コンテンツにスキップ

たぶらかし

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
たぶらかし
著者 安田依央
発行日 2011年2月4日(単行本)
2012年3月16日(文庫本)
発行元 集英社
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 四六判
ページ数 256
コード ISBN 978-4-08-771390-9(単行本)
ISBN 978-4-08-746813-7(文庫本)
ウィキポータル 文学
[ ウィキデータ項目を編集 ]
テンプレートを表示

たぶらかし』は、安田依央による日本小説。第23回小説すばる新人賞受賞作、受賞時のタイトルは同名で漢字表記(当て字)の「百狐狸斉放(たぶらかし)」。

概要

[編集]

新婚夫婦の新婦役になりきって夫の親戚に挨拶回り・妊娠や出産の報告、息子の小学校受験の面接・その後の保護者会出席・父兄との付き合い、様々な人物の代役を務める役者の物語。

2012年4月から6月に、谷村美月主演でテレビドラマ化された。

登場人物

[編集]
冬堂 マキ(とうどう マキ)
ORコーポレーションの役者。39歳。社内では若手が少ないため、アラフォーながら、20代の役をこなす時もある。
34歳の時、役者では生活できず転職を考えていた時に、役者を募集していたORコーポレーションを知った。劇団を主宰していた時に、イスラエルの護身術を習っていた。
麻子(あさこ)
マキの大学時代の友人。上昇志向が強い。
松平(まつだいら)
ORコーポレーションの代表。普段は大阪弁を話す狸親父といった体だが、いざ演技を始めると部屋の空気が一変する。
本条 トメイ(ほんじょう トメイ)
ORコーポレーションの創立メンバーの役者。年輩の女性。小ヶ田からかしずかれている。
水鳥 モンゾウ(みずとり モンゾウ)
都市伝説化している代役業に興味を持ち依頼者として接近した後、ORコーポレーションに入り、マキの付き人に志願する。
劇団時代のマキの演技に魅せられ、自身も役者の道へ進み、劇団を主宰する。
浅井 頼子(あさい よりこ)
新婚の女性。親戚への結婚の報告の挨拶回りの代役を依頼する。マキ曰わく「乾燥し過ぎたシシャモ」のような体躯。
南川 景子(みなみかわ けいこ)
会社社長。息子の小学校受験の際の面接での母親役を依頼する。夫は売れないイラストレーター。合格後は、入学式や保護者会への参加など学校行事全般での長期契約をする。
南川 隆久(みなみかわ たかひさ)
南川社長の息子。母を「お母さま」、マキを「ママ」と呼び分け、複雑な状況を受け入れつつも家庭内で寂しさを感じている。
小ヶ田 弘毅(おがた こうき)
人気の二枚目俳優。松平と知り合い。モンゾウは同じ大学の演劇サークルの後輩。華やかな世界で活躍しながらも、ORの仕事を羨ましく思っている。

テレビドラマ

[編集]
たぶらかし-代行女優業・マキ-
ジャンル テレビドラマ
原作 安田依央
脚本 森下直 ほか
演出 遠藤光貴(兼総合演出)
白川士 ほか
出演者 谷村美月
山本耕史
段田安則 ほか
製作
プロデューサー 堀口良則(CP)
藤原努(ホリプロ
制作 読売テレビ
放送
音声形式ステレオ放送
放送国・地域日本の旗 日本
放送期間2012年4月5日 - 6月28日
放送時間木曜日23:58 - 翌0:38
放送枠木曜ミステリーシアター
放送分40分
回数13
公式サイト
テンプレートを表示

たぶらかし-代行女優業・マキ-』(たぶらかし だいこうじょゆうぎょう・マキ)のタイトルで読売テレビ製作・日本テレビ系列の木曜ミステリーシアターにて、2012年4月5日より6月28日まで放送された。谷村美月は本作が民放連続ドラマ初主演となる[1]

キャッチコピーは、「今夜は、なにを演じてほしい?

2013年2月2日よりCS専門チャンネル・チャンネルNECOにて再放送された。

キャスト

[編集]

ORコーポレーション

[編集]
冬堂 マキ - 谷村美月
所属していた劇団の解散により多額の借金を抱えてしまい、偶然ORコーポレーションの求人広告を見つけ、代行女優となる。劇団の借金をしていた南原からの依頼で藤田の娘・綾音を演じ、藤田の人質にされた娘・麻美の救出に成功した報酬として、彼女の借金は棒引きされた。
水鳥 モンゾウ - 山本耕史(少年期:佐々木稔生
所属俳優。普段は舞台俳優をしている。小学6年の時、両親の離婚によって一家離散している。弟がいる。
松平 トキタダ - 段田安則
ORコーポレーション社長。
藤 ミネコ - 白羽ゆり
松平の秘書。音楽大学出身。マキやモンゾウ同様、代行女優として演じることがある。毎回コスプレを取り入れるシーンもあった。ドラマオリジナルキャラクター。

ゲスト

[編集]

スタッフ

[編集]

サブタイトル

[編集]
話数 放送日 サブタイトル 脚本 演出
Vol.1 2012年4月05日 死者の代役 森下直 白川士
Vol.2 2012年4月12日 顔のない女社長 西田直子 遠藤光貴
Vol.3 2012年4月19日 キツネの子守唄 森下直 白川士
Vol.4 2012年4月26日 浮気のヒミツ 西田直子 遠藤光貴
Vol.5 2012年5月03日 女と男の間には 森下直 三島有紀子
Vol.6 2012年5月10日 さよならノクターン
Vol.7 2012年5月17日 別れないオンナ ブラジリィー・アン・山田 白川士[3]
Vol.8 2012年5月24日 女医のホンネ 西田直子
Vol.9 2012年5月31日 この子、誰の子? 森下直 遠藤光貴
Vol.10 2012年6月07日 ボクが主役になった日
Vol.11 2012年6月14日 遺産相続バトル 児玉頼子 白川士[3]
Vol.12 2012年6月21日 美容整形の悪魔 ブラジリィー・アン・山田 遠藤光貴
Vol.13 2012年6月28日 人質救出大作戦! 森下直
平均視聴率 3.3%[4](視聴率は関東地区ビデオリサーチ社調べ)

参考文献

[編集]

脚注・出典

[編集]
  1. ^ スポーツ報知 (2012年2月16日). “谷村美月、民放連ドラ初主演! デビュー10年、オトナへ脱皮”. 2012年2月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年2月16日閲覧。
  2. ^ まんたんウェブ (2012年4月12日). “向井理:自分の代役が欲しい? 谷村美月主演ドラマにゲスト出演”. 2012年4月14日閲覧。
  3. ^ a b Vol.8・11のクレジットは「白川♥士」。
  4. ^ 週刊ザテレビジョン2012 No.33』、角川マガジンズ、2012年8月、31頁、2012年8月17日閲覧 

外部リンク

[編集]
読売テレビ 木曜ミステリーシアター
前番組 番組名 次番組
デカ 黒川鈴木
(2012年1月5日 - 3月29日)
たぶらかし-代行女優業・マキ-
(2012年4月5日 - 6月28日)
VISION-殺しが見える女-
(2012年7月5日 - 9月27日)