打率.083(12打数1安打)、1打点、1盗塁殺と振るわなかった。

チームのクライマックスシリーズ突破を経て臨んだ日本ハムとの日本シリーズでは、第2戦(10月23日・マツダ)の2回裏に、1死1・3塁という局面から三塁走者として本盗を成功させた。打者・石原慶幸による空振り三振の間に一塁走者・安部友裕重盗を仕掛けたことによるもので、日本シリーズにおける本盗の成功は、1969年土井正三(巨人)以来47年振り5度目(いずれも一塁走者との重盗)[26]

日本シリーズの終了後には、ゴールデングラブ賞[27]ベストナイン(いずれもセ・リーグ外野手部門)を初めて受賞。また、10月18日に「侍ジャパン 野球オランダ代表 野球メキシコ代表 強化試合」の日本代表に選出された[28]11月13日の最終戦(対オランダ戦)延長10回表には、タイブレークからの勝ち越し満塁本塁打でチームを勝利に導いた[29]

2017年、NPBのオープン戦期間中に催された第4回ワールド・ベースボール・クラシックに、日本代表の一員として[30]参加。チームが敗退した準決勝までの5試合に出場したが、打率は.214(14打数3安打)で、本塁打も打点も記録できなかった。NPBのレギュラーシーズンでは、開幕直後から打撃が好調なことを背景に、4月25日の対巨人戦(東京ドーム)から4番打者に定着[31]。セ・パ交流戦期間中のオリックス戦では、延長12回までもつれ込んだ6月14日の第2戦(マツダ)で、2年連続のサヨナラ本塁打を放った[32]。さらに、球団からのノミネート選手としてセ・リーグの外野手部門に名を連ねたオールスターゲームのファン投票では、同部門の得票数1位で2年連続の出場に至った[33]。その後も4月25日以降は全試合4番スタメン出場を続けていたが、8月22日の対DeNA戦(横浜)2回裏2死の右翼守備中に、戸柱恭孝が右中間のフェンス際に放った飛球へのジャンピングキャッチ後の着地で右足首を負傷。外野のグラウンド上に倒れ込んだまま立ち上がれなくなったため、担架に乗せられての退場を余儀なくされた。そのまま病院で検査を受けたところ、右脛骨内果の剥離骨折と診断された[34]ことから、翌8月23日に出場選手登録を抹消。2016年4月23日の対阪神戦(マツダ)から始まったレギュラーシーズンでの一軍公式戦連続出場記録が235試合で途切れたばかりか、抹消後の8月29日に骨接合術と靱帯修復術を受けた。このシーズンには、一軍公式戦に開幕から115試合へ出場するとともに、26本塁打、打率.300、90打点、16盗塁、長打率.547という好成績でチームのペナントレース独走へ大きく貢献。右足首を負傷した前述の対DeNA戦でも、1回表に3番打者・丸佳浩との2者連続本塁打として、シーズン26号本塁打を記録していた。しかし、手術前の診断で全治に3ヶ月程度を要することが判明したため、残りのシーズンを事実上棒に振る羽目になった[35]

選手としての特徴[編集]

50メートル走で最速5秒8を記録したほどの俊足や、投手経験を生かした強肩が武器[36][37]。打撃では、右手でバットを押し込む力が強いため、右打席から逆方向に長打を放つことができる[38]

広島への入団当初は、球団の育成方針の下で、内野手として経験を積んでいた。2015年からは、「それまで本格的に教わったことがなかった」という外野の守備に取り組んでいる[15]。また、2016年の序盤に打撃フォームを根底から見直したところ、「トスバッティングの延長」でトップの位置を深く決めることだけを重視。打撃開眼につなげた[39]

人物[編集]

漫画「巨人の星」で「(鈴木の出身地である)荒川区町屋の長屋に(主人公の)星一徹・飛雄馬父子が暮らしている」との設定が為された[40]ことから、「町屋」を取り上げた『出没アド街ック天国』(テレビ東京2006年3月18日放送分では、当時小学5年生だった鈴木と実父を「平成の星親子」として紹介。実父が自宅内に造った練習場で、鈴木がトスバッティングに取り組んでいる映像も流された[41]。鈴木が広島へ入団した後も、同番組で町屋を特集する場合(2014年10月18日放送分:「京成 町屋」[42][43]2016年11月12日放送分:「ディープな下町」[44])には、前述した小学生時代の映像を改めて放送。さらに、広島でのプレー映像や番組独自のインタビュー映像などを交えながら鈴木の近況を紹介している。

父方の祖父は、1966年全日本ボウリング協会で初のパーフェクトゲームを達成した[45]

小学生時代から前述したような野球漬けの環境で育ったことを背景に、広島の首脳陣からは、練習量の多さや練習への意識の高さを高く評価されている。鈴木自身も、「集中力が増す」という理由から、深夜に若手合宿所・大野寮の室内練習場で照明を付けずに素振りへ勤しむことがあるという[38]

2017年シーズンには、「せいや」繋がりで、『聖闘士星矢』とのコラボレーショングッズを広島球団から発売した[46]

エピソード[編集]

2016年6月17日 オリックス戦にてサヨナラホームランを放った後、ダイヤモンドを一周する鈴木誠也

広島入団後の2016年にオリックスとの交流戦で2試合連続サヨナラ本塁打を放った直後には、一軍監督の緒方孝市が「神がかっていますね。今時の言葉で言うなら『神(かみ)ってる』よな」とのコメントを残した[47]。このコメントが報じられたことをきっかけに、インターネット上で既に広まっていたとされる[注 1]「神ってる」という言葉が、「好調な鈴木やチームを象徴する表現」とのニュアンスでメディアやファンに多用[49]。広島球団も、鈴木が絶叫する表情を前面、「神ってる」という文字を背面にプリントで入れたTシャツを、2試合連続サヨナラ本塁打記念公式グッズとして発売した[50]。 同年のシーズン終了後には、2016年新語・流行語大賞の年間大賞に選ばれた(受賞者は緖方と鈴木)[51]。野球関連の言葉から唯一「ノミネート語」(全30語)に選ばれた[52]ことによるもので、野球関連の言葉としては、前年(2015年)の「トリプルスリー」に続く受賞であった。なお、東京都内で発表・授賞式が開かれた12月1日には、緖方を初めとする広島の一軍関係者がセ・リーグ優勝記念旅行先のハワイに向けて出発。鈴木は、旅行への出発を1日遅らせた[50]うえで、スカパー! ドラマティック・サヨナラ賞の表彰式と新語・流行語大賞の発表・授賞式に単独で出席した[53]。新語・流行語大賞の発表後には、「僕自身が言ったわけではないが、(大賞の受賞を)嬉しく思う。この言葉で僕のことを知ってくれた人も多いので、ありがたい」と感謝しながらも、「『神ってる』と言われるのは『まぐれ』と言われているようで、少し嫌だった。来季(2017年)には、『神ってる』ではなく『実力だ』と思われるように頑張りたい」という表現で決意を新たにしていた[50]。もう1人の受賞者である緖方は、鈴木が2017年6月14日のオリックス戦で2年連続のサヨナラ本塁打を放った直後に、延長12回までマツダスタジアムで声援を送ったファンに向けて「今年は(レギュラーに定着した鈴木というより)ファンが神っていた」というメッセージを出している[54]

詳細情報[編集]

年度別打撃成績[編集]

















































O
P
S
2013 広島 11 14 12 0 1 0 0 0 1 1 0 0 0 0 1 0 1 1 1 .083 .214 .083 .298
2014 36 68 64 6 22 7 0 1 32 7 0 0 0 0 4 0 0 13 2 .344 .382 .500 .882
2015 97 238 211 21 58 6 3 5 85 25 6 7 7 2 16 0 2 38 3 .275 .329 .403 .742
2016 129 528 466 76 156 26 8 29 285 95 16 11 3 3 53 1 3 79 10 .335 .404 .612 1.015
2017 115 512 437 85 131 28 1 26 239 90 16 6 0 7 62 0 6 80 12 .300 .389 .547 .936
NPB:5年 388 1360 1190 188 368 67 12 61 642 218 38 24 10 12 136 1 12 211 28 .309 .382 .539 .922
  • 2017年度シーズン終了時

年度別守備成績[編集]



三塁 外野
























2013 広島 - 4 4 0 0 0 1.000
2014 3 0 2 1 0 .667 21 11 1 0 0 1.000
2015 - 77 91 2 1 0 .989
2016 - 127 211 3 2 1 .991
2017 - 115 209 10 6 2 .973
通算 3 0 2 1 0 .667 344 526 16 9 3 .983

表彰[編集]

記録[編集]

初記録
その他記録

※2012年のアーロム・バルディリス(オリックス)以来史上10人目、球団史上1984年9月15日、16日の巨人戦(広島市民球場)で長嶋清幸(外野手)が放って以来32年ぶり、21歳10ヶ月での達成は最年少

背番号[編集]

  • 51 (2013年 - )

代表歴[編集]

出演[編集]

CM[編集]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 緖方自身は自宅で長男と将棋で対戦していた時に、長男が良い手を指すたびに「神ってる」と自称していたことから知ったという[48]

出典[編集]

  1. ^ 広島 - 契約更改 - プロ野球.日刊スポーツ.2017年1月20日閲覧。
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関連項目[編集]

外部リンク[編集]